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トヨタ自動車、環境負荷低減のスタンプ式めっき処理

3年 8ヶ月 ago
トヨタ自動車、環境負荷低減のスタンプ式めっき処理 スタンプ式めっき処理装置

 トヨタ自動車( https://global.toyota/jp/ )は、金属イオンを通す高分子膜(固体電解質膜)を使いめっき処理の必要な部位にのみスタンプを押すようにめっき処理を施す技術を開発した。また、新技術を活かした新しいめっき処理装置「スタンプ式めっき装置」の普及に向け、ミカドテクノスと兼松の協力により、製造・販売を行うこととした。

 現在主流となっているめっき溶液が入った多数の水槽にめっき処理する部品を丸ごと浸す工程が不要となるため、排出される廃液量は約30分の1に、CO2は約3分の1に大幅に削減することが可能となる。また、めっき処理に必要な時間の短縮や工程のコンパクト化にもつながる。

 同装置(写真は左右に2基設置した状態。大きさは、1基が横約1m×奥行約1m×高さ約2m)は、装置先端のヘッドの上部に溶液を入れ、めっき処理をする部位に圧着するヘッドの先端には、金属イオンを通す固体電解質膜を装着している。この構造により、基板の中のめっき処理の必要な部位にのみヘッド先端の固体電解質膜を圧着して電気を流すことで、スタンプを押すかのように、膜と接している部分にだけ金属皮膜(めっき)を形成することができる。

 従来のめっき処理工程では、銅やニッケルなどめっき処理をする金属が溶けた液(溶液)に基板を丸ごと浸漬して電気を流して金属皮膜を形成するため、めっき処理前後の基板の洗浄も含めて、基板全体を浸せる大きさの多数の水槽が必要となる。基板全体をめっき溶液の入った水槽に浸すため、大量のめっき溶液を使用しなければならならず、めっき処理後に大量の溶液を廃棄する必要がある。さらに、空気中に飛散する有害成分の除去や大量の廃液の処理の設備なども含めて、大がかりな工程となっている。

 同社では、環境負荷低減などに貢献するため同装置を自社の自動車生産に関わる取引先だけではなく、様々な業界で多くの企業に活用してもらうことで普及を図る。具体的には、トヨタ自動車が保有する特許とノウハウを真空プレス装置メーカーであるミカドテクノスに供与し、同社にて独自の技術を織り込んで開発したスタンプ式めっき装置を製造し、兼松を通じて販売を行う。今後2~3年を目途にモニター装置として販売し、複数の企業で実証・評価用として使用、2023~2024年頃から実用装置として広く一般向けに販売していく考え。

「スタンプ式めっき処理装置」の特徴(先端ヘッドの構造)

 

admin 2020年7月1日 (水曜日)
admin

新東工業、各設備の稼働状況が分かるIoTサービス

3年 8ヶ月 ago
新東工業、各設備の稼働状況が分かるIoTサービス

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、中小の素形材産業向けに各設備の稼働状況が分かるIoTサービス「WIZNEX(ワイズネックス)」の提供を開始する。

 サービスは、装置のPLC情報を扱う「設備稼働モニタ」と無線センサ「遠隔モニタリング」の情報を融合し「設備が健全に稼働しているか」のリモート監視を実現する。稼働状態の把握に加え、保全作業の工数を削減し、計画保全や予防保全も可視化する「設備稼働モニタ」、「遠隔モニタリング」は、それぞれ単体でのサービス導入も可能だという。

 最短5分でIoT機器の設置ができるため、設置後はすぐに使用が可能になる。生産ラインをつなぐ専用の配線工事もないため、工場全体への導入についても容易に行える。また、設備のハードやソフトの改造を必要としないため、設備の試運転をせずに生産再開が可能となる。

 仮に、緊急事態で事務所や現場が最小限の出勤者になった場合でも、製造現場のリモートオフィス化を実現するクラウド型IoTサービスにより、平常通りの生産を継続できる。

 

admin 2020年6月29日 (月曜日)
admin

ヤマシタワークス、タイ工場を移転・拡張

3年 9ヶ月 ago
ヤマシタワークス、タイ工場を移転・拡張

 ヤマシタワークス( https://www.yamashitaworks.co.jp/ )は、自動車業界向けの金型部品(ピン・パンチ)の製造を手掛けるタイ工場「アジアヤマシタワークス」をサムットプラカーンのプライムエステート工業団地に移転し拡張した。設備などを含めた投資額は約1億2000万円で、5月4日から本格稼働している。

タイ新工場

 

 タイ工場は「アジアヤマシタワークス」として2005年に操業を開始。ピン・パンチの製造と鏡面加工装置「エアロラップ」の販売で、初年度から利益を確保するなど15年連続で黒字を記録。現在では、一部でダイスの製造も手掛け、売上高は3億円に成長している。

 今回のタイ工場の移転・拡張は操業15年を機に、さらなる生産増強を図ることを目的としたもので、敷地面積が約2000m2、床面積が約1000m2と旧工場の約2倍に拡張。生産能力は従来比で2割増となる。

