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仏 HEFグループ、日本での表面改質ビジネスを強化

5ヶ月 1週 ago
仏 HEFグループ、日本での表面改質ビジネスを強化

 フランス HEFグループでは近年、日本での表面改質ビジネスを強化・拡大してきている。

 HEFグループは、1953年にフランスでトライボロジー研究センターとして創業。物質の表面処理加工に関する多くの技術を開発して特許を取得、そのライセンスを販売するなど、世界 23ヵ国で展開している。

 日本ではマーケティング・技術支援を行うHEF DURFERRIT JAPAN(ジュリアン グリモ社長、横浜市港北区)、金型向けや自動車部品向けの物理蒸着(PVD)コーティングの受託加工を手掛けるナノコート・ティーエス(熊谷 泰社長、石川県能美市)、自動車エンジン部品向けダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングの受託加工を手掛けるTS群馬(熊谷 泰社長、群馬県高崎市)、環境にやさしい窒化処理を手掛けるTS TUFFTRIDE(グウェン ボロレ社長、大阪府八尾市)でビジネスを推進しているが、ここ数年、それぞれ体制を強化し事業を拡大してきている。
左から、亀山栄治氏(ナノコート・ティーエス 営業グループ長)、安田直史氏(同社 取締役石川事業所長)、熊谷 泰氏(同社 社長)ジュリアン グリモ氏(HEF DURFERRIT JAPAN社長)、グウェン ボロレ氏(TS TUFFTRIDE社長)

ナノコート・ティーエス 第3工場が稼働、風力発電機用軸受向けDLCの量産を開始

 ナノコート・ティーエスでは、2008年設立の第1工場、2014年設立の第2工場に続いて、本年1月に第3工場を新設した。第3工場ではHEF製の最新の成膜設備および洗浄ラインを導入し3月から生産を開始している。
ナノコート・ティーエス 第3工場の外観

 第1工場では主に自動車用ゴム成形金型やプラスチック成形金型など金型関連のPVD処理を、第2工場では主に二輪車のエンジン部品向けDLCを手掛けている。2008年の時点では全売上に占めるDLCの取扱いの割合は8%程度だったが、2009年に新プラズマ源を搭載した新しいDLC成膜装置を導入したのを機にDLC膜の性能が飛躍的に向上、DLCの割合が現在では約67%に増加している。

 DLCを中心に両工場とも受託加工案件が増える傾向にあり、手狭となってきていたことから、同社では昨年から第3工場の設立準備を進めていた。そうした中で折しも、5年前からフランスで試作を重ねてきた風力発電機用軸受向けのDLCの量産案件が成約した。そこで、新設する第3工場を風力発電機用軸受向けのDLC受託加工の主力工場と位置づけたもの。

 風が持つエネルギーを回転運動に変換する風力発電機では通常、発電量を高めるにはロータ径の拡大による受風面積(ブレードが旋回する円の面積)を増やさなくてはならず、ロータを支持する主軸受は大型化する傾向にあり、今後増加が見込まれる洋上風車の主軸受ではさらに大型化すると見られている。主軸受が破損し交換する際には主軸受が取り付けられた主軸を地上高さ100mくらいの位置にあるナセルから降ろす必要があり、多大な費用が発生する。洋上風車となれば交換費用はさらに膨らむため、主軸受には高い信頼性が要求される。これに対し欧州の風力発電機メーカーを中心に、油膜切れなどに伴う軸受軌道面の摩耗といった損傷を防止し長寿命化を図るソリューションとして、軸受ころへのDLCの採用が進んできている。

 こうした中でHEFでは、主軸受用ころ向けのDLCについて試作を重ねていたが、このほど、損傷を防止し寿命を延長、メンテナンス作業を軽減できる効果が認められ、量産採用に至ったもの。

 新設したナノコート・ティーエス 第3工場では、高速成膜が可能な新しいプラズマ源を備えた最新鋭の大型DLC成膜装置「TSD850」 2台と、軸受ころへのDLC成膜のための専用治具、さらにはワークを自動搬送して各槽に浸漬し取り出す全自動洗浄ライン1台という、すべてHEFグループで開発・製造した設備で成膜前処理からの一貫した量産ラインを構築。併せて検査設備も増強し、膜の品質保証体制を徹底させている。
最新鋭の大型DLC成膜装置
全自動洗浄ライン
検査室

 第3工場では風力発電機用軸受向けの量産工場として、大型DLC成膜装置の増設などさらなる設備増強を計画している。

 一方で、同成膜装置はHEF製として最大となる最長1200mmまでの大型・長尺部品への成膜が可能なことから、これまで対応できなかったゴム用/プラスチック用などの大型金型、農業機械の大型部品、医療関連機器の長尺部品などへのDLCの試作案件も増えてきている。さらに2020年からは自動車コンロッド部品向けDLCの量産も見込まれるなど、DLCを中心にビジネスが拡大してきている。

TS群馬、自動車エンジン部品のDLC量産工場として本格稼働

 自動車の燃費改善では軽量化と部品のフリクション低減が効果的だが、先述のとおりHEFグループにおけるDLCの成膜技術が飛躍的に向上し安定した品質を継続的に実現できるようになったことも手伝って、低フリクション化に効果的なDLCの自動車エンジン部品での採用が増えてきている。

 そうした中、HEFグループでは2017年に自動車エンジン部品でのDLCの受託加工に成約。群馬県高崎市に床面積1000m2のDLC量産専用工場「TS群馬」高崎事業所を設立し、2018年3月から生産を開始している。HEFグループの最新鋭の成膜装置5台と、全自動洗浄ライン、自動画像処理検査ラインによって、24時間体制で量産を行っている。グローバルな生産システムと品質管理システムによって、世界同一品質を提供している。
TS群馬:自動画像処理検査ライン

TS TUFFTRIDE、クリーンな窒化処理を前面に新規案件獲得へ

 TS TUFFTRIDEは2017年からHEFの完全子会社として、日本国内で窒化処理事業を展開している。

 HEF独自の窒化処理技術「タフトライド処理®」は、耐食性、耐摩耗性、高いクラック耐性を有するほか処理後の歪が少ないといった特徴から、自動車部品や産業機械部品などの摩擦を低減し、ランニングコスト削減、出力向上、寿命延長、安全性を実現する優れた表面改質技術として、世界中で高い評価を得ている。液体イオンを制御することで環境にやさしい窒化処理を行うCLIN(Controlled Liquid Ionic Nitriding)技術を適用したタフトライド処理®は欧州REACH規制にも適合、近年では硬質クロムめっきの代替技術としても採用が進んできている。

 2018年7月には、日本のビジネススタイルや表面改質分野に造詣の深いフランス人のグウェン ボロレ氏が社長に就任。フランス本国と密に連携して、さらなる生産性の向上を図るとともに、CLIN技術を用いたタフトライド処理®によって、自動車部品を中心に硬質(六価)クロムめっき代替のアプリケーションなどの新規案件を徐々に増やしてきており、HEFの主力事業の一つである窒化処理ビジネスの日本市場でのプレゼンスを高めてきている。

admin 2019年7月2日 (火曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2019年6月号「特集:金型の表面改質」、「キーテク特集:窒化処理」が6/25に発行

5ヶ月 2週 ago
メカニカル・サーフェス・テック2019年6月号「特集:金型の表面改質」、「キーテク特集:窒化処理」が6/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2019年6月号「特集:金型の表面改質」、「キーテク特集:窒化処理」が当社より6月25日に発行された。

 今回の特集「金型の表面改質」では、高い品質が求められるガラスレンズ成形用金型に適用できるドロップレットフリーのDLC膜について、塑性加工用金型への表面テクスチャの形成におけるトライボロジー特性について、ショットピーニング(微粒子投射処理)による超硬合金の高靭化について、最近開催された金型関連の展示会において展示がなされた表面改質技術について紹介する。

