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DMM.com、11/17からものづくりのオンライン展示会

3年 ago
DMM.com、11/17からものづくりのオンライン展示会

 DMM.comは11月17日~19日、オンライン展示会「設計製造技術・ものづくり EXPO ONLINE 」を開催する。展示会では、オンライン上で出展社の最新情報を集めたり、商談をすることが可能となっている。また、「名刺を渡す」機能もあるため、当日都合の悪い場合も気になる出展社へアプローチをかけることができる。来場環境としてGoogle Chromeの最新版を推奨している。

 来場登録は以下のURLより。

 https://exhibition.showbooth.dmm.com/events/manufacturing2111/ 

 

 

 

 

 

admin 2021年11月5日 (金曜日)
admin

不二越、MVP法採用で高速成膜・細穴内面成膜が可能なDLC成膜装置を市場投入

3年 ago
不二越、MVP法採用で高速成膜・細穴内面成膜が可能なDLC成膜装置を市場投入

 不二越は11月1日、岐阜大学・上坂裕之教授の開発したMVP(Microwave-sheath Voltage combination Plasma)法の採用により、高速の成膜・細穴内面の成膜が可能な新型ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング成膜装置「SMVP-1020」を開発、市場に投入した。

SMVP-1020

 

 半導体製造装置のバルブ、継手、パイプ内面などの耐腐食化、耐摩耗化や、紡績機械のノズル内面の耐摩耗化、さらには金型の耐摩耗化、耐疑着化を対象に提案を進め、10台/年の販売を目指す。

 炭素を主成分とする非晶質のカーボン物質膜であるDLC膜は近年、その高耐摩耗性、低摩擦性などの特性から、アルミ切削用ドリルや、半導体・紡績機械、金型、自動車部品、プラスチック、ガラスレンズなどに幅広く用いられており、DLC成膜装置の高品質化・高速化のニーズが一段と高まっている。

 同社では今回、基材に対して負の電圧を印加することで、基材表面にマイクロ波伝搬を可能にし、基材近傍に高密度プラズマの生成するプラズマ発生法であるMVP法を採用することで高密度プラズマによるDLC膜の高速外面コーティングを実現し、さらに細穴内面へのコーティングも可能とする成膜装置「SMVP-1020」を開発、上市したもの。特徴は以下のとおり。

・高密度プラズマによる超高速成膜:MVP法による高密度プラズマにより、外面コーティングでは150μm/hrの超高速成膜を実現。標準的な アーク法やスパッタ法による従来機と比較して、成膜速度が30 倍から最大150倍程度まで向上

・内面コーティングの成膜領域を拡大:従来の技術では困難であった細穴内面のコーティングを実現し、φ30mm×500Lmmやφ3mm×100Lmmなどの小径穴内部への成膜品質を確保

・少量、多品種に対応:同社従来機より処理時間を大幅に短縮し、処理膜の切替えも容易なため、少量・多品種の処理に柔軟に対応。また、コンパクトな設計で、2台設置し交互運転することで生産効率がさらに向上

 仕様は、据付寸法が幅2.1m×奥行2.0m×高さ2.1m、成膜有効範囲が径250mm×高さ500mm、対応膜種がDLC、Si-DLC。

kat 2021年11月2日 (火曜日)
kat

第14回岩木賞に、埼玉工業大学 長谷亜蘭氏、川邑研究所 川邑正広氏・JAXA 松本康司氏、ティ・ディ・シーが受賞

3年 ago
第14回岩木賞に、埼玉工業大学 長谷亜蘭氏、川邑研究所 川邑正広氏・JAXA 松本康司氏、ティ・ディ・シーが受賞

 トライボコーティング技術研究会、未来生産システム学協会(FPS)などからなる岩木賞審査委員会は、「第14回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)」を発表した。岩木賞は、表面改質、トライボコーティング分野で著しい業績を上げた個人、法人、団体を顕彰するもので、当該分野で多くの功績を残した故 岩木正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業をたたえ、2008年度より創設されたもの。

 14回目となる今回は、埼玉工業大学・長谷亜蘭氏が業績名「摩擦界面 in situ 観察・AEセンシング研究によるトライボロジー現象の可視化・診断の基盤構築」により優秀賞に、また、川邑研究所・川邑正広氏ならびに宇宙航空研究開発機構(JAXA)・松本康司氏が業績名「宇宙探査における次世代型サンプルリターン用固体被膜潤滑剤の開発」により特別賞に輝いた。さらに、ティ・ディ・シーが業績名「金属箔(長尺フープ状)研磨技術の開発」により事業賞を受賞した。

 優秀賞の業績「摩擦界面 in situ 観察・AEセンシング研究によるトライボロジー現象の可視化・診断の基盤構築」は、摩擦界面 in situ観察(その場観察)とアコースティックエミッション計測(AEセンシング)を活用し、トライボロジー現象の可視化・診断に関する研究を推進し、トライボロジー現象が関わる様々な問題解決へのアプローチを行ったもの。両技術を駆使して多岐にわたるトライボマテリアル(金属、高分子材料、DLC膜、めっき、ガラス、ブレーキパッド材料など)、摩擦環境下(無潤滑下、潤滑下、通電下など)を対象として実験研究を遂行してきた結果、in situ観察によって得られた各種トライボロジー現象とAE信号の関係を明らかにしたほか、各種実験を実施しそのトライボロジー現象下で検出されたAE信号原波形の特徴を整理し、トライボロジー現象AE信号周波数の相関マップとして体系化した。AE信号周波数変化に着目したトライボロジー現象のインプロセス計測への適用・普及に貢献。AEセンシングによるIoT化・スマート化を一挙に加速できるほか、日用品、食品、医療など異分野への応用・展開が期待できることも評価された。

 特別賞の業績「宇宙探査における次世代型サンプルリターン用固体被膜潤滑剤の開発」では、地球外の天体から採取したサンプルを解析することで宇宙や生命の起源を明らかにしようとするミッション「サンプルリターン」において、次世代型サンプルリターン機構の駆動部の潤滑要件に耐える固体被膜潤滑剤の開発に成功したことが評価された。探査機のサンプルリターン機構部品に固体被膜潤滑剤を適用する際には、摺動部から排出された摩耗粉がコンタミとなった場合でも地球外物質と明確に区別できるよう、固体被膜潤滑剤に使用可能な材料が制限されている。より多く、より大きな試料を持ち帰るために機器の大型化が進む今後のサンプルリターンの駆動要素においては、大型化に伴い駆動部の摩擦部には負荷が増すことが想定され、より潤滑性・耐久性の高い潤滑剤が求められる。高負荷条件で実績のある層状固体潤滑剤・二硫化モリブデン(MoS2)など多くの無機材料が制限物質に指定されているため、限られた材料でMoS2系被膜の特性に相当する潤滑剤を開発する必要が生じている。こうした中で本業績は、四フッ化エチレン(PTFE)樹脂とポリイミド(PI)樹脂結合材を組み合わせた、摩擦係数0.1以下の長寿命の固体被膜潤滑剤を開発し、次世代のサンプルリターン機構に対応できる可能性を示した。

 事業賞の業績「金属箔(長尺フープ状)研磨技術の開発」は、長尺フープ状の銅箔への鏡面加工依頼に対し金属箔の鏡面加工の技術開発を積み重ね、ティ・ディ・シーが宮城県に本社を置くことから震災復興支援の新技術開発助成と、ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発支援補助金にかかる補助事業の二つの補助制度の支援を受け、ナノレベルの表面粗さを連続的に実現する専用装置を開発、長尺フープ状の金属箔の超鏡面加工および量産化に取り組みユーザーニーズに応えられるレベルに到達したことなどが評価された。本研磨技術は、長尺鏡面金属箔をフレキシブルデバイス用支持基板として、印刷技術を用いてロールtoロール方式で電極を形成するなど、安価に大量の電子部品製造が可能になる新手法として期待されている。ディスプレイ分野では本研磨技術を用いてアモルファス金属箔帯に対する鏡面化も実績があり、有機EL材料としての採用も有望視されているほか、グラフェンを用いた新たなタッチパネルの量産化実現を支援する、グラフェン単層膜の製造用金型としての用途も見込まれている。

 第14回岩木賞の贈呈式と受賞業績の記念講演は、2022年2月25日に埼玉県和光市の理化学研究所 和光本所で開催される「第24回『トライボコーティングの現状と将来』シンポジウム」で行われる予定。
 

