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プラントメンテナンスショーが開催、ベアリング・潤滑管理技術が一堂に

5年 2ヶ月 ago
プラントメンテナンスショーが開催、ベアリング・潤滑管理技術が一堂にkat 2019年08日08日(木) in

 「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2019 第43回プラントメンテナンスショー」(主催:日本能率協会)が7月24日~26日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。ベアリング・潤滑管理関連では以下のような出展があった。
会場のようす

 三菱電機エンジニアリング( http://www.mee.co.jp/sales/development/visiblewave/ )は、軸受などから発生する音や振動を計測し時間-周波数解析の一つであるウェーブレット変換を応用した可視化処理によって音や振動を三次元グラフ、グラデーショングラフなどで見える化し解析・診断するアプリケーションソフトウェア「VisibleWave」を紹介した。今回はAIを搭載した「VisibleWave判定閾値自動生成ツール」を紹介した。LDA(線形判別分析)、PCA(主成分分析)、MT(マハラノビスタグチ)法の技術を採用して、従来はあらかじめ設定し入力していた正常/異常を判定する「閾値」を自動生成するツールで、フローとしてはまず、学習データ(生波形)からウェーブレット変換によって得られた係数をもとに異常度および閾値が算出される(学習フェーズ)。次いで未知の検知対象データ(生波形)からウェーブレット変換によって得られた係数をもとに異常度が算出され、学習フェーズで算出された異常度および閾値と自動照合され、正常/異常の判定が行われる(検知フェーズ)。本年10月のリリース予定となっている。
三菱電機エンジニアリング 「VisibleWave」

 ハイウィン( http://www.hiwin.co.jp/ )は、工作機械の予知保全やメンテナンス計画の最適化に貢献する製品を出展した。直動案内の健康診断ができる「i4.0BS®インテリジェントボールねじ」は、加工品質に影響を与える熱変位・予圧・振動・潤滑の4項目の逐次診断を可能にした、同社独自開発の新システム。ボールねじの異常熱変位、予圧抜け、異常振動、潤滑状態を常に監視することで、加工品質の低下を未然に防止できる。潤滑診断技術を活用することで、使用条件により給油の頻度調整(潤滑油の使用量の大幅削減)が可能で、コストダウンに貢献できる。ボールねじの予圧診断システムではメンテナンス作業をリマインド、在庫管理にも役立つ。データを記録することで、問題分析と判明につなげることが可能になる。
®」" align="center" width="640" height="427" />ハイウィン「i4.0BS®」

 潤工社( http://junkosha.co.jp/ )は、プラント内の異常予兆検知・工程内の故障予兆検知に最適な、新発売の液漏れ検知システム「リークラーンLDC-320」を紹介した。潤滑油の漏洩はオイル使用量の増加を招くだけでなく部品摩耗に伴う機械の停止、さらには製鉄工場など火花の散る環境では火災事故につながる可能性がある。また、有機溶剤の漏洩は、環境汚染に直結する。これに対し同社では、耐候性・耐薬品性・耐水性に優れたふっ素ポリマーを長年培ってきた高度加工技術によって細径・柔軟で敷設しやすいセンサーケーブル化。ラインで液漏れを常時監視する液漏れ検知システム「リークラーン」シリーズを以前から提案している。検知方式は電気パルス反射方式で行われ、油・溶剤などがセンサーに浸透すると、検知器がセンサーの特性インピーダンスの変化をとらえ、液漏れとその位置を表示する。使用環境に応じて細かく検知感度が設定可能で、あらゆる液種の液漏れトラブルを未然に防止する。新製品では複数(~10ブロック)の設備・エリアからの液漏れ予兆を早期発見できるシステム構成となっている。
潤工社 「リークラーンLDC-320」について説明するイシダ雅弓氏

 RMFジャパン( http://www.rmfj.co.jp/ )は、機械のトラブルを未然に防ぐオイルへの水分・コンタミネーション混入対策として、油中水分を確実に除去しppmレベルで管理する真空脱水ユニット「VDU」を披露した。吸引したオイルを60℃に加熱、真空チャンバーで減圧し効率的に水分を除去するする。クリアドームから分離水分が目視可能となっている。また、油圧・潤滑システムへの水分・コンタミの侵入を極限まで防ぎトラブルを軽減するドライヤー付エアブリーザ「KLシリーズ」を紹介した。β3≧200グラスファイバーエレメントがコンタミを捕捉、除湿剤「Z-Rジェル」が水分を捕捉することで、タンク内にきれいで乾燥したエアーを供給できる。
RMFジャパン 「VDU」

 TAMURA( https://www.tamuraworld.com/ )は 切削油リサイクル・酸化防止装置「SCHAUBeR(シャウバー)」を紹介したシャウバー内部で静電気を起こし、プラス電荷をITB(イオン・チューニング・ボックス)から放出。プラスイオンを減少させることで酸化を抑制する。加工において使用する切削油を循環させ切削油の劣化を抑えることによって、循環機能で廃油をなくす、生成した切削油を腐りにくくする、酸化を防ぎ悪臭を軽減させる、切削油の性能劣化を防ぐ、静電気が発生しない、機器や加工物の防錆効果がある、オペレーターの肌荒れを防ぐ、高洗浄水で油汚れなどが落ちやすくなるなど、多くのメリットが生まれる。
TAMURA 「SCHAUBeR(シャウバー)」

 日本トライボロジー学会( http://www.tribology.jp/ )と日本機械学会( https://www.jsme.or.jp/ )は、ともに実施しているメンテナンス技術者資格制度について紹介した。ISO18436-4準拠「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」資格認証制度は、トライボロジーに関する基礎理論を理解し、潤滑剤の選定、分析、異常判断、管理を行うことができる技術者の資格と能力の認証を目的とし、また、ISO 18436-2準拠「機械状態監視診断技術者(振動)」資格認証制度は、携帯または常設センサーおよび機器を用いた機械振動の測定・解析を行う技術者の資格を認証する。機械が致命的な故障に至る前に異常振動をとらえる振動法も有用で振動診断のスペシャリストが求められている一方で、トライボロジーによる機械の状態監視診断は油中の摩耗粉などを早期に検知して潤滑油の状態をチェックすることで、機械の損傷を未然に防ぐことができる。現場の設備メンテナンスの課題を早い段階で解決でき、トータルコスト低減や環境保全に導くことのできる、「機械状態監視診断技術者(トライボロジー)」の資格を有したトライボロジー・スペシャリストを目指してほしいと訴えた。
日本トライボロジー学会/日本機械学会のブースで

kat

イグス、食品接触向けの検出可能な新軸受材質を開発

5年 2ヶ月 ago
イグス、食品接触向けの検出可能な新軸受材質を開発kat 2019年08日07日(水) in in

 イグスは、食品産業において機械部品に要求される耐薬品性、無潤滑、耐食性を満たしつつ、機械システムの損傷で生じた破損ピースを迅速に検出する目的で、すべり軸受および球面ベアリング用に視覚的、磁気的に検出可能な2種類の材質、「イグリデュールFC180」と「イグミッドFC」を新たに開発した。