 また、キーテク特集「窒化処理」においては、プラズマ窒化したFeとFe-1Al合金の窒化挙動に及ぼす加工の影響について、制御ガス窒化した低合金鋼の窒化組織とその機械的特性について紹介する。

特集:金型の表面改質

◇フィルタードアークで創るDLC膜とその応用・・・豊橋技術科学大学 滝川 浩史、針谷 達
◇ショットピーニングにより表面テクスチャを形成した冷間鍛造用金型のトライボロジー特性・・・大阪大学 松本 良
◇微粒子投射処理による超硬合金金型の長寿命化・・・不二WPC 熊谷 正夫、国産合金 山下 裕吉、神奈川県立産業技術総合研究所 横内 正洋
◇金型関連展に見る金型向け表面改質技術・・・編集部

キーテク特集:窒化処理

◇プラズマ窒化したFeとFe-1Al合金の窒化挙動に及ぼす加工の影響・・・日立建機 孟 凡輝
◇制御ガス窒化した低合金鋼の窒化組織とその機械的特性・・・パーカー熱処理工業 平岡 泰

連載

トップインタビュー・・・グウェン ボロレ 氏(TS TUFFTRIDE)
現場に行こう!・・・ユケン工業 高棚工場
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第4回 ペルー編・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

仏HEFグループ、日本での表面改質ビジネスを強化
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日本トライボロジー学会、トライボロジー会議 2019 春 東京 開催、学会賞表彰式を実施

admin 2019年6月25日 (火曜日)
admin

エリコンバルザース、アメリカ・ミズーリ州に新カスタマーセンター

5ヶ月 3週 ago
エリコンバルザース、アメリカ・ミズーリ州に新カスタマーセンター

 リヒテンシュタイン・エリコンバルザースは、アメリカ・ミズーリ州セントルイスに新カスタマーセンターを開設、このほどドライコーティングの受託加工を開始した。最新のコーティング技術、前後処理システムを備えた同センターは、今後セントルイスとミズーリ州全体の顧客に対して切削工具、金型向けのコーティングサービスを提供していく。
セントルイスで稼働した新カスタマーセンター

 エリコンバルザースの高い品質基準を備えた新カスタマーセンターでは、ミズーリ州の自動車、航空宇宙産業を中心に様々な産業に対して、それぞれの産業に特化した加工プロセスでサービスを提供していく。また、前後処理を含む高品質の製品、サービスを行うために最新の機械や技術を導入した。

 幅広いコーティング膜種をラインナップしている同社では、精密部品、切削加工、成形加工、アルミダイカスト、プラスチック加工などのアプリケーションを視野に入れてビジネスを展開していく。同社の標準的な膜種であるBALINIT AやBALINIT B、近年の高性能機械加工により高品質な膜が求められる切削工具向けにBALINIT ALCRONA PROとBALINIT LATUMAを提供する。これらのコーティングは優れた耐摩耗性、高温硬さ、耐熱衝撃安定性を備え、高速ドライ切削、高速ウェット切削に対して高い成果を上げている。さらに、金属成形加工と精密部品に適した膜種としてBALINIT FUTURA NANOを用意している。

 同社のセールス オペレーション部長兼エリコンバルザース北アメリカ社長のスティーブ クロウレイ氏は「今日は素晴らしい日だ。私たちはアメリカ、セントルイスに新しいカスタマーセンターを設立し、サービスエリアを拡張する。そして何よりもこの新しい地でエリコンバルザースの名前とサービスを紹介できることを嬉しく思う。ミズーリ州エリアとこの素晴らしいセントルイスにおいて、私たちはこれまでも、お客様のためにサービスを提供してきた。今回、新しいカスタマーセンターを開設し、ここに常駐することで我々の関係性も次のレベルへと発展することになる」と述べた。

 エリコンバルザースは、精密部品や金属およびプラスチック加工向け工具・金型の性能と耐久性を向上する表面処理技術の世界的リーディングカンパニーの一つ。全世界で1100台以上のコーティングシステムがエリコンバルザースおよび顧客の施設で稼働している。エンジニアリングとコーティング装置の組み立ては、リヒテンシュタイン、スイスのランゲンタールおよびドイツのベルギッシュ・グラートバッハで行われている。エリコンバルザースが運営するコーティングセンターは、ヨーロッパ、アメリカ大陸、そしてアジアの35か国で100か所以上に及び、さらに拡大し続けている。日本においては、エリコンバルザースの日本法人である日本エリコンバルザース( https://www.oerlikon.com/balzers/jp/ )がPVDコーティング装置の販売およびアフターセールス、全国5工場で「BALINIT」および「BALIQ」ブランドによる切削工具、金型へのコーティングを中心とした受託加工を行っている。

admin 2019年6月18日 (火曜日)
admin

高機能トライボ表面プロセス部会とドライコーティング研究会、合同研究会を開催

5ヶ月 4週 ago
高機能トライボ表面プロセス部会とドライコーティング研究会、合同研究会を開催

 表面技術協会 高機能トライボ表面プロセス部会(代表幹事:岐阜大学 上坂裕之氏)とドライコーティング研究会(事務局:近畿高エネルギー加工技術研究所(AMPI))は6月7日、尼崎リサーチ・インキュベーション・センターにおいて、「高機能トライボ表面プロセス部会 第13回例会・第55回ドライコーティング研究会 合同研究会」を開催した。
合同研究会のもよう

 高機能トライボ部会は、自動車の低燃費化・高性能化などへの高機能トライボ表面の寄与が増してきていることを背景に、自動車関連・コーティング関連企業や、大学・研究機関などが参加しての分野横断的な議論を通じ、低摩擦/高摩擦、耐摩耗性などに優れた高機能トライボ表面のためのプロセス革新に向けた検討を行う場として、2014年に設立された。

 また、AMPIでは所有する各種のレーザ装置やプラズマ装置を利用した加工技術や表面改質技術の研究開発、中小企業の技術支援、という二つのミッションを通じニーズとシーズを常に探っているが、ドライコーティング研究会はこうした観点からAMPIを母体にして、ドライコーティングなどの技術について研究会を開催することで、産官学問わず幅広い有識者の参加により、専門家の講演や保有技術の紹介など、活発な情報交換や勉強会の場を提供している。

 今回の合同研究会では、ドライコーティング研究会の島崎浩一郎氏(近畿高エネルギー加工技術研究所)と高機能トライボ部会の上坂氏からの開会挨拶に続いて、「DLCコーティング」をテーマに以下のとおり講演が行われた。
挨拶をする島崎氏
挨拶をする上坂氏

「小径長尺チューブ内腔へのDLCコーティング技術の開発と医療・バイオ応用」中谷達行氏(岡山理科大学)…ePTFEを素材とした人工血管に対して、生体適合性と耐久性を併せ持つ細管内面用DLCコーティングの適用について解説。医療応用の課題解決に向けて交流高電圧バーストプラズマCVD法を用いたa-C:H膜が①DLC膜に展性を付加②常温でコーティング③管状物内面へのコーティングを可能にする、としてDLC膜の評価を実施。その結果、人工血管の物理特性に影響を及ぼすことなくDLC膜が安定していたため、ePTFE人工血管(内径4mm、全長150mm)の内面にDLCを成膜し、犬の頸動脈人口欠陥置換術を施行した実験結果を報告した。動物実験では、免疫系細胞の付着抑制効果が確認され、人工血管の内皮が非常に薄く均一になっており、DLC膜が人工血管内の内膜形成に良い影響を与えていることが示唆される、とした。
講演をする中谷氏