第13回 岩木賞贈呈式のもよう

 

kat 2021年11月2日 (火曜日)
kat

DLC工業会、令和3年度講演会を開催

3年 ago
DLC工業会、令和3年度講演会を開催

 DLC工業会は10月15日、オンライン会議システムを利用したリモート方式により「一般社団法人DLC工業会 令和3年度講演会」を開催した。今回は、「省エネルギーに役立つDLC膜の応用と信頼性評価―国際標準化とその活用に向けて―」をテーマに実施した。

 会の冒頭、挨拶に立った中森秀樹会長は当日の講演の紹介を行った後、「本講演を通じ、DLC膜の応用とISO規格活用に関して、皆様にとって良い知見を得られる機会になればと思う」と述べた。引き続き、以下の講演が行われた。

挨拶する中森会長

・「DLC膜のエンジンしゅう動部品への適用技術の進展と将来展望」加納 眞氏(KANO Consulting Office)…地球環境の悪化が加速している状況からSDGs(持続可能な開発目標)やESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス))が求められており、トライボロジー分野においても環境と人にやさしいグリーントライボロジー技術の開発が必要になっている。これに対し、自身が自動車メーカー勤務時代にガソリンエンジンにDLCの量産技術を適用した経緯や、最近の話題として潤滑状態の良好なEHL潤滑下でのDLCの低摩擦効果について様々な論文を紹介しながら解説した。結びとして、これまでは、主に性能を上げコストを下げることを主眼に厳しい環境下でDLCが適用されていたのに対し、これからは環境を観点に良好な潤滑下でのDLC適用が拡大するのではないか、と述べた。

加納氏の講演のもよう

・「摩擦・摩耗・臨界荷重・耐荷重能試験方法とDLC膜の評価例報告」宝泉俊寛氏(レスカ)…ISO 23216(分光エリプソメトリーによるDLC膜の光学特性)とISO 20523(DLC膜の分類)により明らかにしたDLC膜について、①ナノインデンテーション試験(硬さ)、②ISO 18535(ボールオンディスク法によるDLCの摩擦摩耗評価)に準拠した摩擦摩耗試験(滑り性・凝着摩耗)、③マイクロスクラッチ試験(密着性・臨界荷重)、④DLC膜のはく離荷重能試験(密着性・疲労摩耗)について報告した。HiPIMS法により成膜したa-C膜とイオン化蒸着法により成膜したa-C:H膜の2種類を測定した結果、a-C:H膜の方が硬く低摩擦係数で摩耗が少ない結果が得られたと解説。また、密着性・臨界荷重と密着性・疲労摩耗についてもa-C:H膜が高かったと報告した。さらに、各試験における湿度環境下での結果を示し、自身の考察を述べた。なお、③と④は、同工業会がDLC膜の信頼性および特性試験に関する国際標準化とDLC膜の信頼性および特性試験に関する国際標準化として、ISO規格の登録を進めている。

宝泉氏の講演のもよう

・「DLC工業会確認マーク発行制度について」平塚傑工氏(DLC工業会)…企業および団体などが①ISO 18535:2016(DLC膜のボールオンディスク摩擦摩耗試験法)②ISO 23216:2021(分光エリプソメトリーによるアモルファスカーボン膜の光学特性評価法)③ISO 20502:2005(スクラッチ試験)を実施し、その結果が適正であることを同工業会が確認し、「DLC工業会確認マーク」を発行する制度を創設したことを紹介。申請者は①試験結果報告書、②トレーサビリティ体系図(校正証明書など)③DLC工業会確認マーク発行申請書④申請チェックシート⑤口座登録用紙を提出する。確認マークは同工業会確認マーク発行検討委員会に諮り、委員会の検討に基いて同工業会が発行する。確認マークを広く利用してもらうことで信頼できるDLCの普及拡大を図る。申込みの受付けは12月中旬頃の予定だという。

平塚氏の講演のもよう

 

admin 2021年10月29日 (金曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2021年10月号 特集「自動車の表面改質」「ショットピーニング」10/25に発行

3年 ago
メカニカル・サーフェス・テック2021年10月号 特集「自動車の表面改質」「ショットピーニング」10/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2021年10月号 特集「自動車の表面改質」「ショットピーニング」が当社より10月25日に発行される。

 今回の特集「自動車の表面改質」では、カーボンニュートラルにおけるトライボロジーの重要性について、商用車エンジンの炭素鋼窒化処理部品における化合物層がねじり疲労強度に及ぼす影響について、自動車内外装部品で適用されている電気めっきのシミュレーションについて、自動車で適用されているドライコーティングの事例について紹介する。

 また、キーテク特集「ショットピーニング」においては、人工関節の骨頭用材料として代表的なCo-Cr合金に対して疲労強度向上を目的にショットピーニングを行った事例について、SCM420ガス浸炭材を被処理材として汎用投射材である粉末ハイス投射材と高硬度を有する投射材を用いたショットピーニングの比較について紹介する。

特集:自動車の表面改質

◇カーボンニュートラルとトライボロジー・・・本田技研工業 吉田 聡
◇炭素鋼窒化処理部品の化合物層がねじり疲労強度に及ぼす影響・・・いすゞ自動車 山田 明徳
◇電気めっきの課題を一度に解決する専用解析シミュレーションツール・・・SCSK 村上 敦、伊藤 智明  
◇自動車におけるドライコーティングの適用・・・編集部

キーテク特集:ショットピーニング

◇ショットピーニングを施した医療用Co-Cr合金の特性・・・新東工業 小林 祐次
◇高硬度投射材を用いた微粒子ショットピーニングの効果・・・山陽特殊製鋼 澤田 俊之

連載

注目技術:ロボットおよびハプティクスにおける弾性流体潤滑摩擦の検証・・・ノースカロライナ州立大学
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第18回 最終回・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

パーカー熱処理工業、振動摩擦摩耗試験機にブロックオンリング試験モジュールを追加
ナノコート・ティーエス、水素フリーDLCの受託加工を開始
TEST2021などが開催、硬さ試験機や摩擦摩耗試験機を展示

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admin 2021年10月22日 (金曜日)
admin

TEST2021などが開催、硬さ試験機や摩擦摩耗試験機を展示

3年 1ヶ月 ago
TEST2021などが開催、硬さ試験機や摩擦摩耗試験機を展示

 「TEST2021 第16回総合試験機器展(主催:日本試験機工業会)」、「測定計測展(主催:日本光学測定機工業会、日本精密測定機器工業会)」、「IFPEX2021 第26回フルードパワー国際見本市(主催:日本フルードパワー工業会、産経新聞社)」など五つの展示会が10月6日~8日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催した。展示会では、表面試験・評価機器など、以下の出展が見られた。

TEST2021の会場のもよう

 新東Sプレジション( http://www.sinto-sp.co.jp/ )は、白色干渉顕微鏡を搭載した二次元座標測定器「OPTIFIS IS-R400」でデモを実施。この測定器は、高精度XYステージにより繰り返し測定のバラつき0.5μm以下の精密座標測定、画像処理により視野内の繰り返し測定のバラつき0.03μm以下の微小寸法測定、白色干渉により繰り返し測定のバラつき40nm以下高さ測定・表面形状分析と1台で三つの測定が可能となっている。ブースでは、白色干渉法による段差・表面形状+画像による微小寸法・座標の自動測定を紹介した。また、精密二次元座標測定機のスタンダードSMICシリーズ、さらにフォトマスク向け超精密自動二次元座標測定機をパネル展示で紹介を行った。

新東Sプレジション「OPTIFIS IS-R400」


 新東科学( http://www.heidon.co.jp/ )は、一つの試験片で荷重を変えた摩擦摩耗試験が1回の測定で可能になる従来の摩擦摩耗試験機に、ステップ運転モードと直交バランスアーム方式を追加した新製品「HHS2000S」を披露した。同試験機は、一つのサンプルに複数の試験を予めプログラムした動作条件にて自動で行えるステップ運転モードを搭載。1度目の試験後に自動で測定子をピックアップしY方向ステージを動かし新たな位置から2度目の試験が行える。こうした特徴から、摩擦摩耗試験を効率的に行いたい企業や団体からの訪問があったという。また、今回は、同社摩擦摩耗試験機「トライボギア」のスタンダードモデル「TYPE:40」、誰でもどこでも物体間の静摩擦係数を簡単に測定できるポータブル摩擦計「TYPE:94i-II」など、同社の豊富なラインナップを示した。

