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空スペース、自律分散式転がり軸受で、4点接触玉軸受のサンプル受注を開始

4年 7ヶ月 ago
空スペース、自律分散式転がり軸受で、4点接触玉軸受のサンプル受注を開始kat 2019年10日01日(火) in

 空スペースは、保持器を使用せずに玉同士を非接触にする技術、ADB(Autonomous Decentralized Bearing / 自律分散式転がり軸受)について、4点接触玉軸受ADB-QJ002(深溝玉軸受6002と寸法互換) を開発、サンプル受注を開始する。本開発品は、10月18日~19日に東京都府中市の府中市市民活動センター プラッツで開催の第30回府中市工業技術展「ふちゅうテクノフェア」で披露される。

ADB-QJ002の外観

 同社ではこれまで、「シンプルで高性能なアンギュラ玉軸受」や「表裏がなく荷重方向を選ばない深溝玉軸受」のADB2形式を提供してきたが、今回の開発品はこれらの形式を上回る性能を備えるほか、従来2個で支持していた軸を1個で支えることができるもの。

 従来4点接触軸受は、複合荷重などを受けた場合の保持器摩耗などの問題から、用途が限られていたが、開発品はADBの「玉を分散させる機能」によってこの問題を解決。結果、広く使用できる4点接触玉軸受に仕上げている(図1)。

図1 使用例

 開発品であるADB-QJ002の特長は以下のとおり。

1.少ないアキシャル隙間と角隙間:アキシャル隙間は0.012mm 以下(深溝玉軸受は約0.1mm)で、傾き(図2)は従来の1/10(荷重端のガタ0.1mm)。

2.高い負荷容量:ラジアル方向は玉の接触点が倍のため負荷容量も倍増、アキシャル方向は接触角±25°による高い耐アキシャル負荷、モーメントはアンギュラ玉軸受2個並みの耐モーメント性能。

3.低損失で安定した高速回転:軌道曲率比(軌道曲率半径/玉の直径)62%で摩擦係数0.0008(図3)を実現するほか、高速運転で玉に働く0°方向の遠心力と同じ、合成接触角0°に案内するゴシックアーチ軌道により玉の公転が安定。

図2 片持ち水平軸

 

図3 2.7°傾斜垂直軸

 

 図2~図3姿勢、ナノダイヤ潤滑~無潤滑で、合計240 時間運転が確認されている(図4)。

図4 240時間耐久 軸受トルク

 

 仕様は以下のとおり。

・呼び番号:ADB-QJ002S (内輪2分割構造)、ADB-QJ002H(内輪穴充填構造)

・外径/内径/幅:32/15/9 mm

・材質:内外輪SUS440C/玉Si3N4

・潤滑:無潤滑(ナノダイヤコートの対応も可能)

・サンプル単価:2個注文の場合@¥96,000、10個注文の場合@¥68,000、200個注文の場合@¥11,200

※本ADBは素材からの製作品、最大外径φ300、特殊溝形状も個別対応可能。
 

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ITC Sendai 2019(国際トライボロジー会議 仙台 2019)が開催

4年 7ヶ月 ago
ITC Sendai 2019(国際トライボロジー会議 仙台 2019)が開催 in kat 2019年10日01日(火) in

 日本トライボロジー学会(JAST)が主催する最大のイベントである「国際トライボロジー会議(International Tribology Conference: ITC)」が9月17日~21日に、宮城県仙台市の仙台国際センターで開催された。

開催のようす


    
 ITCは、4年ごとにJASTが主催する国際会議(2005年までは5年ごと)で、理論的研究から実用化を目指した研究までバランスのとれた発表が行われている。特に海外のトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑の科学技術)関連の国際会議に比べて、自動車分野をはじめ幅広い産業界で活躍するトライボロジー研究者・技術者が多数参加し発表するITCは、世界各国から多くの参加者が集まることで知られている。

 今回開催されたITC Sendai 2019(ITC仙台)について、JAST国際企画委員会委員長でITC 仙台副実行委員長の足立幸志氏(東北大学教授)は、「JASTの国際的プレゼンスの向上に加えて、トライボロジーの科学技術としてのプレゼンス向上が。トライボロジーに関わる世界中の多様な分野の研究者・技術者がITC仙台において接点を持ち交流することによる、さらなるトライボロジーの飛躍、国際的な深いネットワークの構築などが期待されている。また、トライボロジーと異分野の融合を図ることもITC仙台における狙いの一つである。ITC仙台のロゴマークには、これらの願いを込めた」と語っている。

ITC仙台のロゴ

 

 初日のオープニングセレモニーで開会挨拶に立った堀切川一男ITC Sendai 2019実行委員長(東北大学教授)は、自ら開発した「滑らない箸」でプラスチック製のボールをつかむデモンストレーションをまじえてトライボロジー研究の成果を披露しつつ、「トライボロジーの基礎研究の重要性はますます増してきており、その用途はこの箸のように拡大してきている。」と挨拶した。

挨拶する堀切川氏

 

 また、若林利明JAST会長(香川大学教授)は、「トライボロジーは持続的成長への関わりが深く、グローバルの環境保全に貢献できる。今回もそうした発表が多くなされることを期待している」と述べた。

挨拶する若林氏

 

 今回の見どころの一つが、海外と日本の研究者による、トライボロジーおよび異分野の最先端研究に関するPlenary Lecture(基調講演)。“異分野と結ぶ、次の時代を切り開くPlenary Lecture”のテーマのもと、トライボロジーの最先端を切り拓く第一線の研究者とともに異分野(ロボット研究、レオロジー研究、数学)の第一線の研究者を招待し、以下のとおり講演が行われた。

・“Nanoscale Mechanisms Controlling Friction, Adhesion, and Lubrication Using in situ Approaches”Robert W. Carpick氏(University of Pennsylvania, USA)
・“ImPACT Tough Robotics Challenge - A National Project of Japan Cabinet Office on Disaster Robotics”田所 諭氏(東北大学、ロボット研究者)

・“What is the Best Design of Oil Additives for Friction Reduction?”平山朋子氏(京都大学)
・“Tribology and Rheology: Complementary Roles in Material Research”渡辺宏氏(京都大学、レオロジー研究者)

・“In-Silico Experiments in Tribology: the Power of Modelling and Simulations”Daniele Dini氏(Imperial College London, UK)
・“Mathematical challenge to a new phase of materials science”小谷元子氏(東北大学、数学者)

 ITC仙台におけるJASTのプレゼンス強化の目玉企画としては、「Plenary panel session (主要国際トライボロジー雑誌編集長討論会)」が行われた。これは、“WEAR”誌のChristian J. Schwartz氏(Iowa State University, USA; Assoc. Editor)、“JOURNAL OF TRIBOLOGY,ASME”誌のMichael Khonsari氏(Louisiana State University, USA; Editor)、“TRIBOLOGY INTERNATIONAL”誌のMichel Fillon氏(Institut Pprime, CNRS - Université de Poitiers – ISAE-ENSMA, Futuroscope Chasseneuil, FRANCE; Editor)、“Tribology Transactions,STLE”誌のChristopher DellaCorte氏(NASA Glenn Research Center, USA; Editor-in-Chief)、“TRIBOLOGY LETTERS”誌のNicholas David Spencer氏(ETH Zürich, Switzerland; Editor-in-Chief)、 “Friction”誌のJianbin Luo氏(Tsingh ua University, China; Editor-in-Chief)、“Tribology Online,JAST”誌の杉村丈一氏(九州大学)、という、世界の主要なトライボロジー関連雑誌7誌の編集長によるパネル討論会で、「世界におけるトライボロジー研究の動向」や「未来に向けたトライボロジー研究」などをテーマに、活発な議論がなされた。

