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日本製鉄、電動車向けの鉄鋼ソリューションコンセプトと次世代モビリティ向けの生産ソリューションコンセプト構築

3年 5ヶ月 ago
日本製鉄、電動車向けの鉄鋼ソリューションコンセプトと次世代モビリティ向けの生産ソリューションコンセプト構築

 日本製鉄( https://www.nipponsteel.com/ )は、電動車向けの鉄鋼ソリューションコンセプトとして「NSafe®-AutoConcept xEV(以下、NSAC xEV)”を構築した。 これにより、安全で性能・コストを両立し、かつ鉄という素材を使うことで環境に優しい電動車の製造が可能になるという。

 さらに、今後、車のカタチが多様化すると想定される中で、次世代モビリティ向けの生産ソリューションコンセプトとして「NSafe®-AutoFrameConcept」(以下、NSAFC)”を構築。これにより、軽量で、短工期・低コスト、多種多様な次世代モビリティの開発・製造が可能になるという。

電動車向けNSAC xEV

 電動車、特にEVでは大型バッテリーの搭載により、安全性・性能・コストの面で従来のクルマづくりとは異なる課題を抱えている。また、顧客においての開発の短工期化も求められ、電動車普及の大きなハードルとなっている。それらに対し、日本製鉄グループは、電動車の主要部品である電池、バッテリーボックスを含む車体構造、モーター分野において、先進素材と、素材性能を最大限に引き出すための「設計」「加工」「評価」を一貫で実施するソリューション対応力により、それらの課題を解決する「安全で性能・コストバランスに優れた提案」を実現した。このソリューションを適用することで、性能面や顧客の開発の短工期・低コスト化のサポートが可能となり、早期の電動化の実現する。加えて、CO2削減という観点では、車両走行時だけでなく、電動車製造時などを含めたLCA(Life Cycle Assessment)の面からも最も環境に優しい材料である鉄を適用頂くことは、最適な提案となっている。

NSAC xEV の構成コンセプト
◆2.0G-HSをはじめとするハイテンを中心とした材料、鉄製冷却システムによる、軽量でコスト性能バランスの高いオール鋼製バッテリーボックス

◆鉄材料による安全性・高効率性・コスト競争力のあるセルケースの実現(対アルミ製)

◆高機能電磁鋼板によるモーターの高効率化

少量生産次世代モビリティ向けダイレス生産ソリューションコンセプト“NSAFC”

 CASEやMaaSなどにより、従来の自動車の構造設計とは大きく異なる次世代モビリティのニーズが高まると想定されている。次世代モビリティにおいては、車種が多様化し、各ロットでは少量生産への対応が求められるが、それぞれに対し、生産設備を具備することは非効率となる。
 同社では、優れた性能の鋼管とその加工・構造ソリューション技術をもとに、金型を必要としない、あるいは金型数を削減した生産を実現するダイレス生産ソリューションコンセプト“NSAFC”を構築した。これにより次世代モビリティにおいて、顧客の開発~製造までのサポートが可能となり、軽量で、短工期・低コスト、多種多様な車の開発・製造に寄与する。

NSAFCの構成コンセプト
◆鋼管(閉断面構造)を加工する技術:ハイドロフォーム( 液圧成形)、断面変形プレス曲げ、プレス曲げ、回転引き曲げ、3DQ(3次元熱間曲げ焼入れ)……鋼管を使用することで溶接を削減でき軽量化とコスト削減が可能。また金型の削減が可能であり、部品製造コストの10~30%低減を実現する。

◆スペースフレーム構造:3次元の骨格を用いた自動車の車体構造……モノコック構造に勝る剛性が簡単に得られ、大幅な軽量化を実現する。

◆良加工性超ハイテン鋼管:良加工性超ハイテン鋼板を素材として使用したレーザ溶接鋼管……耐衝撃軽量構造車体を実現する。

NSafe-AutoFrameConcept

 

 

 

admin 2021年6月2日 (水曜日)
admin

日本アイ・ティ・エフ、アーク放電を用いた新型のDLCコーティング装置を開発

3年 5ヶ月 ago
日本アイ・ティ・エフ、アーク放電を用いた新型のDLCコーティング装置を開発

 日本アイ・ティ・エフ( https://nippon-itf.co.jp/ )は、アーク放電を用いた新型のDLC(Diamond-Like Carbon)コーティング装置「MF720」を開発、装置販売とともに受託加工サービスを開始した。

MF720

 DLC膜は摩擦抵抗が少ない膜として知られ、各種工具、金型、機械部品、自動車部品の分野で広く適用されている。DLC膜の中でも、アーク放電を用いた水素を含まない膜は、ダイヤモンドに次ぐ硬さからセラミック並みの硬さまで硬度の制御が可能で耐久性に優れているが、一方で膜表面が粗く、コーティングした部品と組み合わせた部品が摩耗してしまう場合があるため、成膜後に仕上げ研磨が必要だった。

 今回開発した装置は、膜表面の粗さを改善するため、成膜中に発生する不要な粗大粒子と成膜成分を磁気フィルターで分離し、成膜成分のみを基材側に導くフィルタードアーク方式を採用している。従来のフィルタードアーク方式は、フィルターの部分が大きく、複数のユニットを取り付けて量産性を高めるには不向きであり、またメンテナンスも大変手間のかかるものだったという。同社では、この点を重点的に研究し、コンパクトでも粗大粒子の捕獲効率の良いフィルターを開発、基材を出し入れする扉にも取り付けることができ、内部の清掃も容易な構造としメンテナンス性を向上させた。