 食品の製造や梱包において、高い品質を維持し異物混入を回避するため、異物の検出は重要な役割を担っている。これに対しイグスは、食品に接触する用途専用に摩擦特性を最適化したすべり軸受材質、イグリデュールFC180(FC="Food Contact")を開発した。

 新材質は青色で目視確認できるほか、金属探知機での検出に適した食品接触対応の添加物が配合されている。システムに損傷が生じた場合には、破損したピースを迅速に検出して取り除くことが可能なため、製品品質が確保され、コストがかかる製品リコールも回避される。また、米国食品医薬品局(FDA)および欧州委員会規則(EU)10/2011に準拠しており、さらには低吸湿性や無潤滑等の特性も備えているため、食品・飲料業界、包装産業での使用に最適。

 イグスは、この金属検出可能な新しい材質をイグボール球面ベアリング製品群に新たに採用した。食品接触向けのハウジング材質イグミットFCとイグリデュールFC180球面ボール材質を組み合わせた自己調心型イグボール球面ベアリングは、直接食品と接触する用途に認可済みで、この材質のすぐれた検出性能は、食品産業界において異物検出のスペシャリストである金属検出機メーカーによっても確認されている。

 イグリデュールFC180またはイグミッドFCのわずか0.02g以下の極めて小さい異物であっても、金属検出機を通過する際にベルトコンベア上で検出される。

 この樹脂製ベアリングはまた、耐食性・耐薬品性を備えているため、水や洗剤を使用した洗浄も可能。さらに、素早く簡単に取付けられるとともにメンテナンスの必要がないことなどから、その導入によるコスト効率は、食品機器用潤滑剤を使用するシール付きステンレス製ベアリングに比べて非常に高い。

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ジェイテクト、業界初、水素環境用軸受評価試験機を開発

5年 2ヶ月 ago
ジェイテクト、業界初、水素環境用軸受評価試験機を開発kat 2019年08日02日(金) in

 ジェイテクトは、水素環境用軸受評価試験機を開発し、同社国分工場(大阪府柏原市)に設置した。純水素ガス環境において軸受を実際の荷重・回転条件で評価できる業界初の試験機で、特殊な回転伝達機構、荷重負荷機構の採用により、水素ガス恒温槽(試験機内の水素ガスの温度が-30℃から120℃の間に保たれるよう制御)の密閉性を維持し、外部からラジアル荷重とアキシアル荷重を同時にかけながら、高速回転での試験が可能。

 地球温暖化が深刻化する中、実現が期待されるゼロエミッションでクリーンな水素社会の実現に向け、同社では開発した水素環境評価技術をもって貢献していきたい考えだ。

試験機外観(左)と試験機構造(右)

試験機仕様

 下図は、一般軸受鋼製の玉軸受を水素環境軸受評価試験機で評価した例で、比較のため、大気環境で同様の評価を実施した結果も示している。水素環境で転動した軸受は、大気環境で転動した場合に比べ、半分以下の時間ではく離が発生することが分かる。

水素環境および大気環境における一般軸受鋼の耐久試験結果

 下図は、水素環境試験後および大気環境試験後の軌道直下のミクロ組織を示している。水素環境試験サンプルは、はく離部近傍に白色の組織変化(白層)を伴い、顕著な疲労組織が見られるのに対し、大気環境試験サンプルは、異常な組織変化もなく、水素環境試験サンプルに比べ疲労組織が軽微となっている。

水素環境および大気環境における一般軸受鋼の耐久試験後の組織写真

 このことから、一般軸受鋼製の玉軸受は、水素環境において、軌道直下で転位の活動が促進され、白層を伴う早期剥離が発生する水素環境特有の破損モードを確認できた。


 下図は、一般軸受鋼および耐水素性を有する特殊ステンレス鋼の玉軸受を水素環境軸受試験機で評価した例で、水素環境で転動した一般軸受鋼製の軸受は計算寿命の約2倍ではく離したのに対し、特殊ステンレス製の軸受は計算寿命の約12倍の耐久性を示した。本評価設備において、特殊ステンレス製の軸受の耐水素性を実証できた。

水素環境における特殊ステンレス鋼と一般軸受鋼の耐久試験結果

 このように、ジェイテクトでは、本試験機により、水素環境中における材料および潤滑剤の評価が可能となり、水素環境でも安心して使用できる軸受を開発することが可能となっている。

kat

イグス、薄型で軽量の無潤滑のロータリーテーブルベアリングを開発

5年 2ヶ月 ago
イグス、薄型で軽量の無潤滑のロータリーテーブルベアリングを開発kat 2019年08日02日(金) in in

 イグスは、オートメーション設備や舞台装置、制御パネルなど、小さなスペースで素早い回転・旋回運動が求められる用途向けに、薄型で軽量の無潤滑ロータリーテーブルベアリング「イグリデュールPRT-04」を開発した。このPRT-04は高性能樹脂製で、メンテナンスフリー性と耐摩耗性を備える。

「イグリデュールPRT-04」

 溶接システムやインデックステーブル、包装機械等に装備される旋回リングには、高頻度や高荷重など、厳しい負荷がかかる。このような条件に対応するため同社では、15年にわたって滑りによって可動するロータリーテーブルベアリング製品を提供してきた。このイグリデュールPRT ロータリーテーブルベアリングは、アルミニウム製またはステンレス製の内輪・外輪の間にすべりパッドが組み込まれたもの。同すべりパッドはメンテナンスフリーの高性能樹脂イグリデュールJ製で、無潤滑で摩擦・摩耗を確実に低減し、最大35MPaの面圧に耐える。

 今回新たに開発されたPRT-04は狭い取付けスペースで使用することが可能で、内径100mmのPRT-01に比べて取付け高さを最大50%薄型化できるほか、重量も60%低減される。そのため、自動化技術や、ソートシステム、制御パネル、更には舞台装置や照明技術等のコンパクトな用途にも適用でき、スリム構造によりコスト削減を実現する。

 PRT-04は内径50mm~300mmを提供可能なほか、駆動ピン、アングルストップ、ハンドクランプなど、様々なアクセサリも取り揃えている。

 さらに、広さ3800㎡のイグス試験施設における試験でその長寿命が実証されている。試験で得られたデータは、イグリデュールPRT ロータリーテーブルベアリングのコンフィギュレータに随時反映され、適切な製品選択や正確な寿命予測を可能にしている。