主要国際トライボロジー雑誌編集長討論会のようす

 

 また、ITC仙台の技術セッションでは、これまでのITCで最大となる650件あまりの発表講演が行われた。

 トピックスとしては、Fundamentals of tribology(トライボロジーの基礎)、Lubrication and lubricants(潤滑および潤滑剤)、Surface and interface(表面および界面)、Material engineering(材料工学)、Manufacturing and machine elements(ものづくりと機械要素)、Life(生体・生活)のテーマが、シンポジウムとしては、JAST & STLE young tribologist symposium(日米トライボロジー学会若手シンポジウム)とともに、Contact dynamics of soft matters(ソフトマターの接触力学)、 Latest technology trends for lubricating greases(潤滑グリースの最新の技術動向)、Lubricant additive and base oil technology for sustainable global environment(持続可能な地球環境のための潤滑油添加剤および基油の技術)、New challenges in tribology for sealing technology(シール技術のためのトライボロジーの新たな挑戦)、New coating technology boosting tribological performance(トライボロジー性能を高める新しいコーティング技術)、Tribology simulation(トライボロジーシミュレーション)、Wear fundamentals(摩耗の基礎)といったテーマにおいて最新の発表がなされた。

シンポジウムセッション「New coating technology boosting tribological performance(トライボロジー性能を高める新しいコーティング技術)」のようす

 

ポスターセッションのようす


 

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イグス、協働ロボットの安全性を高めるロボットアームホルダーを開発

4年 7ヶ月 ago
イグス、協働ロボットの安全性を高めるロボットアームホルダーを開発kat 2019年10日01日(火) in

 イグスは、協働ロボットに装備されたケーブル保護管を固定する新しいロボットアームホルダーを開発した。コスト効率に優れ、サイズ調整が可能な新しいホルダーは、人と機械が協力して作業する製造現場で高い安全性を確保する。

 サブプロセスの自動化が企業の市場競争力を強化するとして、製造現場における協働ロボットの採用が増加してきているが、協働ロボットは人のすぐそばで一緒に作業することから、センサーやカメラ、電力供給システムによって安全性を確保する必要がある。

 今回新たに開発されたロボットアームホルダーは、協働ロボットに装備されたケーブルやホースを確実・コンパクトにガイドするイグス製のケーブル保護管「3次元動作用エナジーチェーン トライフレックスR」をロボットに確実に固定できる。スリムな設計で角が丸みを帯びているため、ロボットとの接触による怪我のリスクが低減され、作業現場の安全性向上に貢献する。

 協働ロボット用のロボットアームホルダーは、ロボットアームの回りにマジックテープをセットし、ロボットアームホルダーを固定するという、わずか2ステップでロボットに直接取り付けることができる。マジックテープ式なので、様々なタイプのロボットに工具無しで固定でき、別の協働ロボットにもいつでも付替えられる。射出成形で製造されているため、コスト効率にも優れる。

 新しいロボットアームホルダーは以下の3 種類のタイプから選択可能。

①標準タイプ:内側がゴム製のサイズ調節可能なマジックテープ2 本つき

②取付ブラケット装備タイプ:ケーブルクランプ有無を選択可能

③プロテクター装備タイプ:安全性をさらに向上

 新しいホルダーは、トライフレックスRシリーズTRC / TRE / TRL 30、40、50のほか、直径の異なるあらゆるケーブル保護管にも使用できる。

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ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2019年9月号「特集:工作機械」が発行!

4年 7ヶ月 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2019年9月号「特集:工作機械」が発行!admin 2019年09日27日(金) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第20号となる2019年9月号9月25日に小社より発行された。

 今号は、「特集:工作機械」として、これからのものづくりに対応するための工作機械技術の現状と今後について概説するとともに、工作機械の高能率化を実現するための要素技術として、スピンドル技術や主軸軸受の技術、直線運動案内の技術のほか、無潤滑プラスチックを用いたベアリング&モーション技術、さらには、加工油およびその性能を保持するための管理技術などについて紹介する。

特集:工作機械

◇これからの「ものづくり」に対応するための工作機械技術の今後・・・日本工業大学 清水 伸二
◇工作機械主軸用軸受の高機能化への取組み・・・・ジェイテクト 挾間 健太
◇工作機械主軸用センサ内蔵軸受ユニットの開発・・・NTN 植田 敬一
◇工作機械におけるスピンドルユニットおよび直動案内の技術動向・・・日本ベアリング 篠田 智 氏、佐治 匡 氏に聞く
◇工作機械におけるモーション・プラスチック技術の適用・・・イグス 北川 邦彦 氏に聞く
◇水溶性切削油の管理と自動化の動向―加工精度の安定に寄与―・・・アタゴ 藤井 ちひろ

連載

注目技術:工作機械におけるしゅう動面油の技術動向・・・EMGルブリカンツ
トップインタビュー・・・・堀越 栄治郎 氏(リューベ)

トピックス

自動車技術会、人とくるまのテクノロジー展2019 名古屋を開催
2020年4/20~24開催のハノーバーメッセに「ジャパンパビリオン」の設置が決定
ハイウィン、最短2日目出荷「短納期シリーズ」のラインナップを拡充

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THK、4方向等荷重ローラータイプの直動案内の受注を開発

4年 7ヶ月 ago
THK、4方向等荷重ローラータイプの直動案内の受注を開発kat 2019年09日19日(木) in

 THKは、超高剛性、超重荷重に適した4方向等荷重ローラータイプの直動案内「LMガイド HRX形」の受注を開始した。同社では、本製品によって、様々な装置の高剛性化に貢献していく。

 HRX形は、転動体にローラーを使用しているため剛性が高いLMガイドで、LMブロック全長を長くし有効ローラー数を増加させたため、静定格荷重向上を実現した。

 また、LMブロックに作用する4方向(ラジアル方向・逆ラジアル方向・横方向)からの荷重に対して同一定格荷重となるように各ローラー列を接触角45°で配置したため、あらゆる方向に高い剛性を有する。

 さらに、同サイズのLMブロック、LMレールで自由な組み合わせで規格を満足する互換性製品をラインナップしている。
 

 

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ジェイテクト、スタートアップ企業育成・支援のPlug and Play社とパートナー契約を締結

4年 7ヶ月 ago
ジェイテクト、スタートアップ企業育成・支援のPlug and Play社とパートナー契約を締結kat 2019年09日19日(木) in

 ジェイテクトは、新領域での技術革新・新規事業の創生などを目的に、世界的な大手企業などとともにスタートアップ企業の支援・育成に取り組んでいる米国Plug and Play社とパートナーシップ契約を締結した。

 ジェイテクトでは近年、CASEと呼ばれる自動車産業の大変革やスマートファクトリー化などの製造業の高度化や労働者人口の減少や環境問題など様々なニーズに対応すべく、既存事業に留まらず、新領域での研究開発や技術革新を推進しているが、これらニーズに対応するには、自社のシーズだけでなく、ベンチャー企業や社外の持つ優れた技術と掛け合わせて開発スピードを加速することで、技術革新と新領域事業の創発をする必要がある。

 そこで今回同社では、スタートアップ企業の支援・育成をしながら、その技術や知見を得ることで、新規事業領域及び既存事業領域での開発スピードを加速することを目指し、グローバルでスタートアップ企業とネットワークを構築しているPlug and Play社とパートナーシップ契約を締結することを決めたもの。