 これにより、粗大粒子が少なく、欠陥の少ない緻密な被膜を成膜できるようになり、膜厚1μmあたりの表面平均粗さを、従来比の1/6である0.02μmまで改善した。また、本装置はカソード材料供給機構を備え、最大で膜厚20μmまでの厚膜が成膜可能。同時に開発した密着層の成膜プロセスと合わせ、膜と基材との密着性にも大変優れている。DLC膜の膜硬度も15~75GPaと広い範囲での制御が可能で、さまざまな用途に適用できる。

 装置の有効成膜エリアは直径720mm×高さ750mmと大きく、量産に使用できるサイズとなっている。現在はこのサイズ1種類のみだが、今後は小型装置のラインアップを充実していく予定。6月より機械部品、自動車部品を製造する内製メーカー向けに装置の販売を開始するとともに、順次、受託加工サービスを受け付けていく。

admin 2021年6月2日 (水曜日)
admin

大陽日酸、工業炉向けの水素-酸素バーナの開発を開始

3年 5ヶ月 ago
大陽日酸、工業炉向けの水素-酸素バーナの開発を開始

 大陽日酸( http://www.tn-sanso.co.jp )は、水素ガスを燃料として用いる工業炉向けの水素-酸素バーナの開発を開始した。

 同社では水素-酸素バーナを工業炉へ適用するに際して、①水素の1Nm3あたりの低位発熱量は天然ガスに比較して約27%小さいため、天然ガスと同じエネルギーを得るためには多くの流量が必要となる、②水素を燃料とすると火炎温度が高く燃焼速度も大きいため、バーナ近傍が高温になりやすくバーナへの熱負荷が大きい、③火炎温度が高くNOx排出濃度が高くなる、④天然ガスを燃焼させる場合より輻射伝熱が小さい、の課題から、従来のバーナ設計を見直し十分に安定した燃焼が可能な構造を見極める必要があると考えている。

 同社ではこれまで、いくつかの水素-酸素バーナの試験を実施している。まず110kW規模(天然ガス10Nm3/h、水素38Nm3/h相当)の酸素バーナに関して炉内燃焼試験とその数値解析を実施し、炉内温度を評価した。酸素バーナの設計・製作に関してはこれまで培った天然ガス-酸素バーナの知見を応用した。天然ガス専焼と水素ガス専焼の条件で比較したところ、実験においても数値シミュレーションにおいてもほぼ同等の炉内温度を得ることができた。この結果により、実際の炉において水素-酸素バーナを使用する場合、天然ガス-酸素バーナと同等の加熱能力を期待できる。また、シミュレーションの精度を確認できたため、今後は顧客実炉へ水素-酸素バーナを導入した際の予測が可能となった。

バーナ試験炉実験結果(炉内の温度分布)数値シミュレーションの結果(バーナ中央断面の温度分布)

 さらに、550kW規模(天然ガス50Nm3/h、水素190Nm3/h相当)の酸素バーナに関して、大気開放場における燃焼試験を実施した。その結果、天然ガス専焼から天然ガスと水素の混焼、水素専焼と燃料を変えても十分に安定した火炎を得ることが可能となり、550kW規模までの水素-酸素バーナの設計・製作に目処を付けることができた。

水素-酸素バーナの火炎

 同社では、これまでに開発した水素-酸素燃焼技術をベースに、今後は低NOx化、スケールアップなどの課題解決に取り組み、各種の工業炉向けに様々な顧客ニーズに対応できる最適な水素-酸素バーナの開発を行い、実機への導入を提案していく。

admin 2021年5月27日 (木曜日)
admin

FPS、第14回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

3年 6ヶ月 ago
FPS、第14回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

 未来生産システム学協会(FPS)は、「第14回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)」の業績募集を開始した。締め切りは9月30日。また同時に、岩木賞表彰費用の賛助の募集も実施している。

 岩木賞はトライボコーティング技術研究会が提唱し、NPO法人である精密科学技術ネットワーク(PEN)が2008年度から創設し表彰していたが、2011年度からは一般社団法人であるFPSが継承し表彰している。

 表面改質、トライボコーティング分野で多大な業績を上げた故 岩木正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業を讃えて、当該技術分野と関連分野での著しい業績を顕彰するもの。募集対象は表面加工、表面改質、表面分析、トライボロジー、コーティングに関わる研究・開発・技術・支援・交流・事業化などで著しい成果、業績(製品、サービス、学会発表や特許申請/登録されたものを含む)を上げた個人、法人、団体で、表彰対象は受賞業績が公表できること、FPSに参加できること、と定めている。

 本年度は大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞を中心に募集を行うが、国際賞、事業賞、功績賞の申請も受け付ける。国際賞以外は、原則として日本国内に居住地、研究室や本社、本部、主力工場などの活動拠点を有する個人、法人、もしくは団体が対象。国際賞は、海外に居住地などの主たる活動拠点を有する個人、法人、団体が対象となる。