新東科学「HHS2000S」

 フューチュアテック( https://www.ft-hardness.com/ )は、マイクロビッカース硬さ試験機「FM-Xシリーズ」の実機を紹介。従来のウエイト(重錘)方式による荷重負荷機構に加えロードセルによる荷重負荷機構を備えた機種をラインナップ、多段階荷重切換えが可能となっている。マルチロードタイプでは50gf~10kgfと広い荷重レンジで試験を行うことができる。また、CCDカメラ内蔵機構を採用することで専用ソフトにより圧痕を自動で計測できる。試験機は無限遠レンズを採用。10倍・50倍と標準の2本に加えてオプションで5本まで同時装着が可能となっている。さらにオプションでは、ビッカース(HV)、ヌープ(HK)、ブリネル(HB)と最大3個の異なる圧子の同時装着も可能となっている。

フューチュアテック「FM-Xシリーズ」

 ブルカージャパン ナノ表面計測事業部( https://www.bruker-nano.jp/ )は、多機能トライボロジー評価機「UMT TriboLab」を展示した。同試験機はモジュール交換型を採用し、あらゆる速度とトルクに対応。ボールオンディスクなどの回転試験や往復摺動試験、ブロックオンリング試験など45種類以上の規格試験が可能となっている。特許技術の2軸センサーによって荷重・摩擦力をリアルタイムに検出。ノイズレベルがセンサーの荷重範囲の0.02 %と非常に小さいことにより、高分解能な測定を可能とし、荷重レンジに応じて適切なフリクションロードセンサーを選択することで1mN~2000Nの試験荷重を実現できる。加熱は潤滑環境下で400℃、ドライ環境下で1000℃、湿度が5~85%RHに設定できるなど、様々な環境制御が行える。

ブルカージャパン ナノ表面計測事業部「UMT TriboLab」

 マツザワ( http://www.matsuzawa-ht.com/ )は、タッチパネルのスタートボタンをタッチすることによって簡単に試験サイクル(初試験力負荷~本試験力負荷~負荷解除)を行うことができる電動型ロックウェル硬さ試験機「Ria」の実機を展示した。同試験機は試験モード切換えにより、ロックウェル硬さ(全30 スケール)、ブリネル硬さ(11スケール)、押し込み試験がそれぞれ行える。また、29.42Nから98.07N(3kgf から10kgf)までの範囲で100gf ステップずつ、初試験力を変えることができる。本試験力も同様に147.1Nから1840N(15kgf から187.5kg f)までの範囲で0.9807N(100gf)ステップずつ変えることができるという。試験中は、LEDインジケータが上から下へと流れるように表示され、一目で試験中の動作確認が行える。

マツザワ「Ria」

 山本科学工具研究社( http://www.ystl.jp/ )は、ブリネルやロックウェル、ビッカース、計装化押込み試験といった各種硬さ試験法に使用される試験機の測定結果が正常であるかどうかを確認するための基準的試験片「高精度硬さ基準片」の紹介を行った。硬さ試験におけるISO9000シリーズ等の各種認証には、JIS・ISOに準拠した硬さ試験機の管理が必須となり、その一つに硬さ基準片を用いた管理がある。同社の硬さ基準片は、優れた質(硬さ均一性、JIS・ISOに基づいた普遍的な値、硬さ値の高い安定性)が国際的に認められており、硬さ試験機の始業前点検や間接検証に数多く使用されている。また、同社は来年に70周年を迎える予定で、文献集の発行などを予定しているという。

山本科学工具研究社「高精度硬さ基準片」

 

admin 2021年10月19日 (火曜日)
admin

エレメント・ソリューションズ社、エコバディス社のサステナビリティ調査でシルバー評価を獲得

3年 1ヶ月 ago
エレメント・ソリューションズ社、エコバディス社のサステナビリティ調査でシルバー評価を獲得

 マクダーミッド・パフォーマンス・ソリューションズ社の親会社であるエレメント・ソリューションズ社は、仏エコバディス社のサステナビリティ(持続可能性)評価で「シルバー」を獲得した。

 エコバディス社は、国際的に供給網を有するグローバル企業を様々な分野で評価している国際機関で、四つのテーマ(環境、労働と人権、倫理、持続可能な資材調達)に基づき、企業の規律や行動、その成果を評価している。


 エレメント・ソリューションズ社は今回、2021年度の同サステナビリティ審査において、全評価対象企業約7万5000社のうち上位10%に入る高い評価を受けたもの。

 同社では、「今後もQCD(品質・コスト・納期)のみならず、CSR(企業の社会的責任)分野においてもレベルアップを果たし、顧客と社会から求められる企業を目指していく」とコメントしている。

 


 

kat 2021年10月15日 (金曜日)
kat

International Linkage、国際展示会への積極参加による海外ビジネス促進を呼びかけ

3年 1ヶ月 ago
International Linkage、国際展示会への積極参加による海外ビジネス促進を呼びかけ

 2020年初頭からのコロナ禍において、ビジネス拡大の最重要手段の一つと位置づけられている専門展示会の開催が国内外で縮小されてきたが、欧州ではすでに国際的な専門展示会がリアルで再開され始めるなど、様子見・自粛ムードの日本に先行してグローバルビジネス再開に向けた動きを活発化させてきている。

 ここでは、世界最大規模の産業見本市「ハノーバーメッセ」などを主催するドイツメッセ(ドイツ・ハノーバー)の日本代表部を今春から引き継いでいるInternational Linkage代表の竹生学史氏に、すでに動き始めている欧州国際展示会の概況や、グローバルビジネス再開の波に乗るための国際展示会への出展の必要性などについて話を聞いた。
 

竹生 学史 氏

 

オンライン開催はリアル展示会の補完

 ドイツメッセが主催する世界最大級の産業技術の展示会「ハノーバーメッセ」が本年4月12日~17日、「ハノーバーメッセ2021デジタルエディション」としてオンライン開催された。約1800の出展者が7000の新製品を出展(うち1700がハノーバーメッセでの初披露)し、出展者は700本を超えるライブストリーミング、750本の製品紹介動画などで製品を紹介した。もともとが一方向の性格を持つレクチャーやセミナーであればオンラインでも十分成立し、アクセスしやすいというメリットもあるが、展示会のオンライン開催では、ライブストリーミング、製品紹介動画などのメニューが用意されたがリアルな展示会がもたらす情報量には及ばない。「オンラインチャットのシステムはあっても簡単な質問をしにくい」といった参加者の声も少なくなく、細かなものからボリュームのある案件まで種々のタイプの情報が得られるのはリアルな展示会ならでは。

 こうした状況もあり、コロナウイルスのワクチン接種が進む中で、欧州ではすでにビジネス拡大の最重要手段の一つと位置づけられている専門展示会がリアルで再開され始めている。一方で、デジタル展示会の効果が限定的あっても日本企業は慎重な様子見の態度を保っているが、座しているだけではビジネスチャンスは獲得できない。ドイツメッセでも2022年4月25日~29日、ハノーバー国際見本市会場で「ハノーバーメッセ2022」をリアル開催する(デジタル版も併せて活用できる)。ぜひ共会場に足を運んでいただき、リアル展示で得られる生きた情報や各種機械・機器の動きを体感していただきたい。

 

リアル開催するHannover Messe2022の概要

 今回のテーマは「Digitalization & Decarbonization(デジタル化と脱炭素化)」で、AI&マシーンラーニング、カーボンフリー・プロダクション、デジタル化、インダスリー4.0、ITセキュリティー、ロジスティクスなどの最新トレンドとトピックスすべてに光を当てる。
展示構成は以下のとおり。

・Automation, Motion & Drive
◇製造・工程・物流・エネルギー自動化のための製品・ソリューション
◇ロボット ◇ドライブテクノロジー ◇フルードパワー
◇ライナーテクノロジー ◇ハンドリング&組立て
◇プロセスオートメーション

・Energy Solutions
◇設備・インフラ・ITソリューション
◇水素・燃料電池
◇電気自動車・充電技術Future Hub
◇R&D ◇スタートアップ、新規企業 ◇未来の技術