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ジェイテクトのセラミック玉軸受、ケン・マツウラリールに採用

5年 3ヶ月 ago
ジェイテクトのセラミック玉軸受、ケン・マツウラリールに採用 in kat 2019年07日04日(木) in

 ジェイテクト)のセラミック玉軸受がケン・マツウラリール ジャパンの新型チタン製トローリングリール(ハイエンドモデル)に採用された。内部温度が200℃を超えることのある同リールのローリングドラッグシステム(RDS、釣り糸を自動放出するシステムの一つ)において、高精度セラミックボールによるスムースな回転などによって安定した巻上げ感が得られることなどが高評価されたもの。本年7月25日~28日に静岡県下田市で開催される「第41回 国際カジキ釣り大会(Japan Billfish tournament)」で採用される予定。

 本年からジェイテクトの徳島工場とグループ企業のダイベアで量産を開始、200万円/年の売上を目指す。

 ケン・マツウラリール ジャパンは、F1をはじめとするモータースポーツ界で日本におけるレーシングエンジンチューナーの第一人者として多くの実績を持つケン・マツウラ氏が手掛ける、釣り用リールなどの製造会社で、最先端のレーシングエンジン加工技術を駆使して完成させた、次世代型のトローリングリールで有名。

チタン製 ケン・マツウラリール

 同リールでのターゲットとなるカジキをはじめとする大型魚は、針掛かりの後に猛スピードで逃走を試みるが、その時に釣り糸を自動放出するシステムにケン・マツウラリール ジャパン開発の「ローリングドラッグシステム(RDS)」がある。

 RDSとは、従来のディスク板に摩擦パッドを押し当てる機構ではなくテーパー面にニードルローラーを回転方向に傾斜させる形で配置した新機構で、釣り具業界で非常に高く評価されている。

 このシステムに採用されたジェイテクトのセラミック玉軸受は、高精度セラミックボールによるスムースな回転と特殊シールの使用によるトルクの低減によって巻上げ感(フィーリング)の向上に貢献している。また、高温用グリースの使用によって内部温度が200℃を超える同システムの高温仕様における耐熱性を向上。さらに、軌道輪にステンレス鋼を、転動体にはセラミックスを用いることで錆を防止している。

今回採用されたセラミック玉軸受と高精度セラミックボール

 ケン・マツウラ氏は、「カジキマグロのゲームフィッシュにおいて、世界のプロフェッショナルに愛用されているケン・マツウラのトローリングリールの心臓部ともいえるローリングドラッグシステムこそが、ケン・マツウラリールのこだわりの頂点。カジキとのファイトにおいて強大な力を受け止めるドラッグユニットは、複雑に組み合わされた軸・軸受・歯車で構成され、なめらかに回転しつつ、とっさの応力に俊敏に反応してブレーキの役割も果たす。その内部温度は時に200℃を超える過酷な条件下にあるが、安定したフィーリングで数時間にも及ぶファイトに勝利するためにジェイテクト製セラミック軸受を選んだ。その性能に期待している」とコメントしている。

ケン・マツウラ氏

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イグス、6軸ロボットの確実なデータ伝送を実現する3次元動作用イーサネットケーブルを開発

5年 3ヶ月 ago
イグス、6軸ロボットの確実なデータ伝送を実現する3次元動作用イーサネットケーブルを開発kat 2019年06日18日(火) in in

 イグスは、厳しい条件下で稼働する6軸産業用ロボットの迅速なデータ伝送を確保するため、最大捻回角度±360°の可動ケーブル「チェーンフレックス イーサネットケーブル CFROBOT8.PLUS」を開発した。

可動ケーブル「チェーンフレックス イーサネットケーブル CFROBOT8.PLUS」

 大規模な生産現場では現在、産業用ロボットが採用される場面が多く、プロセスの自動化を実現し、企業のコスト効率性の向上に貢献している。国際ロボット連盟(IFR)の予測では、製造業の自動化推進に向けて、2020年には世界中で300万台を超える産業用ロボットが稼働すると見込んでいる。それに伴い、ロボット同士やロボット軸、制御系統、上位システム間の確実なコミュニケーションに対する要求も高まってきている。

 将来的には産業用イーサネットケーブルが優勢になる可能性が高いことを踏まえ、イグスでは、高負荷の3次元動作に対応し、ロボット部品間の確実なデータ伝送を担うイーサネットケーブルの開発に5年以上も前から取り組んできた。最大捻回角度±360°で耐久性に優れる新しい可動ケーブルは、市場で欠けていた領域をカバーする製品として、ドイツ・ニュルンベルクで開催された「SPS IPC Drives展」で発表された。

 今回開発された可動ケーブルCFROBOT8.PLUSは、広さ2750㎡のイグス試験施設において実施された、3次元動作用ケーブル保護管「トライフレックスR」内での1500万サイクル以上の捻回テストにおいて、イーサネット通信の電気特性が問題なく機能することが確認されている。耐用年数を評価する試験は現在も継続中で、さらに数年間をかけて最終結果を出していく予定。

 イグスでは、「当社では30年以上にわたり可動ケーブルを開発し、業界最大規模の施設でテストし続けている。可動ケーブル「チェーンフレックス」はケーブル保護管「エナジーチェーン」内での可動用途専用に設計され、年間20億サイクルのテストが行われている。電気系テストは140万を超える。今後も、エナジーチェーン専用の可動ケーブルで業界をリードしていく」とアナウンスしている。

kat

日本精工、VW社とステアリング事業における協業に合意

5年 3ヶ月 ago
日本精工、VW社とステアリング事業における協業に合意admin 2019年06日14日(金) in in

 日本精工とVolkswagen社(VW)は、両社のイノベーション力を高めることを目的に、ステアリング事業における協業に合意、最初のステップとして、製品開発における協業契約を締結した。

写真左から、Schmall氏、Sommer氏、麓氏

 VW社取締役のStefan Sommer氏は、「ステアリングのグローバルサプライヤーである日本精工との協業に合意できたことは、当社のシャシービジネスにおけるグローバルな開発と生産を拡大させ、イノベーション力をさらに強化する、戦略的に重要なステップとなる」と語っている。

 また、VWグループ、コンポーネント部門CEOのThomas Schmall氏は、「両社が持ち寄ったノウハウを製品開発の協業の中で徹底的に活用していくことで、両社の製品がより素晴らしいものになることを期待している」と述べている。