「DLC膜の構造分析法とISO20523」神田一浩氏(兵庫県立大学)…カーボン膜の分類についての国際規格であるISO 20523の制定までとその内容、放射光吸収分光法によるsp2比の決定、兵庫県立大学が運営するニュースバル放射光施設について、これからのDLC膜の構造分析について解説。ISO 20523については、分類のための性質と基準や結晶性の評価方法、水素量の評価方法、sp2/sp3比の評価方法などについて紹介した。また、sp2/sp3比の評価方法の一つとして挙げられたNEXFASでは軟X線領域での連続光源が必要として、軟X線利用に特化したニュースバルの利用分野などについて講演を行った。
講演をする神田氏

「MoDTC添加油中におけるDLCの摩擦摩耗特性」吉田善明氏(トーヨーエイテック)…カソーディックアークイオンプレーティング法によりDLC膜を形成する自社製の装置でta-C膜とta-C:H膜を形成し、MoDTC添加油中における機械的特性などを評価した結果について解説した。評価の結果、MoDTC添加オイルとDLCの併用でDLC膜が摩耗する現象を確認したこと、水素含有量が増加するとDLCの密度が疎になり比摩耗量が増加すると推定されたことなどを紹介した。また、MoDTC添加油中の試験では、sp2/sp3の比率が増加するとモリブデン酸化物との酸化反応が進み、比摩耗量が増加すると推定される、とした。さらに、sp3組成が多く水素含有量が少ない場合に、摩耗せずにMoDTC添加オイルとの併用が可能であることを報告した。
講演をする吉田氏

「薄膜の機械的物性評価 密着性・硬さ・トライボロジー」田代直也氏(アントンパール・ジャパン)…同社が取り扱う硬さ試験機(インデンテーション試験機)、スクラッチ試験機、摩擦摩耗試験機、膜厚測定機について講演。ナノインデンテーション試験機では、800℃と高温環境で測定ができる装置を用いてTiN膜の測定事例を示し、顕微鏡で圧痕観察が不要であることや、硬さ・弾性率の面内・深さ方向のマッピングが行えることを解説した。また、スクラッチ試験機では、ポリマーやフィルムといったソフトマターからDLC膜など硬質薄膜を測定できる装置ラインナップを紹介。スクラッチ後にパノラマ撮影を行うことで、グラフデータとスクラッチ痕の写真を重ね合わせて分析を行うことができることが特徴と述べた。さらに摩擦摩耗試験機では、装飾用TiCNコーティング膜や酸窒化物コーティング膜、ボールベアリング向けにDLCコーティングを施したゴムシールの測定例を示した。
講演をする田代氏

admin 2019年6月14日 (金曜日)
admin

日本金属熱処理工業会、第61回定時総会を開催

5ヶ月 4週 ago
日本金属熱処理工業会、第61回定時総会を開催

 日本金属熱処理工業会( http://www.netsushori.jp/ )は6月6日、東京都港区のWTCコンファレンスセンターで「第61回定時総会」を開催した。

 会の冒頭、挨拶に立った原 敏城会長(メタルヒート 代表取締役)は「米中貿易摩擦の影響が少なからず出てきていると実感している。また、今年控えている選挙や為替の問題、今後の日米交渉など、当たり前の話ではあるが政治が経済に与える影響の大きさを感じている。いずれにしても熱処理業界としては、こうした変化に対応してものづくりをしていかねばならない。今後、より一層我々の活動を強固なものとし、ものづくりの原点に立ち返って日々の業務にあたらなければならないと思う」と述べた。続いて、経済産業省 素形材産業室 企画調整・素形材製品二係長の比良文香氏が来賓挨拶を述べた後、原会長を議長に選出して議事が進行された。
挨拶する原会長

 議事においては、2018年度事業報告・収支決算報告が行われた後、2019年度事業計画・収支予算について審議、満場一致で可決された。事業報告では、金属熱処理の技能検定要素試験において2019年度から1級技能検定で顕微鏡や硬さ試験機を用いた実技試験の再開が決定したことや、開発途上国に対して技能、技術、知識を移管する「外国人技能実習制度」に金属熱処理職種の認定を得る作業を開始したこと、ワーキンググループを立ち上げ一般社団法人化に関して2020年度発足を目標に本格的な作業を開始したことなどを報告した。事業計画では、技術委員会でガス熱量バンド制や労働安全衛生、BCPなどに関することを検討することや、マーケティング委員会で購入品価格調査や素形材取引に関する自主行動計画および素形材産業取引ガイドラインのフォローアップに関することなどを検討することなどを確認した。

 任期満了に伴う役員改選では、新会長に嶋崎利行氏(島崎熱処理 代表取締役社長)、副会長に原 敏城氏、大山照雄氏(TONEZ 代表取締役社長)が選任された。

 総会終了後は懇親会が開催され、挨拶に立った嶋崎新会長は「関東・甲信越・北海道を東部金属熱処理工業組合(嶋崎利行理事長)、中部地区を中心とした中部金属熱処理協同組合(原 敏城理事長)、関西から西を西部金属熱処理工業協同組合(大山照雄理事長)として、この3地区の上に当工業会があり、会員数は約200社である。当工業会は歴代の会長によって素晴らしい業界として脈々と受け継がれている。私は東部に所属しているため、とりわけ田村捷也元会長に様々なご指導とご薫陶を受けてきた。また今回、私のような若輩者が会長職を受けて良いのだろうかと逡巡したが、西部の川嵜 修元会長に“大丈夫や。立場が人をつくる。がんばれ!”と激励の言葉をかけていただいた。それは私のこれからの支えとなる言葉だ。本日、川嵜元会長は当工業会の顧問に就任された。これからも田村顧問とともに、ますますのご指導とご薫陶を我々全員に与えていただけることを強く願っている。我が業界は今まさに苦難の時代を迎えつつある。しかし、金属熱処理技術は日本産業の基盤であり要であると確信している。会長として今後何ができるかをしっかりと考えて、業界の利益にかない、なおかつ我が国産業を支える業界にしていきたいと思っている」と述べた。
挨拶する嶋崎新会長

admin 2019年6月13日 (木曜日)
admin

日本製鉄、ガス軟窒化鋼板がダンパープレート用材料として採用

5ヶ月 4週 ago
日本製鉄、ガス軟窒化鋼板がダンパープレート用材料として採用

 日本製鉄( https://www.nipponsteel.com )は、ガス軟窒化処理を施すことにより優れた表面硬度と疲労強度を得ることができるガス軟窒化鋼板を開発、トランスミッション(AT・CVT)のトルクコンバータを生産するユニプレスにトルクコンバータの構成部品であるダンパープレート用の材料として採用された。

 今回、日本製鉄が開発したガス軟窒化鋼板は、鋼板中の化学成分を最適化することにより、ガス軟窒化処理で浸炭窒化処理を行った熱延鋼板と同等以上の表面硬度と疲労強度を確保することができた。低温で熱処理を行うガス軟窒化処理は、マルテンサイト変態が起こらないため、熱処理歪が小さくなる。このため、開発した鋼板とユニプレス独自の精密プレス技術および熱処理技術を組み合わせることにより、ユニプレスでの生産性向上、および品質向上が可能となり、ガス軟窒化鋼板を用いたダンパープレートの開発に成功した。

 また、ガス軟窒化鋼板を用いたダンパープレートは、トランスミッション(AT・CVT)の専門メーカーであるジヤトコが製造する軽自動車専用新型無段変速機(CVT)のトルクコンバータとして搭載された。