・Engineered Parts&Solutions
◇新素材
◇ライトウェイトソリューション、軽量化対策
◇金属部品・部材・ソリューション
◇付加製造(3Dプリンター等)

・Logistics
◇マテリアルハンドリング
◇物流の自動化に関する技術、サービス
・Digital Ecosystems
◇クラウド&インフラ ◇ソフトウェア・データ管理
◇プラットフォーム ◇AI ◇5G ◇予知保全
◇セキュリティー ◇VR&AR

・Global Business & Markets
◇貿易&投資促進

 デジタル開催された2021年の実績としては、来場者(視聴者)数が95000人(51%がドイツ以外から参加)で出展者数が1800社(60%がドイツ以外から出展)。2020年は開催中止だったためリアル開催された2019年の実績をみると、来場者数が215000人(40%以上 の来場者がドイツ国外から来場)で出展者数は6500社(75ヵ国・地域、約60%がドイツ 国外から出展)であり、日本からの出展者(海外現地法人を含む)は84社だった。

 2019年のレベルを目標としたいものの、商品をアピールしたい出展社はさておき、来場者からはリアル開催への参加はまだハードルが高いという声も聞こえてくる。そこで2021年のデジタル開催での反省なども踏まえて、デジタル開催への参加でもリアル開催に参加したような情報収集が可能となるよう、オンライン上でのツアーや出展社へのインタビューなども計画している。コロナ禍での出展および来場におけるサービス向上を目的に現在、多数の協力会社とともに企画を進めているところだ。

 リアル出展はするが現地には行けない企業向けには、リアルなブースを会場に設置するとともに代理スタッフ(独語・英語)を配置し、ブースへの集客やカタログ配布、出展製品の説明をブースで行えるプランも用意している。また、端末を通じて、会場にいる来場者と日本にいる出展者とのオンラインミーティングのセッティングも行うほか、問い合わせやトラブル対応の日本人スタッフも会場に常駐させるプランとなっている。

 ハノーバーメッセ2022出展の詳細に関する問い合わせは、以下のとおり。
Email:masahito.takeo@intl-linkage.co.jp ウェブサイト:https://intl-linkage.co.jp/dm/

 

ハノーバー国際見本市会場

 

本年11月9日、英・仏・独の国際展主催4社がアフターコロナの欧州グローバルビジネス最新動向を日本企業に発信

 海外ビジネス促進に向けた国際展示会の開催が始まる中、インフォーマ マーケッツ ジャパン、ドイツメッセ日本代表部、フランス見本市協会日本事務所、メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンは本年11月9日、「グローバルビジネス再開の波に乗り遅れるな!」と題したカンファレンスをハイブリッド形式で開催する。世界の展示会業界をリードする4社が日本企業向けに合同で情報発信を行うのは今回が初めてとなる。カンファレンスでは、専門展示会を中心に、コロナ後の国際ビジネスの再開に向けた各国の最新動向を緊急報告する。

 欧州ではすでに9月から専門展示会がリアルで再開され始めており、2年ぶりのリアル開催となる世界最大の医療機器の展示会「MEDICA」(2021年11月15日〜18日、ドイツ・デュッセルドルフ)では、全体の展示規模は約3700 社とコロナ以前の6割ではあるが、出展国数は70ヵ国となり、2019 年の66ヵ国を上回っている。韓国の266社など、コロナ前を上回る規模で出展する国もあり、アジア各国も積極的に欧州展示会への参加を表明している。しかしながら一方で、日本からの出展は64社とコロナ前の3割にとどまっており、世界的に経済回復に向けた動きが加速する中、日本にはいまだ「様子見」「自粛」のムードが重くのしかかっていることがうかがえる。

 イギリス、フランス、ドイツの展示会主催4 社は、こういった様子見が日本のグローバル経済活動の立ち遅れにつながる可能性を危惧し、日本企業に海外ビジネス促進に有益な判断材料を提供することを目的に、今回、合同カンファレンス開催を決定したもの。具体的には、各国の展示会政策や緩和措置、コロナに配慮した開催・運営方針、オンラインイベントとの差別化ポイントなどの最新情報を発信し「今、欧州で何が起こっているのか」を伝えるとともに、日本にとってのビジネスチャンスを提示し、日本企業への応援メッセ―ジを送る場としたいと考えている。

 参加は無料なので、グローバルビジネス再開に意欲的な日本の企業・団体・自治体等の海外事業 担当者の方に、ぜひ参加いただきたい。

【開催概要】

日時: 2021年 11月9日(火)15 00~16 00
主催: インフォーマ マーケッツジャパン、 ドイツメッセ日本代表部、フランス見本市協会日本事務所、メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン
参加費:無料
申込ウェブサイトhttps://cheer-upnippon.peatix.com
使用言語:日本語
プログラム
1.「 欧州 ドイツのリアル展の現状と2022年の展望」ジェトロ・デュッセルドルフ事務所次長 木場 亮氏
2.「直近の出展 日本企業が語る:ヨーロッパの現場で感じた熱」 発表企業選定中
3.パネルディスカッション「日本に知ってほしいコロナで変わった欧州展示会ビジネス」
パネリスト:
英:インフォーマ マーケッツ ジャパン 代表取締役社長 クリストファー・イブ氏
仏:フランス見本市協会 日本代表 井田絵里佳氏
独:メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン 代表取締役社長 小原暁子氏
ドイツメッセ 日本代表部 代表 竹生学史氏
4.Q&A
 
 

左からパネリストのクリストファー・イブ氏、井田絵里佳氏、小原暁子氏、竹生学史氏 kat 2021年10月14日 (木曜日)
kat

トライボコーティング技術研究会、令和3年度第2回研究会」を開催

3年 1ヶ月 ago
トライボコーティング技術研究会、令和3年度第2回研究会」を開催

 トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整・理化学研究所 主任研究員)は10月5日、東京都板橋区の板橋区立グリーンホールで「令和3年度第2回研究会」を開催した。今回は「第8回 板橋オプトフォーラム」のセッションの一つとして企画され、実地およびオンラインによるハイブリッド開催となった。

 当日は板橋区長・坂本 健氏の開会挨拶に続いて、以下のとおり講演がなされた。

【基調講演】
・「新型コロナウイルス感染症と光科学」合田圭介氏(東京大学)…新型コロナウイルス(COVID-19)では、微小血管血栓症が患者の重症度や死亡率に及ぼす重要な要因の一つであることが明らかになっている。本研究では、COVID-19における微小血栓形成のプロセスを理解するために、COVID-19患者の血液細胞を高速光イメージングでプロファイリングすることで、循環する微小血栓情報を得た。本研究で用いたデータ駆動型解析手法は、①COVID-19患者からの採血(1mL)、②血液から微小血栓を分離するサンプル調整、③マイクロ流体技術とハイスループット光学顕微鏡を用いた微小血栓の撮像、④画像解析、から構成。微小血栓画像のビッグデータを解析した結果、COVID-19患者全体の約9割において、過剰な微小血栓が異常に存在することが分かった。さらに、微小血栓の濃度とCOVID-19患者の重症度、死亡率、呼吸状態、血管内皮機能障害度に強い関連性があるという結果が得られた。

【トライボセッション】
・「AEによる潤滑下のDLC密着力評価方法の開発-試験中の圧子形状と粗さ変化がDLC膜の密着力に及ぼす影響-」馬渕 豊氏(宇都宮大学)…ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の応用拡大には、課題となっているDLC膜の密着力を高い精度で評価・管理することが必須で、馬渕氏らは、DLC膜の密着力を潤滑下でアコースティックエミッション(AE)センサーを用いて評価する新しい試験法をISOの専門委員会TC123(すべり軸受)よりISO規格に提案している。本研究は、ボールを固定した治具に対し、DLC膜を成膜したディスクを保持する治具が回転し、3個のボールを通してステップ荷重を付与することで、はく離時に発生する弾性波を治具に固定したAEセンサーで検出するという試験手法を用いて、添加剤の異なる潤滑剤がDLC膜の密着性に及ぼす影響を、応力解析および潤滑状態(λ ratio)の2点に着目して検討した。その結果、極圧添加剤ZnDTPを含むエンジン油とMoDTCを含むエンジン油では、接着強度が向上した。また、応力σxは、曲率半径と摩擦係数を考慮して計算したが、接着強度のオーダーと一部異なっており、σxだけでは説明できない結果となった。さらに、曲率半径と表面粗さを考慮して潤滑条件λ ratioを算出した結果、潤滑条件が接着強度に大きく影響することが分かった。

