IFA 2026プレスカンファレンスが開催
スマートホームや人工知能(AI)、サステナブル・テクノロジーに至るまでの最新のトレンドとイノベーションを披露する世界最大級のコンシューマーエレクトロニクス(家電・IT)見本市「IFA(イファ)2026」のプレスカンファレンスが6月16日、東京都千代田区のステーションコンファレンス東京で、IFA日本代表の竹生学史氏(International Linkage)の司会のもと、開催された。
当日は、IFA 2026主催者のIFA Management ディレクター PR&コーポレートコミュニケーションズのSonia May氏が開会の挨拶を行った後、同社CEOのLeif Lindner氏が「IFA 2026の魅力」と題して、以下のようにプレゼンテーションを行った。
IFA 2026概要と魅力IFAは、「Innovation for All(すべての人のためのイノベーション)」という基本テーマと、「The future is now(未来は今)」という今シーズンのスローガンのもと、世界中のブランド、小売業者(リテーラー)、クリエイター、メディア、消費者を一堂に集め、イノベーションを実体験に変える場で、一般消費者向け(B2C)の新製品発表や体験機会の創出から、ビジネスパートナーの発掘、流通・販売展開まで、B2Bの成果へとつなげる場を創出する。
IFAのコアバリューは①インスピレーション:創造力の刺激、②好奇心:未知の物事の取り込み、③信頼:長年にわたる確かな実績と信頼性、④コミュニティ:共に歩む道のり(共創)の四つで、消費者の注目とビジネス機会の創出という二つの価値を生み出す世界屈指のテクノロジーハブである。
IFA 2026の戦略的な柱は①イノベーション・ショーケース、②ビジネスとインフルエンサーの融合、③ソート・リーダーシップと新製品発表、④体験と文化の四つで、AIを新たなインフラとして捉え、①コンピューティング&ゲーミング、②コンテンツクリエーション、③ビューティーテック&ウェルビーイング、④モビリティ、⑤IFA Next、⑥ホーム&エンターテイメント、⑦ホームアプライアンス、⑧スマートホーム、⑨コミュニケーション&コネクティビティ、⑩オーディオ、という展示エリアで構成される。
より幅広い来場者層との接点創出と新たな情報発信の実現を目的に、「Robots on the Runway」、「Robocup」、「インディーゲームエリア」、「モビリティトラック」、「ビューティーハブ」、「アウトドアクッキング&ガーデニング」、「スマートリビングフォーラム」など、新規で刷新された展示フォーマットが多数導入される。
IFAでは今回初めて、1979年に西ベルリンで開館した1970年代スペースエイジ建築の最高傑作「ICCベルリン(国際会議センター)」を開放するなど、ベルリン各地とのパートナーシップを通じた文化イベントとしての存在感も一層高める。
Leif Lindner氏は「日本企業の出展は近年、10~15社と低迷している。IFAの多様化促進の観点からも、是非とも日本のイノベーション企業に数多く参加してほしい」と呼びかけた。
IFA 2026で見るべき注目技術やトレンド続いて、早くからIFAに参加しているMM総研 理事長の関口和一氏が「IFA 2026で見るべき注目技術やトレンド」と題して、以下のようにプレゼンテーションを行った。
毎年1月に米国で開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)が1年のトレンドを占う場であるのに対して、CESに先駆け1924年に開催されアインシュタイン博士が基調講演で登壇した歴史を持つ9月開催のIFAは、クリスマス商戦、年末に向けた商談の場となる。
IFAに見る家電技術の新潮流としては、①AI(テレビ、白物家電など)、②スマートホーム(Matter、SmartThingsなど)、③AIロボット(ヒューマノイド、ペットロボットなど)、④高性能ディスプレイ(RGB miniLEDなど)、⑤スマートグラス(XR、3Dなど)、⑥ヘルステック(スマートベッド、リストバンドなど)、⑦ニューモビリティ(電動バイクなど)の七つが挙げられる。
IFAに見る主な家電メーカーのAI戦略としては、サムスン電子が音声アシスタントの活用やAIロボットとの連動などAIホームの構築を、LG電子がAIロボットと連動した家電製品の対話型AIによる制御を、ハイセンスがテレビの映像表現のAIによる高度化を、エイサーがパソコンやサーバーのAIによる制御を提唱。スマートホームをけん引するサムスン電子、LG電子など韓国企業の動向に注目したい。
また、主なテレビメーカーの最新ディスプレイ技術としては、サムスン電子のRGBのLEDを直接使用した自発光型に近いディスプレイ「MicroRGB」や、LG電子の有機ELを使用した自発光型ディスプレイ「OLED」、ハイセンスのバックライトにRGBを個別表示できるLEDを使用した「RGB-MiniLED」、ハイアールのバックライトにMiniLEDと量子ドットを使用した「QD-MiniLED」などが見どころ。
さらに、スマートグラスがAIと人が対話するユーザーインターフェースとなるトレンドや、日本からシグマが特設会場に出展するほか日本の家電ブランド(東芝など)がトルコ企業のブースで見られるといった最新展示情報、幅100mに及ぶ巨大看板広告を長年掲出してきたサムスン電子に代わりIFA 2025から中国Mideaが「世界ナンバー1スマート家電ブランド」という巨大サイネージ広告を掲出しているという、世界家電市場での勢力図の変化などを紹介した。
最後に、IFAが示す日本ブランドの課題として、①世界が注目するIFAにおいて、日本企業はモビリティ、デジタル家電、エンターテイメント、ヘルステックなどの技術をもって積極的に出展すべき、②スタートアップ支援に日本政府は尽力すべき、③グローバルな事業展開なくして成長は不可能なため、日本企業の経営トップはIFAに参加して世界に向けて情報を発信すべき、④イノベーション力を強化すべき(規制緩和、ダイバーシティ、デジタル変革が鍵)、と強調した。
IFA 2026の出展等に関する問い合わせ先は、以下のとおり。
合同会社International Linkage(合同会社インターナショナル リンケージ)
担当:竹生 学史(たけお・まさひと)
E mail : masahito.takeo@int-llinkage.co.jp TEL:080-1396-9902
IFA 2026プレスカンファレンスのようす
左から、Sonia May氏、Leif Lindner氏、関口和一氏、竹生学史氏