 新工場には製造現場に加えて検査室、エアロラップ室を設けたほか、研磨機2台を増設した。

 機械や従業員の暑さ対策としてつり天井を設けたほか、BCP(事業継続計画)対策として大水害などに対応できるよう約1.5mかさ上げして建設している。

 ヤマシタワークス・営業統括部長の浜田賢治氏は、「タイ新工場の建設が完了した時期は新型コロナウイルスの感染拡大の真っただ中で、主要取引先である自動車メーカーも自動車部品メーカーも生産を大幅に縮小し、その影響は甚大だった。コロナ禍はまた、リーマンショックよりも一層、国を超えた商取引に長期にわたり影響を及ぼすことから、従来からのベトナムや中国など近隣諸国との取引も激減する格好となった。依然として日本―タイの行き来もままならない状況だが、この間に、生産効率向上や第2波、第3波でも安定操業が図れるような勉強会や体制の構築・強化を進めてきた。ぜひともタイ新工場を活用・応援していただきたい」と語っている。

kat 2020年6月25日 (木曜日)
kat

メカニカル・サーフェス・テック2020年6月号「特集:金型の表面改質」「キーテク特集:窒化処理」6/25に発行

3年 9ヶ月 ago
メカニカル・サーフェス・テック2020年6月号「特集:金型の表面改質」「キーテク特集:窒化処理」6/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2020年6月号「特集:金型の表面改質」「キーテク特集:窒化処理」が当社より6月25日に発行される。

 今回の特集「金型の表面改質」では、各種鍛造加工における温度別のトライボロジー問題と型寿命について、高強度鋼板成形時の型かじり現象と各種ドライコーティングを施した金型の性能評価事例について、ダイカスト金型におけるショットピーニングとブラストの適用事例について、HiPIMS法によるAlTiN膜の形成とプレス金型への適用事例について紹介する。


 また、キーテク特集「窒化処理」においては、減圧状態で主にNH3ガスを炉内に導入することで鋼等に窒化を行う真空窒化の概要と適用事例について、耐食性と耐摩耗性に優れクロムめっきなどを代替する環境にやさしい窒化処理について紹介する。

特集:金型の表面改質

◇鍛造加工における温度別トライボロジー問題と型寿命向上・・・日産自動車 藤川 真一郎
◇金型の型かじり現象と表面処理金型の損傷寿命・・・JFEスチール 片桐 知克
◇ダイカスト金型におけるショットピーニングの適用事例・・・新東工業 小林 祐次
◇HiPIMS法によるAlTiN硬質膜の形成とそのプレス金型への適用・・・東京都立大学 清水 徹英

キーテク特集:窒化処理

◇真空窒化の概要と適用・・・オリエンタルエンヂニアリング 河田 一喜
◇硬質クロムめっき代替技術としてのクリーン窒化プロセス・・・TS TUFFTRIDE グウェン ボロレ

連載

現場に行こう!・・・CemeCon コーティングセンター
注目技術:クラスレート化合物:新タイプのスーパーダイヤモンド・・・カーネギー研究所
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第10回 ミャンマー編・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

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admin 2020年6月23日 (火曜日)
admin

ブルカージャパン、6/25に触針式段差計でウェブセミナーを開催

3年 9ヶ月 ago
ブルカージャパン、6/25に触針式段差計でウェブセミナーを開催

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は6月25日13:30~14:30に、ウェブセミナー「【DektakXT】効率アップ触針式段差計ウェビナー 知らない機能盛沢山!知って得するステップアップ使いこなし術&ソフトウェア操作ライブデモ~」を開催する。

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。
https://attendee.gotowebinar.com/register/2877822559477252620?source=mehanical-tech

 販売開始から50年の歴史を持つ触針式段差計「Dektak」は、これまでに培われた経験と技術により、安定した測定パフォーマンスと信頼性の高いデータを提供し続けている。本ウェブセミナーでは、性能・解析・操作でより役立つ実践的な使い方の紹介をするほか、実機によるソフトウェアのライブデモを行う。  

 主な内容は以下のとおり。

・段差解析:Step detection/Trace analysis

・自動多点測定: Automation

・粗さ解析 :Waviness/Roughness

 本セミナーは、旧Dekatkユーザーで最新機能などの情報が知りたい人や、触針式段差計の役立つ性能・解析機能・操作について知りたい人、装置の操作性を知りたい人、導入を検討中の人などに最適。

kat 2020年6月19日 (金曜日)
kat

ブルカージャパン、7/3にAFMピークフォースタッピング10周年記念ウェブセミナーを開催

3年 9ヶ月 ago
ブルカージャパン、7/3にAFMピークフォースタッピング10周年記念ウェブセミナーを開催

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部は7月3日13:30~15:30に、ウェブセミナー「Bruker原子間力顕微鏡PeakForceTapping10周年記念特別セミナー~原子間力顕微鏡によるナノスケールへの挑戦~」を開催する。

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。
https://attendee.gotowebinar.com/register/1400261450152411403?source=mechanical-tech

 当日のプログラムは以下のとおり。

・13:30~13:35 開催挨拶 

・13:35~14:35 [特別講演]「原子間力顕微鏡の最前線 ―AFMによる液中高分解能イメージングおよび生体分子間相互作用力の可視化―」京都大学 工学研究科 電子工学専攻 教授 山田啓文氏
 タンパク質分子やDNAなどの生体分子系は、ナノスケールの高度なシステムとして機能し、細胞レベルでの信号認識・伝達、エネルギー変換など多様な生体機能を担っている。原子間力顕微鏡(AFM)による高分解能イメージング法は、こうした分子スケールでの生体試料の機能解析において強力な手法となることが期待されており、実際、抗原-抗体反応やDNA–タンパク質複合体など分子認識における生化学メカニズム解析に向けた計測へと急速に展開しつつある。特に、周波数変調AFM(FM-AFM)をベースとする3次元フォースマップ法は、水和構造や電荷分布を直接可視化する強力な手法であり、固液界面系の構造・物性計測や、生体分子間相互作用力の直接計測・可視化法へと展開しつつある。
本セミナーでは、FM-AFMおよび3次元フォースマップによる固液界面および生体分子の水和構造や電荷分布可視化の現状を述べるとともに、生体分子間相互作用の直接マッピングの現状と展望について解説する。