・「自動車における電動化技術の動向とモノづくり」西村公男氏(日産自動車)…ePOWERにおけるフリクション低減技術として、シリンダーボアに鋳鉄製シリンダーライナーを挿入する代わりに、溶かした鉄をシリンダーボア内部に溶射し、溶射膜を鏡面仕上げにすることで、ピストンが動く時の抵抗を大幅に低減させる「ミラーボアコーティング」を紹介。ミラーボアコーティングと従来処理との表面性状の違いや、鏡面化によるフリクション低減効果、溶射のポロシティ(閉鎖型オイルポケットシステム)による動圧効果などについて説明した。また、電動化時代のギヤフリクション低減技術について紹介。①ハイポイドギヤの負荷かみ合い解析を用いて精度よくハイポイドのかみ合いフリクションを予測できること、②ハイポイドギヤの諸元は、ねじれ角とオフセットを小さくし、歯幅を増やすことで音振性能と強度を満足させられること、③歯面形状は歯型クラウニングを大きくし、ピッチラインから遠い滑り速度の大きい部分がかみ合わないようにしても、歯当たりが小さくなり面圧が上がるのでフリクションは下がらないこと、④フリクション低減と音振性能を満足させる方策としては、アンダーカットを考慮しアデンダムを変更し、ピッチラインの位置を変更することが有効である、と結論付けた。

【オンデマンド・マイクロセッション】
・「摩擦摩耗モデルと動力解析による工具切れ味の機械学習による自動判定について」春日博氏(理化学研究所 大森素形材工学研究室)…研削加工に用いられる砥石は、ドレッシング後の「切れる状態」から、加工が進むにつれて砥粒が摩耗・摩滅して「切れない状態」へと変化するため、再びドレッシングを行い、繰り返し使用される。このような研削加工中の砥粒の状態の把握では、加工音や被削材観察による定性的な評価に頼っているという実情がある。そこで本研究では、研削加工中の異なる砥粒状態の摩擦係数を取得することで砥粒の定量的評価を実現し、工具切れ味の機械学習による自動判定を目指した。砥石と材料の摩擦係数と摩擦回数という評価指標を定量化。機械学習による自動化によって目立て状態と目つぶれ状態という工具状態の分類に適用可能とした。さらに、訓練開始点(訓練データの差異)が工具状態分類の正解率に影響すると総括した。

・「デスクトップAI加工:サイバーカットについて(第三報)-切削加工の適用制御-」上原嘉宏氏(日本工業大学)…理化学研究所 大森素形材工学研究室では2006年、産業技術総合研究所(産総研)とともに属人的な加工技術・技能をテンプレート化して蓄える仕組みを研究開発する「技能継承プロジェクト」に取り組み、その仕組みの構築により、若手技術者が速やかに一定のレベルの加工ができるようになった。未知の工作物に対し過去の事例を参照し加工条件出しを効率化してトライアンドエラーを低減させるこの仕組みは「加工プロセスカルテ」と命名された。さらに、2016年からの産総研とのチャレンジ研究を通して加工技術・技能を抽出する「技能デジタイザー」の研究に取り組んだ。技能デジタイザーは超高齢化や労働力の減少などの「2050年問題」という深刻な社会情勢を前に、加工技術・技能の抽出と継承を人の手を極力借りずに行うコンセプトであり、技能デジタイザーの研究では、オペレータによる作業実況と加工状態のモニタリングによって加工条件を自動的に更新でき適正な加工を行えるAI加工技術「サイバーカットシステム」が開発され、このシステムをデスクトップ加工機「ピコマックス(百式)」に搭載した。スピンドル回転数の減少またはトルク電流値の増加が認められた場合は、送り速度を任意の割合で減少させ実送り速度を下げる。さらに回転数の減少またはトルク電流値の増加が認められた場合は同様に送り速度を減少させる(あらかじめ回転数、電流値、減少率の閾値を設定)。これを繰り返して最終的に、あらかじめ設定した送り速度の減少率の下限になった場合は、次の加工パスにおいて切り込み量を任意の量で減少させ、再度加工を行う。切り込み深さの減少についても同様に繰り返す。実験では、スピンドル回転数の変化に伴い、GセンサーやAEセンサーの数値の振れ幅が大きくなっていることが確認された。また、加工負荷も同様に大きくなり、最低のオーバーライド値が小さくなっていることが分かった。今後は送り設定速度の変化により実際に動作するオーバーライドの値について検証を行うとした。

 

開催のもよう

 

kat 2021年10月12日 (火曜日)
kat

不二越、専用コーティング採用のラウンドツール3種を市場投入

3年 1ヶ月 ago
不二越、専用コーティング採用のラウンドツール3種を市場投入

 不二越はこのほど、ユーザーの生産現場において今後、多品種少量生産や部品の小型化などにより多種多様なラウンドツール(ドリルやタップ、エンドミルなど)の需要拡大が見込まれることから、新たなラウンドツールとして、「アクアREVOシリーズ」の新商品と、長寿命と低トルクを実現する「ZTフォーミングタップ」を市場投入する。

 アクアREVOドリルマイクロは、電機・電子や自動車部品の小径穴加工を狙いに、これまでの寸法範囲φ2.0~16.0 のスタブ・レギュラ・セミロングに加え、長寿命・高能率・多用途の特徴を保持しつつ、新たな材料・形状を開発・採用した。5D寸法範囲はφ0.5~1.99で全150寸法。10D寸法範囲はφ0.5~1.99で全150寸法。

 アクアREVOドリルマイクロでは折れにくさを追求し、超微粒子超硬合金とオリジナルの成分設計により、硬さと靭性を両立したマイクロドリル専用の超硬材料を新開発。また、剛性と切りくず排出性を重視した溝形状を採用した。さらに、耐摩耗性の高いAlTi系と耐酸化性の高いAlCr系の被膜をナノレベルで積層+超平滑化処理からなるマイクロドリル専用コーティングREVO-Dコートを採用、高精度に膜厚をコントロールし表面の摩擦抵抗を低減することで、耐摩耗性・切りくず排出性を向上した。

 これらにより他社従来品に対して、ねじり破壊トルク(工具にねじりを加えた時に、破壊に至る力)が他社従来品比11.2 倍(φ0.5 の場合)を実現するほか、求心性と剛性の最適化設計により、穴位置精度を他社従来品比で25%アップし、安定加工が可能となっている。

アクアREVOドリルマイクロ

 

アクアREVOドリルマイクロ専用コーティング

 

 アクアREVOミル4Dは、自動車・産業機械の幅広い分野に向けて、これまでのアクアREVOミル1.5D・2.5D に加え、ロング刃長に最適な新形状を採用した。4枚刃4D Gタイプ(ギャッシュランド)寸法範囲はφ1~20で全20寸法。

 アクアREVOミル4Dでは工具の心厚(工具の先端部の溝底によって形成された部分の厚さ)を大きくし剛性を高めたことで、切削時の工具のたわみを抑制。加えて、シャープな切れ刃形状で切削負荷を低減し、他社従来品に対して被削材の加工面倒れが1/3 以下となり、安定加工を実現した。

 また、高強度超硬母材との密着性強化膜であるAlCrN膜+耐熱性・耐熱衝撃性強化膜であるAlCrXN積層膜+超平滑化処理からなる専用コーティングREVO-Mコートの採用により、高い耐摩耗性と耐熱性を付与することで工具の摩耗を抑制するだけでなく、優れた耐熱衝撃性を実現。切りくず離れを向上し、切りくずの噛み込みによるチッピングを防止する。

 同社はまた、2016 年に新ジャンルの革新タップ「Hyper Zタップシリーズ」を商品化。安定した加工精度と切りくず排出性を両立する刃先・溝形状と、独自の表面処理を施した切削タップで、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献してきたが、自動車部品などの量産ラインでは生産性向上のため、一層の長寿命化や安定した加工が求められており、切りくずトラブルが発生しない盛上げタップの需要が拡大していた。

アクアREVOミル4D

 

アクアREVOミル4D専用コーティング

 