 各賞の審査基準は以下のとおり。

【大賞】
・開発技術が世界的に高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、経済的・社会的貢献が認められるもの。
【優秀賞】
・開発技術が日本国内において高い水準にあり、新規独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されており、社会的貢献が認められるもの。
【特別賞】
・開発技術が当該業界において高い水準にあり、新規/独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化されているか、実用化の途上にあり、社会的貢献が認められるもの。
【奨励賞】
・開発技術が当該業界において優れており、新規/独創性に優れたもの。
・開発技術が実用化の途上にあり、実用化の努力が認められるもの。
【事業賞】
・事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の知名度を上げる、インフラの構築を行う、社会生活に恩恵をもたらすなどの効果を通して、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【国際賞】
・開発技術または事業化技術または事業/ビジネスモデル、サービスなどが当該業界で影響力を有し、当該業界の我が国との関係において協力、連携、協調関係を育み、または当該業界の知名度を上げ、活性化、発展に貢献をなし、波及効果を生むなどの活動の成果、努力が認められるもの。
【功績賞】
・大賞、優秀賞、特別賞、奨励賞の評価尺度と、事業賞、国際賞の評価尺度のいずれの面でも極めて顕著な業績が認められるもの。

 岩木賞受賞業績については、2022年2月に開催予定のシンポジウム「トライボコーティングの現状と将来」で、表彰および受賞業績の記念講演がなされる。岩木賞に関する問い合わせ、申請様式の請求は、FPS表彰顕彰部門岩木賞表彰事業部内 事務局まで(E-mail:award@fpst.work)。

 同研究会ではまた、岩木賞表彰費用の賛助を募集している。問い合わせ・申し込みは、トライボコーティング技術研究会 岩木賞表彰基金まで(award@tribocoati.st)。

 

admin 2021年5月20日 (木曜日)
admin

三井化学、抗ウイルスフィルムがSIAAの抗ウイルス材料に認定

3年 6ヶ月 ago
三井化学、抗ウイルスフィルムがSIAAの抗ウイルス材料に認定

 三井化学( https://jp.mitsuichemicals.com/ )は、同社の銅合金蒸着技術を用いた抗ウイルスフィルム「カッパーストッパー®」が、SIAA(抗菌製品技術協議会)認定試験機関の評価試験において、多様なウイルスに効果を発現することを確認したと発表した。併せて、SIAAの抗ウイルス材料認定を取得したという。

カッパーストッパー®フィルム

 カッパーストッパーは、ポリプロピレンフィルムの片面に、銅合金蒸着技術を施したもの。同社が独自に開発した銅合金蒸着法によるコーティング材料で、銅が持つ抗菌・抗ウイルス性能を落とさず、錆びやすく変色しやすい欠点を合金化することで解決している。フィルム化することで、銅の持つ抗菌・抗ウイルス性を幅広い工業製品に応用することが可能になる。

カッパーストッパー®フィルムの構成図

 この結果を受けて同社は、コロナ下で拡大する抗ウイルスマーケットへの本格的な市場開発を開始する。安定的に抗ウイルス性を必要とし、繰り返し使用する用途に適していることから、医療・介護・福祉・住宅・オフィス・学校・飲食店・工場等での使用を想定している。

admin 2021年5月11日 (火曜日)
admin

日立ハイテクサイエンス、光学部材の分光特性検査に特化した分光光度計

3年 6ヶ月 ago
日立ハイテクサイエンス、光学部材の分光特性検査に特化した分光光度計

 日立ハイテクサイエンス( https://www.hitachi-hightech.com/hhs/ )は、先端産業分野で需要が高まる光学部材の分光特性検査に特化した分光光度計「UH4150AD+」の販売を開始した。

分光光度計「UH4150AD+」

 近年、人間の目では見ることができない波長800nm~1700nmの近赤外線によるカメラやセンサーが先端産業の幅広い分野で活用されている。特に、自動運転やスマートフォンで利用が始まったLiDAR(近赤外光を利用したリモートセンシング技術)によるリモートセンシング技術、夜間など暗い状況下でも撮影可能な暗視カメラ、セキュリティを守るための顔認証や虹彩・静脈認証、5Gで需要が増加する光通信など、その用途は範囲が拡大しており、技術も高度化している。

 こうした光学機器の性能向上に伴い、使用されるレンズやフィルタをはじめとした光学部材の吸光度、透過率、反射率などの分光特性を高精度に測定できる装置が求められている。また、光学部材には光学薄膜や光吸収剤によって特定波長のみを透過させ、不要な波長域をカットするバンドパス機能が施されているが、この機能を高精度にするため、評価指標の一つである測光レンジの範囲拡大が必要とされている。

 今回開発した「UH4150AD+」(Advanced Spec Plus)は、光学部材向け分光特性検査装置として、従来機よりも近赤外線領域における分光特性の測定性能を向上させたモデルで、先端産業での利用が盛んな光学部材の測定に適した装置となる。主な特徴は以下のとおり。

  1. 近赤外線領域の測光レンジ7Absに対応・・・最新のカメラやセンサーに用いられるバンドパスフィルタは、6Abs(透過率0.0001%)~7Abs(透過率0.00001%)以下の遮光性能の光学薄膜が施されている。開発品は、低透過率を測光する際の信号処理を改良したことで、近赤外線領域の透過率を従来比100分の1となる7Absでの測光レンジに対応した。これにより、従来は測定ができなかった近赤外線領域での微弱な透過率でも高精度な測定が可能となった。
  2. 高感度なInGaAs半導体検出器を新規搭載・・・従来機では近赤外線領域にPbS検出器を使用していたが、より高感度なInGaAs半導体検出器を新たに搭載した。従来機と比較して、低透過率時での有効な低ノイズ測定が可能になったことで、より正確な測定データを取得できる。
  3. 平行光束の光学系を踏襲・・・カメラのレンズ光学系は平行光線で設計されているため、使用される光学部材の評価装置に対して入射光の平行度が重要とされている。開発品は、従来から定評のある平行光束を採用しているため、透過・反射測定の正確な入射角が担保され、精度の高い反射測定が可能となる。
admin 2021年5月7日 (金曜日)
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大同特殊鋼、優れた低反射率と耐久性を併せ持つターゲット材