・14:35~15:25 「ブルカー原子間力顕微鏡PeakForceTapping 10周年記念
~原子間力顕微鏡によるナノスケールへの挑戦~」ブルカージャパン アプリケーション部 部長 鈴木 操氏

 独自の測定モードであるPeakForceTappingは発表から10年を迎える。PeakForce Tappingモードを採用することで、従来測定が困難であった様々なサンプルのイメージング例、高解像度と機械特性マッピングの同時測定例、従来は不可能であった導電率と電気化学応答の測定例、優れた解像度または新機能を備えた独創的な新しいモードについて等、これまでの経緯を振り返りながら解説する。

・15:25~15:30 クロージング 

kat 2020年6月19日 (金曜日)
kat

8/28、トライボコーティング技術研究会 第1回研究会・総会とトライボコーティングシンポジウムが開催

3年 9ヶ月 ago
8/28、トライボコーティング技術研究会 第1回研究会・総会とトライボコーティングシンポジウムが開催

 トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整 理化学研究所 主任研究員)は8月28日に、埼玉県和光市の理化学研究所 和光本所(http://www.riken.jp/access/wako-map/) 生物科学研究棟 鈴木梅太郎記念ホールで「令和2年度第1回研究会および総会」ならびに「第22回トライボコーティングの現状と将来シンポジウム―ナノダイヤモンド応用技術、微細構造コーティング技術、AI援用加飾成形技術―」を開催する。

 第1回研究会では、10:00~10:45に臨床分析分野で世界初の検査システムの開発に成功した理化学研究所 開拓研究本部 伊藤ナノ医工学研究室 主任研究員 伊藤 嘉浩氏が「マイクロアレイ・バイオチップを用いた検査システム」と題する特別講演を、10:45~11:15には英国PCS Instruments社の国内総代理店を務める島貿易の事業開発推進本部 事業推進部 藤田浩史氏が「英国PCS Instruments社製トライボロジー試験機」と題する講演を行う。

 研究会に続いて総会が開催され、令和元年度 活動報告・会計報告がなされ、令和2年度 活動計画が報告される。

 第1回研究会・総会に続いて12:45からは、同会場において「第22回トライボコーティングの現状と将来シンポジウム̶ナノダイヤモンド応用技術、微細構造コーティング技術、AI援用加飾成形技術̶」が開催される。まずは第12回岩木賞贈呈式が執り行われた後、同賞の受賞記念講演が以下のとおり3件行われる。

・13:30~14:20 大賞・事業賞 記念講演 ナノ炭素研究所 大澤映二氏(豊橋技術科学大学名誉教授)「2.6nm爆轟法ナノダイヤモンド分散粒子の生産技術の確立とナノダイヤモンドコロイドの事業化」

・14:20~15:05 特別賞 記念講演 コマツNTC 前花英一氏、東北大学大学院 水谷正義氏・厨川常元氏「微細ラティスコーティング技術の開発」

・15:05~15:50 事業賞 記念講演 IBUKI 松本晋一氏「加飾成形用金型の製造技術ならびにAI援用技術に基づくIOT化事業」

 また、「ATF(Advanced Tribo-Fair)2020 技術展示会」(https://sites.google.com/site/atf2020b/home)が開催され、パネルやサンプル展示、ショートプレゼンテーションによって自社の技術をアピールするとともに、異分野への進出、医工連携、高付加価値な表面創製に向け共創していく。投票によって優秀な技術展示に対して「技術展示賞」が選ばれ、同日17:30から開催される「岩木賞受賞記念・技術交流会(技術展示表彰)」の場で贈呈される。

 岩木賞受賞記念・技術交流会(技術展示表彰)の司会は、技術を科学する「テクニストガール」こと、声優の明里 瞳さんが務める。

明里 瞳さん

 

 定員は65名で、同研究会会員の出欠は8月14日までに下記E-mail宛てに連絡を、また、非会員で講演に参加を希望する方は下記まで問い合わせをしていただきたい。なお、参加に際しては、発熱のないこと、マスク着用が必要条件となっている。

理化学研究所 大森素形材工学研究室内
トライボコーティング技術研究会 事務局
E-mail:tribo@tribocoati.st
 

kat 2020年6月13日 (土曜日)
kat

ブルカージャパン、日産アークと共催で6/19にナノインデンテーションのウェブセミナーを開催

3年 9ヶ月 ago
ブルカージャパン、日産アークと共催で6/19にナノインデンテーションのウェブセミナーを開催

 ブルカージャパンは日産アークと共催で、6月19日13:30~14:10にナノインデンテーションのウェブセミナー「ナノインデンテーションを用いた複合分析技術のご紹介~製品開発・生産管理の現場で役立つ! 接合界面における複合分析事例から測定解析手法・基礎まで~」を開催する。

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。
https://register.gotowebinar.com/register/6524598063736540940?source=Bruker-nano.jp