 日本精工 執行役専務 自動車事業本部 ステアリング&アクチュエータ本部長の麓 正忠 氏は「VWとの協業合意は、当社の製品ポートフォリオとグローバル生産を拡大するために、戦略的で重要な意味を持つ合意。多くの分野で補完関係にある両社が、将来のさらなるイノベーションに向けて、よりよい関係を構築していくことを期待している」と語っている。

admin

日本滑り軸受標準化協議会、第29回総会を開催

5年 3ヶ月 ago
日本滑り軸受標準化協議会、第29回総会を開催 in kat 2019年06日13日(木) in in

 日本滑り軸受標準化協議会(PBSA)は6月12日、東京都千代田区の学士会館で「2019年度 第1回総会(通算 第29回総会)」を開催した。

開催のもよう

 当日は、開会の挨拶に立った林 洋一郎会長(オイレス工業)が、「1年前に会長に就任して以来、すべり軸受メーカーとそのユーザー企業、大学・研究機関のアカデミアという三者で育んできた当会の交流を維持しつつ、それぞれにメリットのある標準化作業を進めるとともに、標準化以外の活動・情報交換も拡充していくことを考えてきた。たとえば総会時の特別講演をこれまでの1件から2件に増やす、これまでと切り口の違うテーマや産業全般のテーマの話題提供をお願いするといったことで、講演件数2件は今後も確保したい。このような機会を増やすことで新しい規格のヒントが生まれてくると考えている。会員である3者がともに魅力を感じてもらえる会へと一層発展させたい」と述べた。

林PBSA会長

 続いて2018年度の活動報告がなされ、2019年度の活動計画が発表された。2019年度の活動計画として、会議開催関連では2019年度第2回総会を来年2~3月ごろに開催。また、理事会を2回程度開催するほか、ISO/TC123国際標準関連プロジェクトおよび委員会等への参加と支援を行う。国際会議関連では、本年11月に中国・杭州で開催予定のISO/TC123および各SC国際会議の支援や、SC8のタイ国とのツイニングに関して、タイ国との交流を深めるための活動およびそれに係る経費等の支援、ISO/TC123における国際標準新規提案事項の調査、特に表面改質およびすべり軸受計算法に係る標準化作業の支援などを行う。国内関係では、日本機械学会ISO/TC123平軸受国内委員会活動の支援、PBSAおよび同会員に寄与する講演会・研究・調査などの実施、PBSAの会員増強対策、標準化作業を円滑に進めるための会員が活用しやすいホームページの作成・整備などを行う。さらには、その他の国内規格(JIS)および国際標準(ISO)開発に係る活動などを行う。

 上記の活動計画のうち今回は特に、PBSAの会員増強案について活発な議論がなされた。たとえばISO/TC123国際議長の山本隆司氏(東京農工大学名誉教授)からは、「転がり軸受メーカーがトレインチャンネルなどで転がり軸受の魅力を発信しているように、水中で低摩擦を示すといった、すべり軸受の多くの利点について、会員各位の専門知識を活用しながら広く宣伝していくことが、すべり軸受に関わる人口を増やす上で有用ではないか」といった提案がなされた。

山本ISO/TC123国際議長

 さらに、日本機械学会ISO/TC123平軸受国内委員会の2019年4月~2022年3月の活動の提案について、同委員会幹事の畑中雅憲氏(大豊工業)から報告された。発熱・変形を考慮した軸受計算技術の国際標準化やすべり軸受に関する流体潤滑理論の基礎事項の国際標準化、MoS2を応用した表面改質技術の国際標準化、DLCを応用した表面改質技術の国際標準化、エンジン軸受試験機の国際標準化などを掲げた。また、TC123関係国との連携強化案として、欧州関係国との連携強化や、タイ(SC8ツイニング)との交流などアジア諸国との技術交流を挙げた、

畑中ISO/TC123平軸受国内委員会幹事

 総会終了後には、以下2件の特別講演がなされた。

①「TC8/SC6の紹介と海運界の動向について」庄司るり氏(東京海洋大学)…ISO/TC8(船舶および海洋技術専門委員会)の技術的な方向性として安全性や環境、セキュリティー、海洋教育、海洋技術などを掲げ、庄司氏が議長を務めるISO/TC8/SC6(航海および操船)ではISO 19847およびISO 19848を活用した船陸オープンプラットフォームの構築など各種の日本提案を積極的に実施している状況を紹介。今後は船内情報の情報符号拡張のための調査研究や、船内LANに関する調査研究、電子海図表示装置(ECD)の国際標準化に関する調査研究などを進めていくとした。さらに海運の動向として、環境保全や自動運航船、IoT、ビッグデータ、AIなどの利用、造船分野の新技術、新素材、人材不足への対応などについて説明。さらに、航行環境情報や自船情報などの欠落や陸・船間の情報の伝達不良など、船長・当直航海士が情報解析・行動決定を行う上での各種の課題を紹介、SC6ではそれら課題に対応する標準化作業に取り組んでいく必要があると総括した。

講演する庄司氏

②「接触・凝着の計算力学」古口日出男氏(新潟工科大学)…Hertz接触理論など接触解析の歴史や、JKR理論など凝着解析の歴史について説明。接触の解析事例としては、金型などに微細パターンを加工することで鋼板の流入特性を制御でき自動車のドアの型成形などを効率化できるとして、摩擦を考慮した接触解析および実験を用いて微細パターンを有する面の摩擦特性の解明を試みた事例を紹介した。また、凝着の解析事例としては、ヤモリが表面に張り付くのが足先の構造とvan der Waals力によるものであるとして、ヤモリの凝着機構を模倣した、壁面を登るロボットやヤモリテープなどバイオミメティクス研究開発の事例を紹介した。現在も、ソフトマターであるポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いての凝着解析(ヤモリの凝着機構のバイオミメティクス研究)と、ナノマテリアルの応力解析について研究を継続していると述べた。

講演する古口氏

kat

ジェイテクト、徳島大学と包括連携協定を締結、新産業創出と振興を目指す

5年 3ヶ月 ago
ジェイテクト、徳島大学と包括連携協定を締結、新産業創出と振興を目指すkat 2019年06日11日(火) in

 ジェイテクトは新領域技術創出に向けた研究開発で、徳島大学と包括連携協定を締結した。軸受、ステアリング、駆動系部品・工作機械・メカトロニクスという既存事業での共同研究にとどまらず、新領域分野での研究開発・事業化を加速するため横断的産学共同研究事業「JTRP(JTEKT & Tokushima univ. Research Project)」を立ち上げる。今後はJTRPの活動として、農工(生物資源)・理工・ライフサイエンスに関する共同研究のテーマ探索を加速させるほか、畜産・海洋・植物といった新領域フィールドの活用も推進していく。