 Plug and Play社は、米国シリコンバレーを本拠地に、世界14ヵ国30拠点以上でプログラムを展開し、世界各国のスタートアップ企業や起業家との独自のネットワークを有している。同社は、グローバル・イノベーション・プラットフォームとして、世界中の企業のイノベーションを支援。モビリティやIoT、サプライチェーンやロジスティクス、スマートシティなどの広範な産業分野にわたる事業促進プログラムを運営している。

 ジェイテクトでは、Plug and Play社とのパートナー契約を締結することにより、自社での研究開発を推進するとともに、スタートアップ企業との関係構築を進めていく。これにより、既存事業での技術革新に加えて、新領域でのテーマ創出や新規事業に結び付くイノベーションを創発させていくことを目指す。

締結式の様子

 

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ブルカージャパン、11/7に大阪で「実務に役立つトライボロジーセミナー」を開催

4年 7ヶ月 ago
ブルカージャパン、11/7に大阪で「実務に役立つトライボロジーセミナー」を開催kat 2019年09日18日(水) in

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は11月7日、大阪市の東京 アットビジネスセンターPREMIUM新大阪(https://abc-kaigishitsu.com/osaka/shinosaka/access.html)で、「実務に役立つトライボロジーセミナー:高分子材料のトライボロジーから問題解決に向けたトライボロジーの基礎知識と評価手法の紹介」を開催する。

 今回は、京都大学 化学研究所 教授 辻井敬亘 氏とJAPAN TESTING LABORATORIES 名古屋事業所 物性評価センター 谷田芳夫 氏による特別講演を設けている。

 問い合わせ先は以下のとおり。

・ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 電話:03-3523-6361

・WEB登録サイト https://mbns.bruker.com/acton/media/9063/tmt1107

 プログラムは以下のとおり。

・13:15~13:30 ご挨拶

・13:15~14:30 【特別講演1】「ソフト&レジリエント・トライボロジー」京都大学 化学研究所 教授 辻井敬亘 氏

・14:30~15:30 「トライボロジーにおける一般的知識とトライボロジー評価機の概要」
ブルカージャパン ナノ表面計測事業部

・15:45~17:00 【特別講演2】「実機におけるトライボロジー ~問題解決に向けた基礎試験機の適用~」JAPAN TESTING LABORATORIES 名古屋事業所 物性評価センター 谷田芳夫 氏

・17:00~17:30 「ナノインデンテーション技術の紹介」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部
 

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ブルカージャパン、10/17に東京で「実務に役立つトライボロジーセミナー」を開催

4年 7ヶ月 ago
ブルカージャパン、10/17に東京で「実務に役立つトライボロジーセミナー」を開催kat 2019年09日18日(水) in

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は10月17日、東京都中央区の東京 ベルサール八重洲 Room6(https://www.bellesalle.co.jp/shisetsu/tokyo/bs_yaesu/access/)で、「実務に役立つトライボロジーセミナー:潤滑油のトライボロジーから問題解決に向けたトライボロジーの基礎知識と評価手法の紹介」を開催する。

 今回は、東北大学 未来科学技術共同研究センター 栗原和枝教授とJAPAN TESTING LABORATORIES 本社 分析センター 谷田芳夫 氏による特別講演を設けている。

 問い合わせ先は以下のとおり。

・ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 電話:03-3523-6361

・WEB登録サイト https://mbns.bruker.com/acton/media/9063/tmt1017 

 プログラムは以下のとおり。

・13:00~13:15 開会挨拶

・13:15~14:30 【特別講演1】「境界潤滑における潤滑油の新しい描像(仮)」東北大学 未来科学技術共同研究センター 教授 栗原和枝 氏

・14:30~15:30 「トライボロジーにおける一般的知識とトライボロジー評価機の概要」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部

・15:45~17:00 【特別講演2】「実機におけるトライボロジー~問題解決に向けた基礎試験機の適用~」JAPAN TESTING LABORATORIES 本社 分析センター 谷田芳夫 氏

・17:00~17:30 「ナノインデンテーション技術の紹介」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部

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9月16日~21日、「EMO Hannover 2019」が開催

4年 7ヶ月 ago
9月16日~21日、「EMO Hannover 2019」が開催 in kat 2019年09日12日(木) in

 本年9月16日~21日、世界最大級の国際金属加工見本市「EMO Hannover 2019」(主催:ドイツ工作機械工業会(VWD))がドイツ・ハノーバー国際見本市会場で開催される。47ヵ国から2100社以上の出展者が参加、日本からは96社が出展する。 

 

 今回のテーマは「明日の製造業を動かすスマートテクノロジー」。スマートファクトリーを実現するさまざまな技術が紹介されるほか、新たな展示エリアとして「インダストリー4.0エリア」や「umatiブース」などが用意される。「umati」は、VWDが主体となり多くの工作機械メーカー・制御装置メーカーが参画して規格化を進めており、本年9月の時点で正式版のリリース準備に入っている段階となっている。今回は、世代・メーカーの異なる工作機械での通信を可能とするumatiを使って50社以上のメーカーの100台規模の工作機械をつなぐ実演を行う。

 そのほか、特別イベントとして「付加製造の輪」を実施。自動車産業や航空機産業などで使用が広がる付加製造(Additive Manufacturing)技術を集め、システム企業、素材サプライヤー、ソフトウェア企業、3Dスキャニング、サービス企業などが出展。新世代の通信技術である5Gも会場で試験的に運用し、ホールの一部では実際に5Gを利用した展示が行われる。

 今回、ベアリング&モーション関連技術では、以下のような出展がなされる。

 イグスは、工具不要で開閉できる頑丈なケーブル保護管「エナジーチェーンE4Q」を紹介する。革新的なクロスバー機構によって、両側のロックを解除するだけで開閉できる。メンテナンスを容易にし、組立時間を80%短縮。工作機械業界からのコストダウン要求に対して、トータルコストダウンの手法として提案する。また、モーション・プラスチック製品にセンサを埋め込むことで、リアルタイムで動作状況をモニターし異常を報告するほか、測定した摩耗量を長年の寿命試験に基づくデータベースと比較することで正確な寿命予測や計画保守のための部品交換時期の情報をユーザーに知らせる「スマートプラスチック」では、クローズドシステムを可能にした新しいコミュニケーションモジュール「icom.plus」を披露。センシングされた予防保全のためのデータを自由に統合。ユーザーの知りたい最適な時期・間隔や通知方法で、製品の寿命・交換時期の情報がユーザーのデータシステムにクローズドで通知され、設備の稼働効率、生産効率の向上に貢献できる。

エナジーチェーンE4Q

 

NTNは、高速回転性能と高負荷容量の両立、センシングなどの高機能化を実現したULTAGE高速・重切削工作機械主軸用アンギュラ玉軸受や工作機械主軸用「センサ内蔵軸受ユニット」、工作機械主軸用「空冷間座付グリース潤滑軸受」などの精密ベアリングや、多関節ロボットの減速機用ベアリングを紹介。また、なめらかで素早い動作が可能な手首関節モジュール「i-WRIST™」や、機械の直動案内に用いるリニアモジュール、ベアリングなどの取り付けに使用する誘導加熱装置「SmartTEMP」などのメンテナンスツールを展示する。
 

SmartTEMP

 