 様々な技術分野において、ナノインデンテーションによる微小領域の機械的特性評価は材料の研究開発・現象解明に必要不可欠なものになっている。また、その評価結果を単独で考察するのではなく、形態評価、組成評価などの各種分析技術で得られた結果と組み合わせることで、さらに材料についての深い考察が可能になる。

 本ウェブセミナーは、材料の解析手法としてナノインデンターを活用したい人や、製品の試作・設計・生産管理に従事し接合界面に関する疑問や問題を抱えている人、ナノスケールでの樹脂接合の物性的な理解を深めたい人、ナノインデンテーション測定のユーザーまたはビギナー、これからナノインデンテーションの測定データを業務に使ってみたい人などに最適で、内容は以下のとおり。

・「ナノインデンテーションの基礎 2nd step」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 アプリケーション部 二軒谷亮氏…ナノインデンテーションは圧子(プローブ)の押し込み試験によりナノスケールの硬さ・弾性率を評価する手法である。今回は実際に装置を用いて測定する際に知っておくと役に立つナノインデンテーションの測定と解析手法の解説から、様々な先端形状の圧子(プローブ)の紹介とその選定基準、マイクロスケールの硬さ試験(マイクロビッカース)との比較、測定時の注意点(固定手法やドリフトへの対応など)などを紹介する。

・「接合界面における複合解析」日産アーク 物性解析室 清水悟史氏…工業製品には数多くの接合界面が存在するため、製品としての不具合が生じる要因となる事例が数多く発生している。日産アークでは、不具合の発生した接合界面の形態観察・化学分析・物性評価を複合して分析・解析することにより、製品設計へのフィードバックするための要因調査を多く手掛けてきた。複合解析の中でナノインデンテーションやAFMによる評価技術は、接合界面における微小領域での分析手法として威力を発揮してきた。本講演では、ナノインデンテーションによる接合界面における微小領域での物性の分布測定と、樹脂系材料での融着界面における複合解析を実施した事例を紹介する。

 

Triboindenter TI980


 

kat 2020年6月9日 (火曜日)
kat

矢野経済研究所、「2020年版 ドライコーティング市場の全貌と将来展望」発行

3年 9ヶ月 ago
矢野経済研究所、「2020年版 ドライコーティング市場の全貌と将来展望」発行

 矢野経済研究所は、国内のドライコーティング受託加工市場を調査し、市場規模推移・予測、膜種別の動向、参入企業動向、将来展望などを記した「2020年版 ドライコーティング市場の全貌と将来展望」を発行した。A4版、222頁で165000円(税込み)。

 本調査におけるドライコーティングとは、CVD(化学蒸着)、PVD(物理蒸着)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン/イオン化蒸着)の三つの種類の被膜とし、また、コーティングの対象基材としてはペットボトル等樹脂材料基材等は除き、金属基材を対象としている。本来、CVDとPVDは成膜法、DLCは膜種ということになり、別のカテゴリーではあるが、DLCが次世代皮膜として注目されてきたことで、これまでの調査で取り上げてきた経緯がある。従って、同書ではPVDはDLCを除くPVD法で成膜されたものを、また、CVDは同じくDLCを除いてCVD法で成膜されたものを対象としている。

 同書によると、2018年度のドライコーティングの受託加工実績は333億3000万円であったという。膜の種類別で比較してみると、CVDコーティングのみほぼ横ばいで、PVDコーティングとDLCコーティングは伸長している。CVDコーティングは金型分野における信頼性が高いものの、ハンドリングの難しさなどから新たな市場参入はないという。一方、PVDコーティングとDLCコーティングについては、ユーザー企業のニーズに応え、受託加工メーカーの膜種開発による用途拡大が続いている。

 2018年度のドライコーティング国内受託加工市場を需要分野別にみると、金型分野が40.6%でトップであり、次いで切削工具で26.3%、以下自動車部品20.7%、機械部品8.3%、その他4.1%としている。なお、DLCコーティングのみでみると自動車部品が需要分野の半数以上を占めるなど、膜の種類によって様相が異なる。

 同書では、2022年度のドライコーティング国内受託加工市場規模を434億8000万円と予測するが、予測値には新型コロナウイルスの影響を考慮していない。

 一方で、中期的に今後のものづくりを考えると、「金属基材に高機能特性を付与するドライコーティング加工のニーズは各需要分野ともに高い」と予測している。

 

admin 2020年6月8日 (月曜日)
admin

アントンパール、薄膜のトライボロジー試験でウェブセミナーを実施

3年 9ヶ月 ago
アントンパール、薄膜のトライボロジー試験でウェブセミナーを実施

 アントンパール社は、硬さ試験やスクラッチ試験、インデンテーション試験、摩擦摩耗試験など薄膜のトライボロジー関連試験をテーマに、以下のとおり、ウェブセミナーを開催する。いずれも言語は日本語で、事前登録制。

・6月11日 10:00~11:00(登録締切日:6月10日)
「硬さ試験の説明からインデンテーション試験の基礎事項(ISO14577測定)について」
…研究開発・品質保証等の業務における試料・材料の硬さ・動的粘弾性・薄膜の密着性評価・表面傷つき度合いの定量化・摩擦摩耗度の評価に関する基礎事項から、アプリケーション例に関する紹介を6回に分けて実施する。 今回、第1回は「硬さ試験の説明からインデンテーション試験の基礎事項(ISO14577測定)について」。