 ダンパープレートは、高強度・高耐摩耗性・高精度が求められる部品であり、従来は熱延鋼板に浸炭窒化処理をして品質を確保していたという。今回は、ダンパープレートのさらなるコスト低減、生産性向上、品質向上を目指して開発が行われた。
ダンパープレートの製造方法

admin 2019年6月13日 (木曜日)
admin

自動車技術会、人とくるまのテクノロジー展2019を開催

6ヶ月 ago
自動車技術会、人とくるまのテクノロジー展2019を開催

 自動車技術会は5月22日から24日、横浜市のパシフィコ横浜で自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」を開催した。エンジンの燃費改善に加え、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)などの電動化、先進運転支援システム(ADAS)などに対応する最新の製品・技術が披露された。表面改質関連では以下の展示があった。
人とくるまのテクノロジー展2019横浜のもよう

 HEF DURFERRIT JAPAN、ナノコート・ティーエス、TS群馬、TS TUFFTRIDEの4社はHEFグループとして出展。主にDLCコーティングの受託加工を手掛けるナノコート・ティーエスは、新設した第3工場で2019年3月より風力発電機用軸受向けのDLCコーティングの量産を行っていることをアナウンスした。同工場では、フランスHEFグループが開発・製造した最新鋭の大型DLC成膜装置を導入しているため、最長1200mmまでの長尺製品に高品質なコーティングが可能。併せて検査設備も増強したため膜の品質保証体制を徹底している。また、TS TUFFTRIDEはグローバルで普及している窒化処理「タフトライド処理」を提案。液体イオンを制御することで環境にやさしい窒化処理を行うCLIN(Controlled Liquid Ionic Nitiriding)技術を適用しており欧州REACH規制に適合、今後日本国内でも環境規制が強化すると見て、硬質クロムめっきの代替技術として拡販を図っていくという。

 大同メタル工業は、エンジンの機械損失低減に貢献するエンジンベアリングの低フリクション技術として、軸受表面に固体潤滑剤を分散させた樹脂層を施した耐摩耗性向上コーティングによってアイドルストップ仕様エンジン用軸受として採用されている「DLA02」、さらに最近開発された耐摩耗・耐焼付き性コーティングを施したエンジンベアリング「DLA06」を紹介した。開発品は、軸受表面に固体潤滑剤を分散させた樹脂層を若干やわらかくすることで異物混入時の耐摩耗性を高める異物埋収性を付与したほか、低粘度化の進むエンジンオイルの使用条件下で発生しやすい温度上昇を抑制、焼付きを防ぐ。
大同メタル工業のブース

 日本アイ・ティ・エフは新開発のDLC膜として、PVD法とCVD法を組み合わせ、耐焼付き性を従来のCVD法によるDLC膜に対して1.6倍、耐摩耗性を2.4倍以上に向上した「HC-DLC」を紹介。この被膜を成膜したピストンピンは大型ディーゼルエンジンに採用され、今夏から量産予定だという。今後はエンジン部品だけでなく、焼付きや摩耗がより厳しくなるギヤや駆動系部品、燃料系部品にも適用、自動車以外の機械部品や金型などに対しても広く展開を図る。
日本アイ・ティ・エフのブース

 日本エリコンバルザースは、自動車産業向けの被膜として「BALINIT DLC」を紹介。部品の摩耗や摩擦酸化から部品を保護し、スカッフィングや冷間圧接を引き起こすような高い表面圧力にも耐えることができる被膜として提案を行った。また、a-C:H膜では対応が難しかった、圧力による高温環境や長時間の低潤滑、MoDTC対策などの過酷な環境に適した被膜として同社のta-C膜「BALIFOR T」を併せて提案した。
日本エリコンバルザースのブース

 日本ピストンリングは、平滑表面でフリクションが低減でき、a-C/ta-C比率の最適化で自己潤滑性と高い耐摩耗性を両立、さらに耐久信頼性を向上させる厚膜タイプの「DLCコーティングリング」を紹介した。また、シリンダライナ内周面に微細なディンプルを形成することでピストンリングとの間の流体潤滑による摩擦力を低減しエンジンの燃費向上を実現する世界初の「ディンプルライナ」を披露した。さらに、「3D形状圧粉コアを採用したアキシャルギャップ型高トルクモータ」を紹介、高トルク化によってインホイールモータとして使用することでダイレクト駆動を可能にすることや、ギヤレス化による機械損失の低減とギヤ音の削減を実現できること、さらにはAir Gap可変によるモータ特性のチューニングが可能なことをアピールした。
日本ピストンリングのブース

 パルメソは、粒子投射法を採用し遊離砥粒研磨をナノメートル精度で行う分析前処理用研磨装置「PERET(ピーレット)」の実機を展示。同装置は、研磨痕2mmの端から中央部に向かって0~1°の角度で加工を行う「斜め研磨」が特徴。真横から切断する方法に比べ、斜め研磨は断面積が広く、観察しやすくなるという。1回の研磨面から広い範囲を対象にSEMやXPSでの深さ方向の観察・分析が可能になる。これまで、こうした高精度加工は優れた技能を持った技術者が必要だったが、同装置は加工対象物を装置に設置し、微粒子の投射時間などを設定するだけで自動研磨するため誰でも簡単に加工が行える。超薄膜や多層フィルム、微小部品などの観察・分析の前処理装置として販売を行っていくという。
パルメソのブース

admin 2019年6月11日 (火曜日)
admin

NPS、第12回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

6ヶ月 ago
NPS、第12回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

 未来生産システム学協会(NPS)は、「第12回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)」の業績募集を開始した。締め切りは8月31日。また同時に、岩木賞表彰費用の賛助の募集も実施している。

 岩木賞はトライボコーティング技術研究会が提唱し、NPO法人である精密科学技術ネットワーク(PEN)が2008年度から創設し表彰していたが、2011年度からは一般社団法人であるNPSが継承し表彰している。

 表面改質、トライボコーティング分野で多大な業績を上げた故 岩木正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業を讃えて、当該技術分野と関連分野での著しい業績を顕彰するもの。募集対象は表面加工、表面改質、表面分析、トライボロジー、コーティングに関わる研究・開発・技術・支援・交流・事業化などで著しい成果、業績(製品、サービス、学会発表や特許申請/登録されたものを含む)を上げた個人、法人、団体で、表彰対象は受賞業績が公表できること、NPSに参加できること、と定めている。

 本年度は大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞を中心に募集を行うが、国際賞、事業賞、功績賞の申請も受け付ける。国際賞以外は、原則として日本国内に居住地、研究室や本社、本部、主力工場などの活動拠点を有する個人、法人、もしくは団体が対象。国際賞は、海外に居住地などの主たる活動拠点を有する個人、法人、団体が対象となる。

 各賞の審査基準は以下のとおり。

【大賞】
・開発技術が世界的に高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、経済的・社会的貢献が認められるもの。
【優秀賞】
・開発技術が日本国内において高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、社会的貢献が認められるもの。
【特別賞】
・開発技術が当該業界において高い水準にあり、新規/独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されているか、実用化の途上にあり、社会的貢献が認められるもの。
【奨励賞】
・開発技術が当該業界において優れており、新規/独創性に優れたもの
・開発技術が実用化の途上にあり、実用化の努力が認められるもの
【事業賞】
・事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の知名度を上げる、インフラの構築を行う、社会生活に恩恵をもたらすなどの効果を通して、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【国際賞】
・開発技術または事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の我が国との関係において協力、連携、協調関係を育み、または当該業界の知名度を上げ、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【功績賞】
・大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞の評価尺度と、事業賞、国際賞の評価尺度のいずれの面でも極めて顕著な業績が認められるもの。