 これに対し同社では今回、新開発の材料・形状・コーティングで、圧倒的な長寿命と低トルクを実現する、頂点を極めた(Zenith)、強靭な(Toughness)盛上げタップ「ZTフォーミングタップ」を市場投入する。

 ZTフォーミングタップでは、盛上げタップ専用に組織を微細化したコバルトハイスを開発。ハイス母材の靭性を維持したまま高硬度化を実現している。

 ZTフォーミングタップではねじ山盛上げ部にマージンレスを採用。接触面積を小さくすることで摩擦抵抗を低減し、加工トルクと摩耗進行を抑制。新開発の油溝形状で切削油剤の流量を向上させ、先端まで油剤が届きにくい横形マシニングセンターでも、高い潤滑性能を発揮。

 また、新開発のZTコーティングは、靭性を向上させたAlTi 系膜と超平滑化処理の組み合わせにより、膜性能を最大限にし、低摩擦で優れた耐摩耗性・耐熱性を発揮する。これにより、加工機械を問わず、他社従来品に対して3 倍以上の長寿命化を実現できる。

 さらに、新形状の採用により、低トルク仕様で加工抵抗を抑え、バリの少ない安定しためねじ加工が可能なほか、延性の強いアルミニウム合金から、高硬度の調質鋼に至るまで、幅広い被削材に対応している。

ZTフォーミングタップ

 

ZTフォーミングタップ専用コーティング 

 

kat 2021年10月1日 (金曜日)
kat

大塚電子、10/19にDLCテーマにWebセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催

3年 1ヶ月 ago
大塚電子、10/19にDLCテーマにWebセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催

 大塚電子(https://www.otsukael.jp/event/detail/eventid/382)は10月19日15時から、Webセミナー【膜厚測定 特別セミナー】を開催する。

 当日は、トライボロジー表面改質、固体潤滑被膜の研究の第一人者である名古屋大学教授・梅原徳次氏が、”反射分光膜厚計による無潤滑下及び潤滑油下の摩擦界面その場観察による摩擦メカニズムのその場解析”をテーマに、各種薄膜のトライボロジー特性の改善における反射分光膜厚計を用いた有効性について講演を行う。受講料は無料。

 透明なサファイアガラスと固体表面の無潤滑下および潤滑油下での摩擦界面を反射分光膜厚計で観察し、窒素雰囲気下におけるCNx膜の構造変化層の厚さと物性の摩擦係数に及ぼす影響が明らかになり、薄膜の固体潤滑理論で摩擦係数の推定が可能であることが明らかになった。また、潤滑油下においても極表面の油の分極率と摩擦の関係が明らかになった。さらに、不均一な油の油潤滑における潤滑油層の濃度分布が明らかになっている。具体的な講演の項目は以下のとおり。

1.反射分光膜厚計を用いた摩擦界面その場分析法の有効性
2.窒素含有DLC膜(CNx膜)の窒素雰囲気下超低摩擦機構の解明
3.ベース油中CNx膜の摩擦メカニズムの解明
4.二液分離油による摩擦における摩擦メカニズムの解明

 また、大塚電子・後藤秀平氏より、同社の光干渉法と高精度分光光度計により、非接触・非破壊かつ高速、精度で膜厚測定を可能にした反射分光膜厚計についての紹介がなされる。

 

顕微分光膜厚計 OPTM series主催

大塚電子

開催日

2021年10月19日(火)15:00~16:30

受講料

無料

プログラム

・15:00~16:00 梅原徳次氏(名古屋大学大学院 工学研究科 教授)

・16:00~16:10 後藤秀平氏(大塚電子)

・16:10~16:30 梅原徳次氏(名古屋大学大学院 工学研究科 教授)

会場

オンライン

申込先

大塚電子

https://www.otsukael.jp/event/entry/eventid/382

ホームページ

大塚電子

https://www.otsukael.jp/event/detail/eventid/382

kat 2021年9月22日 (水曜日)
kat

日立金属、3Dプリンタを用いた試作造形サービスを開始

3年 2ヶ月 ago
日立金属、3Dプリンタを用いた試作造形サービスを開始

 日立金属( https://www.hitachi-metals.co.jp/ )は、金属積層造形(金属3Dプリンタ)事業の強化に向け、試作造形サービスを開始した。用途に適した特性を持つ金属3Dプリンタ用材料だけでなく、金属3Dプリンタならではの最適な設計を適用した造形品を提供する。

パウダーベッドタイプによる試作造形の模様

 同社は、コーポレート研究所「グローバル技術革新センター Global Research & Innovative Technology Center(GRIT(グリット))」において、金属3Dプリンタ用の金属粉末の開発や積層造形のレシピ開発および造形品の製品化に関する技術開発に取り組んできた。また、金属3Dプリンタ事業の強化に向け、2020年4月1日付で「AMソリューションセンター(AMSC)」を設立し、社外パートナーとの協創を推進し、金属3Dプリンタを起点として、粉末射出成形や精密鋳造といった幅広い造形分野を対象に、素材、設計、加工、レシピまで含めたソリューションの提供を始めた。

 こうした中、同社は金属3Dプリンタ事業のさらなる強化に向け、AMSC内に試作造形を請け負う部門としてAMプロダクションベース(AMPB)を設立し、積層造形の試作サービスを本格的に始めた。

 AMPBは、これまでGRITで積み重ねてきた造形開発の成果と同社がこれまで各分野で蓄積してきた製品化技術および品質保証技術を活用し、社外パートナーと協力しながら、試作造形品を提供する。また、同社オリジナル材のみならず、一般的な規格材での積層造形にも対応する。さらに、顧客の希望に応じて、積層造形で製作する部品の継続供給もサポートする。

 

admin 2021年9月17日 (金曜日)
admin

ナノコート・ティーエス、水素フリーDLCの受託加工を開始

3年 2ヶ月 ago
ナノコート・ティーエス、水素フリーDLCの受託加工を開始

 ナノコート・ティーエス(https://www.nanocoat-ts.com/)はこのほど、石川県能美市の石川事業所にフランスHEFグループの開発したスパッタリング+陰極アーク+プラズマCVDのハイブリッドプロセスを用いた、中型ta-Cコーティング装置「TSD 550-CMT」を導入し、水素フリーのダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング(ta-C)「セルテス® CERTESS® TC」の受託加工を開始した。50GPaを超える高硬度で優れた耐摩耗性を示すとともに、最適化された下地層・中間層により極めて優れた密着力を有する。特に鋼上の密着力が強いことを強みとしている。また、2μm以上の厚膜ta-Cが量産レベルで容易に可能なことや、成膜温度180℃以下の低温処理が可能なことも大きな特徴。

ナノコート・ティーエス 石川事業所

 同社では、成膜後研磨技術を併用しながら、HEFグループで実績のある自動車部品のほか、非鉄金属材料向けの精密成形金型・治工具分野の市場開拓を進めていく考えだ。

 情報通信機器や自動車部品、家電・電子機器の小型化や多機能化に伴い、金型の高精度化や長寿命化、被成形品の表面品質向上の要求が高まっているほか、生産性向上や製造コスト低減などのニーズから、精密金型に表面改質を施すケースが増えてきており、中でも、精密金型における相手材の耐凝着性や離型性、耐摩耗性を向上させることが可能なDLCコーティングの適用が拡大してきている。

 精密金型にDLCコーティングを適用する際、被膜の密着性や被成形材の凝着性・離型性、表面の平滑性、耐摩耗性は重要な要素で、特にアルミニウムや銅、ニッケル、リードフレーム材、樹脂材料などの非鉄金属材料は、成形中に金型表面に付着しやすいため、被成形品の表面にカジリや傷などが発生し、寸法・品質不良となることがある。このような金型表面への被成形材付着の抑制には平滑性と熱・化学安定性の高いDLCコーティングを選定することが重要で、また、DLCコーティングを硬くすることにより被膜の耐摩耗性や耐カジリ性を向上できる。こうしたことから精密金型の使用条件に最適なDLCコーティングとして、平滑性に優れ硬度の高いta-Cコーティングへの要望が高まっていた。