SKFは、軸受保持器の最適化設計により、静かに運転し発熱を最低限に抑える「SKFサイレントシリーズ」や、超精密軸受の仕様をスマートフォンやタブレット端末から簡単に入手できる「超精密軸受データマネージャー」、加工時間の短縮、運転コストの低減と高い加工精度に寄与する新世代「送りねじサポート用複式スラストアンギュラ玉軸受」を紹介する。高い負荷容量と剛性、長寿命が求められる場合、「BEAS/BEAMシリーズ複式軸受」がマッチング済み組合せ軸受としても供給可能としている。
 

BEAS/BEAMシリーズ複式軸受

 

THKは、装置のコンパクト化を実現するリニアエンコーダ付LMガイド「SHS-LE」や高剛性で4方向等荷重のDF構造ローラーガイド「HRX」、優れた高速性やコンパクト設計の工作機械用ボールねじ「BSM/BSM-B」、駆動と直動案内の一体構造と省スペース構造、部品点数減による組付工数削減を実現するボールねじ一体型ボールスプライン電動アクチュエータ プレスシリーズ「DSP」を紹介。また、簡単・安全・グローバル対応で予兆検知を実現する新IoTサービス「OMNI edge(オムニエッジ)」を紹介する。
 

OMNI edge

 

日本精工は、「MORE THAN PRECISION」をテーマに設備の高効率化、安定稼動、高精度加工に貢献する最新の製品や技術を紹介。独自の表面改質技術により低速、小ストロークの繰返しで発生しやすい摩耗を低減し、精度寿命を向上する「高精度・長寿命ボールねじ」を展示する。機械のメンテナンスサイクルを延長し、安定したパフォーマンスを実現、工作機械の加工能力向上と省力化に貢献する。また、高速回転時のNRRO(回転非同期振れ)を約50%低減する「新開発保持器SURSAVE採用工作機械主軸用アンギュラ玉軸受」を紹介。従来軸受に対し、トルクが 20%低下し、低発熱・省エネに貢献、dmn300万の高速回転を実現した。工作機械の加工能力と環境性能の向上に貢献する。

高精度・長寿命ボールねじ

 

リューベとドイツ代理店のKAA-Europa社は、“One worry less!”をテーマに、機械をより高効率・安定に稼働させるための各種の革新的な潤滑システムのソリューションを紹介する。末端吐出確認と要素部品の温度監視が一体となったIoT対応の潤滑状態監視統合システム「EPM(End point monitor:末端吐出・温度センサ)」を紹介した。潤滑点で潤滑剤が正確に供給されているか常時センシングし、問題が発生した際には速やかに集中給油コントローラーにアラームを送信し、軸受やリニアガイド、スピンドルなど機械要素が致命的な損傷に至るのを防ぐ。高速スピンドルのための潤滑システムとして次世代の「全自動オイルエア潤滑システム」を披露するほか、適時・適量潤滑が可能なため経済的で環境にやさしい「リューベ ハイブリッド潤滑システム(LHL)」や乾電池駆動グリースキット「BT-102システム」や、NSF H1の認証を取得している食品・医療・化粧品業界等の機械に自動集中給脂が可能な成形機械用の純正食品グリース「LFL180-H1」などを紹介する。今回はKAA-Europa社の設立10周年を記念して、来場者を対象に、電動キックスクーター「BMW X2 City-Scooter」が贈られる抽選会も企画されている。
 

リューベ ブース

 

 

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THK、製造業向けWEBコミュニケーションプラットフォームでNSW、日本MSと連携

4年 7ヶ月 ago
THK、製造業向けWEBコミュニケーションプラットフォームでNSW、日本MSと連携kat 2019年09日11日(水) in

 THKは日本システムウエア(NSW)、日本マイクロソフト(日本MS)と、THKが提供する見積取得や発注申請などあらゆる工程をサポートする顧客企業とのWEBコミュニケーションプラットフォーム「Omni THK」(https://www.thk.com/omni/jp/)に関して、クラウドサービスの提供や継続的なアプリケーション開発・サポートなどで連携する。

 製造業においては近年、生産性の向上と利益率の向上、コスト削減での成果を目標に掲げて、データやデジタル技術を活用して組織からプロセス、企業文化・風土まで変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に多くの企業が取り組んでいる。具体的な課題としては開発期間の短縮や需要変動への対応、人手不足を起因にした自動化要望への取組みなどが挙げられ、アプリケーションの利用とデータ活用が最も重要なファクターとなっている。

 そこで、THKは顧客企業の事業展開や製造現場での課題に向き合い、テクノロジーを活用したWEBソリューションとして新しいOmni THKの全面的な提供を本年7月から開始している。

 Omni THKに関する今回のTHKとの連携で日本マイクロソフトは、①IoTやAIの基盤となるクラウドサービス「Microsoft Azure」の提供と技術支援に加え、ブロックチェーンや Mixed Reality (複合現実) といった周辺テクノロジーを活用したOmni THK の拡張も視野にいれた検証支援、②マイクロソフトのパートナープログラム「MPN for Industry」によるサービス拡販やビジネスマッチング、③海外市場も含めた、Omni THKの共同マーケティング活動、に取り組む。

 また、NSWは、Omni THKがより高い顧客体験価値を提供できるよう、IoT/AIをはじめとする最新のテクノロジーを活用し、継続的なアプリケーション開発とサポート、THK の新しいサービスモデルの創出と営業連携による拡販を支援する。

 Omni THKは、IoT/AIの活用を前提とし、インフラ面では高セキュリティで拡張性が高くグローバル展開に強みをもつマイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォームMicrosoft Azureをベースに構築している。ソフト面ではIoT/AIの実績を多く有するシステムインテグレータであるNSWの技術サポートにより高品質なアプリケーション・プラットフォームの構築・運用を早期に実現。THKでは今回の連携によって、さらに安心で快適な利用環境でのサービス提供を行っていく。

Omni THKでは主に、製品入手までのあらゆる工程を迅速にサポートする「Fast Delivery」、見積依頼も発注もいつでも受付が可能な「Orders」、AIを利用して大量の図面データを簡単に検索できる「Your Catalog」、ユーザーの需要予測、生産計画をサポートする「Forecast」の四つのアプリケーションを提供している。

 これに加えTHKでは、直動転がり案内「LMガイド」の損傷や潤滑状態などを数値化する「THK SENSING SYSTEM」から得たデータを管理・分析し、予兆検知を実現する製造業向けIoTサービス「OMNIedge」(https://www.thk.com/omniedge/jp/)もMicrosoft Azureベースで構築されており、Omni THKとのデータ/サービス連携も視野に入れ、統合的なサービス拡充を続けていく。

 また、Omni THKのデータ活用を念頭に、NSWのインターフェース技術サポートによるリアルタイムでシームレスなユーザビリティを実現し、ユーザーや販売代理店の基幹システムやECサイトとのシステム連携モジュールの提供も検討しており、ユーザーの生産性向上、販売代理店の営業効率向上の双方に貢献していく。

 THKは中長期的な成長戦略として、①グローバル展開、②新規分野への展開、③ビジネススタイルの変革、の三つを掲げているが、今回の連携をOmni THKを含む③ビジネススタイルの変革の基軸と位置づけている。そして今後もIoT/AI技術を活用したOmni THKを強力に推進し、引き続きユーザーへの新しい顧客体験価値の創造・提供を目指してサービスの追加・アップグレードを続け、デジタル技術を活用した製造現場のインテリジェント化により、製造業のお客様の効率的かつタイムリーな市場への製品投入に寄与していく考えだ。

 