 岩木賞受賞業績については、2020年2月28日に開催されるシンポジウム「トライボコーティングの現状と将来」で、表彰および受賞業績の記念講演を行う予定。岩木賞に関する問い合わせ、申請様式の請求は、NPS表彰顕彰部門岩木賞表彰事業部内 事務局まで(E-mail:award@nps-t.info)。
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 同研究会ではまた、岩木賞表彰費用の賛助を募集している。問い合わせ・申し込みは、トライボコーティング技術研究会 岩木賞表彰基金まで(award@tribocoati.st)。

admin 2019年6月6日 (木曜日)
admin

日本トライボロジー学会、トライボロジー会議 2019 春 東京 開催、学会賞表彰式を実施

6ヶ月 ago
日本トライボロジー学会、トライボロジー会議 2019 春 東京 開催、学会賞表彰式を実施

 日本トライボロジー学会(JAST)は5月20日~22日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで、「トライボロジー会議 2019 春 東京」を開催した。機械要素や潤滑剤、表面処理・コーティングなどの関わる研究160件が、一般セッションとシンポジウムセッションで発表された。

 一般セッションは「トライボケミストリー」、「マイクロ・ナノメカニズム」、「表面形状・接触」、「機械要素」、「表面処理・コーティング」、「シミュレーション」、「摩擦材料」「摩耗」、「分析・評価・試験」、「境界潤滑」、「潤滑剤」、「摩擦」、「固体潤滑」、「メンテナンス」、「流体潤滑」の15テーマで、また、シンポジウムセッションは、「高分子材料のトライボロジー」、「境界潤滑下における固体表面の最適設計技術-機能性コーティングかトライボフィルムか?-」、「" 超" を目指す軸受技術の最前線」の3テーマで開催された。

 20日には「2018年度日本トライボロジー学会賞」表彰式が行われ、表面改質関連では、以下などが表彰された。

学会賞授賞式のようす

トライボロジーオンライン論文賞

「Effect of Electric Field on Adhesion of Thermoplastic Resin against Steel Plates」村島基之氏(名古屋大学)、梅原徳次氏(名古屋大学)、上坂裕之氏(岐阜大学)、Xingrui Den氏(リケン)…低燃費自動車への要求が高まる中、軽量な複合材である炭素繊維強化樹脂(CFRP)に注目が集まっている。しかし熱硬化性樹脂が用いられる従来のCFRPは製造時間・コストが高く大衆車への適用が進んでいない。そこで、熱可塑性CFRPに次世代の車体材料としての期待が高まっている。加熱により軟化する熱可塑性CFRPの製造には既存のプレス成型手法を用いることができ、製造時間・コストの低減が期待される。一方で,高温金型表面から離型する際に樹脂が金型へ付着するトラブルが報告されている。本研究は、電場印加という大面積に適用可能な新しい手法を用いた、高温金型表面への熱可塑性樹脂付着抑制手法の開発およびそのメカニズム解明のために実施された。本論文では、極性基を有するアクリル樹脂とガラス転移温度に達した金属表面との付着力を測定し、金型への電場印加の影響を明らかにした。直流電場を印加した場合は付着力の増加が観察され、これは極性基が電場により金属表面に引き付けられたためと考えられた。一方で、交流電場の場合には周波数の増加とともに付着力は減少し、電界強度10V/mm、1 MHzを印加した際には無印加と比較して44%の付着低減効果を示した。これは極性基の移動が分子の絡まりや慣性力などにより遅れる、位相遅れが生じたためと考察。本論文では、アクリル樹脂のガラス転移温度における誘電正接は周波数とともに増加することも実験的に確認し、位相遅れによる極性基と電場の反発力により付着力が抑制されたと示された。以上のように、本研究では電場を利用する従来にはなく、かつ大面積金型に適用可能な熱可塑性樹脂付着抑制手法を開発した。また、誘電正接などを実際に測定しそのメカニズムが示されたことで、付着抑制性に優れた分子構造の開発など今後の発展が期待できるとして評価された。

左から、梅原徳次氏、若林JAST会長、村島基之氏、Xingrui Den氏

技術賞

「耐焼付き性に優れるDLC被膜転がり軸受の開発」佐藤 努氏・伏見元紀氏・上光一郎氏(日本精工)…転がり軸受では使用条件が厳しくなると焼付きや摩耗などの表面損傷を生じ、軸受としての機能に支障をきたす場合がある。このような表面損傷を防止する方法として、金属接触を防止できる表面処理が有効で、特に低凝着性や耐摩耗性を有するダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜は大きな効果が期待できる。しかし、DLCは硬質膜のためにはく離しやすく、特に接触面圧が大きい転がり軸受の軌道面においては被膜はく離が生じやすく、適用が難しかった。高面圧転がり接触下における被膜はく離の抑制には、被膜内部に発生する応力の低減が必須として検討・改良を行った。転がり接触下では母材である鋼が大きな弾性変形を繰り返すため、中間層を含めた各層のヤング率を鋼に近づけることで、接触により被膜内部に発生する応力を低減した。加えて成膜時に発生する被膜の残留応力を被膜組成や成膜条件の最適化により低減した。これらの改良により、高面圧下においてもはく離しにくい高耐久のDLC被膜を得た。開発した耐はく離性に優れるDLC被膜を転がり軸受に適用することで、過酷な使用環境においても長期にわたって焼付きや摩耗を防止することが可能となった。大規模空調設備用ターボ冷凍機においては、本技術を圧縮機支持軸受に採用することで軸受列数の削減と小型化が可能となり、従来機から軸受損失を約50%低減させCO2排出量削減が期待される。また、製紙機械においては抄紙工程のロール支持用の自動調心ころ軸受で問題となるスミアリング損傷(表面の微小焼付き)を実機環境下において長期にわたって防止する効果が確認されており、今後、生産設備の安定稼働ならびにメンテナンス軽減に貢献していくことが期待できるとして評価された。

左から、上光一郎氏(日本精工)、若林JAST会長、佐藤 努氏・伏見元紀氏(日本精工)

「テクスチャ付与による自動変速機用低トルクシールリングの開発」関 真利氏・石岡克敏氏・吉田勇介氏(NOK)、細江 猛氏・徳永雄一郎氏(イーグル工業)…近年の世界的な温暖化対策を背景に自動車のCO2排出規制が厳しさを増す中で、自動変速機(AT)内のシール部品においてもさらなるトルク低減が求められている。AT内のシール部品の機械損失は全体の約25%を占めており、中でも高圧・高速しゅう動環境で複数個使用される回転用シールリングについては、低トルク化のニーズが非常に高い。従来のシールリングはシール幅低減によって油圧による押付け荷重を低減し低トルク化を図ってきたが、過度な油漏れを防ぐためにはさらなるシール幅の低減は困難である。そこでシールリングのしゅう動面に動圧すべり軸受機構を発現する溝形状(テクスチャ)を配置し、流体潤滑状態で作動させることを試みた。シールリングしゅう動面のテクスチャ形状は、流体潤滑を仮定した数値解析をもとに形状を設定した。数値解析では、しゅう動面のみを対象とし、有限差分法によるレイノルズ方程式によって荷重と釣り合う油膜厚さを求めた。また、検証評価として、LIF法を用いたしゅう動面の油膜計測を行い、軸受特性数Gの増加に伴い油膜厚さが増加する傾向は実験も解析も同様であることを確認した。テクスチャシールリングは、従来のシールリングに対し最大で70%のトルク低減効果を確認、すでに量産車に適用されている。今後、自動変速機用シールリング以外の分野においても採用可能な技術で、他樹脂しゅう動部品への展開も期待できるとして評価された。

左から、関 真利氏(NOK)、若林JAST会長、徳永雄一郎氏(イーグル工業)

kat 2019年6月6日 (木曜日)
kat

日本アイ・ティ・エフ、耐焼付き性と耐摩耗性を向上したDLC膜を開発

6ヶ月 1週 ago
日本アイ・ティ・エフ、耐焼付き性と耐摩耗性を向上したDLC膜を開発

 日本アイ・ティ・エフ( www.nippon-itf.co.jp/ )は、自動車エンジン部品のピストンピンの表面コーティングに適したなDLC膜「HC-DLC」を開発、2019年7月より販売を開始する。