3年 6ヶ月 ago
大同特殊鋼、優れた低反射率と耐久性を併せ持つターゲット材

 大同特殊鋼( https://www.daido.co.jp/ )は、優れた低反射率と耐久性を併せ持つ、メタルメッシュ黒化膜用ターゲット材を開発し、「STARMESH®(スターメッシュ)-β1(ベータワン)」として販売を開始した。

 同品を用いて、スパッタリング法で成膜した黒化膜は、銅(Cu)の導電膜の反射率を10~20%に抑えることが可能。また、この黒化膜は車載向け電子部品を想定した環境試験(温度85℃、湿度85%、1000時間)で、導電性や色の変化がないことを確認している。そのため、従来の黒化膜の銅酸化物(CuO)と比べ、厳しい環境での使用や適用製品の長寿命化が実現できるという。

 また、同品はインジウムなどの希少金属を使用しない金属ターゲットであるため、タッチパネルの透明導電膜に使用されるセラミックス系のITO(酸化インジウムスズ)と比べて低コストでの生産が可能となる。さらに、同社の特殊溶解技術により、使用後のターゲット材も容易にリサイクルが可能なため、サステナブルな社会に寄与する。

 同社では、今後の需要拡大が見込まれる、車載用タッチパネルや電子黒板などの大型タッチパネルの分野での拡大を目指す。

ターゲット材外観

 

admin 2021年4月30日 (金曜日)
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金沢大学、ダイヤモンドウェハの平坦化における研磨代替技術を開発

3年 6ヶ月 ago
金沢大学、ダイヤモンドウェハの平坦化における研磨代替技術を開発

 金沢大学ナノマテリアル研究所の德田規夫教授らの研究グループは、ドイツDiamond and Carbon Applicationsのクリストフ E. ネーベルCEOとの共同研究により、ダイヤモンドの研磨代替技術となる機械的ダメージフリー平坦化技術を開発した。

今回開発したダイヤモンドウェハの平坦化技術のメカニズム

 カーボンニュートラル実現のために、半導体デバイスのさらなる省エネ化が必要となり、次世代ワイドバンドギャップ半導体の開発が期待されている。その中でも特に高い絶縁破壊電界とキャリア移動度、熱伝導率、そして長時間の量子情報保持などの特長を有するダイヤモンドは、究極の半導体デバイス材料として期待されている。しかし、そのデバイスの土台となるダイヤモンドウェハの製造コストや製造プロセスに関する課題がダイヤモンド半導体の応用を大きく制限している。

 2021年2月に、德田教授らの研究グループはニッケル中への炭素固溶によるダイヤモンドエッチングを基軸としたニッケル鋳型を用いたダイヤモンドのインプリント技術を開発した。インプリント技術は、大量生産・低コスト化に有効なプロセス技術であり、ダイヤモンドのデバイス構造作製のための加工プロセスとして期待されている。一方、ダイヤモンド表面の平坦化には一般的に機械研磨が用いられている。しかし、機械研磨では一見平坦な表面が形成できても、ダイヤモンド表面に機械的なダメージが入りデバイス特性が劣化することが知られていた。今回、研究グループが開発した機械的なダメージが入らないインプリント技術を応用し、ダイヤモンドとニッケルを接触させアニールするだけで平坦なニッケル表面を単結晶ダイヤモンドに転写する新しいダイヤモンドの平坦化法を開発した。

開発技術処理前(左)と処理後(右)の単結晶ダイヤモンド表面の走査型電子顕微鏡像

 今後、この研磨代替技術を発展させ、ダイヤモンドウェハの研磨技術の課題であった機械的ダメージフリー・大面積・低コスト化を解決し、ダイヤモンド半導体の実用化に向けて大きく前進することが期待できるという。

開発技術処理前(左)と処理後(右)の単結晶ダイヤモンド基板の写真

 

admin 2021年4月30日 (金曜日)
admin

日本ペイントHD、岡山県で自動車用塗料生産工場を新設

3年 6ヶ月 ago
日本ペイントHD、岡山県で自動車用塗料生産工場を新設

 日本ペイントホールディングスは、グループ会社で自動車用塗料を手掛けている日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)の自動車用塗料生産工場(NPAC岡山工場)を岡山県勝田郡勝央町に新規に建設する。

 NPAC岡山工場の新設は、2021年3月5日に発表した日本ペイントグループ新中期経営計画(2021~2023年度)に含まれており、既存のNPAC広島工場(広島県広島市南区)の老朽化対策ならびに、中国・九州地区の顧客向けの自動車用塗料製造の主拠点として進めるもの。新工場は、日本ペイント 岡山工場内の敷地に、2021年5月から建設を開始し、2022年5月竣工、同年7月からの稼働開始を予定している。

 NPAC岡山工場においては、生産性・安全性のさらなる向上を目指し、最新の在庫管理システムや生産実行システムなどのスマートファクトリーアイテムならびに自動化技術の導入を計画している。また、生産プロセスにおける省エネルギー・低炭素への対応に向けて、最新設備の導入を予定しており、ESGに配慮した工場を目指している。

 なお、現広島工場の生産機能を岡山工場に2023年7月目途に移転するが、技術、営業、物流等の機能は存続する。

NPAC岡山工場 工場棟完成予想図

 

admin 2021年4月28日 (水曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2021年4月号 特集「工具の表面改質」「浸炭処理」4/26に発行