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THK、工作機械用の高速ボールねじの受注を開始

4年 7ヶ月 ago
THK、工作機械用の高速ボールねじの受注を開始kat 2019年09日11日(水) in

THKは本年3月から、工作機械用の高速ボールねじ「BSM形」の受注を開始している。同品は同社フルボールタイプのボールねじで最高のDN値17万を実現、高速性能に優れる。また、独自の溝設計と2条溝構造の採用により、負荷容量も向上している。同社では、同高速ボールねじによって、工作機械の剛性向上、高速化、コンパクト化に貢献していく。

 高速ボールねじBSM形の特長は以下のとおり。

・新循環方式の採用により、DN値がフルボールタイプで最高の17万を実現。最大送り速度121m/min(BSM4030-6の場合)を可能とし、高速化が求められる装置に適している


・独自の溝設計と2条溝構造の採用により、高負荷容量を実現

・ナット外径が小さいスリムナット形のBSM-Bタイプもラインナップ。従来製品ナット外径比:最大14%で、ナット全長を伸ばし負荷回路数を増加させているため、スリムながら高剛性を実現している

 

ラインナップ

 

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ジェイテクト、トルクコンバータ用高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受を開発

4年 8ヶ月 ago
ジェイテクト、トルクコンバータ用高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受を開発kat 2019年09日03日(火) in in

 ジェイテクトは、トルクコンバータ用に保持器強度を向上させた高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受を開発した。同社グループ企業の宇都宮機器で製造を行う。国内外の自動車部品メーカーに販売を展開、売上高1億円/年を目指す。

開発したトルクコンバータ用高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受


 近年、CO2排出削減の観点から、自動車のさらなる燃費向上が重要な課題となっており、それに伴い各自動車部品の小型化・軽量化も進んでいる。自動車の燃費への寄与度が高いオートマトランスミッション(AT)においては、燃費の向上を目的に搭載するトルクコンバータにも小型化・軽量化が求められている。

 トルクコンバータは車の性能に直接作用するため、小型・軽量化だけでなく、高容量であることも重要な要素であり、構成部品の一つである軸受にも、より高い強度と耐久性が求められている。

 スラスト針状ころ軸受は、コンパクトで高荷重かつ高回転で使用できることから自動車のトランスミッション等に使われ、動力損失の低減に貢献している。トルクコンバータ用スラスト針状ころ軸受は偏心条件下(中心がずれた状態)で使用されるため、保持器が繰り返しスラストレース間で挟み込まれる過酷な環境下で使用される。

トルクコンバータ用スラスト針状ころ軸受の使用環境

 そこで同社では、耐久性を大幅に向上させた高強度保持器を開発し、従来と比べて大幅な保持器強度を達成した。また長寿命化技術(ころに特殊熱処理)を適用することにより、転がり疲労寿命でも大幅な長寿命化を実現した。

開発品(左)と従来品(右)の構造、特に保持器の比較

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日本精工、UAEの地下鉄の駆動装置用軸受を受注

4年 8ヶ月 ago
日本精工、UAEの地下鉄の駆動装置用軸受を受注kat 2019年08日30日(金) in in

 日本精工は、ドバイの地下鉄車両、ドバイ・メトロの駆動装置用軸受を受注した。

ドバイ・メトロの駆動装置に使用される円すいころ軸受


 鉄道用軸受は、安全運行に直接影響する重要保安部品で、様々な環境下での信頼性と長期間の耐久性が要求される。

 2009年に開通した、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで運行しているドバイ・メトロは、世界で最も長い距離を走行する無人鉄道の一つで、人々の移動の選択肢を増やしてきたが、ドバイ・メトロには50℃近い気温、塵埃を含んだ強風や潮風など、過酷な環境下でのより一層の信頼性が求められていた。

 日本精工は高品質な製品と技術サービス力によって新興国事業の拡大に取り組んでおり、ドバイには2012年に販売拠点を開設し、現地特有のニーズを満たす迅速なサポート対応を可能にしている。今回、日本精工の欧州テクノロジーセンターと連携した現車を使った振動解析や試験車両に使用した軸受の評価など、現地でのきめ細かな技術対応とこの分野での豊富な採用実績によって、補修用軸受の受注につながったもの。

 鉄道車両を駆動する主電動機の出力を車軸へ伝達する駆動装置は、線路と車軸の間で発生する大きな振動を受ける。この駆動装置のギヤ軸を支持する軸受には、過酷な振動下でも長期間使用できる高い信頼性が要求される。ドバイ・メトロの駆動装置に使用される円すいころ軸受は、最適な材料選定や耐つば焼付き仕様などの専用設計、高強度保持器の適用などにより、充分な耐久性と信頼性を実現している。

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イグス、軽量でコンパクトの歯付きベルト駆動アクチュエータを開発

4年 8ヶ月 ago
イグス、軽量でコンパクトの歯付きベルト駆動アクチュエータを開発kat 2019年08日28日(水) in in

 イグスは、薄型のドライリンNリニアガイドをベースとした超小型の歯付きベルト駆動アクチュエータ「ドライリンZLN」を開発した。開発したアクチュエータは標準部品で構成されているため簡単に組み立てられコスト削減と短納期を実現、省スペース化の低コストオートメーションを構成できる。

ドライリンZLN

 開発されたドライリンZLNは、ドライリンN薄型リニアガイドと歯付きベルトを組み合わせたリニアアクチュエータ。高さ27mm、幅40mmというコンパクトな構造で、自動販売機やサービスロボット、オートメーションシステムの狭い設置場所にも迅速・容易に取り付けることができる。

 歯付きベルトとボールベアリングの組み合わせで高速動作が可能になり、1回転あたりの移動距離60mmを実現。垂直方向での使用時には最大20Nの荷重まで対応できる。また、キャリッジは高性能樹脂製のため無潤滑・メンテナンスフリーで、さらに湿気や汚れ、塵埃への耐性があることも、常時稼働する機械にとって大きなメリットになる。

 低コストオートメーションを実現する新しい歯付きベルト駆動アクチュエータは、ドライリンのモジュラー式標準部品で構成されているため迅速に組み立てられるほか、樹脂製のため軽量であるだけでなくコストパフォーマンスにも優れる。NEMA ステッピングモータまたはEC/BLDC DC モータから選択でき、最大ストローク750mmまでの希望のサイズで注文できる。

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NTN、自社商品の環境価値を「見える化」、新商品の開発・提供に活用

4年 8ヶ月 ago
NTN、自社商品の環境価値を「見える化」、新商品の開発・提供に活用kat 2019年08日27日(火) in

 NTNはこのほど、自社商品の環境貢献度を定量化し、各商品の環境価値を「見える化」する取り組みを開始した。商品ごとに環境効率を算出し、1997年当時の商品の環境効率と比較を行うことで、以降の新商品の環境ファクタ(環境貢献度)を導出。試算では、20年前の商品を同社が提供し続けた場合と比較して、現在提供する商品群では、2018年度実績で年間約140万tのCO2排出量の削減効果を確認し、これはガソリン約60万L相当の使用量削減に相当する。同社は、自社商品の環境価値を「見える化」することで、今後のさらなる環境貢献新商品の開発と提供を加速していく。

 近年、国連による持続可能な開発目標「SDGs」でも提唱される「気候変動」が国際社会における重大な社会的課題となっており、世界各地で大雨や干ばつ、熱波などの異常気象が次々と観測されている。本年7月に公表された国連の報告書は「気候変動が持続可能な開発に向けた前進を脅かしている」と警鐘を鳴らし、この地球規模の課題に対して一層の対策強化が急務となっている。