・6月18日 10:00~11:00(登録締切日:6月17日)
「スクラッチ試験とは(密着性評価)」
…研究開発・品質保証等の業務における試料・材料の硬さ・動的粘弾性・薄膜の密着性評価・表面傷つき度合いの定量化・摩擦摩耗度の評価に関する基礎事項から、アプリケーション例に関する紹介を6回に分けて実施する。今回、第2回は「スクラッチ試験とは(密着性評価)」。

・6月25日 10:00~11:00(登録締切日:6月24日)
「摩擦摩耗試験の基礎事項」
…研究開発・品質保証等の業務における試料・材料の硬さ・動的粘弾性・薄膜の密着性評価・表面傷つき度合いの定量化・摩擦摩耗度の評価に関する基礎事項から、アプリケーション例に関する紹介を6回に分けて実施する。今回、第3回は「摩擦摩耗試験の基礎事項」。

・7月2日 10:00~11:00(登録締切日:7月1日)
「インデンテーション試験の応用測定」
…研究開発・品質保証等の業務における試料・材料の硬さ・動的粘弾性・薄膜の密着性評価・表面傷つき度合いの定量化・摩擦摩耗度の評価に関する基礎事項から、アプリケーション例に関する紹介を6回に分けて実施する。今回、第4回は「インデンテーション試験の応用測定」。

・7月16日 10:00~11:00(登録締切日:7月15日)
「ハードコーティングの評価技法・測定例」
…研究開発・品質保証等の業務における試料・材料の硬さ・動的粘弾性・薄膜の密着性評価・表面傷つき度合いの定量化・摩擦摩耗度の評価に関する基礎事項から、アプリケーション例に関する紹介を6回に分けて実施する。今回、第4回は「ハードコーティングの評価技法・測定例」。

 連絡先・登録は以下のとおり。

アントンパール・ジャパン マーケティング 井坂
電話番号:080-1053-7562
E-Mail:miharu.isaka@anton-paar.com
 

kat 2020年6月5日 (金曜日)
kat

不二越、精密仕上げ加工向けコーテッド超硬エンドミルを発売

3年 9ヶ月 ago
不二越、精密仕上げ加工向けコーテッド超硬エンドミルを発売

 不二越は、エンドミル加工において精密仕上げ加工のニーズに対応する目的で「アクアREVOミル2枚刃・4枚刃2.5Dシャープコーナ(Sタイプ)」を開発、シリーズに追加し6月1日に世界同時発売した。2020年度で年間2億円、3年後には年間6億円の売上を目指す。

アクアREVOミルシリーズ

 

 同社では昨年末、材料、形状、コーティングをすべて一新し、エンドミル加工に求められる機能を飛躍的に向上した高性能汎用超硬エンドミル「アクアREVOミル」を発売した。硬さと靭性を高い次元で両立したエンドミル専用の超硬素材を新開発。形状は基準ねじれ角30度の不等分割・不等リードを採用し、切削抵抗を低減、加工面に影響するびびり振動を抑制し、安定した高能率加工を実現している。また、耐摩耗性、耐熱性、耐熱衝撃性に優れる新コーティング「REVO-Mコート」の採用により、ウェット加工でも高性能を発揮。一般鋼からステンレス鋼、高硬度材まで幅広い被削材への対応を可能としている。

 アクアREVOミル2枚刃・4枚刃2.5Dシャープコーナ(Sタイプ)は刃先コーナの切れ味を重視した形状で、側面や溝加工での隅部の残りを除去し、直角に仕上げる。コーナ摩耗の進行を抑え切れ刃を維持することで、長寿命で安定した加工を実現している。

 2枚刃 2.5D S タイプ(シャープコーナ)は、寸法範囲がφ1.0~φ20.0で全20寸法をラインナップ。4枚刃 2.5D S タイプ(シャープコーナ) は、寸法範囲がφ1.0~φ20.0で全20寸法を用意。

kat 2020年6月2日 (火曜日)
kat

Impact Coatings、レドーム用コーティングで成膜システムを受注

3年 10ヶ月 ago
Impact Coatings、レドーム用コーティングで成膜システムを受注

 スウェーデンのImpact Coatings社は先ごろ、 スロベニアの自動車部品メーカーHELLA SATURNUS SLOVENIJAからPVDコーティングシステム「INLINECOATER™」を受注した。受注額は70万ユーロで、自動車レドーム(レーダー・エンブレム)用コーティングの成膜が主用途。同社では本年1月にもスペインのZANINI AUTO GROUPからレドーム用コーティングの成膜用に「INLINECOATER™」を受注。受注総額は71万ユーロだった。

INLINECOATER™

 

 自動車の安全支援システムとして、自動車の前方から電波を照射し、前の車両や歩行者などに反射して返ってくるまでの時間によって車両と対象物との距離を検知する「ミリ波レーダー」があるが、自動車フロントのエンブレムの後ろにミリ波レーダーを置く場合、ミリ波が透過できるエンブレム、つまりレドームが用いられる。レドームの素材には樹脂が用いられ、自動車メーカー各社で特有の金属色のマークが描かれるが、ここを76.5GHzといったミリ波が通過する必要がある。そのため、エンブレム樹脂基板の内側(レーダー側)にインジウムなどで金属被膜を形成、ミリ波の透過を実現している。

 同社のPVDコーティングシステム「INLINECOATER™」は小バッチの部品を短いサイクル時間で処理できる装置で、多目的に利用でき、高品質の成膜が可能。保守も迅速・簡単に行え、自動車をはじめ様々な産業分野でラインに組み込んで使われている。

