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トライボコーティング技術研究会、第13回岩木賞贈呈式、第23回シンポジウムを開催

2時間 42 分 ago
トライボコーティング技術研究会、第13回岩木賞贈呈式、第23回シンポジウムを開催

 トライボコーティング技術研究会(大森 整会長)と理化学研究所は2月26日、埼玉県和光市の理化学研究所 鈴木梅太郎記念ホールで、「岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)第13回贈呈式」および「第23回『トライボコーティングの現状と将来』シンポジウム-導電性ダイヤモンド応用技術、光輝窒化処理ならびに微細金型加工-」を開催した。今回はリアル開催とWeb会議システムを利用したオンライン開催という、ハイブリッド開催となった。

第13回岩木賞受賞者と関係者

 岩木賞は表面改質、トライボコーティング分野で多大な業績を上げた故・岩木 正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業を讃えて、当該技術分野と関連分野での著しい業績を顕彰するもの。トライボコーティング技術研究会が提唱して2008年度に創設、未来生産システム学協会(NPS)が表彰事業を行っている。

 13回目となる今回は、富山県立大学 岩井 学氏ならびに日本工業大学 二ノ宮 進一氏が業績名「導電性ダイヤモンドを利用した精密加工工具の開発」により優秀賞に、また、プラズマ総合研究所が業績名「光輝窒化を可能とするアトム窒化法の開発」により特別賞に輝いた。さらに、池上金型工業が業績名「虹色加工を施した金型製作と射出成形品の製作」により事業賞を受賞した。

 優秀賞の業績「導電性ダイヤモンドを利用した精密加工工具の開発」は、高濃度のボロンをドープした導電性ダイヤモンドの持つ特性を活用して、種々の分野に適用する新しい精密加工技術を確立したことが評価された。たとえば微細形状の放電加工では工具となる電極材の消耗が著しく形状精度の確保が難しいという課題があり、特に超硬合金に対する電極消耗は既存の銅電極では電極消耗率を5%以下にすることが困難だった。これに対し本業績では、世界で初めて導電性ダイヤモンドを電極素材として活用する方法を開発。金型鋼の放電加工では電極消耗量がほぼゼロで、超硬合金に対しても電極消耗量が0.5%以下と極めて少なく、精密放電加工を行う上での有効な電極材と見られる。

左から二ノ宮氏、岩井氏、大森会長、当日にプレゼンターを務めた熊谷泰副会長

 受賞の挨拶に立った岩井氏は「この研究は2002年に私の恩師である日本工業大学の鈴木清先生の研究室で電気が通るダイヤモンドに出会ったことから始まった。ダイヤモンドは硬く耐摩耗性に優れるため、電気を使った加工や電気を流すことによって使用する用途など、色々と用途開発を二ノ宮先生と私のもう一人の恩師である植松哲太郎先生と取り組んできた。研究は約20年に及ぶが、その間、企業の方々にご協力いただきながら色んな成果を挙げてきた。この賞をいただいたことを励みにして二ノ宮先生とともに新しい技術開発に邁進していきたい」と謝辞を述べた。

謝辞を述べる岩井氏

 特別賞の業績「光輝窒化を可能とするアトム窒化法の開発」では、イオン窒化の動作ガス圧の約1/1000である0.2Paという低いガス圧でも運転でき、イオン窒化と同程度の窒化特性を得るのに十分な高密度の窒素原子を生成できる「アトム窒化法」を開発。高濃度の窒素原子雰囲気の中でイオン衝撃なしに処理されるため、化合物層の形成や表面荒れを生じないことから光輝性が良好で精密金型にも窒化できることや、アトム窒化したワークの上に成膜した硬質被膜では、基材と硬質膜の密着性が従来法よりも優れていることなどが評価された。ワークの窒化時に負バイアス電圧を印加する必要がないため工具・刃物の鋭利な刃先の窒化処理を可能とした上、工具・刃物の使用寿命を大幅に改善できるとした。

左から原氏、大森会長、熊谷副会長

 受賞の挨拶に立った原民夫氏(プラズマ総合研究所 代表取締役)は「この技術は、だいぶ昔のことになるが私が理化学研究所に在職していた時に同僚の浜垣学さんと相談しながらプラズマの発生法などをコツコツとやってきた。それから豊田工業大学に教授として赴任して、様々な方からのサポートを受けながら何とか続けてきた。開発技術によって窒化したワークを調べてみると、従来にない特性などがみつかり事業として定着するのではないかと考えている。今回の受賞はそういった意味で大きな勇気を与えていただいた」と謝辞を述べた。

謝辞を述べる原氏

 事業賞の業績「虹色加工を施した金型製作と射出成形品の製作」は、製品の金型表面に虹色加工を施すことで射出成形のみで樹脂成形製品に加飾できることや、発色させたい部分の制限も少なく、後処理が必要なくなるため工程削減やコスト削減が可能なこと、また、環境に配慮した製品を市販に供給できることなどが評価された。虹色を発色させる金型表面のパターンは波長に近い数百nmレベルのことが多く、金型表面にnmオーダーの切削加工が必要となる。100nm変化すると色の強度も変わってしまうことから、それ以下の誤差にしなくてはならず、本技術では独自の加工方法を考案し加工を試みた。さらに、三次元形状などにも対応可能な加工方法を研究開発中という。

 Web会議システムにより受賞の挨拶を行った池上正信氏(池上金型工業 代表取締役)は「虹色加工は当初はレンズ用金型を作る過程でうまくいかなかった製品としてスタートしている。ただ、その金型の一部が非常にきれいな色に輝いていたことから商品化につながった。今後、手間や工程を減らすニーズや、独創的な製品意匠をつくりたいなどの要望に応えられる技術になると期待している。今回いただいた岩木賞は我々への励ましになるとともに、さらなる発展のきっかけになる」と謝辞を述べた。

Web会議システムで謝辞を述べる池上氏

 贈呈式の後はシンポジウムに移行。岩木賞の記念講演として優秀賞に輝いた富山県立大学・岩井氏が、特別賞に輝いたプラズマ総合研究所・原氏が、事業賞に輝いた池上金型工業・松澤 隆氏が、それぞれ講演を行った後、以下のとおり1件の特別講演と2件のトライボコーティング技術研究会会員による講演がなされた。

・特別講演「化合物半導体の加工プロセスの現状とその高度化のキー―CMPスラリー高度化の基本的考え方と必須手法―」土肥 俊郎氏(九州大学名誉教授/Doi Laboratory)…半導体Siウェハの加工プロセスを例に現状の研磨/化学機械研磨(CMP)のキーとなる要素技術を概説し、高効率CMPの向上の方策を示した上で、次世代デバイスとして期待される化合物半導体SiC、GaN、ダイヤモンドなど難加工性単結晶素材の次世代加工技術として開発した密閉式加工環境コントロール型CMP法や、プラズマ融合CMP法を紹介、これらの手法を適用した上記の難加工性単結晶素材の加工で従来技術を大幅に上回る高効率・高品位加工を実現できたことを報告した。

・会員講演「硬質粒子電着による高機能タップ工具の開発」齋藤 庸賀 氏(東京都立産業技術研究センター)…粒径10μmのcBN粒子と粒径5μm、1μmのSiC粒子をNiPめっきにより被覆することで硬質粒子複合めっきを作製、同めっきを表面に施したスパイラルタップを開発し、工具折損の原因の一つである切りくずの巻き付きを抑制する効果を実験的に明らかにし、その切りくずの巻き付き抑制メカニズムについて考察した。本研究によって、開発した粒径1μmのSiC粒子電着タップ工具は切りくずの長片化を抑制しカール直径を小さくすることで、50m/minの高速切削条件においても優れた切りくず巻き付き抑制対策を有することが明らかになった。