3年 6ヶ月 ago
メカニカル・サーフェス・テック2021年4月号 特集「工具の表面改質」「浸炭処理」4/26に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2021年4月号 特集「工具の表面改質」、キーテク特集「浸炭処理」が当社より4月26日に発行された。

 今回の特集「工具の表面改質」では、高硬度材の穴あけ加工で長時間、高精度加工を実現するために開発されたコーティング被膜とその被膜を活用した高硬度材加工用ドリルについて、CVD法の耐摩耗性を維持しながらPVD法の耐欠損性を実現する被膜CVD-AlTiNについて、鋳物用アルミ合金であるAC2Aの切削に使用する工具のta-C膜について、インターモールドや金型展などで展示された表面改質技術について紹介する。

 また、キーテク特集「浸炭処理」では、浸炭熱処理炉の異常予兆診断について、熱処理における温度に関する基礎とセンサや計測について紹介する。

特集:工具の表面改質

◇高硬度材加工用ドリルとコーティング被膜の適用事例・・・ダイジェット工業 行成 伸二
◇新世代ミリング用コーティング材種:ナノ積層CVD-AlTiN・・・住友電気工業 奥野 晋
◇切削工具におけるDLC被膜の開発動向・・・オンワード技研 瀧 真
◇「INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021」に見る工具・金型の表面改質技術・・・編集部

キーテク特集:浸炭処理

◇浸炭熱処理炉の異常予兆診断・・・光洋サーモシステム 戸田 一寿
◇熱処理および炉における温度計測・制御技術の重要性と適用・・・チノー 石川 嘉寿樹

連載

トップインタビュー・・・・黒岩 雅英 氏(東京電子)
現場に行こう!・・・島貿易 トライボロジー・ラボ
注目技術:宇宙分野における固体潤滑技術・・・NASA
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第15回 カンボジア編・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

トライボコーティング技術研究会、第13回岩木賞贈呈式、第23回シンポジウムを開催
表面技術協会、第72回通常総会・協会賞など各賞授与式を開催
JAST、金属ドープDLCテーマに機能性コーティングの最適設計技術研究会を開催
サーフテクノロジー/不二WPC、TOKYO PACK 2021で滑り性・耐摩耗性向上の表面改質技術を披露

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admin 2021年4月26日 (月曜日)
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DOWAサーモテック、トヨタ自動車より「技術開発賞」を受賞

3年 7ヶ月 ago
DOWAサーモテック、トヨタ自動車より「技術開発賞」を受賞

 DOWAサーモテック( https://www.dowa.co.jp/thermo-tech/ )は、トヨタ自動車と共同で開発した「SS真空浸炭炉」について、その取組みおよび成果が高く評価され、革新的な技術でものづくりを推進したサプライヤーに授与される「技術開発賞」をトヨタ自動車より受賞したと発表した。

 熱処理ラインは、機械加工ラインとは離れた専用エリアに大型設備を並べ、24時間連続操業のもと、まとめて大量に生産する方法が一般的。今回DOWAサーモテックがトヨタ自動車と共同で開発した「SS真空浸炭炉」は、複数セル方式を採用することにより小ロット生産を可能にし、同時に処理時間も短縮できることから、機械加工ライン内への設置を可能にした。これにより、前後の機械加工ラインと同期した生産が可能となり、必要な時に必要な量を生産することができる。また、小ロット生産化により品質ばらつきの低減や生産リードタイムの短縮、コスト低減が期待できる。さらに、この熱処理設備は真空浸炭技術の活用により、クリーンな作業環境の実現やCO2排出量の大幅な削減にも寄与できるため、従来の熱処理プロセスを画期的に改善することが期待できるという。

 トヨタ自動車においては、2020年に「SS真空浸炭炉」を導入することにより、生産性を維持したまま、熱処理ラインの工数の削減および操業時間の短縮を実現している。また、非稼働時のロスや物流在庫も削減することができ、熱処理ラインの原価低減にも寄与しているという。

admin 2021年4月22日 (木曜日)
admin

ヤマシタワークス、感染症対策への協力で尼崎市から感謝状を授与

3年 7ヶ月 ago
ヤマシタワークス、感染症対策への協力で尼崎市から感謝状を授与

 ヤマシタワークス(http://www.yamashitaworks.co.jp/)は、本社のある兵庫県尼崎市の医療従事者への寄付など、新型コロナウイルス感染症対策への様々な取組みが評価され、稲村和美・尼崎市長から表彰状を授与された。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け国が労働者や企業のための支援策を打ち出している中、同社では昨年2月ごろから近隣の給食の牛乳や生花などの購入支援、マスクの入手が困難な中での多彩な図柄の手作りマスクの医療機関・学校・幼稚園などへの寄贈、医療従事者への寄付など、感染症対策への様々な取組みを続けている。今回、この感染症対策への協力が評価され、尼崎市からの感謝状贈呈に至ったもの。

 同社は、ゼラチンが主成分の食品性研磨材を核に水分を含有して弾力性・粘着性を持たせダイヤモンド砥粒を複合させた研磨材を、高速で滑走させ発生する摩擦力でワーク表面を磨く独自技術「エアロラップ」を持つ。乾式と湿式の中間的な湿潤状態で相手材にダメージを与えることなく、精密研磨、最終仕上げや鏡面仕上げを可能にするこの工法を用いて同社では、感染症治療で需要が急増している人工呼吸器の部品や備品の鏡面仕上げ加工なども手掛けている。
 