 同社では次世代車両向けコーティングとして、燃料電池車のバイポーラプレート用PVDコーティングも手掛けており、昨年12月には、SUV型燃料電池車「NEXO(ネッソ)」の販売を開始している韓国ヒュンダイと同コーティングの開発で協業を始めている。

kat 2020年5月28日 (木曜日)
kat

ブルカージャパン、6/10に高分子材料、高分子薄膜の結晶評価・解析技術をテーマにオンラインセミナー開催

3年 10ヶ月 ago
ブルカージャパン、6/10に高分子材料、高分子薄膜の結晶評価・解析技術をテーマにオンラインセミナー開催

 ブルカージャパン X線事業部とナノ表面計測事業部は共催で、6月10日13時30分~14時30分に、高分子材料、高分子薄膜の結晶評価・解析技術の最前線をテーマにしたオンラインセミナー「高分子のIn-Situ結晶評価ソリューションWEBセミナー~X線回折と原子間力顕微鏡による高分子薄膜の多角的評価~」を実施する。

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申込みできる。
https://register.gotowebinar.com/register/7786245874705824016?source=mechanicalte

 内容は以下のとおり。

・プレゼン①「最新のX線回折装置で見るアプリケーション」ブルカージャパン X線事業部 営業部 満岡謙祐氏…同社の最新のX線回折装置を使用した、フィルム・繊維・薄膜へのアプローチを、様々な測定の事例をまじえて紹介する。

・プレゼン②「AFM(原子間力顕微鏡)を用いた高分子薄膜のIn-Situ解析 ~AFMの基礎から応用測定~」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 アプリケーションエンジニア 寺山剛司氏…ブルカーの最新機種であるDimension IconXRを用いて、高分子薄膜解析への様々なアプローチを、測定モード及び測定例をまじえて紹介する。

 フィルム・繊維・薄膜などの高分子系材料の研究・開発に携わる人や、高分子温度変化、局所熱分析、結晶構造分析、高分子の結晶評価に興味のある人、X線回折装置や原子間力顕微鏡の測定手法によってできることや分かることが知りたい 人、測定手法について新たな知識を得たい人などに最適。

X線回折装置AFM kat 2020年5月27日 (水曜日)
kat

新東工業、電子・半導体、医療用向け事業拡大で新工場を設立

3年 10ヶ月 ago
新東工業、電子・半導体、医療用向け事業拡大で新工場を設立

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、電子・半導体向けおよび医療用向けの事業拡大を目的として、大治事業所内に新工場を設立した。新工場では、医療関連設備の製造や精密部品の受託加工、検査などクリーンな環境を整え、生産能力増強の体制を確立した。

 第5世代通信(5G)による通信革命、無人運転などでのセンサー需要やパワー半導体向けの ニーズが高まりを見せ、さらには、今般の新型コロナウイルスに代表されるような菌の分析や再生医療に必要な無菌環境、無酸素環境のニーズが高まっている。

 また同社では今後拡大するIT業界、その根幹を担う半導体や電子部品の製造、医薬品マーケットへの展開を加速させ、同社グループの地歩を固めると同時にさらなる発展を目指す。 同社では、今回のような現事業所・工場の更新投資とともに、中期的視野に立ったグローバルな事業展開および成長が期待できる事業分野への投資を進め、引き続き、グループとしての成長、 企業価値の向上に取り組んでいく。

admin 2020年5月26日 (火曜日)
admin

日立建機、溶接作業をデータで見える化して技能教育に活用

3年 10ヶ月 ago
日立建機、溶接作業をデータで見える化して技能教育に活用

 日立建機( https://www.hitachicm.com/ )は、溶接作業における熟練技能者の技能を若手技能者に伝承するため、複雑な作業を定量的なデータで見える化する計測技術を開発した。今年度より、計測技術を活用し、溶接技能教育のための訓練システム開発に向けた実証実験を開始する。

若手技能者の溶接作業を計測している様子

 建設機械の主要部品は、鉄同士を溶接した製缶構造物の比率が高く、品質の安定化と生産性向上の観点から、溶接ロボットによる自動化が積極的に進められてきた。一方で、構造物の用途や負荷条件を踏まえた溶接方法の検討や、強度を保つための仕上げ・補修などの工程では、目視での判断を含め、人の手による高度な技術が必要となる。また、建設機械を含む製造業では、熟練技能者の高齢化や人手不足などから、若手技能者への技能伝承が課題となっている。

 現在、日立建機グループにおける技能教育では、若手技能者は教官である熟練技能者の模範作業を実際に見て真似ることからはじまり、訓練を積み重ねて溶接技能を習得している。教官は、若手技能者が作業した溶接部を見て口頭によるアドバイスを行う。溶接作業には複雑で繊細な動作も多く、作業者の経験や感覚に左右されることも多いため、習得する技能には個人差が生じやすくなる。

 そこで同社では、溶接作業の過程を定量的なデータで見える化する計測技術を開発した。この技術は、土浦工場と常陸那珂臨港工場の熟練技能者と国内拠点の若手技能者約20名を対象に、溶接作業中の視線、溶接トーチを動かす速度や電流・電圧などの諸条件および溶接部の状態を複数のカメラやモーションキャプチャを用いて測定する。計測したデータと溶接の仕上がりや品質の相関性を解析し、日立建機の品質基準に基づいて、適正な溶接条件や動作を新たな基準として定める。

溶接技能の計測技術 (左)と、訓練システム開発にむけた実証実験イメージ(右)