・会員講演「光メタマテリアル、作り方と使い方」田中 拓男氏(理化学研究所)…波長より細やかな人工構造を用いて物質の化学特性を制御した疑似材料であるメタマテリアルの基礎に触れた後、メタマテリアルをどのように作り出すかという加工技術についての研究成果を紹介した。さらにメタマテリアルの応用技術として、光を完全に吸収する光吸収体やそれを利用し作製の難しい黒色などの発色体、赤外分光技術の高感度化への応用例を紹介した。特定の波長域の光を選択的に透過させることで、エネルギーを使わずに物体を冷やすクーラー技術についても紹介した。

第23回シンポジウムのもよう

 

admin 2021年3月8日 (月曜日)
admin

JAST、金属ドープDLCテーマに機能性コーティングの最適設計技術研究会を開催

1日 14時間 ago
JAST、金属ドープDLCテーマに機能性コーティングの最適設計技術研究会を開催

 日本トライボロジー学会(JAST)の機能性コーティングの最適設計技術研究会(主査:岐阜大学・上坂裕之氏)は3月1日、ウェブ会議システムZoomを利用した「第13期 第1回(通算第17回)会合(会議)」を開催した。

挨拶する上坂氏

 

 同研究会は、窒化炭素(CNx)膜、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜等の硬質炭素系被膜および二硫化モリブデン等の固体潤滑被膜を実用化する上で重要となるコーティングの最適設計技術の向上を目指し、幅広い分野の研究者・技術者が集い、トライボロジー会議でのシンポジウムの開催や研究会での話題提供と討論を行っている。

 当日はまず上坂主査が、「今回は金属ドープDLCによる水素中、油中の超低摩擦現象にフォーカスしつつ最先端の成膜技術の情報を紹介いただく。コロナ禍で各種研究会のオンライン開催が増えているがそのメリットも段々に分かってきている。本研究会も当面、リアル開催とオンライン開催の各1回を実施し、議論の場を提供できればと考えている」と開会挨拶を行った後、幹事の野老山貴行氏(名古屋大学)と徳田祐樹氏(東京都立産業技術研究所)の司会により、以下のとおり3件の話題提供がなされた。

・「DLCコーティングの低摩擦に及ぼす遷移金属の影響」田中宏昌氏(九州大学)…水素環境下での、テトラヘドラルアモルファスカーボン(ta-C)を含むDLC同士の摩擦における金属ドープの影響とメカニズムについて考察した。DLC同士の接触において低摩擦が実現しない場合でも、摺動相手材が純金属ピンである場合、DLCは水素ガス中で低摩擦・低摩耗を実現する。純金属ピンが摺動相手の場合、生成されるカーボン移着膜には、ピンのナノスケールの金属成分粒子が観察された。両摺動面がDLCの場合でも、どちらか一方に金属ドープ膜を用いることで低摩擦が実現。チタンドープDLCよりクロムドープDLCの方が、やや安定した低摩擦を示した。

・「摩擦調整剤MoDTCとの反応性向上を目指した金属添加DLC膜の研究」馬渕 豊氏(宇都宮大学)…一般にDLC膜はエンジン油中の多機能添加剤(酸化防止性能、摩耗防止性能など)ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)や摩擦調整剤モリブデンジチオカーバメート(MoDTC)との反応性が乏しい。ハイブリッド車(HEV)でも要求されるエンジンの効率向上では、軸受の高面圧下での耐焼付き性向上に有用なZnDTPと反応するDLC膜や、機械損失の低減につながるエンジン油の低粘度化から適用の進むMoDTCと反応するDLC膜が必要になる。ZnDTPを含むエンジン油での金属添加DLC膜の評価からは、ZnDTPの構成成分であるSを多く検出したNiを添加したDLC膜において摩擦係数(μ)が高い傾向が認められ、μを上昇させるZnDTPとの反応膜の形成が確認された。また、MoDTCを含むエンジン油での金属添加DLC膜の評価からは、MoDTCとの反応性を調べ摩擦低減効果が得られた元素のうちNiを添加したDLC膜において、著しい摩擦低減効果が認められ、反応生成物である硫化物およびFe3O4が認められた。

・「神戸製鋼所のDLC成膜技術」磯村良幸氏(神戸製鋼所)…同社の扱う物理蒸着(PVD)成膜手法の一種であるアークイオンプレーティング(AIP)やアンバランスド・マグネトロン・スパッタリング(UBMS)、プラズマ援用気相成長(PECVD)の装置を紹介。UBMS装置では、炭素とドープ材料を同時放電することで金属ドープDLCが成膜できる。クロムドープでは樹脂の離型性向上や、耐摩耗性向上と樹脂への耐凝着性の両立が、タングステンドープでは導電性と耐摩耗性の両立が、チタン・ホウ素ドープではμ低減が図れるとした。そのほか、成膜レートが高く三次元形状への成膜が良好なPECVDの装置や、カーボン専用蒸発源である独自の丸棒型ターゲットを使用したAIP装置による、ta-C膜の高速成膜・10μm以上の厚膜成膜技術などについて紹介した。

kat 2021年3月6日 (土曜日)
kat

サーフテクノロジー/不二WPC、TOKYO PACK 2021で滑り性・耐摩耗性向上の表面改質技術を披露

2日 20時間 ago
サーフテクノロジー/不二WPC、TOKYO PACK 2021で滑り性・耐摩耗性向上の表面改質技術を披露

 サーフテクノロジーと不二WPCは2月24日~26日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「TOKYO PACK 2021(2021東京国際包装展)」に出展、食品搬送機器や食品包装容器の滑り性や耐摩耗性を向上させる表面改質技術を披露した。

ブースのようす

 サーフテクノロジーは“ギザ刃や丸刃の表面処理。フィルムカスの付着抑制や耐久性向上により、研磨サイクルや洗浄サイクルを延ばします。樹脂テープの剥離や樹脂製品の滑りでお困りごとを解決します!!”をテーマに、技術を紹介。

 食品製造設備に共通する異物混入や衛生面での微生物対策、フードロス対策の一つとして、独自の微粒子投射処理「マイクロディンプル処理®(MD処理®)」を提案した。MD処理はコーティングではないため、フッ素樹脂テープのようにはく離することなく樹脂製品の滑り性向上に有用であることをアピールした。

 また、MD処理および短パルスレーザー加工によって、フィルムカスの付着抑制や摩耗軽減による刃物の寿命を延長できることを謳った。
 
 さらに、2020年9月に国内で初めてFDA(米国食品医薬品局)認証を取得したダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングを紹介。FDA認証によって安全性が確認されているDLCコーティングによって、フィルムガイド、セーラーなどの滑り性向上、耐摩耗性向上で部品の耐久性を高められると強調した。

 不二WPCでは、“包装容器の滑り性および、耐摩耗性向上に効果を発揮します!フィルムのヨレや擦り傷対策、摩耗した部品交換時のケガ対策にも。ギザ刃などのフィルムカッターのフィルムカス抑制、洗浄性向上、寿命延長などランニングコストの削減にもつながります!!”をテーマに、フィルム関連部材へのWPC処理(マイクロディンプル処理)による滑り性向上をアピール。