 この被膜は、グラファイトや金属などの固体を原料としてプラズマ化し蒸着する「PVD法」とメタンやアセチレンなどの気体を原料としてプラズマ化し蒸着する「CVD法」を組み合わせたもの。耐焼付き性を従来のCVD法によるDLC膜に対して1.6倍、耐摩耗性を2.4倍以上に向上した。

 新開発の被膜を成膜したピストンピンは大型ディーゼルエンジンに採用され、今夏から量産予定だという。今後はエンジン部品だけでなく、焼付きや摩耗がより厳しくなるギアや駆動系部品、燃料系部品にも適用、自動車以外の機械部品や金型などに対しても広く展開を図る。

 自動車の電動化は今後急速に進む見通しだが、2050年時点でもエンジンとバッテリーを組み合わせた車両が大多数を占め、エンジンを搭載する車両は現在よりも増えることが予想されている。このためエンジンの小型化・高効率化はますます加速している。エンジンの効率化のため、過給圧を上げようとすると、DLCをコーティングしたピストンピンに過大な圧力がかかり、焼付きが生じやすくなる。また最近では、ディーゼルエンジンのほかにガソリンエンジンのピストンピンにもDLC膜が採用されており、オイルに使用される添加剤のMoDTCと反応して異常摩耗するなどの課題もあった。これらに対応するため、同社ではHC-DLCを開発した。

admin 2019年6月5日 (水曜日)
admin

トライボコーティング技術研究会、第1回研究会・総会を開催

6ヶ月 1週 ago
トライボコーティング技術研究会、第1回研究会・総会を開催

 トライボコーティング技術研究会は5月31日、埼玉県和光市の理化学研究所 和光本所で、「令和元年度 第1回トライボ研究会・総会」を開催した。

開催のようす

 当日はまず、研究会が開催され、以下のとおり講演が行われた。

・「DLC膜の国際標準化動向と最新成膜技術」平塚 傑工 氏(ナノテック)…DLC膜の構造と分類、さらにはDLCの国際標準化の動向について解説。2016年3月15日に発行されたDLCの摩擦摩耗試験ISO規格(ISO 18535)について摩擦係数の変化に影響する湿度管理等の基準規定などを紹介したほか、日本製のDLC分類用簡易光学評価試験機(堀場製作所製エリプソメータ)を用いた光学的評価法の規格原案(新規再提案)について、分光エリプソメトリー測定・解析手順や、各種DLC膜の光学定数と硬さの相関性などから光学定数がDLC膜の分類・検査の指針として使うことが可能であることを示した。さらに現在進めている、振動式マイクロスクラッチ試験機(レスカ製)を用いた300nm以下のDLC膜の密着性試験の標準化作業など、標準化活動の母体となるDLC工業会の取組みを紹介した。また、30GPa以上の高硬度水素フリーDLC膜を660nm/minの高速で成膜できるナノテックの大電力マグネトロンパルススパッタリング(HiPIMS)技術について、燃料電池セパレータ用導電性・耐腐食性カーボン保護膜などへの適用事例を紹介した。

講演を行う平塚氏

・「DLC膜の密着性評価法」馬渕 豊 氏(宇都宮大学)…ボールオンディスク摩擦摩耗試験機にアコースティックエミッション(AE)センサーを加えることで、実機と相関のある簡易的なDLC膜の密着力試験を行うことができ、DLC膜の研究開発に有効なことから、同試験法のISO化を検討していくこと、また、規格化にあたってはデータの整合性が重要なことから、影響の大きい潤滑油、相手ボール材、試験条件の詳細を試験に織り込んでいく方向性を示した。一方、AEの周波数解析によるはく離要因の解析では、AEの振幅を時系列で整理することで膜の微小はく離の段階で検知できることや、異なる仕様のDLC膜を評価することで、はく離発生の周波数が350~600kHz、表面突起の脱落が8kHzおよび30kHzであることを確認。その他の要因についてはモデルサンプルの作りこみの改善、センサー感度の向上など解決する課題が多いが、上記ISO規格案の付加価値要素として研究を継続していくと述べた。

講演を行う馬渕氏

 講演に続いて「令和元年度総会」が行われ、平成30年度活動報告・会計報告がなされ、令和元年度活動計画が発表された。役員改選では、会長に大森 整 氏(理化学研究所 主任研究員)、副会長に熊谷 泰 氏(ナノコート・ティーエス社長)と野村博郎 氏(理化学研究所 大森素形材工学研究室 嘱託)が再任された。

大森会長

熊谷副会長

野村副会長

 また大森会長より、2020年2月28日に砥粒加工学会ATF(先進テクノフェア)との合同開催を予定している第22回シンポジウム「トライボコーティングの現状と将来」に関する説明と「第12回岩木賞」の募集がなされた。

 総会終了後は、理化学研究所 光量子工学研究センター 中性子ビーム技術開発チーム 中性子工学施設の見学会が行われ、陽子線ライナック小型中性子源RANSなどが披露された。

kat 2019年6月3日 (月曜日)
kat

不二WPC、食品関連分野の課題解決・環境負荷低減で新会社「サーフテクノロジー」を設立

6ヶ月 1週 ago
不二WPC、食品関連分野の課題解決・環境負荷低減で新会社「サーフテクノロジー」を設立

 不二WPC( https://www.fujiwpc.co.jp/ )では1997年4月の設立以来、一般産業部門、モータースポーツ部門、食品関連部門の三部門体制で、表面改質による様々な機能性向上を迅速・安価に提供してきたが、本年6月より食品関連部門を分離して新会社「株式会社サーフテクノロジー」を設立する。

 不二WPCでは食品関連部門については、小麦粉やコーンスターチなど食品粉体のホッパーなどへの付着やフルイなどでの目詰まりといった顧客の様々な問題を表面改質によって解決してきたが、食品関連事業についてより深い知見を蓄積すると同時に、問題解決における食品関連特有の表面改質処理力の一層の向上を目指すべく、新会社設立を決めたもの。

 多様な表面形状の形成によって食品粉体や粘性食品、食用液体などの付着防止や滑り性向上を実現する表面改質技術「マイクロディンプル処理®」をキーテクノロジーとして、その技術を常に進化・発展させることによって、安心・安全に食品ロスや生産性の悪化(エネルギーロス)といった問題を解決することで、さらなる環境負荷低減につなげ、社会の発展に貢献していく狙いだ。

®のロゴ" align="center" width="412" height="160" />特許技術マイクロディンプル処理®のロゴ

 小麦粉、コーンスターチをはじめカレー粉、調味料など様々な食品用粉体は、ホッパー、シューターやコンベヤーさらに分粒用のフルイ、分包用計量器、充填機を経由して製品化される。それら搬送機器類では、ブリッジなどの排出不良(ホッパー)、目詰まり(フルイ)などのトラブルが発生し、生産効率低下や不良品増加の原因となっている。その主な要因は、搬送機器類の表面と粉体との付着や摺動特性の不良によるものである。

 それら搬送機器類ではPTFE系樹脂のコーティング、いわゆるテフロン®加工が施されているものも多いが、PTFE加工は摩耗やはく離が起きやすく摩耗粉やはく離片が発生するほか、近年はPTFEそのものの毒性に関するいくつかの報告がなされ、PTFE加工品の食品用部材への使用に関する懸念が高まっている。また、食品製造産業では、食の安全を確保するために異物混入に対する対策が喫緊の課題となっており、食品搬送用機器の脱PTFE(脱コーティング)化が急速に進められている。

 こうした問題に対し新会社サーフテクノロジーでは、コーティングではないため食品製造分野で安心して使用できる特許技術である「マイクロディンプル処理®(MÐ処理®)」を引き続き提案していく。