 今回石川事業所に設置した、ta-Cコーティング装置「TSD 550-CMT」で成膜されたta-C「セルテス® CERTESS® TC」は、精密金型用コーティングとして要求される高密着性と50GPaという高い硬度を実現できる。

ta-Cコーティング装置 TSD 550-CMT

 

kat 2021年9月10日 (金曜日)
kat

矢野経済研究所、物理・化学機能薄膜の市場予測を公表

3年 2ヶ月 ago
矢野経済研究所、物理・化学機能薄膜の市場予測を公表

 矢野経済研究所( https://www.yano.co.jp/ )は、次世代機能性薄膜世界市場を調査し、物理・化学機能薄膜世界市場の将来予測について公表した。

 無機・有機材料など材料の種類に関わりなく、膜厚を数nmから数100nm程度の非常に薄い膜にすると、バルク(固体、かたまり状)とは異なる構造・物性を示すことがあり、最近ではそうした新たな取組み、さまざまな特徴的な機能を持つ次世代機能性薄膜の開発・研究が盛んに行われている、とした。

​物理・化学機能薄膜の世界市場予測

 この調査では、性質の異なる相と相が接触している物質の界面において、特異な役割を果たす物理・化学機能薄膜である超撥水性薄膜やガスバリア性薄膜、水分離薄膜、超親水性薄膜などを対象とした。2020年の物理・化学機能薄膜世界市場規模(メーカー出荷金額ベース)は1413億円を見込む。

 また、物理・化学機能薄膜を分類別にみると、超撥水性薄膜が最も大きく、全体の約38%を占めている。これに次ぐのがガスバリア性薄膜で約18%、以下水分離薄膜、超親水性薄膜の順となっている。

 注目トピックとして、ガスバリア性薄膜を挙げて次のように解説した。

 一般に、1~5μm程度の孔が開いたフィルムでは液体である水を通すことはできないが、気体や水蒸気の大きさは0.3~0.5nm程度であるため、1nm程度の微細な孔でも溶解と拡散の原理で透過してしまう。また、一般に工業生産されているポリエチレンであれば、通常、1cm3あたり4×10の21乗個程度の微細な孔が存在する。こうした微細な孔のあるポリエチレン製の袋は、水は漏れなくても空気は通すので、密閉状態にはならない。

 もし、フィルムに微細な孔を含めてまったく孔が存在しない状態であるなら、気体を完全に遮断する強力なガスバリア性能を付与することができる。プラスチックフィルムは透明で軽く、コストも安いうえ、形状変化にも優れるため、包装材料としては極めて優秀な素材である。このため、こうした素材にガスバリア性を持たせたいというニーズが存在することから、ガスバリア性能の高いフィルム状薄膜の開発は盛んに行なわれている。

admin 2021年9月9日 (木曜日)
admin

エレメント・ソリューションズ社、コベンティア社を買収しマクダーミッド・エンソンと事業統合

3年 2ヶ月 ago
エレメント・ソリューションズ社、コベンティア社を買収しマクダーミッド・エンソンと事業統合

 特殊化成品メーカーの米国エレメント・ソリューションズ社は9月1日、表面仕上げ産業向け特殊化成品のサプライヤーである仏コベンティア社の買収の完了を発表した。コベンティア社は、エレメント・ソリューションズ社の産業・専門事業部門に属するマクダーミッド・エンソン・インダストリアル・ソリューションズ事業ユニットへ参加する。

 5大陸60ヵ国で営業展開するコベンティア社は欧州、アジアおよび欧米に生産拠点を持ち、自動車、ファッション、建設、エレクトロニクス、一般消費財、エネルギー、航空宇宙/防衛など多様な分野において製品を供給している。

 エレメント・ソリューションズ社CEOのBen Gliklich氏は、「コベンティア社は我々の組織と非常に相性の良い企業。同社は、めっきと表面仕上げの分野で数々の成功を収めてきた長い歴史と伝統を通して、顧客に革新的で高品質な技術ソリューションを提供してきた。当社とコベンティア社の技術は相互補完的な性質を持つばかりでなく、革新と卓越したサービス、人にやさしい、顧客重視などの様々な点において価値観を共有している。今回の買収によって当社の機能が拡大され、従来の顧客のみでなく、新しい顧客の成長を支えていく機会が与えられた。さらに、今回の買収成立により、数多くの才能ある人材を迎え入れることができるのは喜ばしい」と語っている。

 マクダーミッド・エンソン・インダストリアル・ソリューションズの上級副社長Richard Lynch氏はまた、「豊かな経験と先進技術、卓越した才能を持つ両社を一つにまとめ上げる仕事ができることに大きな喜びを感じている。この両社の組み合わせにより、各地域の持つリソースと持続性ある技術が利用でき、大きく拡張されることになる。これにより、両社がこれまで市場で培ってきた強固な信頼関係とともに、顧客と株主へ提供できる価値が格段に向上する。コベンティア社の買収は、我々をめっきおよび表面仕上げ市場における世界のリーダーへ押し上げる重大なイベントだ」と述べている。

 マクダーミッド・エンソン・インダストリアル・ソリューションズは技術、革新、人材に継続的に投資を続けてきており、今回のコベンティア社の買収も同社の戦略に沿ったものとなる。同社では引き続き、自動車や建設、産業、一般消費財、エレクトロニクスなどの市場へ向けた最高性能と持続性を兼ね備えたソリューション開発の提供へと注力していく考えだ。

 

仏コベンティア社

 

kat 2021年9月7日 (火曜日)
kat

パーカー熱処理工業、振動摩擦摩耗試験機にブロックオンリング試験モジュールを追加

3年 2ヶ月 ago
パーカー熱処理工業、振動摩擦摩耗試験機にブロックオンリング試験モジュールを追加

 パーカー熱処理工業はこのほど、ドイツOptimol Instruments Prüftechnik社が開発した振動摩擦摩耗試験機「SRV®5」について、ブロックオンリング式摩擦摩耗試験(潤滑下でのブロックオンリング摩擦・摩耗特性評価方法ASTM G77に準拠)用の試験モジュールのラインナップを追加し、その1号機の販売を成約した。ブロックオンリング試験モジュールについてはOptimol社でも開発構想を進めていたが、このほど日本市場での要求があり本開発に至ったもの。

ブロックオンリング試験モジュールを搭載したSRV5

 SRV®5は、オシレーション(揺動)試験およびローテーション(回転)試験と、オシレーション・ローテーション両方の動きを模擬でき実部品で評価できる「Combi-Drive」によって、各種の工業用潤滑油やグリース、自動車部品、ベアリングなどの試験評価に活用されている。ドイツをはじめとする欧州、日本、中国などにおいて、潤滑剤や自動車向けトライボロジー試験機のデファクトスタンダードとなっている。

 パーカー熱処理工業では、今回日本市場を皮切りにブロックオンリング試験モジュールを搭載できるSRV®5をラインナップし納入実績を得たことで、デファクトスタンダード試験機としてのSRV®試験機の多目的性をアピールしつつ、さらなる拡販に努めていきたい考えだ。

 本ブロックオンリング試験モジュールでは、試験片リングが水平方向に取り付けられ、リング上に試験片ブロックが押し付けられる(試験片リングおよび試験片ブロックはASTM G77準拠)。試験片ブロック用の上部試験片ホルダーは、最大荷重1000N(オプションで2500Nまで付与可能)のロードセルを備えたスプリング機構付き荷重軸に取り付けられる。

試験片ブロックがセットされた上部試験片ホルダー

 

試験片リングもセットされ、オイル充填のための密閉カバーを取り付けようというところ

 潤滑下で試験を実施する場合、試験片リング下部表面から6.4mm上までチャンバー(潤滑剤容器)内に潤滑剤を充填する。負荷荷重や回転数といった試験条件が入力されると、試験片ブロック用の上部試験片ホルダーに所定の荷重が付与されリングに押し付けられた状態でリングの回転が開始し、SRV®5のソフトウェアOCA DeskTop上に回転速度、摩擦力などが出力・記録される。摩擦係数も演算できる。

オイルを充填し回転を開始

 

試験中のグラフ

 