 フィルムカッターへの表面処理によってフィルムカスの付着抑制や洗浄性向上、耐摩耗性向上、耐久性向上が、また、ヒーターバーやヒーターホルダーの表面処理によって洗浄時の摩耗対策やフィルムの滑り性向上、フィルムカスの洗浄性向上が図れると謳った。さらに、セーラーの表面処理によって、セーラー襟部分の摩耗を抑制することで滑り性を維持しつつ、フィルムのヨレ、擦り傷対策も図れることを強調した。

MD処理を施したホッパー右半分では食品用粉体の付着が抑制DLC処理を施したセーラーでは滑り性・耐摩耗性が向上

 

admin 2021年3月5日 (金曜日)
admin

京急グループ、臨港バスに光触媒コーティングで抗菌・抗ウイルス対策

3日 22時間 ago
京急グループ、臨港バスに光触媒コーティングで抗菌・抗ウイルス対策

 京急グループの川崎鶴見臨港バスは、顧客が安心してバスを利用できる環境を提供するため、抗菌・抗ウイルス対策として臨港バスの所有する全路線バス車両に光触媒コーティング剤を順次施工する。2021年3月2日からコーティング済み車両を運行し、3月末までに全車両(379両)に対策を完了する予定で、対策が完了した車両には、抗菌・抗ウイルスコーティング済みステッカーを掲出する。

掲出予定のステッカー

 今回使用するコーティング剤は、キャンディル( https://www.candeal.co.jp/ )の光触媒コーティング剤「レコナ エアリフレッシュ」で、同コーティング剤をバス車内に噴霧し抗菌・抗ウイルス空間を形成することで新型コロナウイルスの感染拡大防止とバス利用に対する安全・安心感を醸成する。

 同コーティング剤は、日本食品分析センターの試験により抗菌効果を実証済みであるほか、キャンディル、大和ハウス工業、奈良県立医科大学、MBTコンソーシアムとの4者共同検証により新型コロナウイルス感染症の病原ウイルスである「SARS CoV 2」の不活化も検証確認済みであるなど、抗菌・抗ウイルス対策として高い効果が期待できるものだという。

コーティング作業のもよう

 臨港バスでは従来から、顧客への感染予防の取組みとして従業員のマスク着用、出社時の体調確認、手洗い・うがい等を徹底しているほか、全車両5日に1回のバス車内の定期消毒作業の実施、換気扇の常時使用による約3分でのバス車内の空気を入れ替えなど感染リスクの低減に努めている。

admin 2021年3月4日 (木曜日)
admin

表面技術協会、第72回通常総会・協会賞など各賞授与式を開催

6日 21時間 ago
表面技術協会、第72回通常総会・協会賞など各賞授与式を開催

 表面技術協会( https://www.sfj.or.jp/ )は2月26日、Web会議システムを利用したリモート方式により「第72回通常総会および各賞授与式」を開催した。

 当日は第71期事業報告、会計報告が行われた後、第72期事業計画・収支予算について審議、満場一致で可決された。事業報告では、第141回講演大会は新型コロナウイルス感染拡大のため中止となったが講演要旨集を公表済みのために同要旨集に記載した範囲で成立したこと、第142回講演大会は新型コロナウイルス感染拡大のためWeb開催としたこと、昨年9月に名古屋大学 東山キャンパスで開催予定だったINTERFINISH2020をオンライン開催での準備を進めていることなどを報告した。事業計画では、3月の第143回講演大会をWeb開催とすることや、9月の第144回講演大会を姫路商工会議所で開催すること、ISO規格検討専門委員会においてISO/TC107からの提案事項の審議や省エネルギーに等に関する国際標準化委託事業を行うことなどを確認した。

第72回通常総会のもよう

 役員改選では、前期に引き続いて会長に光田好孝氏(東京大学 名誉教授)、副会長に本間敬之氏(早稲田大学 先進理工学部 教授)、大塚邦顯氏(奥野製薬工業 常務取締役)が再任。今期より坂本幸弘氏(千葉工業大学 工学部 教授)、久保祐治氏(日本製鉄 執行役員 技術開発本部 先端技術研究所長)が副会長に選任された。

 理事を代表して挨拶に立った光田会長は「まだまだコロナ禍が続く中で、本協会に限らず各団体がどのような形で協会・学会活動を続けていけばよいのかを模索しているところだ。しかし、本日のようにWebを使用した手法を用いて、今年は昨年よりも活動を活発化させていきたいと考えている。本協会70周年事業で言うと、もうすぐ72年が過ぎることになるが70周年の寄付については昨年をもって締め切らせていただいた。この形を70周年記念事業委員会に諮り一応の締めをしたい。それと同時にいただいた多額の寄付の使い道や今後のことを考えた体制づくりについて考えることを進めていきたい」と述べた。

挨拶する光田会長

 当日の席上では、「2021年度 表面技術協会 各賞授与式」が行われ、各賞選考委員長が受賞者と業績、受賞理由を述べた。協会賞には、杉村博之氏(京都大学 大学院工学研究科 教授)が業績「光化学反応を用いた表面改質に関する研究」で受賞。杉村氏は、真空紫外光(VUV 光)と呼ばれる短波長紫外線による光化学反応を基盤とする材料表面改質に関して、独創的かつ先駆的な研究を展開してきた。光化学的原則と反応素過程を正しく解釈し、実用的な表面処理技術として洗練させることに成功している。主たる研究成果として、①VUV励起酸化反応によってプラスチック表面を化学活性化し、プラスチック部品を接着剤を使わずに低温で接合する表面活性化接合技術の開発とマイクロ流路部品製造への実用化、②酸化グラフェンの酸素含有官能基を直接励起し、選択的に酸素を除去する高速VUV還元反応の発見と固体潤滑膜・微細加工への応用を見出し酸化グラフェンの物性制御処理手法の発見、③有機金属錯体膜、有機無機複合体の室温無機化と高分子基板上への無機酸化膜形成への展開、④通常の紫外光や可視光に感光性のない有機分子材料をVUV光によって直接マイクロパターン化するVUVマイクロ加工技術の開発、が挙げられる。これらの研究成果は200報を越える学術論文として出版されている。以上のように、杉村氏は光化学反応を基盤とする表面改質・薄膜形成・微細加工に関する一連の研究によって、表面技術の発展に顕著な貢献をしている。よって同協会は、表彰規定第4条により2021年度協会賞の授与に相応しいと判定した。

 また技術賞では、星野克弥氏(JFEスチール スチール研究所)ら5名が業績「プレス成形性に優れる自動車用高潤滑性溶融Znめっき鋼板(高潤滑性GI)の開発」で受賞。開発された技術は、亜鉛めっき鋼板自身が有する極薄の自然酸化物層による潤滑効果に着目し、この潤滑機構を発展させることで溶融亜鉛めっき鋼板(GI)表層に極薄皮膜を設けた高潤滑性GIを開発した。この皮膜は数十nm程度の極薄膜にもかかわらず皮膜構造を仔細に制御することで高い潤滑性を実現した。皮膜を極薄膜としたことで自動車の組立工程で重要となる溶接性を阻害せず、さらにめっき自体の主成分であるZnが主体となる皮膜組成であるが故に自動車の塗装前処理工程で重要視されるアルカリ脱脂性やリン酸亜鉛処理性も保持した。これによりGIでは従来不可能であった高度な潤滑性と溶接性の両立を実現し、GIへの潤滑皮膜の適用を可能とした。本技術は特許や論文、学会発表で積極的に公開するとともに大規模な製造実績と自動車車体への適用実績を積み上げており、今後のさらなる展開に期待ができることから技術賞としてふさわしい内容であると判断された。