 マイクロディンプル処理®ではメディアをホッパーやフルイなどの金属系基材に投射することによって凹凸(テクスチャリング)を形成し、接触面積を減らし滑り性を向上させることで、粉の通過性が1.2~2倍に向上、粉落ちが良くなるため、網の目詰まりによるメンテナンスや交換の手間を軽減できる。また、付着が少なくなり廃棄量を減少でき歩留まり向上につながるほか、付着した粉もエアーで簡単に吹き飛ばせるため洗浄時間を短縮、さらには濾すための人件費(人手不足対策)や洗浄時間短縮による光熱費の削減につながる。タッピングボールを使わなくても付着が抑制できる場合は、タッピングボールの破片といった異物混入の対策にもなる。

 下図に未処理のフルイとマイクロディンプル処理®によるテクスチャリングを形成したフルイへの、小麦粉の付着状況(と拡大写真)を示すが、未処理のフルイでは付着が多く、部分的に目詰まりが起きているのが観察される。一方、マイクロディンプル処理®を施したフルイでは付着量が大幅に低減されており、テクスチャリングによる粉体の付着低減の効果が確認される。

 日本国内における食品粉末の消費量は、小麦粉が600万t、コーンスターチ等の澱粉が300万tなど、総量で1000万tを超える。そのうち、0.1%が付着して洗浄等により除去された場合、1万tの不良粉末が生成される。それらは捕集、分別され再利用されるか廃棄物とされる。そのためのエネルギーや環境負荷は膨大なものであり、エネルギー対策や環境対策の上でも、食品業界において、マイクロディンプル処理®による食品用粉体の付着防止と滑り性向上が注目されてきている。


®面(b)の小麦粉の付着・目詰まりの様子" align="center" width="600" height="450" />フルイの未処理面(a)ならびにマイクロディンプル処理®面(b)の小麦粉の付着・目詰まりの様子

 マイクロディンプル処理®とその特徴を活かした食品分野での適用事例については、本年7月9日〜7月12日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN 2019(国際食品工業展)」の不二WPC/サーフテクノロジー ブースで披露される予定。

FOOMA JAPAN 2018での出展のようす

kat 2019年5月31日 (金曜日)
kat

第15回中日国際超精密加工会議(CJUMP)が9/26~28に前橋市で開催

6ヶ月 4週 ago
第15回中日国際超精密加工会議(CJUMP)が9/26~28に前橋市で開催

 The 15th CJUMP(China-Japan International Conference on Ultra-Precision Machining Process:中日国際超精密加工会議)( http://www.flx.ne.jp/15thCJUMP/ )が、9月26日~28日、群馬県前橋市で開催される。主催は精密工学会(JSPE)ナノ精度機械加工専門委員会と中国机械工程学会(CPEI)。

 今回は議長団を務める群馬大学 林 偉民氏、理化学研究所 大森素形材工学研究室 大森 整氏と前橋商工会議所ものづくり指南塾との連携により、前橋商工会議所において行われる。会期中に、群馬大学 重粒子線医学研究センターの見学も予定されている。

 CJUMPは、生産加工分野における超精密加工に関わる国際会議で、本分野において中国では最も重要な国際会議の地位を占め、例年、重鎮から若手研究者まで活発に最新の研究報告が行われている。

 1987年から日本と中国の共催でスタート、中断していた時期があったが、2008年度から活動が再開され、昨年度開催された第14回CJUMPで30周年を迎えた。主に中国で開催されていたが、2013年は韓国・済州で、2015年は東京・板橋区内で開催され、以後は2回中国で開催された後は1回日本で開催されるというルールが確立している。

 会議の主なトピックスは、シングルポイントダイヤモンドターニング、超精密研削技術、高速・高効率加工、超精密加工機のデザイン、加工工具およびシステム、クーラントおよび冷却、インプロセス計測・モニタリング、超精密表面のための計測・評価、仕上げ加工、ラッピングおよびポリッシング、マイクロ/ナノ機械加工・成形加工、ビーム支援ポリッシングプロセス、超精密位置決めの制御、光学・電子部品の成形プロセス、CMPおよびシリコンウェハの加工、など。

 参加申込はThe 15th CJUMPホームページ( http://www.flx.ne.jp/15thCJUMP/ )から行える。

kat 2019年5月14日 (火曜日)
kat

理研シンポジウム:第44回マイクロファブリケーション研究の最新動向が5/24に開催

6ヶ月 4週 ago
理研シンポジウム:第44回マイクロファブリケーション研究の最新動向が5/24に開催

 理化学研究所 大森素形材工学研究室は5月24日14:30~17:20に、理化学研究所 和光研究所 研究交流棟3階会議室で、「理研シンポジウム:第44回マイクロファブリケーション研究の最新動向」を開催する。協賛は、日本機械学会、精密工学会、砥粒加工学会、電気加工学会、日本塑性加工学会、日本セラミックス協会。

 当日の内容は以下のとおり。

・14:30~14:50 開催の挨拶、趣旨説明:理化学研究所 大森素形材工学研究室 大森 整氏

・14:50~15:40 「超精密切削およびレーザ照射による撥水性表面の創成」慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 閻 紀旺氏

・16:00~16:30 「LED用サファイア基板への微細溝加工と表面粗さ」理化学研究所 大森素形材工学研究室 春日 博氏

・16:30~17:00 「ジルコニアインプラント表面のナノ秒パルスレーザ改質:熱影響および硬組織適合性に関する基礎的検討」東北大学大学院医工学研究科/理化学研究所 原田智広氏

・17:00~17:15 総括:理化学研究所 大森素形材工学研究室 春日 博氏、大森 整氏

・17:15~17:20 次回予定、閉会の挨拶:理化学研究所 大森素形材工学研究室 春日 博氏

 参加申し込みは、所属、住所、氏名、連絡先(電話番号、FAX番号、メールアドレス)を記載の上、以下まで。
 FAX: 03-5918-7624
 E-Mail: micro_mold@micro.ne.jp

kat 2019年5月14日 (火曜日)
kat

第12回MIRAI会議が8/2に九州大学で開催

6ヶ月 4週 ago
第12回MIRAI会議が8/2に九州大学で開催

 MIRAI(Manufacturing institute for Research on Advanced Initiatives)とNPS(未来生産システム学協会)は8月2 日、九州大学伊都キャンパスで「第12回MIRAI会議(The 12nd MIRAI Conference on Microfabrication and Green Technology)」( http://2019.e-mirai.xyz )を開催する。

 MIRAI会議は、微細加工とグリーンテクノロジーを主たる分野とした国際会議で、環太平洋地域の国々としては主に日本、韓国、台湾、中国、米国、シンガポールの各国から第一線の研究者等が参加し、継続的に開催している。

 開催場所は毎年移動するが、2017年は韓国慶州で韓国精密工学会(KSPE)の国際会議ISGMA2017と同時開催され、2018年は札幌でPRESM2018(ISGMAが2018年から改称)と同時開催されている。第12回目となる今回は、福岡市の九州大学伊都キャンパス ウエストゾーン ウエスト4号館で開催されることとなった。

 今回のトピックスは、マイクロファブリケーションと精密加工、アディティブ・マニュファクチャリング、塑性加工/射出成形加工、研削加工、物理・化学プロセス、グリーンテクノロジー、グリーンイノベーション/ライフイノベーション、光学および医療機器、環境配慮型テクノロジー、など。

 受付は以下のURLで実施できる。
http://www.flx.ne.jp/12ndmirai/registration/

kat 2019年5月13日 (月曜日)
kat

島津製作所、ISO規格に標準で対応可能なマイクロビッカース硬度計

7ヶ月 ago
島津製作所、ISO規格に標準で対応可能なマイクロビッカース硬度計

 島津製作所( https://www.shimadzu.co.jp/ )は、データの信頼性を向上させる新機能を搭載し、ビッカース硬さ試験に関するISO規格に標準で対応可能なマイクロビッカース硬度計「HMV-G30/HMV-G31シリーズ」の販売を開始した。