 その後、新たに定めた基準と若手技能者の溶接作業を比較できる訓練システムを開発する。若手技能者は、視覚的かつ定量的な情報をもとに自身の改善点を把握できるようになる。また、教官も若手技能者のデータに基づいて具体的な指導ができるため、双方が同じイメージを共有した上で効果的な訓練を行うことができる。これにより、溶接技能の効果的な習得や習得レベルの個人差の解消を目指す。

 

admin 2020年5月19日 (火曜日)
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エリコンバルザース、エアバス社からWC/Cベース被膜が航空機部品で適格と評価

3年 10ヶ月 ago
エリコンバルザース、エアバス社からWC/Cベース被膜が航空機部品で適格と評価

 リヒテンシュタイン・エリコンバルザースは、フランス・エアバス社から最新のカーボンコーティング技術を備えた成膜システム「RS 50」が、航空機部品のコーティング品質において適格であると評価された、と発表した。PVD法によるWC/Cベースの膜種である「BALINIT C」がREACH規則に適合していることが今回の評価につながった。


 RS 50によるBALINIT Cコーティングをエアバス社の仕様であるAIPS02-04-007に準拠したコーティングとして処理することが可能となった。REACH規則に適合していることから硬質クロムめっき代替としての適用でスチール、チタンなど様々な合金部品に適用される。同システムは、Nadcap(National Aerospace and Defense Contractors Accreditation Program:航空機部品製造の特殊工程の認証)認証を取得したパリ近郊のフェリエール・アン・ブリーのエリコンバルザースの製造拠点に導入されている。

 エリコンバルザース グローバル エアロスペース&ディフェンスセグメントマネージャーのトビー ミドルミス氏は「私たちはエリコンバルザースのRS 50コーティングシステムがエアバス社の技術と産業要件に見合い、当社の航空宇宙向けコーティングがREACH規則に適合するPVDコーティングとして、安全なサプライチェーンに適格とされたことを嬉しく思う」と話している。

 エリコンバルザースのカスタマーセンターは、イギリス・ミルトンキーンズ、フランス・フェリエール・アン・ブリー、カナダ・ゲルフ、ルクセンブルグ・ニーダーコルンでNadcapを取得し、航空宇宙産業に向けて世界水準のソリューションとサービスを提供している。

RS 50システム

 

admin 2020年5月15日 (金曜日)
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東陽テクニカ、ナノインデンターのオンラインセミナーを隔週開催

3年 10ヶ月 ago
東陽テクニカ、ナノインデンターのオンラインセミナーを隔週開催

 東陽テクニカ(https://www.toyo.co.jp/)は、Zoom Web会議システムを利用した「ナノインデンター オンラインセミナー」を隔週で開催している。

 

 最先端デバイスで多用されている機能性薄膜の機械特性は、そのデバイスの耐久性を左右する重要なファクターとなる。本セミナーでは、薄膜の硬度・ヤング率を測定するナノインデンテーション法に関する基本原理とその応用例を紹介する。

 6月以降の開催日時およびテーマは以下のとおりで、申し込みは下記URLから行える。
https://www.toyo.co.jp/mypage/seminar/?id=30123&sub_id=1&form=input

・6月1日 13:30~14:30    高速マッピング技術~統計的な有意差比較とマッピングの注意:高速マッピング試験の概要、測定点どうしの空間はどの程度まで詰められるか、有意差のある測定点数とはどの程度か

・6月15日 13:30~14:30    プローブDMA(動的粘弾性)の解説:プローブDMAの動作と原理、除振用ゴムの評価事例、タイヤの評価事例など

・6月29日 13:30~14:30    高荷重インデンテーションやスクラッチを用いた薄膜の剥離現象の検出:押し込み試験によるLow-k薄膜の剥離現象の検出、スクラッチ試験における圧子の選択、スクラッチ試験による薄膜の評価

・7月13日 13:30~14:30    DLCやアルマイト等の自動車用硬質材料の評価事例紹介:ナノインデンターを用いたビッカース硬さの算出、DLC膜の硬度・ヤング率の測定、アルマイト処理表面の押し込みによる割れの発生

・7月27日 13:30~14:30    ディスプレイ保護膜等の高分子・ゴム材料の評価事例紹介:鉛筆硬度の違う保護膜の硬度・ヤング率測定、スクラッチ試験による割れやすさ評価と摩耗試験、粘着材の吸着力評価、粘着剤の柔らかさの比較

 問合先は以下のとおり。

東陽テクニカ ライフサイエンス&マテリアルズ 担当:多賀、岩田
電話:03-3245-1351、FAX:03-3246-0645
Email:bunseki@toyo.co.jp

kat 2020年5月15日 (金曜日)
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東京電子、HiPIMS電源が第21回プラズマ材料科学賞(技術部門賞)を受賞

3年 10ヶ月 ago
東京電子、HiPIMS電源が第21回プラズマ材料科学賞(技術部門賞)を受賞

 東京電子(https://toel.co.jp/)は、岡山理科大学 技術科学研究所と共同で、「高機能膜を実現させるアーク抑制型HiPIMS電源の開発」の業績に対し、日本学術振興会 プラズマ材料科学第153委員会が選定を行う「第21回プラズマ材料科学賞」の技術部門賞を受賞した。

授賞式のようす:写真右が黒岩雅英・東京電子社長

 