 同じく技術賞で佐藤羊治氏(トヨタ自動車 モノづくり技術開発部)ら6名が業績「高密度プラズマによる高性能・高生産性を両立したDLC成膜技術および装置の開発」で受賞。この技術はDLC膜の性能および成膜速度の限界となっていたプラズマ密度を放電原理まで遡って飛躍的に高めた蒸発源とそれをベースにした量産プロセスおよび装置を具現化したものである。1個処理のワークにベースの直流電圧とマイクロ波を直接導入する方式を開発し、従来比で約100倍のプラズマ密度の放電を得ることに成功し、開発したDLC膜の摩擦係数は従来の50%に低減され成膜速度は70倍以上に向上した。さらに、開発蒸発源と真空搬送ロボットを組み合わせた量産装置を開発し、月産数万個の量産レベルで不良率:1/5、膜厚さ分布:1/2を実証した。同技術は特許や学会発表などで積極的に公開するとともに汎用性の高い量産装置も同時に具現化し、部品の量産レベルに適用可能な生産能力に加え不良率およびバラツキの低減を実証しており工業的なインパクトは極めて大きい。このように、今後のさらなる応用展開が期待できることから技術賞としてふさわしい内容であると判断された。


 受賞者、業績などの一覧は以下のとおり。

協会賞

・杉村博之氏(京都大学 大学院工学研究科 教授)

業績「光化学反応を用いた表面改質に関する研究」

功績賞

・益田秀樹氏(東京都立大学 名誉教授)
・大野 茂氏(元日本大学)

論文賞

・三宅正男氏、平田瑞樹氏、岡本弘晃氏、平藤哲司氏(京都大学 大学院エネルギー科学研究科)
題目「乾燥空気中でのジメチルスルホン浴を用いたアルミニウム電析」
(表面技術 第70巻 第10号 523~527頁)

技術賞

・星野克弥氏、平章一郎氏、山﨑雄司氏、谷本 亘氏、松田広志氏(JFEスチール)
業績「プレス成形性に優れる自動車用高潤滑性溶融Znめっき鋼板(高潤滑性GI)の開発」

・佐藤羊治氏、橘 和孝氏、佐藤貴康氏、中田博道氏(トヨタ自動車)、有屋田修氏(アリオス)、高坂健児氏(中外炉工業)
業績「高密度プラズマによる高性能・高生産性を両立したDLCの成膜技術および装置の開発」

進歩賞

・郡司貴雄氏(神奈川大学 工学部 助教)
業績「イオン液体からのアルミニウムの無電解めっきに関する研究」
(表面技術 第71巻 第8号 521~529頁ほか)

技術功労賞

・國澤伸市氏(東洋鋼鈑 下松事業所 生産技術部 めっき技術グループ)
・藤川 准氏(造幣局 研究所 研究開発課 作業長)
・木曽雅之氏(上村工業 中央研究所 副所長)
・荒川英二氏(JFEスチール スチール研究所 表面処理研究部 リーダー)
・坂口雅章氏(奥野製薬工業 総合技術研究所 総合技術研究部 第四研究室)

会員増強協力者

・兼松秀行氏(八戸工業高等専門学校 材料工学科 教授)
・松本 太氏(神奈川大学 工学部 教授)
・邑瀬邦明氏(京都大学 大学院工学研究科 教授)

admin 2021年3月1日 (月曜日)
admin

東京エレクトロン デバイス、めっき処理を手掛ける三ツ矢にパーツカウンター納入

1週 4日 ago
東京エレクトロン デバイス、めっき処理を手掛ける三ツ矢にパーツカウンター納入

 東京エレクトロン デバイス( https://www.teldevice.co.jp/ )は、めっき処理などを手掛ける三ツ矢( https://www.mitsuyanet.co.jp/ )にパーツカウンター「めばかり君」を納入したと発表した。

 三ツ矢は、自動車や電子機器、医療機器、航空機器などさまざまな分野に、電気や化学反応を利用しためっき加工や表面処理を施した加工部品を供給している。五反田工場では、少量多品種のワークに高品質の加工が要求されており、厳格な員数管理が求められている。

 これまでは製品を人の手で数えていたが、計測には一日平均90分かかり、数え間違いのリスクもあった。また、メイン業務に加えてその都度対応できる人員が作業を行っており、業務負担となっていた。

 今回、これらの課題を解決するため、画像処理技術により計数作業を半自動化するパーツカウンター「めばかり君」を導入。同品は、部品を計測台の上に載せて広げるだけで、カメラが撮影し画像処理により自動で数量を数えるため、これまで90分かかっていた計数作業を35分に短縮できたという。

 また、作業記録を残す機能を有しており、出荷数と顧客への納品数の誤差が指摘された場合には、簡単に作業記録を見直すことができ、計測結果を提示することもできるため、トレーサビリティの確保が可能になった。

admin 2021年2月24日 (水曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2021年2月号 特集「めっき処理」「フッ素樹脂コーティング」2/25に発行

2週 ago
メカニカル・サーフェス・テック2021年2月号 特集「めっき処理」「フッ素樹脂コーティング」2/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2021年2月号 特集「めっき処理」「フッ素樹脂コーティング」が当社より2月25日に発行される。

 今回の特集「めっき処理」では、従来技術の代替として耐食性および耐水素脆化特性に優れるZn-Ni-SiO2複合めっきの可能性について、樹脂製自動車部品を高級感ある見た目に変える装飾めっきの市場・技術動向について、東京都立産業技術研究センターにおけるめっきの評価技術の動向と代表的な評価技術について紹介する。

 また、特集「フッ素樹脂コーティング」では、撥水・撥油性を示すフッ素系高分子コーティング剤の技術とその用途事例について、フッ素樹脂系塗膜の概要と適用事例、その性能を支える試験・評価技術について、熱溶着によるフッ素樹脂コーティングの概要と金型・熱板への適用について紹介する。

特集1:めっき処理

◇耐食性および耐水素脆化特性に優れるZn-Ni-SiO2複合めっき皮膜・・・奥野製薬工業 野崎 匡文、長尾 敏光、片山 順一
◇樹脂製自動車部品向け装飾めっきの市場・技術動向・・・マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ・ジャパン ジュリアン・ベイショア 氏、横田 英俊 氏、西山 達也 氏に聞く
◇めっきの評価技術の現状・・・東京都立産業技術研究センター 川口 雅弘

特集2:フッ素樹脂コーティング

◇撥水・撥油性を示すフッ素系高分子コーティング剤の技術とその用途事例・・・ダイキン工業 山口 央基
◇フッ素樹脂系など固体潤滑塗膜の市場・技術動向・・・デュポン・東レ・スペシャルティ・マテリアル 坂巻 満弘 氏に聞く
◇熱溶着用金型・熱板向けフッ素樹脂塗膜の技術と適用・・・日建塗装工業 吉富 裕貴

連載

Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第14回 地中海クルーズ編・・・不二WPC 熊谷 正夫
注目技術:高精度顕微鏡のための硬質磁性コーティング・・・独フラウンホーファーIST

トピックス

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admin 2021年2月22日 (月曜日)
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ブルカージャパン、3/11にトライボロジーウェビナーを開催