協定書に調印した宮崎博之ジェイテクト専務・軸受事業本部長(左)と野地澄晴 徳島大学長(右)

 徳島大学では2016年に生物資源産業学部を、2018年に産業院を新設し、新産業の創出のための人材育成を進めている。一方、ジェイテクトは既存の事業に捉われない新領域分野の開拓を目指すFFR(Future & Frontier Research)部を立ち上げ、新領域分野の研究開発と事業化を目指している。

 2018年からは徳島大学理工学部・生物資源産業学部・産業院とジェイテクト研究開発本部との間で、AI(人工知能)関連や畜産関連などの共同研究を推進、すでに同社徳島工場では軸受生産工程でのAIの活用などが始まっている。今回両者の取組みを一層強化し、多くの成果実現と新たな研究テーマの創出を目指して、包括連携協定を締結したもの。

 連携内容の内容は以下のとおり。

・新領域分野での「横断的産学共同研究事業JTRP(JTEKT & Tokushima univ. Research Project)」の創設

・徳島県内の様々な施設などを活用した農工・理工・ライフサイエンスに関する共同研究の推進

・社会(地域)へ貢献する新産業の創出と研究成果の還元

・イノベーションにチャレンジする人材の育成と交流

 宮崎博之ジェイテクト専務・軸受事業本部長は、「当社の前身である光洋精工の創業者・池田善一郎が四国出身ということもあり1963年に徳島県に工場が設立、また、グループ企業、光洋シーリングテクノの本社・工場が徳島県に設立され、さらに近年では「阿波おどりロボットすだちくん」の共同開発を行うなど、ジェイテクトと徳島県・徳島大学とは早くから協力関係にあるが、今回この協力関係を発展、当社と徳島大学で包括連携の協定を結ぶこととなった。研究分野での交流や人材交流・育成を推進し、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向け、軸受など既存事業に留まらない、新産業創出と振興を目指していく」と語った。

 また、林田一徳ジェイテクト執行役員 研究開発本部長が、モノづくりを通じて、SDGs貢献(生物資源、食料、環境への貢献)を目指す新領域技術の創出のビジョンについて説明。「新領域技術の創出には、当社の既存4事業の技術と研究開発本部の研究・技術に加えて、AIやIoT、ロボット、データアナリティクス、バイオ、ゲノムといった先端技術が必要となるが、自前で調達するのでは時間がかかりすぎる。そうした徳島大学の先端技術と当社の保有技術との積極的な連携によって、新領域技術創出の取組みを迅速に推進していきたい」と述べた。今後の展開として、両者が①JTRPの創設・運用からSDGsへの対応など新領域分野のテーマ創出・共同研究の推進、②学生のプロジェクト参画や起業化の促進など人材教育・交流、③共同研究の成果から新産業の創出や社会(地域)への貢献といった取組みを段階的に推進し、成果につなげていく計画を示した。

 野地澄晴 徳島大学長は、「ジェイテクトとは光洋精工時代から、同社および子会社の光洋シーリングテクノへの多くの学生の受け入れや、技術交流など、長期にわたり協力関係にある。今回さらに協力関係を発展させ、地域社会に新産業を創出することを目標に平成30年に当大学に設置された産業院とジェイテクト研究開発本部との間で、新規分野の研究開発に特化した包括連携協定を締結することとなった。徳島県は人口が減少傾向にあり企業を誘致するにも新産業の創出は不可欠。協定締結を機に、ジェイテクトともに新産業を創出すべく取組みを進めていきたい」と語った。

新領域技術の創出のビジョン

kat

NTN、自然エネルギーで発電・蓄電できるコンテナ収納移動型独立電源を開発

5年 3ヶ月 ago
NTN、自然エネルギーで発電・蓄電できるコンテナ収納移動型独立電源を開発kat 2019年06日11日(火) in in

 NTNは、貨物輸送用コンテナに風力・水力・太陽光の3種類の自然エネルギーによる発電装置と蓄電池を格納し、短時間で発電・電力供給が行える次世代のコンテナ収納移動型の独立電源「N3 エヌキューブ」を開発した。災害時に、電力供給が困難となった被災地等に複数の手段(トラック・貨物船・ヘリコプターなど)で移動し、迅速に少人数で設置できる。

3 」" align="center" width="640" height="373" /> コンテナ収納移動型の独立電源「N3 」

 近年、大規模災害が頻発し、非常時における電力確保の体制構築が社会課題の一つとなっている。また、防災や減災に対する意識が高まるなか、各都道府県においては防災備蓄倉庫の整備が進められているものの、人口1万人あたりでわずか3台の水準に留まっている。

 今回開発された「N3 エヌキューブ」は、同社がこれまで開発してきた自然エネルギー商品を組み合わせただけでなく、新たに「機動性」を加え、停電した被災地等に容易に移動・設置、電力供給を行うことを可能にした商品。

 日常から各地域に設置しておくことで、被災時にいち早く発電し、USBポートを利用したスマートフォン等の充電や小型家電製品(AC100V対応)の利用が可能。また、非常用の発電機の多くは、カセットボンベやガソリンなどを用いるため、長時間使用するためには燃料補給が必要となるが、「N3 エヌキューブ」は自然エネルギーを活用する独立電源のため、燃料補給が不要。

 さらに、コンテナ内は備蓄資材を収納する棚を設けるだけでなく、休憩用のベンチや机を設置し、更衣室や授乳室、休憩スペースなどさまざまな用途で活用できる。

 N3エヌキューブの特長は以下のとおり。

(1)自然エネルギー(風力、水力、太陽光)による発電・蓄電装置を完備した移動型独立電源

(2)貨物輸送用コンテナに装置一式をコンパクトに収納

(3)コンテナ利用で、さまざまな輸送形態や悪路輸送に対応

(4)現地到着後、短時間で設置し速やかに発電・給電を開始

(5)コンテナ空間は、防災備蓄倉庫や個室スペース等に活用可能

「N3 エヌキューブ」の仕様は以下のとおり。

・商品タイプ:12フィートコンテナ

・輸送手段:トラック、貨物船、ヘリコプターなど

・発電装置:風車0.5kW、水車1.0kW、太陽光0.9kW、蓄電池8.6kWh

・施工工数:2名×1時間

・耐久性 風車・太陽光:30m/s、水車:2m/s

 活用例としては、調理機器、保管機器への電源供給から、備蓄食の供給(例:100人×3食×3日分=900食)、飲料水の供給(例:プールの水などのろ過に使用)、医療用機器への電源供給、AEDの利用、空間の提供(断熱塗装、断熱材で構成)、情報機器への電源提供(Wi-Fi)、スマートフォンの充電(2000台/日)、トイレ・冷暖房機器への電源供給など、広範な用途が見込まれている。

商品展開例

kat

ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2019年5月号「特集:自動車技術」「キーテク特集:自動調心ころ軸受」が発行!