尼崎市長からの感謝状を手にするヤマシタワークス社員

 

kat 2021年4月14日 (水曜日)
kat

日本鋳造工学会、金型の表面処理テーマに第137回非鉄鋳物研究部会

3年 7ヶ月 ago
日本鋳造工学会、金型の表面処理テーマに第137回非鉄鋳物研究部会

 日本鋳造工学会 東海支部 非鉄鋳物研究部会は3月12日、「第137回研究部会」をWEB ミーティング形式で開催した。今回は「金型の表面処理技術-新化―」をテーマに4件の講演と総合討議がなされた。

・「ダイカスト金型の最新表面処理技術」河田一喜氏(河田技術士事務所)…水素センサと酸素センサにより雰囲気制御をした制御 窒化+酸化 処理は、比較的安価な処理費で小さいピンから大重量のダイカスト金型まで処理可能である。その特性により耐溶損、耐焼付き、耐ヒートチェック性を向上できる。窒化拡散層+高機能膜 (PVDあるいはPCVD)を形成することで、耐焼付き・耐溶損だけでなく耐ヒートチェック性・離型性にも効果を発揮できるとした。

・「最新表面処理(HiPIMS)コーティングの技術紹介」内田智也氏(日本エリコンバルザース)…HiPIMS(高出力インパルスマグネトロンスパッタリング)はドロップレットのない非常にスムースな表面、高硬度と優れたコーティング密着性、高密度のマイクロ構造というメリットが得られる一方で、出力レベルおよびパルス幅を変える場合の選択の柔軟性の低さや、シングルパルスの間に電圧・電流が不安定になりコーティング条件が一定でなくなること、高コストとなることなどの課題があった。これに対し、100%独自開発の電源供給技術によりパルス幅と電流が拡張可能、パルスの形を自由に制御可能、電流密度のレンジを非常に幅広くカバー可能、需要に合わせてコーティングを細かくカスタマイズ可能といった多くの利点を持つ独自のHiPIMS技術「S3p™」を紹介した。

・「鋳造時のインライン浸炭窒ダイカスト環境下における鋳造中の金型軟窒化・炭化プロセス開発化」田端英二氏(トヨタ自動車)…通常の雰囲気下における繰り返しの加熱で脱窒する問題に対して、窒化源を離型剤とともに付与することを検討。尿素配合(尿素28.6wt%)離型剤を使用し950ショット評価した結果、以下の結論を得た。①鋳造中の金型軟窒化が認められた。また窒素濃度、金型表面硬化速度、型温にはそれぞれ相関がある結果を示した。②窒化は短期に拡散し始め飽和する傾向を示した。③高温部においてショット数を重ねると炭化も認められた。窒化+炭化により硬度がさらに上昇した。④ダイカストにおける金型に発生するクラックおよび摩耗を鋳造しながら抑制することが期待できる。

・「ツールマークに左右されない型作り―ショットピーニングによる磨きレス化ヒートクラック対策―」鈴木祐樹氏(SUBARU)…ショットピーニング(SP)を用いることで金型の磨きレス化が可能なことを確認。耐ヒートクラック(H/C)性を得るには圧縮応力は必須だが、表層の組織は効果を左右する恐れがありナノ結晶化等を含め、求める組織と効果の知見を得ることが重要とした。また、加工(切削、放電)条件によって表層の形態、特性が変化するため、SP処理効果を安定的に得るには加工条件⇔SP条件の相関をつかむ必要があり、本磨きレス化は選択肢の一つとして検討の価値があると考えた。本取組みによって同社としては磨き工数削減を得ることができた(80H⇒8Hへ)ほか、耐H/C性の効果を得ることができたと結論。一方で、未だ不安定な状態であり、さらなる安定化、高い再現性を得る必要があるとした。

kat 2021年4月12日 (月曜日)
kat

日本エリコンバルザースとエリコンメテコジャパンが合併へ

3年 7ヶ月 ago
日本エリコンバルザースとエリコンメテコジャパンが合併へ

 日本エリコンバルザースとエリコンメテコジャパンは、2021年6月1日に合併を行い、エリコンジャパンとして発足する。

 ドライコーティングの受託加工を中心に行う日本エリコンバルザースと溶射装置や各種溶射材料の販売を中心に行うエリコンメテコジャパンの表面処理事業に携わる二社の経営資源の統合を図り効率化を進める。

 合併は日本エリコンバルザース株式会社を存続会社とする被吸収合併を行う予定。今回の合併により、エリコンメテコジャパン株式会社は、「エリコンジャパン株式会社 メテコ事業本部」となる。また、存続する日本エリコンバルザース株式会社は、2021年6月1日付で「エリコンジャパン株式会社」に商号変更を行い、また、バルザース事業組織は「バルザース事業本部」となる。

 合併後のメテコ事業の組織・運営体制は、現在と変更がないという。メテコ事業本部の本社機能は現在のまま東京オフィスにおき、名古屋支店/ロジスティックス、神戸支店という拠点体制で事業を継続する。営業、技術開発、システムエンジニアリング、フィールドサービス、コーティングサービス、ロジスティックス、広報、管理部門(経理、人事総務、IT)の各部門の所在場所、連絡先、個人のメールアドレスも現在から変更はないという。

日本エリコンバルザース 本社

 