2週 4日 ago
ブルカージャパン、3/11にトライボロジーウェビナーを開催

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は3月11日13:30~15:00に、ウェビナー(オンラインによるWEBセミナー)「トライボロジーウェビナー~低摩擦の実現と摩擦界面の観察~」を開催する。

 

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。
https://register.gotowebinar.com/register/754200517608498959?source=bruker-nano.jp

 本ウェビナーでは以下のとおり、兵庫県立大学の木之下教授よりカーボンナノ材料を低摩擦の添加剤として用いた応用研究や、摩擦界面のその場観察の研究などについて発表がなされるほか、ブルカージャパンからはトライボロジー評価装置として、多機能摩擦摩耗試験機TriboLabと評価事例の紹介がなされる。

・特別講演 「酸化グラフェンの低摩擦添加剤への応用と摩擦界面のその場観察」兵庫県立大学 工学研究科 機械工学専攻 教授 木之下博氏…様々なカーボンナノ材料を低摩擦の添加剤として応用する研究を行ってきた中で酸化グラフェンは水分散の状態で摩擦係数が0.05以下のかなり低い摩擦係数が得られているが、低摩擦になる条件が非常に限られているほか、摩擦が安定しないことが多々ある。さらに酸化グラフェンを潤滑油に分散したとき、分散性の良い条件では摩擦係数は0.1程度であるが、分散性の悪い条件でスパイク的に摩擦係数が0.05以下になることを見出している。最近ではこれらの原因を明らかにするため摩擦界面のその場観察を試みており、本講演ではこれらについて解説する。

・講演「低摩擦評価から様々なトライボロジー評価を可能にするUMT TriboLab 」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 営業部 長谷川 勇人氏…摩擦・摩耗の研究開発用途として、UMT TriboLabはその多機能性とコンパクトで使いやすいことから世界で広く使われており、本講演では製品とその応用事例を紹介する。

kat 2021年2月18日 (木曜日)
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新東工業、電子部品・精密部品業界に前後工程含む高精度ブラストを提案

3週 ago
新東工業、電子部品・精密部品業界に前後工程含む高精度ブラストを提案

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、ブラストにより微細・精密な加工を実現する表面加工法「マイクロブラスト工法」の前後工程を新たなラインナップとして拡充し、電子部品・精密部品業界向けに対して微細加工ラインのトータルエンジニアリング展開を開始した。

 マイクロブラスト工法は、エアブラスト原理により10μm~70μmの微細砥粒を高速で被加工物に噴射し、微細・精密な加工精度を実現する表面加工法。主にシリコン、ガラス、セラミックスなどの電子部品材料に加工を行い、スルーホール、ザグリ・二段穴、切断・ダイシング溝、マイクロ流路形成、エンボス加工などの超微細加工を実現している。

 従来、電子部品に対する加工は、ドリルやレーザによる加工が主流だったが、熱による溶融ダレやクラックが発生する可能性がある。これに対してマイクロブラスト工法は、冷間加工であるため熱による影響を受けないというメリットがある。また、加工精度については、最小40μmの穴径・溝幅の加工が可能で、穴・溝の深さ精度±10μm、突起加工の高さ精度±0.5μmの高精度を実現している。

マイクロブラスト工法とレーザ加工の比較

 今回は、マイクロブラスト工法の前後工程である①ラミネート②露光③現像④はく離・洗浄を新たなラインナップとして拡充し、トータルでのエンジニアリング展開を開始した。これにより電子部品業界を対象に、微細精密加工ラインすべての提案が可能になったほか、同社加工拠点が加工をする請負加工についても対応が可能となった。

マイクロブラスト工法のプロセス

 同社ではこれまで、重厚長大産業を主にショットブラストをメインに展開していたが、今後は電子部品や精密部品業界についてもマイクロブラスト工法を展開し注力していく。

admin 2021年2月15日 (月曜日)
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フロロコート、離型性向上の食品業界向けフッ素樹脂コーティングを開発

3週 5日 ago
フロロコート、離型性向上の食品業界向けフッ素樹脂コーティングを開発

 フロロコート( https://www.fluorocoat.co.jp/ )は食品業界向けに、従来より離型性を向上したフッ素樹脂コーティング「アドロン®L-RN400」を開発、受託加工を開始する。

 同コーティングは、従来の一般的なフッ素樹脂コーティングよりも離型性が20%以上向上する。これにより、自動炊飯ラインにおいて炊飯釜を反転させたときに米飯残りを削減するなど食品ロスの削減に寄与する。

 また、食品衛生法のポジティブリスト制度(食品用器具・容器包装について安全性を評価した物質のみ使用可能とする制度)に適合。さらに、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(人の健康を損なう恐れまたは動植物の生息・生育に支障を及ぼす恐れがある化学物質による環境の汚染を防止する法律)で規制予定のPFOA(ペルフルオロオクタン酸)が非含有となっている。これにより、食品業界向けコーティンググレードとして適用できる仕様となっている。

 同社では炊飯業界のみならず広く食品業界向けに同コーティングの提案を行い、既存のフッ素樹脂コーティングからの切替えを図っていく。

一般的なフッ素樹脂コーティング(左)とアドロンL-RN400加工済み炊飯釜(右)

 

admin 2021年2月10日 (水曜日)
admin

IHI HAUZER TECHNO COATING、高生産性のPVD装置を開発

3週 6日 ago
IHI HAUZER TECHNO COATING、高生産性のPVD装置を開発

 IHI HAUZER TECHNO COATING( hauzer.jp )は、幅広い産業で要求の高まってきている水素フリーDLCコーティング(ta-C)や大型製品向けコーティングの成膜において、最適なコストパフォーマンスを発揮するバッチ式PVD装置「Hauzer Flexicoat® 1250」を開発した。トライボロジー用途向け、工具向け、装飾部品向けと広範に利用できる。

Hauzer Flexicoat 1250

 装置の主な特徴は有効コーティング容量がφ810mm×高さ850mmで、これまでのベストセラー機種「Flexicoat® 1200」の既存の治具が使用でき、かつ生産性を33%アップした。磁場を最適化し面内均一のアークスポットが可能な独自アークイオンプレーティング手法「CARC+」やHiPIMSなど、Hauzerのコーティングテクノロジーをすべて搭載可能とした。カソード搭載可能箇所数は7ヵ所(Flexicoatシリーズではこれまで最大6ヵ所)に拡張。チャンバー内や装置各所へのアクセスのしやすさを向上した。冷却しながらハイパワー成膜を可能とする冷却パネルによって成膜レートを向上。標準オプションとして、リトラクタブルヒーター&冷却パネルを用意している。

kat 2021年2月8日 (月曜日)
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堀場テクノサービス、事業強化・拡大で新本社ビル

1ヶ月 ago
堀場テクノサービス、事業強化・拡大で新本社ビル

 堀場製作所( https://www.horiba.com/ )のグループ会社で製品メンテナンスや受託試験などのサービス事業を行う堀場テクノサービス( https://www.horiba.com/jp/horiba-techno-service/home/ )は2月5日、サービス事業の基幹拠点である本社ビルを堀場製作所の隣接地に新設した。

 国内外におけるサービス事業の強化と拡大を目的にショールームを兼ねた分析ラボを拡張し「Analytical Solution Plaza(アナリティカル ソリューション プラザ)」として開設するとともに、トレーニング施設や校正施設などあらゆる機能を集約、拡充した。世界29の国と地域に展開するグループ会社と連携し、顧客の製品の稼働状況から設備の運用サポート、分析技術のコンサルティングなどを提供する「Service Life Cycle Management(サービスライフサイクルマネジメント)」の構築を加速する。