5年 4ヶ月 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2019年5月号「特集:自動車技術」「キーテク特集:自動調心ころ軸受」が発行!admin 2019年06日06日(木) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第18号となる2019年5月号が5月24日に小社より発行された。

 今号は「特集:自動車技術」「キーテク特集:自動調心ころ軸受」で構成。特集「自動車技術」では、自動車の省燃費化のためのエンジン・駆動系・シャシなどの低フリクション化を支えるベアリング技術や潤滑技術や、設計・開発を効率化する連携解析技術、さらにはパワートレインの電動化におけるトライボロジー課題などについて紹介する。

 また、キーテク特集「自動調心ころ軸受」では、一般に負荷容量が大きく、その自動調心性から軸たわみや取付誤差に強いなど種々の特徴を持つ自動調心ころ軸受について、その技術動向と潤滑技術を組み合わせての産業での高速エレベータでの適用事例などを紹介する。

特集:自動車技術

◇自動車用電動パワートレインのトライボロジー的課題と技術対応・・・日産自動車 村木 一雄
◇自動車用ガソリンエンジン油の開発動向・・・EMGルブリカンツ 鈴木 寛之
◇超低トルク円すいころ軸受の開発・・・ジェイテクト 合田 友之、戸田 拓矢、谷口 陽三
◇超低フリクションシール付玉軸受の開発・・・NTN 佐々木 克明
◇CAE活用における連成解析の最前線・・・ソフトウェアクレイドル 吉川 淳一郎

キーテク特集:自動調心ころ軸受

◇高速エレベーター用巻上機の軸受・グリース改良による損失低減・・・三菱電機 木村 康樹
◇自動調心ころ軸受の技術動向・・・不二越 長柄 直樹

連載

Q&A「潤滑管理」の機素知識 第15回 給油・給脂システムの使用方法 ⑤食品機械・・・リューベ 菊池 睦、佐藤 嘉智
トップインタビュー・・・フランク・ブラーゼ 氏(igus GmbH)

トピックス

日本ベアリング、高剛性・高減衰性・低ウェービングローラーガイドの販売を強化

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日本ベアリング、山田愛奈さんを起用した新企業広告をスタート、新たなブランディングを始動

5年 4ヶ月 ago
日本ベアリング、山田愛奈さんを起用した新企業広告をスタート、新たなブランディングを始動 in kat 2019年06日04日(火) in

 日本ベアリングは、企業広告キャンペーンの一環として、ベアリングの世界に親しみを持ってもらう狙いで、同社初となるブランドメッセンジャーとして女性ファッション誌「non-no」モデルや女優として活躍中で同社本社が置かれる新潟県の出身である山田愛奈さんを起用、その新企業広告を本年6月上旬から新聞・雑誌広告、交通広告、ウェブ広告などとして本格的に展開していく。

ブランドメッセンジャー山田愛奈さんと同社製ローラーガイド「EXRAIL」を変形させたトランスフォームロボ「exrail-1」とのコラボ広告

 世界中の機械や設備の動きの基本は縦や横への「直線運動」で、その直線運動を支えているのが日本ベアリングのベアリング製品(直線運動案内機器)。半導体製造装置から工作機械、医療機器、また身近なものでは、電車のドアやホームドアなど、様々なところで活躍している。

日本ベアリングの直線運動案内機器製品群

 特に同社製品の特長は、ボールやローラーの転がり運動によって直線往復運動を行う高性能・高耐久性のベアリング「NBリニアシステム」で、純国産にこだわり続け、高負荷環境でもその精度・寿命を保証できることが挙げられる。

 同社ではこのたび、滑らかな直線運動を実現できるベアリングのように、まっすぐ未来に、“新潟から世界に向かって進んでいく”という同社の強い想いを「スーッと、未来へ。」のテーマに込めて、山田愛奈さんを起用した広告を展開していく。同社では、「山田愛奈さんの持つピュアで好奇心いっぱいの若い感性を活かし、より幅広い世代に向けて日本ベアリングを知っていただく機会になると考えている」とコメントしている。

新企業広告「スーッと、未来へ。」

 山田愛奈さんを起用した新企業広告としては本年5月22日付けの日本経済新聞から展開を開始、今後はデジタルサイネージやトレインチャンネル・ポスター駅貼り・駅電飾看板等の交通広告や、雑誌広告、YouTube trueview広告などで展開するほか、本年12月18日~21日に開催される世界最大級のロボット・トレードショー「2019国際ロボット展」に合わせて、高剛性・高減衰性・低ウェービング(高運動精度)のローラーガイド「EXRAIL(エクスレール)」を変形させたトランスフォームロボ「exrail-1(エクスレール・ワン)」が活躍するアニメーション「exrail-1 エピソード4」(YouTube)を公開する予定だ。

kat

NTN回転フリクションを62%低減し車両燃費を約0.53%向上するハブベアリングを開発

5年 4ヶ月 ago
NTN回転フリクションを62%低減し車両燃費を約0.53%向上するハブベアリングを開発kat 2019年06日03日(月) in in

 NTNは、走行時の回転フリクションを従来品比で62%低減し車両燃費を約0.53%向上する「低フリクションハブベアリングⅢ」を開発した。

低フリクションハブベアリングⅢ

 近年、グローバルで自動車の燃費向上やCO2排出規制の強化が進み、車両走行時の消費エネルギーの削減がますます重要になっている。燃費や電費の効率をより高めるため、タイヤの回転を支えるハブベアリングには基本性能である寿命や強度を満たした上で、さらなる回転フリクションの低減が求められている。

 NTNではこれまで、ハブベアリングと周辺部品とのユニット化(GEN1~GEN3)を進め小型・軽量化による低燃費化や組付性の向上に貢献してきたほか、材料やグリース、シールなどの改良を重ねることで、長寿命化と低フリクション化を実現した商品を市場展開し、現在ではハブベアリングで世界シェアトップを誇る。

 同社では今回、低フリクション化を追求したグリースを開発し、回転フリクションを従来品比62%低減し、車両燃費を約0.53%改善する「低フリクションハブベアリングIII」を開発(同社計算に基づいて算出した結果、0.53%燃費向上によって一度の給油で4.5~5.5km走行距離が増加)。