 マイクロビッカース硬度計は、微小な試験力でビッカース硬さを測定する装置。圧子と呼ばれる正四角錐のダイヤモンドで試料に力を加え、表面にできたくぼみを計測することで、試料の硬さを算出できる。鉄鋼材料や金属素材、機械部品の検査、めっきや熱処理などの表面改質の評価のために国内外の幅広い業界で使用されていることから、近年は、データ管理機能の強化や操作性の向上、用途に合わせた各種機能の充実が必要とされている。

 同シリーズは、試験実施者を自動的に記録し、再測定時にパスワード入力を必須にする新機能を標準搭載した。これにより不要なデータ編集を抑え、データの信頼性を高める。また、ビッカース硬さ試験に関する規格であるISO6507-1およびISO6507-2に従った1gの低試験力での測定に標準で対応している。さらに、500万画素カラーカメラ搭載モデルをシリーズに追加したことに加え、ステージの位置を電動で調整するマイクロメータをオプションで導入可能。用途や使用者に合わせたシステムを構築できる。

admin 2019年5月9日 (木曜日)
admin

協和界面科学、接触角や摩擦・摩耗解析など受託測定サービスを開始

7ヶ月 ago
協和界面科学、接触角や摩擦・摩耗解析など受託測定サービスを開始

 協和界面科学( https://www.face-kyowa.co.jp/ )は、自社が製造・販売する測定機器を用いて接触角、表面・界面張力、摩擦・摩耗解析、粘着・皮膜はく離解析、ゼータ電位、防曇性評価などの受託測定サービスを開始した。クレームの原因調査や取引先から測定データの提示を求められたりした場合など、一時的に各種測定結果の必要性が生じたケースに対応する。

 受託測定サービスは、同社の専任測定員が測定から報告まで対応。素材評価のための判定指標となる信頼性の高いデータを提供する。主な測定項目は以下のとおり。
・静的/動的/接触角(ぬれ性、撥液性、洗浄評価、表面自由エネルギー解析など)
・静的/動的表面・界面張力(浸透性、乳化性、溶けやすさ、ぬれやすさ、泡立ちなど)
・ラメラ長(泡沫安定性、塗膜のピックアップ性、液切れ性、ワキ性評価など)
・粉体ぬれ(粉体のぬれ性、粉体の表面処理・表面粗さによるぬれ性、粉体浸透速度による湿潤性評価など)
・静/動摩擦 摩耗解析(摩擦摩耗、潤滑性、ベタつき、滑り性など)
・引張試験(粘着、角度依存、軽はく離、高速はく離など)
・ゼータ電位(粒度分布,分散安定,凝集,沈降性など)
・防曇性評価(くもり度合,透け具合,結露など)

  また、受託測定サービスの詳細はこちらから確認できる。

admin 2019年5月9日 (木曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2019年4月号「特集:切削工具の表面改質」、「キーテク特集:浸炭処理」が4/25に発行

7ヶ月 2週 ago
メカニカル・サーフェス・テック2019年4月号「特集:切削工具の表面改質」、「キーテク特集:浸炭処理」が4/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2019年4月号「特集:切削工具の表面改質」、「キーテク特集:浸炭処理」が当社より4月25日に発行される。

 今回の特集「切削工具の表面改質」では、ドライ環境で使用できるホブに成膜される被膜の概要について、穴あけ・めねじ加工用切削工具の長寿命化を実現するCr、Si系被膜について、汎用性に優れた切削性能を示す被膜の機能性向上を図った事例について、これまで金型で適用されることが多かった炭化バナジウムコーティングを切削工具に適用した事例について紹介する。

 また、キーテク特集「浸炭処理」では、量産型真空浸炭装置の概要と特徴について、超高速浸炭処理において熱処理歪の抑制を図った事例について紹介する。

特集:切削工具の表面改質

◇歯車加工における耐摩耗性に優れた被膜の適用事例・・・三菱重工工作機械 加藤 拓真
◇穴あけ・めねじ加工用切削工具におけるドライコーティングの適用・・・オーエスジーコーティングサービス 権田 英修
◇切削工具用汎用被膜の機能性向上・・・日本コーティングセンター 斉藤 邦夫
◇炭化バナジウムコーティング工具の開発と適用状況・・・鳥取県産業技術センター 加藤 明、今岡 睦明

キーテク特集:浸炭処理

◇量産型真空浸炭装置の概要と適応状況・・・中外炉工業 大下 修
◇超高速浸炭処理を用いた熱処理歪の抑制技術・・・光洋サーモシステム 山本亮介、戸田一寿

連載

トップインタビュー・・・ジュリアン・ベイショア 氏(マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ・ジャパン) 
注目技術:住宅における表面技術・・・LIXIL 井須 紀文
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第3回 トルコ編・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

振動摩擦摩耗試験機「SRVR」ユーザーズミーティングが開催
第11回岩木賞贈呈式、第21回シンポジウムを開催
表面技術協会、第70回通常総会・協会賞など各賞授与式を開催
ハノーバーメッセ2019が開催、燃料電池向けコーティングなど新技術が披露

admin 2019年4月22日 (月曜日)
admin

三洋貿易、高速振動摩擦試験機の販売を開始

8ヶ月 1週 ago
三洋貿易、高速振動摩擦試験機の販売を開始

 三洋貿易( https://www.sanyo-si.com/ )は米・Rtec-instruments製で、最大500Hzの高速往復振動でもボイスコイルストロークをリアルタイムに監視して制御が行える高速振動摩擦試験機「FFT-1」の販売を開始した。

 同試験機は、仕様によりボイスコイルをミニ(0.05~10N)、シングル(10N~1000N)、ダブル(1000~2500N)から選択できるため最大摩擦力2500N、最大荷重5000Nで試験が可能。また、~180℃、~500℃、~1000℃と幅広い温度コントロールが可能であり、必要な範囲のヒーターを選択できる。さらに、最速200000Hzでデータ収集が可能なため試験データの波形がはっきりと確認できる。試験はレシピが作成可能なため保存後は誰でも同じ試験を繰り返すことができる。

 筐体はフロアスタンドフレームを採用しており低重心・鉄骨構造によりテストの振動を低減する。またコントローラー、データ収集ボックス、電気制御ボックスは筐体下部に取り付けられており、将来のアップグレードが容易となっている。

admin 2019年4月5日 (金曜日)
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東レリサーチセンター、示差走査型熱量測定とラマン分光測定を接続した新規手法を開発

8ヶ月 1週 ago
東レリサーチセンター、示差走査型熱量測定とラマン分光測定を接続した新規手法を開発

 東レリサーチセンター( https://www.toray-research.co.jp/ )は、示差走査型熱量測定とラマン分光測定が可能な新規手法(DSC-Raman)を堀場製作所と共同で開発、同手法の受託分析サービスを開始した。

 示差走査型熱量測定法(DSC)は、試料を加熱した際の熱の出入りを調べることでガラス転移や融解・結晶化等の相転移についての情報を得る分析手法。東レリサーチセンターの前身である東レ 中央研究は、1965年に他社に先駆けていち早く同装置を導入し、高分子材料を中心に熱分析技術の開発を続けてきた。

 東レリサーチセンターは1978年の設立以降、各種材料で熱分析技術の開発を継続してきたが、今回DSC装置内に光学系を導入することで、DSC曲線とラマンスペクトルを同時に取得することが可能となった。DSC-Ramanの装置はすでに分析装置メーカーから販売されているが、同社では光学系に偏光測定機能を付加することで、高分子の加熱時配向変化の解析を実現した。この技術により、熱処理中の高分子材料の熱的特性と分子構造の変化を追跡することが可能となった。

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