堀場テクノサービス 新本社ビル

 

admin 2021年2月5日 (金曜日)
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へレウス、抗菌用コーティング剤の独占開発製造販売権を取得

1ヶ月 ago
へレウス、抗菌用コーティング剤の独占開発製造販売権を取得

 ドイツ・へレウス( www.heraeus.co.jp )は、ベルリンのスタートアップ企業であるLargentec(ラーゲンテック)社から、触媒担持抗菌用コーティング剤「AGXX(エージーダブルエックス)粒子」の独占開発製造販売権を取得したと発表した。

 同品は、触媒の酸化還元反応とマイクロ電界効果に基づいた抗菌用コーティング剤。空気中に湿度があると、酸素は活性酸素種(ROS)に変換され、有害な細菌、ウイルス、真菌と反応して増殖を防ぐ。このようにして、同品または同品でコーティングされた材料は、効果的にバイオフィルム(生物膜)の形成を防ぎ、抗菌性能を発揮する。これまで、新型コロナウイルス感染症を含む130以上の微生物に対する抗菌性能テストを実施されており、良好な結果を得ているという。

 主な特徴としては、①抗菌効果が持続するためコーティング作業をやり直す必要がなくメンテナンスコストが発生しない、②医薬品や有害な殺生物剤を含まないため人間や動物、環境に有害な影響がない、など。

 応用分野としては、フェイスマスク、医薬品、塗料、ニス、繊維製品、空調システム、バスや電車内の手すりや吊り革などの表面やハンドルなど多岐にわたる。新しいタイプのAGXXのほか、様々なコーティング剤をトイレのドアで試験した結果、6ヶ月経過後しても細菌は生存していなかったという。

 ヘレウスのビジネスユニットの一つである、ヘレウス プレシャスメタルズ事業開発責任者マーティン・ダンズ氏は、「私たちは現在、本製品を細菌などの付着による影響を受けやすい材料や製品に応用するために全力で取り組んでいる。本製品は新型コロナウイルスによってますます高まる衛生保持や衛生管理にも貢献することができる、と考えている」と述べている。

admin 2021年2月4日 (木曜日)
admin

日本製鉄、超ハイテン鋼板の供給体制を強化

1ヶ月 ago
日本製鉄、超ハイテン鋼板の供給体制を強化

 日本製鉄( https://www.nipponsteel.com/ )は、東日本製鉄所君津地区で第6CGL(溶融亜鉛めっき設備)の商業運転を1月16日に開始したと発表した。同CGLの月産能力は33000トン、強度1.5GPa級の超ハイテン鋼板の製造が可能だ。

 自動車業界では、世界的に環境規制強化と衝突安全基準の厳格化が進み、車体の軽量化・高強度化ニーズの高まりから、各自動車メーカーでの超ハイテン適用が増加しており、今後も需要拡大が見込まれる。また、今後、さらなる普及が見込まれる電気自動車などの電動車においても、走行距離やバッテリー重量の問題により、車体軽量化のニーズが一層高まるものと考えられる。同社では、こうした車体の軽量化・高強度化を実現する超ハイテン鋼板のニーズ拡大に対応するため、超ハイテン鋼板の供給体制を強化した。

admin 2021年2月1日 (月曜日)
admin

ASTEC2021が初のハイブリッド開催

1ヶ月 1週 ago
ASTEC2021が初のハイブリッド開催

 「ASTEC2021 第16回 先端表面技術展・会議」や「SURTECH2021 表面技術要素展」、「nano tech 2021 第20回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」など14の展示会が、昨年12月9日~12月11日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催した。今年はリアル展示会に加えて、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みWeb展示会とのハイブリット開催とし10615人が会場に来場、12089人がオンラインで参加した。

 ASTECとSURTECHのリアル展示会では、ドライコーティングやめっき処理、ショットピーニングなどの表面改質技術、摩擦摩耗試験機や硬さ試験機、表面形状・粗さ測定機などの表面試験・評価機器の展示が見られ、以下のような展示を行った。

 大塚電子( https://www.otsukael.jp/ )は、顕微分光を用いた微小領域での絶対反射率測定(多層膜厚、光学定数)により、高精度な膜厚・光学定数解析が可能な顕微分光膜厚計「OPTM series」を紹介した。各種フィルムやウェーハ、光学材料などのコーティング膜の厚みや多層膜を非破壊・非接触で測定でき、形状のある実サンプルのDLC膜の厚みを測定時間1秒/ポイントの高速で高精度に測定できる。また初心者でも簡単に光学定数の解析ができるソフトウェアを搭載しているほか、膜厚測定に必要な機能をヘッド部に集約しているため、インラインでの品質管理にも適用できる。複雑な光学定数も解析可能(複数点解析法)。

大塚電子「OPTM series」

 新東科学( http://www.heidon.co.jp/ )は、一つの試験片で荷重を変えた摩擦摩耗試験が1回の測定で可能になる従来の摩擦摩耗試験機に、ステップ運転モードと直交バランスアーム方式を追加した新製品「HHS2000S」を披露した。同試験機は、一つのサンプルに複数の試験を予めプログラムした動作条件にて自動で行えるステップ運転モードを搭載。1度目の試験後に自動で測定子をピックアップしY方向ステージを動かし新たな位置から2度目の試験が行える。また、摩擦力を測定する荷重変換機を測定子直上に配置し、不要な機構を排除したことにより高いレスポンスとセッティングの誤差が極力ないように工夫した。さらに、試料テーブルの摺動方向をアームに対して直交させ、摩擦の際の往路と復路における荷重変動をなくしたことでデータのばらつきがない信頼性の高いデータが得られるという。

新東科学「HHS2000S」

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、ブラストおよびピーニング工程における表面評価技術「Sightia」を紹介。今回は、手軽に持ち運べることから様々な現場で使用できるポータブル型X線応力測定装置「μ-X360s」、ピーニング処理の加工前・加工後の検査で正常加工品と加工漏れ・加工ムラ製品を1秒で判定する渦電流非破壊検査装置「ECNI-Ⅱ」の実機を展示した。Sightiaは、新型コロナウイルスの感染拡大により工場を省人化したい企業などからの引き合いが多くなっているという。また、ブラストにより短時間で複雑形状の製品表面をなめらかにする平滑加工プロセスを紹介。1個処理により打痕が発生しないため、高品質で確かな摺動性を確保、平滑化と同時に削食を行うため表面の異常層を除去し疲労寿命を向上するという。

新東工業「μ-X360s」

 東陽テクニカ( https://www.toyo.co.jp/microscopy/ )は、KLA 社製の超高分解能 薄膜機械的特性評価装置「iNano」を紹介した。極低荷重を高精度かつ安定に発生させる分解能3nNのInForce50型超高分解能押込みヘッドを搭載、ナノメートルオーダーの薄膜や樹脂などのソフトマテリアルの薄膜の硬度・ヤング率を測定できる。さらに、動的押込み試験(連続剛性測定法:CSR)による硬度・ヤング率の深さプロファイル測定やナノスケールの動的粘弾性測定、硬度・ヤング率の三次元イメージングなど、多機能な薄膜機械特性評価装置であることをアピールした。自動圧子形状補正機能を装備。ISO14577 Part 1に準拠している。