 第1世代~最新の第5世代(SRV®5)の装置を自身のトライボロジー研究に供している東京理科大学の佐々木信也教授は、今回SRV®5向けに追加されたブロックオンリング試験モジュールについて、「SRV®は微小振動摩擦摩耗試験機のデファクトスタンダードではあるものの、研究開発の現場などで予算申請する際には、単機能の装置よりも多機能の装置という方が通りやすいとも聞く。こうしたブロックオンリング試験モジュールのようなオプションが用意されていることは、導入を検討する側からすると、稟議に際しての説明がしやすくなるメリットもあるのではないか。一方で、ブロックオンリング式トライボロジー試験の標準機であるFALEX社のLFW-1試験機は、改良により摩擦係数の測定も可能になってはいるものの、基本構造からの問題も残されている。SRV®試験機は、もともと摩擦係数を高精度に計測することに注力されているので、十分な装置剛性を持つSRV®5の新しいモジュールは、ブロックオンリング試験における摩擦の正確な試験・評価に寄与できるだろう」と語っている。

佐々木信也氏

 

kat 2021年9月1日 (水曜日)
kat

日立金属、被削性・靭性に優れた冷間ダイス鋼を開発

3年 2ヶ月 ago
日立金属、被削性・靭性に優れた冷間ダイス鋼を開発

 日立金属( https://www.hitachi-metals.co.jp )は、被削性・靭性に優れた冷間ダイス鋼「SLD®-f」を開発、量産を開始した。昨今の自動車骨格部品における金型へのニーズが多様化する中で同品は、金型の寿命向上や製作リードタイム(LT)の短縮など、金型に関わるトータルコスト低減へのソリューションを提供する。

SLD®-f

 同社は、冷間ダイス鋼をはじめとするさまざまな用途に応じた金型用工具鋼を製造・販売している。自動車骨格部品(プレス部品)においては衝突安全性の向上や軽量化のため、ハイテン化が進んでいる。ハイテン鋼板は、より高強度・高硬度化していることから、加工時に金型へ与えるダメージが深刻な問題となっている。また、サプライチェーン全体のLT短縮が求められる中、開発・生産における準備期間への短縮化のニーズも高まっている。

 同社では、これらニーズの高まりに応じて同品を開発した。同品は、ベラーグ(切削中に工具のすくい面に形成される酸化物系溶着物)を発生させる成分構成と粗大炭化物の微細化によってSKD11の標準切削条件の約3.5倍の高効率被削性を実現しており、これにより切削加工速度の向上および金型加工時間の短縮に寄与する。また、高い靭性を持ち合わせていることからも、耐久性や、加工の際の耐チッピング性にも優れている。さらに、高温焼き戻しを施す場合でも安定した硬さを得られるため、PVDコーティング時の変寸低減にも有効である。

 また、60HRC級に熱処理済みの型彫り可能なプリハードン金型材として、併せて「SLD®-f60」もラインアップ。同品は、被削性の良好な新冷間ダイス鋼SLD®-fを素材として、同社グループ特約店でプリハードンプレートに仕上げた企画商品で、煩雑な熱処理のハンドリングや、ひずみ修正の工程も省けることから、顧客の加工において、さらなる工数短縮を可能する。

admin 2021年8月31日 (火曜日)
admin

日本製鉄、従来より耐食性高めためっき鋼板を開発

3年 2ヶ月 ago
日本製鉄、従来より耐食性高めためっき鋼板を開発

 日本製鉄( https://www.nipponsteel.com/ )は、新高耐食めっき鋼板「ZEXEEDTM」を開発、10月より販売を開始する。


 同社では、2000年から高耐食めっき鋼板「SuperDyma®」と「ZAM®」を販売してきた。両製品はすでに建材や自動車、家電・産業機械など、幅広い分野で採用されており、国内外累計販売量は約1500万tにのぼる。その一方で、マーケットからはさらなる高耐食性のニーズが寄せられていたことから、ZEXEEDを開発した。

 同品は、土木・社会インフラ分野で一般的に使用されている後めっきや、従来の高耐食めっきを大幅に上回る優れた耐食性能を有している。同社が行った試験では、平面部の耐食性が高耐食めっき鋼板の約2倍、溶融亜鉛めっき鋼板GIの約10倍向上することを確認しているという。

 同社は、ZEXEEDの優れた耐食性を活かし、製品の長寿命化によるライフサイクルコスト削減や、喫緊の課題となっている国土強靱化や社会インフラ老朽化対策、労働人口の減少に伴う省工程・省力化などのニーズに応えていく。また、同品は、世界的に急増している再生可能エネルギー関連需要の中で、特に厳しい環境下に設置されるプロジェクトや、沿岸部および高温多湿なエリアで使用される様々な用途に適した材料と同社では考えている。

ZEXEEDのロゴ&ネーミングコンセプト

 

admin 2021年8月31日 (火曜日)
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メカニカル・サーフェス・テック2021年8月号 特集「表面改質の試験・評価技術」8/25に発行

3年 3ヶ月 ago
メカニカル・サーフェス・テック2021年8月号 特集「表面改質の試験・評価技術」8/25に発行

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2021年8月号 特集「表面改質の試験・評価技術」が当社より8月25日に発行される。

 今回の特集「表面改質の試験・評価技術」では、トライボロジー特性評価の特徴と評価装置の選択の際の注意点について、公設試によるDLCラウンドロビンテストにおいて行われたXPSによるsp2/sp3の評価について、ナノインデンテーション試験によるコーティング薄膜の硬さ評価について、材料表面強度評価における表面処理等の計測事例について、腕時計における表面硬化技術とその係争・評価技術について紹介する。

特集:表面改質の試験・評価技術

◇改質表面のトライボロジー特性評価・・・東京理科大学 佐々木 信也
◇公設試によるDLCラウンドロビンテスト ―XPSによるsp2/sp3評価―・・・和歌山県工業技術センター 重本 明彦
◇ナノインデンテーション試験によるコーティング薄膜のナノ硬さ評価・・・エリオニクス 小林 隼人
◇表面改質層における材料表面強度評価事例・・・パルメソ 松原 亨
◇装飾用表面硬化技術とその計測・評価技術・・・シチズン時計 伊藤 智 氏、清野 和浩 氏、目黒 昭 氏 に聞く

連載

トップインタビュー・・・・小俣 邦正 氏(昭和真空)
注目技術:0.2%ベリリウム銅合金の超高感度ガス分析装置およびミニマルファブへの適用・・・東京電子
Dr.クマガイののんび~り地球紀行 第17回 タイ編・・・不二WPC 熊谷 正夫

トピックス

高機能トライボ表面プロセス部会、第16回例会を開催
パーカー熱処理工業、振動摩擦摩耗試験機の国内100台目を東京理科大・佐々木研究室に納入

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admin 2021年8月19日 (木曜日)
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日本アイ・ティ・エフ、工場再編でコーティング事業を強化

3年 3ヶ月 ago
日本アイ・ティ・エフ、工場再編でコーティング事業を強化

 日本アイ・ティ・エフ( https://nippon-itf.co.jp/ )は、ドライコーティング事業強化のため梅津工場(日新電機本社内)を久世工場に統合、8月2日より稼動した。また、前橋工場(日新電機前橋製作所内)に工具・金型用コーティング技術を展開し、関東方面のコーティング需要に対応したサービスを開始する。

 同社は、各種工具や金型分野を中心とした窒化物コーティングを主に久世工場で行い、自動車部品を中心としたダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングを梅津工場および前橋工場で行っていた。親会社である日新電機が定めたグループの中長期戦略「VISION2025」目標達成に向け、コーティング事業の強化を図るため、梅津工場と久世工場に分散していた工場機能を久世工場に統合した。統合にあたり久世工場(延床面積)を2200m2から5130m2に拡大している。

 統合後の久世工場では、従来から生産している工具・金型コーティングに加えて自動車や機械部品用のコーティングを1カ所で行うことにより人とモノの流動性を高め、働きやすく、より効率の高い工場運営を目指す。また、最新のIoT技術を活用して久世工場内の生産設備はもとより前橋工場や海外の生産工場設備とネットワークで連携し、久世工場をハブとして国内外の生産設備の稼働状況をリアルタイムに把握するシステムを構築する。

 さらに、自動車部品向けDLCコーティングの量産を行っていた前橋工場の事業分野を工具・金型用、汎用機械部品まで拡大し、関東方面でのコーティング需要に対応するとともに、京都と前橋の2拠点で運営することで災害時などでも顧客のニーズに安定して対応できる体制を確立する。

日本アイ・ティ・エフ「iDS®-1000」

 

admin 2021年8月12日 (木曜日)
admin
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22 分 33 秒 ago
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