 新たに開発したグリースは、「低フリクションハブベアリングII」で採用したラビリンス付きシール構造を適用しつつ、同ベアリングで採用したグリースを配合成分から見直し、さらなる低フリクション化を実現した。市場で問題となっている低温環境下におけるフレッティング摩耗に対応できるよう、寿命や耐フレッティング性についても向上させたほか、ハブベアリング内部の予圧を最適化することで、軸受の性能を維持したまま軸受自体の回転フリクションを低減した。

構造

kat

NTN、インドネシアでIGP社と等速ジョイント事業の合弁契約を締結

5年 4ヶ月 ago
NTN、インドネシアでIGP社と等速ジョイント事業の合弁契約を締結kat 2019年06日03日(月) in in

 NTNは、インドネシアの自動車市場で需要が拡大する前輪駆動車(FF車)に向けたFF車に必要不可欠な等速ジョイントの供給拡大を目的に、アストラグループのInti Ganda Perdana(IGP社)と合弁契約を締結、ジャワ島西部・カラワン地区(KIM工業団地)に等速ジョイントを製造する合弁会社「Astra NTN Driveshaft Indonesia」を設立する。資本金は1,200億ルピアで、IGP社が51%、NTNが49%を出資する。

調印式で:左から、Budi Pranadi IGP社副社長、Kusharijono IGP社社長、井上博徳NTN副社長

 インドネシアでは各種の環境規制等を背景に、自動車市場においては車軸懸架(リジッドアクスル)方式の後輪駆動車(FR車)から、前輪駆動車(FF車)への生産シフトが加速している。これに伴いFF車に必要不可欠な駆動部品である等速ジョイントの需要も急拡大が見込まれている。NTNは、アセアン・南アジア地域においては、タイ・インドで等速ジョイントの現地生産を行っているものの、これまでインドネシアで等速ジョイントの現地生産は行っていなかった。

 こうした中、インドネシアのアストラグループで自動車部品の製造を担うIGP社と、等速ジョイントの現地生産に関する合弁事業を検討し、インドネシア市場における現地生産の必要性と、販売・シェア拡大という双方の目的が一致したことで、合弁契約を締結することとなったもの。

 今後は、合弁契約に基づく新会社を近く設立し、2020年8月の量産開始を目指して工場の建設を進める。NTNではインドネシアで初めて現地生産を行うことによって、顧客対応の迅速化と納入リードタイムの短縮を実現し、インドネシア自動車市場におけるプレゼンス向上と、等速ジョイントの圧倒的なシェア確保を目指した事業展開を進めていく。

kat

ジェイテクト、自立歩行支援を目的とした介護機器開発に着手

5年 4ヶ月 ago
ジェイテクト、自立歩行支援を目的とした介護機器開発に着手kat 2019年05日28日(火) in in

 ジェイテクトは、2017年4月に新規事業推進部を組織、少子高齢化・環境・エネルギー問題といった将来の社会課題に対するニーズと同社の既存事業で培った技術やノウハウといったシーズを掛け合わせて新規事業の立ち上げを推進しているが、2018年8月に販売を開始したパワーアシストスーツ「J-PAS」に続き、今回、自動車部品で培った安全技術とJ-PASのヒトへのアシスト制御技術を活かして、自立歩行支援を目的とした介護機器の開発に着手した。開発品は「J-Walker テクテック」で、キャッチコピーは「いつもの歩行器にウォーキング理論をプラス」。

商品外観図

 日本では高齢化社会が進行し、社会保障費・介護士不足が深刻な問題となってきており、健康寿命を延ばす手段が求められている。開発品は、自立歩行が困難になってきた要介護者の歩行支援を促し、さらには自立度を向上することを目的に、トレーニング機能を保有することを特長としている。

 トレーニング機能のポイントは、①ボールウォーキング研究成果に基づく腕振り歩行で市政の良い歩行が可能、②歩行器と使用者が適切な距離を保てるように設定。

 歩行アシスト機能では、自動車分野で培った安全技術で上り坂アシストや下り坂ブレーキ、片流れ防止など、安心して歩行できるようにサポートしている。

 同社では「介護施設および家庭での使用を想定し、2020年度の販売開始を目指し開発を推進。自立支援歩行器を皮切りに介護業界に参入。本製品に加え、製品・サービスを充実させ、介護領域でのNo.1&Only Oneの価値を提供していく」としている。

 なお同社では、本年秋をめどに本製品に関する詳しい発表を行うことを予定している。

kat

自動車技術会、人とくるまのテクノロジー展2019を開催

5年 4ヶ月 ago
自動車技術会、人とくるまのテクノロジー展2019を開催 in kat 2019年05日27日(月) in in

 自動車技術会は5月22日~24日、横浜市のパシフィコ横浜で自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」を開催した。エンジンの燃費改善に加え、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)などの電動化、先進運転支援システム(ADAS)などに対応する最新の製品・技術が披露された。ベアリング&モーション関連技術では以下の展示があった。

開催のもよう

 イグスは、金属製部品の1/7という比重の樹脂製すべり軸受「イグリデュール」による、自動車の燃費向上・電費向上のためのソリューションを提示した。ドアやマルチヒンジのジョイント部分に採用することで無潤滑で錆びることなく静粛に可動。ペダルシステムではアキシャル/ラジアル両方で予圧を与えたイグリデュール樹脂すべり軸受が、振動やきしみ音の発生を抑え、局部荷重や高い静荷重にも対応できることなどを謳った。また、シートの可動部にイグリデュール無給油ブッシュを採用することで、ノイズなく簡単に調整できるほか、最大120 MPaの高い静荷重に対応、電着塗装中の再較正によって、すきまを最小限におさえ、きしみ音を防ぐことなどをアピールした

樹脂製すべり軸受「イグリデュール」による、自動車の燃費向上・電費向上のためのソリューション

 NTNは、タイヤの回転を支えるハブベアリングの回転フリクションを従来品比で62%低減し、車両燃費を約0.53%改善した「低フリクションハブベアリングⅢ」を披露した。配合成分と粘度を改良した新グリースの採用とラビリンス付きシール構造の適用、軸受内部の予圧の最適化で、軸受性能を維持しながら大幅な回転フリクション低減を図ったほか、低温環境下でのフレッティング摩耗も抑制できる。また、タイミングチェーンの張力を維持する油圧式オートテンショナについて、構造の簡素化によるチェーンテンショナの小型化と、作動に必要なオイル量の大幅な削減によるエンジンの低燃費化に貢献する「低燃費対応小型チェーンテンショナ」を紹介。内部に貯留したオイルでエンジン始動後に適正な油圧でチェーンの張力維持が可能となり、チェーンの張力不足による異音も抑制する。