東陽テクニカ「iNano」

 日本アイ・ティ・エフ( https://nippon-itf.co.jp/ )は、次世代アークイオンプレーティング装置「アドバンスドコーティングシステム iDS®シリーズ」を紹介、3Dプリンティングによるミニチュア模型を展示した。①排気コンダクタンスの最適化で真空排気速度を大幅に向上、従来装置よりサイクルタイムを短縮、②前後大型扉の採用でチャンバー内部のメンテナンスアクセスが容易、③回転テーブルのギヤ比の最適化で、丸棒上ワークに対し均一な多元素金属窒化膜の形成が可能、④新開発の「ステアワン蒸発源」は回転磁石によりアークスポットを制御し、ターゲットを均一消耗することでターゲットコストを抑制、⑤ボタン一つで動作チェックから真空排気、成膜、冷却、大気解放までの全自動処理を実施、などの特徴をアピールした。

日本アイ・ティ・エフ「アドバンスドコーティングシステム iDS®シリーズ」のミニチュア模型

 ブルカージャパン( https://www.bruker-nano.jp/ )は、ベーシックなナノ機械的特性評価に対応するコンパクト設計の卓上型ナノインデンテーションシステム「Hysitron TS 77 Select」を展示した。ナノ機械的特性評価で最も利用頻度が高くベーシックな手法である定量的ナノインデンテーション試験、ナノ摩耗試験、in-Situ SPMイメージング技術、高解像度の機械的特性マッピング技術を有したエントリーモデルで、オプションとして動的ナノインデンテーションやナノスクラッチの機能を用意していることなどを紹介した。

ブルカージャパン「Hysitron TS 77 Select」

 また、12月11日は事前収録による動画配信で構成されたトライボロジーセミナー「ものづくりに貢献するトライボロジー試験・評価技術」が行われた。モデレーターである東京理科大学 教授 トライボロジーセンター センター長の佐々木信也氏が、アントンパール・ジャパン、エリオニクス、三洋貿易、島貿易、新東科学、東陽テクニカにトライボロジー特性の評価・計測に関する先端機器の特徴や用途、各種事例などについてインタビューしたほか、東京理科大学トライボロジーセンターの役割や保有している充実した研究設備について紹介した。

トライボロジーセミナーのようす:動画は、三洋貿易・狩野陽平氏(左)と佐々木信也氏(右)のディスカッションのようす

 

admin 2021年1月27日 (水曜日)
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光洋サーモシステム、高温域まで処理可能な実験開発用・少量生産用多目的熱処理装置を開発

1ヶ月 1週 ago
光洋サーモシステム、高温域まで処理可能な実験開発用・少量生産用多目的熱処理装置を開発

 光洋サーモシステムは、過熱水蒸気雰囲気を採用したバッチタイプで、高温域まで処理可能な実験開発用・少量生産用多目的熱処理装置「Allfit®(オールフィット)シリーズ AF-μBF」を開発した。過熱水蒸気の効果の有無を確認できるほか、低酸素雰囲気処理を実現している。

多目的熱処理装置「Allfitシリーズ AF-μBF」

 

 過熱水蒸気は加熱空気より比熱が高く、輻射効果も得られるため、開発した装置では短時間の均一に加熱できるほか、低酸素処理が可能となっている。また、過熱水蒸気雰囲気により処理品との反応を促進し、生産性の向上やランニングコストの低減に寄与できる。

 処理用途としては電子部品の脱バインダー・焼成や、金属部品の乾燥・脱脂、セラミック部品の脱脂、樹脂の除去などのほか、従来方式では加熱効率向上が実現できなかった製品の熱処理などに適している。

 熱処理装置の仕様は、最高温度(加熱室内・マッフル外での値):1000℃、常用使用温度範囲(加熱室内・マッフル外での値):400~900℃、マッフル内有効寸法(mm):200(W)×200(H)×400(D)、耐荷重(等分布荷重):10kg、処理雰囲気:過熱水蒸気・N2・Air・H2、残留酸素濃度:20ppm以下(過熱水蒸気導入時・参考値)

kat 2021年1月27日 (水曜日)
kat

ナノフィルム社、SGXに上場、受託加工増強で上海第2工場稼働へ

1ヶ月 1週 ago
ナノフィルム社、SGXに上場、受託加工増強で上海第2工場稼働へ

 シンガポールに拠点を置くNanofilm Technologies International(ナノフィルム社)は昨年10月30日、シンガポール証券取引所(SGX)に上場した。新規公開株(IPO)で4億7000万シンガポールドル(約366億6000万円)以上を調達し、市場価値19億ドルとシンガポール初の技術ユニコーン企業となった。2017年以降のSGXでは、不動産投資信託を除き最大のIPOとなる。

 同社ではまた、受託成膜加工の増強を目的に本年春に上海第2工場の新設を予定。上海第1工場と合わせて、大型炉100台以上の受託加工の大量生産体制が確立される。

上海第2工場完成時のイメージ

 

 ナノフィルム社は、Shi Xu博士が開発したフィルター型カソーディック真空アーク(FCVA)技術の事業化を目的に、ナンヤン工科大学からスピンアウトして1999 年に設立。高硬度ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜、水素フリーDLC膜であるta-C(テトラヘドラルアモルファスカーボン)膜の量産対応成膜装置の開発を機に、操業を開始した。

 FCVA成膜によるta-C膜はドロップレットの生成がなく、平滑性・均一性に優れる成膜表面を実現できることから、ハードディスクドライブ(HDD)の高記録密度化に貢献するヘッド保護膜や、ガラスレンズ金型の離型膜として適用が進んだほか、近年では、携帯端末・コピー機器などの装飾・機能膜などにも採用されている。ドロップレットの生成防止によって表面仕上げなどの後処理を大幅に軽減でき生産性向上や生産コスト低減に寄与できることや、10μm以上という厚膜・高硬度化を実現したことなどにより、近年では自動車分野でも適用が進んできている。

 現在では、シンガポール、日本、中国、ベトナムに拠点を構え、1400人の従業員を抱える。総売上も2017年に1億360万シンガポールドル(約80億8080万円)、2018年に1億2280万シンガポールドル(約95億7840万円)、2019年に1億4290万シンガポールドル(約111億4620万円)と堅調に伸びてきていた。

 ナノフィルム社ではta-C膜の量産対応FCVA成膜装置を販売するほか、成膜サービスを強力に展開している。2002年に設立された上海第1工場では、受入検査、洗浄ライン、成膜ライン、OQC、試験評価と万全な体制で、機能性膜の安定的な高性能化や装飾膜の美観の均質化などを実現。2016年には大型炉80台以上が稼働する大規模自社工場として、顧客のトータルコスト削減のため、成膜サービスのほか基材の調達、成膜後のアセンブリー等のサービスも提供している。

 成膜サービスの量産体制をさらに拡充すべく、本年春には上海第2工場を新設、稼動を開始する。上海第一工場と併せて大型炉100台以上の受託加工の大量生産体制が確立されることとなる。

 日本法人であるナノフィルムテクノロジーズ ジャパン・他力誠司社長は、「上海第2工場の稼働によって、自動車部品など量産品の受託加工に十分に対応できる体制が構築される。この機会にぜひ、均一性・再現性に優れ、表面仕上げを必要としない平滑な表面粗さのta-C膜を試していただきたい」と語っている。