 NTNは、100年以上にわたりベアリングの製造・販売を手掛けている。ベアリングはあらゆる機械の回転部を支え、摩擦を減らすことでエネルギー消費を抑えるエコ商品で、エコ商品を製造・販売することで省エネルギー社会に貢献しているとも言えるものの、同社が供給を担うことに対する企業価値の明確化と、全社で定量的な認識を持つことによって生まれる技術開発の加速、モチベーションの向上を目的に、環境貢献指標を策定した。

 環境貢献指標は商品ごとに導出した環境ファクタを五つのグレードに分類。自動車などの最終製品のエネルギー損失低減に寄与し、かつ1997年当時の性能と同じレベルの商品を「D-eco」と定め、それとの比較によって環境貢献度合いに応じた4段階のグレード(S-eco、A-eco、B-eco、C-eco)に分類している。

 今年度は、同社の売上高の約6割を占める自動車用ドライブシャフトとハブベアリングを対象として、環境貢献度を算出した。今後は、産業機械向けベアリングや自然エネルギー商品など、全商品に対象を拡大していく。

NTN商品の分類・グレードと定義


環境ファクタ・環境効率の算出方法

 同社のドライブシャフトおよびハブベアリングの売上高において、環境貢献度が特に高いS~C-ecoグレードの販売比率は年々高まっており、2018年度で全体の79%を占めている。2019年度はさらにその比率が増加し、S~C-eco品が83%となる見込みだ。

 20年前の商品(D-eco)を供給し続けた場合と、現在の環境貢献度の高い商品が最終製品(自動車)に使用された現状を比較すると、CO2排出量の削減量は2018年度で約140万t(ガソリン約60万L相当)となり、2019年度では約150万tの効果を見込んでいる。


環境貢献商品グレード構成比の推移(ドライブシャフトおよびハブベアリング)


2削減貢献量" height="203" src="https://bearingmotion.mechanical-tech.co.jp/sites/bearingmotion.mechanical-tech.jp/files/images/kat19082706_0.jpg" title="kat19082706" width="640" />CO2削減貢献量
* 最終製品にD-eco品が使い続けられていた場合のCO2排出量を基準とし、そこからS~C-eco品の寄与により最終製品の想定期間にわたって削減できるCO2量を当社商品販売年度における「CO2削減貢献量」としている。

主な環境貢献商品

 

ハブベアリング

ドライブシャフト

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ハイウィン、最短2日目出荷「短納期シリーズ」のラインナップを拡充

4年 8ヶ月 ago
ハイウィン、最短2日目出荷「短納期シリーズ」のラインナップを拡充kat 2019年08日26日(月) in in

 ハイウィンではこれまで、国内工場での加工ボールねじの納期の短縮を実現し、ユーザーの高評価を得ているが、今回、顧客ニーズにさらに対応すべく、従来のボールねじに加え、サポートユニット、クロスローラーベアリング、単軸ロボットを新たに短納期シリーズのとして追加した。

 さらに2021年には神戸本社工場の稼動開始に伴い、短納期シリーズに減速機やモータなどの非加工品、モータ付きの単軸ロボットをラインナップする予定で、今後は要望の長さに応じた単軸ロボットや単軸リニアモータステージなどのユニット製品を展開していく計画だ。

サポートユニット
クロスローラーベアリング

単軸ロボット

 同社が手掛ける製品は多岐にわたり、産業用機械に必要な重要部品をトータルにカバーしている。リニアガイドウェイやボールねじはすでに周知され好評を得ている一方で、マーケティングの結果、その他の要素部品やメカトロ製品は必ずしも充分に認識されていないことが判明している。

 同社では長年蓄積した技術をベースに「部品供給」だけでなく「ユニット単位での提供」、「システム全体での提供」と、段階に応じたソリューションの提供ができ、これにより「ユニットによる設計工数の削減」や「メカトロ製品も含めた総合的購買による調達工数の削減」「システムによる製造コスト削減」など、価格や納期以外にも経営資源を効率的に運用する手立てとすることを可能にしている。

 同社では、「今回の短納期シリーズのラインナップ拡充が、本年の日本法人の設立20周年という節目において、より多くの顧客に当社の製品を幅広く採用してもらうきっかけになると確信している。当社の掲げる『インダストリー4.0のベストパートナー』とは部品やシステム製品の供給を通じ顧客の企業力強化に貢献するトータルソリューションと位置づけ、顧客の工数最適化による経営資源の有効活用の助力になりたいと考えている」とコメントしている。

 短納期シリーズのラインナップ拡充は9月2日から実施し、当該製品の売上倍増を目指す。また、今後、モータ付き単軸ロボット、長さ指定単軸ロボット単軸リニアモータSSAシリーズを展開していく予定だ。

 短納期シリーズは稼働2日目の出荷で、注文日は当日お昼12時までの受付分とし、注文日は稼働日に含まれない。ユーザーへの納入は出荷日の翌日以降となる(地域や天候により1~3日程度かかる場合もある)。注文は仕様が確定している場合に限るほか、在庫状況は変動するため、希望のサイズ・番手・数量によっては対応できない場合があるので、ハイウィンでは短納期シリーズ注文に際しての注意をうながしている。

 今回短納期シリーズに加わる製品は、以下のとおり。

■サポートユニット
固定側:BK、AK、EK、FK、LK、WBK
支持側:BF、AF、EF、FF、LF、LFA
対応ねじ軸外形:φ6~40mm

■クロスローラーベアリング
外輪分割型(CRBA)、内輪分割型(CRBB)、
高剛性型(CRBC)
内径:30~400mm

■単軸ロボット
KKシリーズ(KK40、KK50、KK60、KK86)

■標準長さ精密ボールねじ
R6-1T3-FSI-130-165-0.018
R8-1T3-FSI-176-225-0.018
R8-2T3-FSI-165-215-0.018
R10-2T3-FSI-185-243-0.018
R12-2T3-FSI-243-300-0.018

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NTN、自然エネルギー商品事業を推進、2027年度に売上高300億円を目指す

4年 8ヶ月 ago
NTN、自然エネルギー商品事業を推進、2027年度に売上高300億円を目指すkat 2019年08日19日(月) in

 NTNは先ごろ、貨物輸送用コンテナに風力・水力・太陽光の3種類の自然エネルギーによる発電装置と蓄電池を格納し、短時間で発電・電力供給が行える次世代のコンテナ収納移動型の独立電源「N3 エヌキューブ」を開発、本年7月24日~26日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「第6回事前防災・減災対策推進展」で披露した。

 N3 エヌキューブは貨物輸送用コンテナに装置一式をコンパクトに収納できるため、災害時に電力供給が困難となった被災地等に複数の手段(トラック・貨物船・ヘリコプターなど)で移動し、迅速に少人数で設置できるのが特長だが、今回の展示ではコンテナ内に各種家電製品を設置し発電した電力を用いた災害時の活用方法を紹介した。

「第6回事前防災・減災対策推進展」における出展のようす

 同社では2016年に、災害時に停電が発生した場合にも風力と太陽光という自然エネルギーで発電し、電力を供給できる独立電源「NTNグリーンパワーステーション」を開発、LEDライトによる明かりを提供するほか、AC電源やUSB端子も備えているためスマートフォンやラジオなどの情報機器の電源としても活躍している。

 自然エネルギー商品事業を強化・拡大する同社に、N3 エヌキューブおよびNTNグリーンパワーステーションといった商品の概要と事業の現状、今後の展開などについて聞いた。