フリクションを従来品比62%低減し車両燃費を約0.53%改善した「低フリクションハブベアリングⅢ」

 ジェイテクトは、ステアリングホイールの操作を電気信号で、転舵装置に伝える次世代のステアリングシステム「ステアバイワイヤシステム」を披露した。操舵フィーリングを向上するとともに自動運転でのシステムによる操作とドライバーによる操作をスムースに融合・移譲する制御技術を実現。自動運転時にはステアリングホイールの格納も可能。また、独自技術により世界初の動作温度範囲-40℃~85℃を実現する「高耐熱リチウムイオンキャパシタ」を紹介。活用例として、ステアバイワイヤシステムの補助電源システムとして展示するとともに、量産仕様(本年11月本格量産予定)の製品群を展示した。さらに、自社開発のレアアース使用を抑える「重希土類フリーIPMモータ(埋込磁石型モータ)」を展示。SPMモータ(表面磁石型モータ)構造に比べ約2倍の定格トルクと世界最高レベルの低トルク変動を実現。

高耐熱リチウムイオンキャパシタと、「第31回国際電気自動車シンポジウム」で「Young Investigator Award」を受賞した開発者の三尾巧美氏

 ダイセル・エボニックは、金属・ゴムホースに比べ軽量で自由に曲げ加工が可能な樹脂チューブシステム「MLT8000」を披露した。内層がPP樹脂のため耐加水分解性に優れるほか、ポリアミド樹脂の外層による強靭な機械特性を持つことなど、燃料・冷却配管システムの軽量化+信頼性向上をアピール。樹脂チューブシステムが、金属を主に利用した配管に比べ防錆処理が不要なほか30~50%以上の軽量化が可能なことや、ゴムホースと比較して生産効率が高いうえ占有容積が少なく狭いエンジンルームでの容積の自由度をアップするといった利点があることなどを謳った。

樹脂チューブシステムによる燃料・冷却配管システムの軽量化・高信頼性の提案

 大同メタル工業は5 月22 日~ 24 日に開催された「人とくるまのテクノロジー展」に出展、エンジンの機械損失低減に貢献するエンジンベアリングの低フリクション技術として、軸受表面に固体潤滑剤を分散させた樹脂層を施した耐摩耗性向上コーティングによってアイドルストップ仕様エンジン用軸受として採用されている「DLA02」、さらに最近開発された耐摩耗・耐焼付き性コーティングを施したエンジンベアリング「DLA06」を紹介した。開発品は、軸受表面に固体潤滑剤を分散させた樹脂層を若干柔らかくすることで異物混入時の耐摩耗性を高める異物埋収性を付与したほか、低粘度化の進むエンジンオイルの使用条件下で発生しやすい温度上昇を抑制、焼付きを防ぐ。

エンジンの機械損失低減に貢献するエンジンベアリングの低フリクション技術

 デュポンは、自動車の燃費低減からオイルの低粘度化が進む一方で、部品の高速回転化が進展する中、無潤滑下でのPV限界値が高く耐摩耗性に優れるポリイミド樹脂「ベスペル®SP」を用いた、高速回転・低粘度オイル下での耐摩耗・低摩擦ソリューションを提示した。最適な潤滑溝の設計と自由度の高い設計が可能なため、高回転での潤滑不足をかいけつ、アルミ部品との直接しゅう動も可能としている。オイルの低粘度化(潤滑膜の薄化)により焼付き・摩耗のリスクが増えてきている中で、駆動系ユニットへのべスペル製スラストワッシャーを適用することで境界潤滑領域での優れた摩擦摩耗特性を発揮、焼付き・溶融を起こさないことをアピール。

べスペル製スラストワッシャーのリングギヤへの適用例

 日本ピストンリングは、平滑表面でフリクションが低減でき、a-C/ta-C比率の最適化で自己潤滑性と高い耐摩耗性を両立、さらに耐久信頼性を向上させる厚膜タイプの「DLCコーティングリング」を紹介した。また、シリンダライナ内周面に微細なディンプルを形成することでピストンリングとの間の流体潤滑による摩擦力を低減しエンジンの燃費向上を実現する世界初の「ディンプルライナ」を披露した。さらに、「3D形状圧粉コアを採用したアキシャルギャップ型高トルクモータ」を紹介、高トルク化によってインホイールモータとして使用することでダイレクト駆動を可能にことや、ギヤレス化による機械損失の低減とギヤ音の削減を実現できること、さらにはAir Gap可変によるモータ特性のチューニングが可能なことをアピールした。

ピストンリングとの間の流体潤滑による摩擦力を低減しエンジンの燃費向上を実現する世界初の「ディンプルライナ」

 日本精工は、EVの走行性能と電費(航続距離)改善策としてEV駆動システムの2速変速化と軽量化に取り組んでいるが、2速変速化の効果を大きくするために段間差を大きくすることで課題となる変速ショックの低減に関して、出力軸のトルクを磁歪式トルクセンサで検出し、モータと電動シフトアクチュエータをフィードバック制御することで、シームレスな変速を実現する「シームレス 2スピード eアクスル」を披露した。高速モータにトラクションドライブ減速機を組合せることで、高い静音性とシステムの小型・軽量化を実現する。また、このシームレス 2スピード eアクスルを実現する製品として「磁歪式トルクセンサ」を紹介。シャフトにトルクが作用すると、逆磁歪効果により、せん断応力を検出しトルクに変換する。非接触検出、小型・軽量、高応答性などの特徴があり、パワートレインのトルク測定に適用できる。

モータと電動シフトアクチュエータをフィードバック制御することで、シームレスな変速を実現する「シームレス 2スピード eアクスル」

 不二越は、玉軸受化で低トルク化しつつ剛性を確保する「デファレンシャルギヤ用複列4点接触玉軸受」と「ELT(Extra Low Torque)軸受」を紹介した。前者は一体型のため予圧管理が不要で、大幅な損失低減が可能。後者は円すいころ軸受と同様の組付けが可能で、円すいころ軸受と同等の噛み合い点変位を有する。また、軸受サイズを変更せずに“クリープ"と呼ばれる軸受のすべり現象を抑制する「トランスミッション用耐クリープ軸受」を展示した。外輪歪みによるクリープへの対策軸受としては、軌道溝を多点接触化することで荷重を分散し外輪変形量を抑制する「多点接触玉軸受」や、外輪外径に特殊コーティングを施すことでハウジングの摩耗を抑制する「外径コーティング軸受」を、連れ周りによるクリープへの対策軸受としては、「Oリング付き軸受」や「外径コーティング軸受」を提示した。

円すいころ軸受と同様の組付けが可能で、円すいころ軸受と同等の噛み合い点変位を有する「ELT(Extra Low Torque)軸受」

kat
Checked
21 分 53 秒 ago
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