 

admin 2021年4月12日 (月曜日)
admin

日新電機、インド国内3拠点目となるPVDコーティングサービス工場設立

3年 7ヶ月 ago
日新電機、インド国内3拠点目となるPVDコーティングサービス工場設立

 日新電機( https://nissin.jp/ )は、インド北西部のグジャラート州アフマダーバード近郊のマスコット工業団地内にインド国内3拠点目となるコーティングサービス工場を設立、2021年2月からPVD法による窒化物コーティングやDLCコーティングの受託加工を開始した。既に稼働しているデリー近郊のノイダ工場、ムンバイ近郊のプネ工場と合わせて3工場体制とし、広大なインドにおいてサービス体制を強化する。

グジャラート工場外観(左)、iDS-500(右)

 グジャラート州は、自動車でインド国内最大シェア、二輪車で第2位のシェアを占める日系自動車メーカーの現地法人やインドの大手国内自動車メーカー、米国の自動車メーカーが生産工場を構えるインド有数の工業地域であり、各社とも生産能力の増強を進めている。これに伴う切削工具や各種金型、自動車部品などへのコーティング需要に迅速に対応するため、同地でのPVDコーティングサービス工場の設立を決定した。

 マスコット工業団地は、自動車関連企業が集積する地域のほぼ中央にあり、日系企業専用のマンダル工業団地へも車で約30分の立地にあるという。コーティング設備は、日新電機のグループ会社の日本アイ・ティ・エフ( https://nippon-itf.co.jp/ )の最新機種である「iDS®シリーズ」を導入し、最先端のコーティング技術を適用することで、より高度な切削加工・成形加工を望む顧客ニーズに対応する。また、研磨設備などの基材加工設備も併せて導入することで、コーティング膜の性能を最大限発揮できる生産体制を整えた。

 インドでは、中間層の増加により自動車の需要は今後も増加が見込まれる。また、切削工具・金型の長寿命化・加工速度向上によるコスト削減効果や、加工油の使用量削減による環境負荷低減効果への期待からコーティング技術が注目されている。

admin 2021年4月8日 (木曜日)
admin

JFEスチール、溶融亜鉛めっき薄鋼板で令和3年度 文部科学大臣表彰を受賞

3年 7ヶ月 ago
JFEスチール、溶融亜鉛めっき薄鋼板で令和3年度 文部科学大臣表彰を受賞

 JFEスチール( https://www.jfe-steel.co.jp/ )は令和3年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰において、業績名「革新的雰囲気制御による溶融亜鉛めっき薄鋼板製造技術の開発」の成果が認められ科学技術賞(開発部門)を受賞した。

 自動車走行時のCO2排出量削減を目的に、車体部品に使用する鋼板を薄肉化して軽量化することが進められている。これには、鋼板の強度を高めるだけでなく、複雑な形状にするためのプレス加工性および自動車の耐久性を高めるための防錆性を確保することが欠かせない。このため、同社ではプレス加工性に優れる高張力合金化溶融亜鉛めっき(ハイテンGA)鋼板の開発を進めてきた。鋼板の高強度化と優れた加工性を両立させるには、鋼板への強化元素の添加が必要となる。しかし、一部の強化元素は、鋼板の製造工程で表面に濃化し、最終工程である溶融亜鉛めっき処理において、表面欠陥の原因となるため、添加できる強化元素量には限界があった。

 同賞を受賞した技術では、従来とは異なる新たなコンセプトで、製造工程の雰囲気を精密に制御することによって、鋼板表面における強化元素の濃化を抑制し、無害化することに成功した。その結果、強化元素の添加量を高めることが可能となり、プレス加工性の指標となる伸び特性が従来鋼と比較して約2割向上した590~980MPa級ハイテンGA鋼板を表面欠陥なく製造できるようになった。この技術により、プレス加工が難しい自動車部品にもハイテンGA鋼板を使用することが可能となり、車体軽量化による燃費向上を通じてCO2排出量の削減に貢献している。

受賞案件:「革新的雰囲気制御による溶融亜鉛めっき薄鋼板製造技術の開発」     
受賞者:長滝 康伸氏(常務執行役員 スチール研究所 副所長)、鈴木 善継氏(缶用鋼板セクター部 主任部員)、 牧水 洋一氏(スチール研究所 表面処理研究部 主任研究員)、髙橋 秀行氏(スチール研究所 圧延・加工プロセス研究部 主任研究員)、金子 真次郎氏(スチール研究所 薄板研究部長)

admin 2021年4月7日 (水曜日)
admin

エリコンバルザース、アメリカ西部にコーティングセンター新設

3年 7ヶ月 ago
エリコンバルザース、アメリカ西部にコーティングセンター新設

 エリコンバルザース(本社:リヒテンシュタイン)は、アメリカ・カリフォルニア州 ランチョクカモンガ(ロサンゼルス市から東に約62km)の新コーティングセンターにおいて、精密部品や切削工具、プラスチック射出成形・アルミダイカスト金型、メタルフォーミング金型向けにコーティングサービスを開始した。この新コーティングセンターはアメリカ西部において最大規模であり、最新のコーティング技術を備えている。

 新コーティングセンターでは、航空宇宙、エネルギー、医療、工具産業などのアメリカ西海岸沿いの企業に対して最新技術を適用したサービスを短納期で提供する。従来のPVDコーティング「BALINIT シリーズ」とともに、高品質加工の要求に応えるために、高機能工具向けのBALINIT ALCRONA PRO と BALINIT LATUMAを提供する。また、優れた耐摩耗性と耐熱性、熱衝撃安定性を持つ最新のBALINIT TISAFLEXも提供、今後もラインナップを充実させる予定。