N3 エヌキューブ:機動性により防災対策を強化
 今回開発したN3 エヌキューブは、同社がこれまで開発してきた自然エネルギー商品を組み合わせただけでなく、コンテナ利用で様々な輸送形態に対応することで「機動性」を加え、停電した被災地等に容易に移動・設置、電力供給を行うことを可能にしている。

商品の展開例

 6月から受注を開始している12ftコンテナを活用した小型N3 エヌキューブでは、2名×1時間で設置・展開、発電を開始できる。近年、大規模災害が頻発しているが、こうした非常時での速やかな電力確保が可能になる。発電装置は、風車0.5kW、水車1.0kW、太陽光0.9kW、蓄電池8.6kWh(標準仕様の場合)で、USBポートを利用したスマートフォン等の充電(2000台/日)や小型家電製品(AC100V対応)の利用が可能だ。

 同社ではN3 エヌキューブについて、防災・防犯向けに自治体、学校、病院をターゲットとして導入の提案を進めている。

NTNグリーンパワーステーション:通信機能の拡張で防災・減災に取り組み

 一方、NTNグリーンパワーステーションは、昼間は風力と太陽光、夜間は風力で発電できるハイブリッド設計によって、電力供給の途絶えた災害時にLED自動点灯による灯りと電源(携帯電話5台の同時充電が可能)を供給できる。独自の翼形状と長年蓄積したベアリング技術の融合によって発電中の音が小さいため、夜間でも周囲の住宅に迷惑をかけることがない。

NTNグリーンパワーステーションの構成

 太陽が出ず、風のない状態でも約1週間は蓄電した電力で灯りを確保できるが、個別の要望から一層の発電能力の向上や大型化に取り組んでいる。NTNグリーンパワーステーションおよびN3 エヌキューブの風力発電装置や水力発電装置の回転支持部には軸受を使用しているが、発電能力向上に際しての軸受技術の独自開発などは現時点では行っておらず、使用に当たっては軸受の事業部と協業して既存の軸受製品から選定を行っているという。

 発売開始からすでに150機以上を設置、当初は一般企業での導入が多かったが、現在は自治体問い合わせが増えていることから、同社では防災・減災への取組みとして自治体への提案活動にも注力している。

 NTNグリーンパワーステーションの機能拡張では、LED照明のほか、見守りカメラ、Wi-Fi搭載の要望が多く、個々に対応を行っているが、今後は防災・減災の観点から通信機能を拡張していくため、大阪大学をはじめ関連団体との共同研究に参画している。

 たとえば、大阪大学が産官社学連携で取り組む「ITを用いた防災・見守り・観光に関する仕組みづくりの共同研究」の実証試験機として、NTNグリーンパワーステーションが採用。NTNグリーンパワーステーションに防犯カメラやWi-Fi通信機器を取り付けた実証試験機を用いて、災害時の情報収集・発信や、日常における住民の安全確認および観光情報の発信を行うものだ。

自然エネルギー商品事業の増強で、さらなる持続的成長へ

 自然エネルギー商品事業について同社では、2027年度の売上目標を300億円としてビジネスの拡大を進めていく。防災・防犯向けに今回小型N3 エヌキューブを投入したが、さらなる商品展開として20ftコンテナを活用した大型N3 エヌキューブの開発を進めている。大型N3 エヌキューブでは災害時の被災地支援に加えて、未電化地域や離島などの電力インフラの脆弱な地域へ展開することで広がると考えている。

 NTNは、2018年3月に創業100周年を迎えたが、次の100年も持続的な成長を続けていくために、これまでに培った技術や外部との連携を通じた新領域への展開を進めており、自然エネルギー事業はそのうちの一つと位置付けている。今後大きな成長が見込まれる自然エネルギー分野で、地球に優しい商品を提供することで、低炭素化社会の実現に貢献するとともに、地域の自然エネルギー活用のニーズに対応していく考えだ。

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不二越、新規オイルホール形状採用の長寿命超硬ドリルを市場投入

4年 8ヶ月 ago
不二越、新規オイルホール形状採用の長寿命超硬ドリルを市場投入kat 2019年08日19日(月) in

 不二越では2018 年に材料・形状・コーティングを一新した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を市場に投入、長寿命・高能率・多用途の特長が幅広い分野で評価され、マーケットシェアを拡大しているが、このほど新発想のオイルホール形状を採用した「アクアREVOドリル オイルホール」を新たにラインナップした。高能率加工が要求される現場において、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献していく。

「アクアREVOドリル オイルホール」

 穴あけ深さに応じた3D用、5D用、8D用をラインナップ。3D用、5D用は本年8月21日に世界同時発売し、8D用は本年11月21日に発売する予定だ。

 同社では、初年度に年間5億円、3年後には年間15億円の販売を目指す

 自動車部品や機械部品などの加工現場では、生産性の向上に向けて、加工効率の改善や工具の長寿命化の要求が高まっている。また、加工硬化しやすいステンレスなどの難削材への加工需要が増える中、内部給油型のオイルホールドリルのニーズが拡大している。

 こうした要求に対して不二越では、材料部門を有する独自の技術を結集し、硬さと靭性、耐摩耗性に優れた新超硬材に、新発想のオイルホール「REVO Power Cooler」を採用。流体解析と剛性解析により、最適なオイルホール形状を開発し、冷却性・潤滑性・切りくず排出性を飛躍的に向上させた。

オイルホール「REVO Power Cooler」

 「アクアREVOドリル オイルホール」はREVO Power Coolerにより内部給油の吐出量を同社従来品比で2倍に高めた。切削油の流量・流速を増加させ、加工点での高い冷却性を実現するとともに、潤滑性、切りくず排出性を向上させることで、標準的な汎用オイルホールドリルと比べ約2倍の長寿命化を実現している。

 また、REVO Power Coolerの高い冷却性、潤滑性、切りくず排出性に加え、耐摩耗性と耐酸化性に優れたREVO-Dコートにより、高速切削や高送り加工における加工性能が向上。

 さらに、汎用オイルホールドリルでありながら、ステンレスの穴あけ加工において、標準的なステンレス専用オイルホールドリルに比べて2倍以上の長寿命を実現。一般鋼から高硬度鋼、ステンレス、チタン合金、耐熱合金まで、あらゆる被削材に対して、アクアREVOドリル オイルホール1本で対応が可能となっている。

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プラントメンテナンスショーが開催、ベアリング・潤滑管理技術が一堂に

4年 9ヶ月 ago
プラントメンテナンスショーが開催、ベアリング・潤滑管理技術が一堂にkat 2019年08日08日(木) in

 「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2019 第43回プラントメンテナンスショー」(主催:日本能率協会)が7月24日~26日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。ベアリング・潤滑管理関連では以下のような出展があった。
会場のようす

 三菱電機エンジニアリング( http://www.mee.co.jp/sales/development/visiblewave/ )は、軸受などから発生する音や振動を計測し時間-周波数解析の一つであるウェーブレット変換を応用した可視化処理によって音や振動を三次元グラフ、グラデーショングラフなどで見える化し解析・診断するアプリケーションソフトウェア「VisibleWave」を紹介した。今回はAIを搭載した「VisibleWave判定閾値自動生成ツール」を紹介した。LDA(線形判別分析)、PCA(主成分分析)、MT(マハラノビスタグチ)法の技術を採用して、従来はあらかじめ設定し入力していた正常/異常を判定する「閾値」を自動生成するツールで、フローとしてはまず、学習データ(生波形)からウェーブレット変換によって得られた係数をもとに異常度および閾値が算出される(学習フェーズ)。次いで未知の検知対象データ(生波形)からウェーブレット変換によって得られた係数をもとに異常度が算出され、学習フェーズで算出された異常度および閾値と自動照合され、正常/異常の判定が行われる(検知フェーズ)。本年10月のリリース予定となっている。
三菱電機エンジニアリング 「VisibleWave」