今春新設予定の上海第2工場

 

kat 2021年1月26日 (火曜日)
kat

日本金型工業会東部支部、令和3年新年懇親会を開催

1ヶ月 2週 ago
日本金型工業会東部支部、令和3年新年懇親会を開催

 日本金型工業会東部支部( https://www.jdmia.or.jp )は1月15日、Web会議方式により「令和3年新年懇親会」を開催した。

 冒頭、挨拶に立った鈴木教義支部長(鈴木 代表取締役社長)は、「昨今の経済を取り巻く環境を鑑みるに、この先1年間、非常に読みづらい年になると思う。しかし、皆さんと情報を共有しながら東部支部の在り方を考えていきたい。今年も従来とは違い、昨年のようにWebを活用して進めさせていただきたい。また、これまでできなかったことがWebを活かしてできるようになったこともある。事務局や経産省など多方面と協力をしながら会員の皆様にメリットが感じてもらえる東部支部の運営をしていきたいと思っている。今、世界を見渡しても中国やアメリカの動きで経済環境が左右されやすい。私どもの金型においても、これからの在り方が大きく変わるところではないかと思う。今だからこそフレキシブルな考え方や行動をする時ではないか。また、今こそ変わるチャンスでもあると思う。是非、当工業会を利用しながら変われるチャンスを見出していただければ幸いだ」と述べた。

挨拶する鈴木支部長

 続いて経済産業省素形材産業室長 谷 浩氏が来賓を代表して挨拶。引き続き、同工業会 小出 悟会長(小出製作所 代表取締役社長)が「先に挨拶を述べた御二方も述べたとおり、まだまだコロナによる経済的影響が出ると仰っていたが、私もまさにそうではないかと思う。まさに世の中がガラッと一変する時を生きているため、ここでしっかりと工業会の考え方をまとめた指針を出せればと良い思っている。また、今年はデジタル庁が創設される年である。デジタル化が進展するとハッキングなどのリスクに対する準備が必要だ。そうした時に当工業会として昨年の11月に技術等情報漏えい防止措置認証制度における認証機関になれたことも弾みになるのではないか。今年も会員の皆様とともにさまざまなことにチャレンジしていければと思う」と挨拶を述べた。最後に、同工業会東部支部 正木優吉副支部長(正木製型 代表取締役)が閉会挨拶を行った。

挨拶する小出会長

 

admin 2021年1月20日 (水曜日)
admin

令和2年度機械振興賞が決定、表面改質関連でトヨタのエアレス塗装など

1ヶ月 2週 ago
令和2年度機械振興賞が決定、表面改質関連でトヨタのエアレス塗装など

 機械振興協会は機械工業分野で顕著な技術成果を表彰する「機械振興賞」の令和2年度の受賞者を決定した。 表面改質関連では、経済産業大臣賞にトヨタ自動車「超高塗着エアレス塗装技術の開発」、機械振興協会会長賞にJFEスチ-ル「ツイン投光差分方式表面検査装置」が選定された。受賞業績は以下の通り。

トヨタ自動車「超高塗着エアレス塗装技術の開発」(推薦団体:日本自動車工業会)

 自動車の塗装には、高品位かつ広範囲への塗布が求められており、塗料を微細化するために大量のエアーを必要としてきた。しかし、その大量のエアーが塗装面ではね返されて、エアーに含まれる多くの塗料が無駄になっていた。本業績では、遠心微細化技術における塗料供給溝を立体化して、隣り合う溝から放出される塗料の液糸は互いに接触することなく、静電気の反発力によって微細な液滴となる装置を開発した。この静電気を帯びた液滴は、電気的に接地された塗装面に引き付けられるため、従来は60%程度であった塗着効率を90%まで高めることに成功しており、この技術を同社グループだけでなく、他社にも技術供与することを検討している。

JFEスチ-ル「ツイン投光差分方式表面検査装置」(推薦団体:一般社団法人 日本鉄鋼協会)

 鉄鋼製品表面の疵やへこみなどの表面欠陥は、外観上や強度保証の観点から非常に重要となる。しかし、自動車用の薄板鋼板以外の鉄鋼製品では表面に冷却むらや圧延の不均一性による模様、黒皮と呼ばれる酸化膜の模様があり自動検査が困難であった。そのため、毎秒数mで移動する製品を熟練者が目視によって欠陥を判別しており、非常に負担が大きく、欠陥の見逃しリスクもあった。本業績では、鋼板や鋼管の表面に2方向から1/10000秒差でストロボ光を照射し、位置ずれのほとんどない2画像の差分により平らな模様を除去した画像をAIに評価させることにより表面欠陥の発生直後に検出できるようにした。これにより、鋼材エンドユーザーからの表面欠陥による苦情の発生をほぼ抑えることに成功した。

admin 2021年1月19日 (火曜日)
admin

コニカミノルタ、色と光沢を同時に測定するベンチトップ分光測色計

1ヶ月 3週 ago
コニカミノルタ、色と光沢を同時に測定するベンチトップ分光測色計

 コニカミノルタ( https://www.konicaminolta.com/ )は、色と光沢を同時に測定できるベンチトップ分光測色計 「CM-36dG」を2021年2月に販売開始する。

 同品は、ペイント、プラスチック、テキスタイル等の材料サプライヤーの調色用途や品質管理用途をメインターゲットとし、色と光沢の同時測定で検査プロセスを効率化し、高い測定精度で品質管理を行うことができる。さらに周辺温度などによるわずかな指示値のズレを補正する機能を備えることで、高い安定性と信頼性を実現した。また、従来機に比べて測定作業のユーザビリティを大幅に高めており、オペレーターの生産性の向上に寄与する。

 新型コロナウィルスの影響で人の往来が難しくなる中、グローバル化するサプライチェーンにおいては、生産現場のデジタル化・IT化の取組みが加速している。同品は、色と光沢の情報を高精度なデジタルデータとすることで、熟練工の目や基準サンプルに頼らない品質管理を実現し、モノづくりのデジタルトランスフォーメーション(DX)に寄与する。

 主な特徴は以下のとおり。

1.色と光沢の同時測定で検査プロセスを改善

 色と光沢の同時測定が可能な1台2役の測定器。ペイントの調色では、色(分光反射率)と光沢を測定することで、調色計算に必要なパラメーターを増やし、品質向上に寄与する。プラスチックの品質管理では、色(材料の色)と光沢(表面状態)を同時に測定することができ、高度な品質評価および作業の効率化を実現する。

2.高い測定精度で卓越した品質管理を実現

 機器ごとの測定値の個体差(器差)が極めて小さいため、サプライヤーから完成品メーカーまで一貫して本機を使用することで、検査プロセスの効率化を図ることができる。色彩値の器差は従来機比で約20%の器差縮小を実現し、光沢値の器差においても光沢専用機と同等以上の性能を実現した。これによりサプライチェーンにおける複数台・多拠点での業務効率化を実現する。

3.波長補正機能による高い安定性を実現

 周囲の環境温度などの外部要因で生じうる分光器のわずかなズレを補正する機能 「WAA(Wavelength Analysis & Adjustment)」を搭載。定期校正(メンテナンス)と組み合わせることにより、システムのトラブルを最小化し安定した運用が可能になる。

4.高いユーザビリティでオペレーターの生産性の向上に寄与

 電子ビューファインダー(別売付属の色彩管理ソフトウェアなどが必要)により測定物の視認性が向上したことで測定位置合わせが容易になる。さらにステータスパネルで測定状態や条件設定が確認できるためオペレーターの操作ミスを減らし、本体上の測定ボタンを使用することで測定の作業性を向上する。

admin 2021年1月13日 (水曜日)
admin
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