 エリコンバルザース 北米責任者のスティーブ・クロウリー氏は「エリコンバルザースは、アメリカ経済が新型コロナウイルスの終息後に好転することを期待している。アメリカ西部最大のロサンゼルスのコーティングセンターはエリコンバルザースのもう一つの重要なマイルストーンだ。私たちは何年もの間、素晴らしい顧客のためにこの地域で働いてきた。そしてこの新コーティングセンターの開設により、顧客との距離が近くなり、最高品質のコーティングサービスを提供することが可能になり、私たちの強力な関係が次のレベルへと引き上げることが可能になった」と話している。

アメリカ西部に新設したコーティングセンター

 

admin 2021年4月7日 (水曜日)
admin

NTT-AT、高屈折率ナノインプリント樹脂を開発

3年 7ヶ月 ago
NTT-AT、高屈折率ナノインプリント樹脂を開発

 NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT、 https://www.ntt-at.co.jp/ )は、光学接着剤の製造で培った屈折率制御技術を活用し、屈折率1.8、1.9の高屈折率ナノインプリント樹脂を開発した。

ナノインプリントパターン作製例

 開発品は、高い透明性と良好なナノインプリント性(樹脂にナノメートルサイズパターンの型を押し当てることで微細加工する技術)を有しており、スピンコートにより均一な薄膜を形成することができる。現在販売している屈折率1.7の樹脂では屈折率整合しなかった高屈折率ガラスに対して屈折率整合するため、光学設計の自由度が向上することが期待されている。

 開発品は、高屈折率ガラス基板に適合し、ナノインプリントにより線幅50nmから10μmのナノパターンを形成することが可能。波長400nmから800nmの範囲で高い光透過性を有する。

 近年の視野角拡大を目的としたAR/VR向けガラスの高屈折率化に伴い、高屈折率ガラスと屈折率が整合する樹脂の需要が高まっているという。

admin 2021年3月30日 (火曜日)
admin

新東工業、渦電流非破壊検査装置が2020年度日本機械学会優秀製品賞

3年 8ヶ月 ago
新東工業、渦電流非破壊検査装置が2020年度日本機械学会優秀製品賞

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、渦電流非破壊検査装置「ECNI-Ⅱ」が「2020年度日本機械学会優秀製品賞」を受賞したと発表した。

 従来、表面処理を施した製品の品質管理は工程管理と抜き取りによる破壊検査が多く、部分的な検査に留まっていた。ECNI-Ⅱは渦電流法と呼ばれる磁気の力を用いた計測手法によって、ショットピーニングなどの表面処理を施した製品を破壊せずに内部を検査する。製品の加工状態を最速一秒で評価することができるため、インラインの全数検査を行うことが可能になり、ラインの自動化や省人化に寄与する。

 また、渦電流の挙動を数値化することによって、異常時の要因解析を行うことも可能になっている。そのため、経験の浅い作業者であっても二次元グラフを確認することで、処理状態の良否を容易に判別することも可能。現在では、自動車用ギヤの生産ラインにおけるショットピーニング工程でのインライン検査をはじめ、処理前の素材の判別検査としても採用されており、今後はECNI-Ⅱで得たデータの活用により、設備の予防保全や最適な加工条件の運用などへ応用が期待されている。

渦電流非破壊検査装置「ECNI-Ⅱ」渦電流センサ(左)とアプリケーションソフト(右)

 日本機械学会 優秀製品賞は、社会的価値の高い優れた製品に光を当てることにより、我が国の産業基盤の中核を担う中堅企業や中小企業のさらなる進化、発展を支援することを目的としている。今回のECNI-Ⅱの受賞では、従来の渦電流方式の非破壊検査手法にはない同社独自の技術力に加え、取得した測定結果の評価や表現方法、操作性といったユーザビリティを意識した機能に対して、付加価値のある優れた製品であると高く評価された。

admin 2021年3月22日 (月曜日)
admin

ブルカージャパン、4/15にナノインデンターをテーマにウェビナーを開催

3年 8ヶ月 ago
ブルカージャパン、4/15にナノインデンターをテーマにウェビナーを開催

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部(https://www.bruker-nano.jp/)は4月15日10:00~11:00に、ウェビナー(オンラインによるWEBセミナー)「ナノインデンター基礎講座と最新技術トレンド2021」を開催する。2部構成で、第1部(10:00~10:30)は「この春からはじめる!ナノインデンター基礎講座」、第2部(10:30~11:00)は「ナノインデンターの最新技術トレンド2021」。どちらかの部のみに参加することも可能。

 参加は無料(事前申込み制)で、以下から申し込みできる。

https://register.gotowebinar.com/register/1938402029728623376?source=media


 ナノインデンターはナノ・マイクロスケール材料の力学・トライボロジー特性を定量的に評価する装置で、半導体材料・金属・高分子・生体材料など様々な材料に対して、硬さ・弾性率だけでなく、密着・摩擦特性や粘弾性など幅広い評価を可能にしている。本ウェビナーでは、以下の2部構成でナノインデンターに関する情報を提供する。

 第1部では、ナノインデンターについて初めて触れる人やナノインデンターでできる測定手法全般を確認したい人向けに、ナノインデンターの基礎講座として開催する。

 第2部では、第1部に参加した人に加え、現在ナノインデンターを使用している人や最新技術を調査している人向けに、ナノインデンターの最新技術・製品・トレンドについて、アプリケーション事例を交えながら紹介する。

Triboindenter TI980


 

kat 2021年3月19日 (金曜日)
kat
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27 分 33 秒 ago
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