 HiPIMS(High Power Impulse Magnetron Sputtering、大電力パルスマグネトロンスパッタ)は低いDuty比で高い電力を瞬間的にカソードに投入し高密度のプラズマを形成する手法であり、高性能な機能性薄膜を作製するには極めて有効な手段で、自動車部品用、機械工具用のハードコーティング等では製品化が進んでいる。

 またセンサーデバイス用の反射防止膜、電子デバイス用のバリア膜等、多様なアプリケーションでの応用が期待されている。東京電子ではHF(High Frequency)パルスの採用により成膜中の膜品質を低下させるアーク異常放電、生産性を損なう低い成膜レートなどの実際に起こる問題を克服し、性能を向上させ高機能成膜を実現させるアーク抑制型HiPIMS電源を開発、今回その業績が評価されたもの。

アーク抑制型HiPIMS電源

 

kat 2020年5月15日 (金曜日)
kat

明電舎、子会社設立でALD/OER成膜装置を販売

3年 10ヶ月 ago
明電舎、子会社設立でALD/OER成膜装置を販売

 明電舎( https://www.meidensha.co.jp/ )は、100%出資の子会社「明電ナノプロセス・イノベーション」を4月1日に設立し、新製品であるALD/OER成膜装置の販売を開始した。

ALD/OER成膜装置外観

 明電舎では、これまで純度100%のオゾン(ピュアオゾン)を使用した常温成膜技術の研究開発を行ってきた。今回ピュアオゾン応用プロセス事業を子会社化することによってさらに機動力を高め、迅速な意思決定を行えるようにした。具体的には、独立することで予算・取組み・評価が明確化し、課題への迅速な対策が取れ、顧客・ビジネスパートナーとの協業や外部からの出資を受けやすい環境の確保ができる。

 販売する装置は、ピュアオゾン発生装置と成膜処理チャンバーを組み合わせたもの。成膜処理チャンバー内は減圧で、常時アルゴンガスが供給される環境。成膜する基板上にシャワーヘッドでトリメチルアルミニウムガス(TMAガス)、エチレンガス、ピュアオゾンガスを交互に提供し酸化アルミニウム(Al2O3)を成膜していく。混合する金属原料ガスの種類を変えることで、膜組成を変更することも可能。

 ピュアオゾンガスを使うことで、プラズマで成膜する場合に比べ、常温環境においても膜中の不純物含有量が少なく、ダメージレスで高品質な金属酸化膜の成膜が可能となる。

 半導体市場において、液晶ディスプレイ向けの曲がる防水に優れたフィルムへのコーティングや、飲料用ペットボトルのフィルム、自動車軽量化向けの部品製造等に使用の可能性があるという。

admin 2020年5月14日 (木曜日)
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NPS、第13回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

3年 10ヶ月 ago
NPS、第13回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

 未来生産システム学協会(NPS)は、「第13回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)」の業績募集を開始した。締め切りは9月30日。また同時に、岩木賞表彰費用の賛助の募集も実施している。

 岩木賞はトライボコーティング技術研究会が提唱し、NPO法人である精密科学技術ネットワーク(PEN)が2008年度から創設し表彰していたが、2011年度からは一般社団法人であるNPSが継承し表彰している。

 表面改質、トライボコーティング分野で多大な業績を上げた故 岩木正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業を讃えて、当該技術分野と関連分野での著しい業績を顕彰するもの。募集対象は表面加工、表面改質、表面分析、トライボロジー、コーティングに関わる研究・開発・技術・支援・交流・事業化などで著しい成果、業績(製品、サービス、学会発表や特許申請/登録されたものを含む)を上げた個人、法人、団体で、表彰対象は受賞業績が公表できること、NPSに参加できること、と定めている。

 本年度は大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞を中心に募集を行うが、国際賞、事業賞、功績賞の申請も受け付ける。国際賞以外は、原則として日本国内に居住地、研究室や本社、本部、主力工場などの活動拠点を有する個人、法人、もしくは団体が対象。国際賞は、海外に居住地などの主たる活動拠点を有する個人、法人、団体が対象となる。

 各賞の審査基準は以下のとおり。

【大賞】
・開発技術が世界的に高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、経済的・社会的貢献が認められるもの。
【優秀賞】
・開発技術が日本国内において高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、社会的貢献が認められるもの。
【特別賞】
・開発技術が当該業界において高い水準にあり、新規/独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されているか、実用化の途上にあり、社会的貢献が認められるもの。
【奨励賞】
・開発技術が当該業界において優れており、新規/独創性に優れたもの
・開発技術が実用化の途上にあり、実用化の努力が認められるもの
【事業賞】
・事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の知名度を上げる、インフラの構築を行う、社会生活に恩恵をもたらすなどの効果を通して、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【国際賞】
・開発技術または事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の我が国との関係において協力、連携、協調関係を育み、または当該業界の知名度を上げ、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【功績賞】
・大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞の評価尺度と、事業賞、国際賞の評価尺度のいずれの面でも極めて顕著な業績が認められるもの。

 岩木賞受賞業績については、2021年2月に開催予定のシンポジウム「トライボコーティングの現状と将来」で、表彰および受賞業績の記念講演がなされる。岩木賞に関する問い合わせ、申請様式の請求は、NPS表彰顕彰部門岩木賞表彰事業部内 事務局まで(E-mail:award@nps-t.info)。

 同研究会ではまた、岩木賞表彰費用の賛助を募集している。問い合わせ・申し込みは、トライボコーティング技術研究会 岩木賞表彰基金まで(award@tribocoati.st)。

kat 2020年5月12日 (火曜日)
kat
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