 ハイウィン( http://www.hiwin.co.jp/ )は、工作機械の予知保全やメンテナンス計画の最適化に貢献する製品を出展した。直動案内の健康診断ができる「i4.0BS®インテリジェントボールねじ」は、加工品質に影響を与える熱変位・予圧・振動・潤滑の4項目の逐次診断を可能にした、同社独自開発の新システム。ボールねじの異常熱変位、予圧抜け、異常振動、潤滑状態を常に監視することで、加工品質の低下を未然に防止できる。潤滑診断技術を活用することで、使用条件により給油の頻度調整(潤滑油の使用量の大幅削減)が可能で、コストダウンに貢献できる。ボールねじの予圧診断システムではメンテナンス作業をリマインド、在庫管理にも役立つ。データを記録することで、問題分析と判明につなげることが可能になる。
®」" align="center" width="640" height="427" />ハイウィン「i4.0BS®」

 潤工社( http://junkosha.co.jp/ )は、プラント内の異常予兆検知・工程内の故障予兆検知に最適な、新発売の液漏れ検知システム「リークラーンLDC-320」を紹介した。潤滑油の漏洩はオイル使用量の増加を招くだけでなく部品摩耗に伴う機械の停止、さらには製鉄工場など火花の散る環境では火災事故につながる可能性がある。また、有機溶剤の漏洩は、環境汚染に直結する。これに対し同社では、耐候性・耐薬品性・耐水性に優れたふっ素ポリマーを長年培ってきた高度加工技術によって細径・柔軟で敷設しやすいセンサーケーブル化。ラインで液漏れを常時監視する液漏れ検知システム「リークラーン」シリーズを以前から提案している。検知方式は電気パルス反射方式で行われ、油・溶剤などがセンサーに浸透すると、検知器がセンサーの特性インピーダンスの変化をとらえ、液漏れとその位置を表示する。使用環境に応じて細かく検知感度が設定可能で、あらゆる液種の液漏れトラブルを未然に防止する。新製品では複数(~10ブロック)の設備・エリアからの液漏れ予兆を早期発見できるシステム構成となっている。
潤工社 「リークラーンLDC-320」について説明するイシダ雅弓氏

 RMFジャパン( http://www.rmfj.co.jp/ )は、機械のトラブルを未然に防ぐオイルへの水分・コンタミネーション混入対策として、油中水分を確実に除去しppmレベルで管理する真空脱水ユニット「VDU」を披露した。吸引したオイルを60℃に加熱、真空チャンバーで減圧し効率的に水分を除去するする。クリアドームから分離水分が目視可能となっている。また、油圧・潤滑システムへの水分・コンタミの侵入を極限まで防ぎトラブルを軽減するドライヤー付エアブリーザ「KLシリーズ」を紹介した。β3≧200グラスファイバーエレメントがコンタミを捕捉、除湿剤「Z-Rジェル」が水分を捕捉することで、タンク内にきれいで乾燥したエアーを供給できる。
RMFジャパン 「VDU」

 TAMURA( https://www.tamuraworld.com/ )は 切削油リサイクル・酸化防止装置「SCHAUBeR(シャウバー)」を紹介したシャウバー内部で静電気を起こし、プラス電荷をITB(イオン・チューニング・ボックス)から放出。プラスイオンを減少させることで酸化を抑制する。加工において使用する切削油を循環させ切削油の劣化を抑えることによって、循環機能で廃油をなくす、生成した切削油を腐りにくくする、酸化を防ぎ悪臭を軽減させる、切削油の性能劣化を防ぐ、静電気が発生しない、機器や加工物の防錆効果がある、オペレーターの肌荒れを防ぐ、高洗浄水で油汚れなどが落ちやすくなるなど、多くのメリットが生まれる。
TAMURA 「SCHAUBeR(シャウバー)」

 日本トライボロジー学会( http://www.tribology.jp/ )と日本機械学会( https://www.jsme.or.jp/ )は、ともに実施しているメンテナンス技術者資格制度について紹介した。ISO18436-4準拠「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」資格認証制度は、トライボロジーに関する基礎理論を理解し、潤滑剤の選定、分析、異常判断、管理を行うことができる技術者の資格と能力の認証を目的とし、また、ISO 18436-2準拠「機械状態監視診断技術者(振動)」資格認証制度は、携帯または常設センサーおよび機器を用いた機械振動の測定・解析を行う技術者の資格を認証する。機械が致命的な故障に至る前に異常振動をとらえる振動法も有用で振動診断のスペシャリストが求められている一方で、トライボロジーによる機械の状態監視診断は油中の摩耗粉などを早期に検知して潤滑油の状態をチェックすることで、機械の損傷を未然に防ぐことができる。現場の設備メンテナンスの課題を早い段階で解決でき、トータルコスト低減や環境保全に導くことのできる、「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」の資格を有したトライボロジー・スペシャリストを目指してほしいと訴えた。
日本トライボロジー学会/日本機械学会のブースで

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イグス、食品接触向けの検出可能な新軸受材質を開発

4年 9ヶ月 ago
イグス、食品接触向けの検出可能な新軸受材質を開発kat 2019年08日07日(水) in in

 イグスは、食品産業において機械部品に要求される耐薬品性、無潤滑、耐食性を満たしつつ、機械システムの損傷で生じた破損ピースを迅速に検出する目的で、すべり軸受および球面ベアリング用に視覚的、磁気的に検出可能な2種類の材質、「イグリデュールFC180」と「イグミッドFC」を新たに開発した。

 食品の製造や梱包において、高い品質を維持し異物混入を回避するため、異物の検出は重要な役割を担っている。これに対しイグスは、食品に接触する用途専用に摩擦特性を最適化したすべり軸受材質、イグリデュールFC180(FC="Food Contact")を開発した。

 新材質は青色で目視確認できるほか、金属探知機での検出に適した食品接触対応の添加物が配合されている。システムに損傷が生じた場合には、破損したピースを迅速に検出して取り除くことが可能なため、製品品質が確保され、コストがかかる製品リコールも回避される。また、米国食品医薬品局(FDA)および欧州委員会規則(EU)10/2011に準拠しており、さらには低吸湿性や無潤滑等の特性も備えているため、食品・飲料業界、包装産業での使用に最適。

 イグスは、この金属検出可能な新しい材質をイグボール球面ベアリング製品群に新たに採用した。食品接触向けのハウジング材質イグミットFCとイグリデュールFC180球面ボール材質を組み合わせた自己調心型イグボール球面ベアリングは、直接食品と接触する用途に認可済みで、この材質のすぐれた検出性能は、食品産業界において異物検出のスペシャリストである金属検出機メーカーによっても確認されている。

 イグリデュールFC180またはイグミッドFCのわずか0.02g以下の極めて小さい異物であっても、金属検出機を通過する際にベルトコンベア上で検出される。

 この樹脂製ベアリングはまた、耐食性・耐薬品性を備えているため、水や洗剤を使用した洗浄も可能。さらに、素早く簡単に取付けられるとともにメンテナンスの必要がないことなどから、その導入によるコスト効率は、食品機器用潤滑剤を使用するシール付きステンレス製ベアリングに比べて非常に高い。

kat
Checked
45 分 42 秒 ago
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