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bmt配信ニュース ベアリング&モーション技術の情報サイト

ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年7月号「特集:建設機械」「キーテク特集:状態監視・予兆検知技術」発行!

2年 9ヶ月 ago
ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt」2021年7月号「特集:建設機械」「キーテク特集:状態監視・予兆検知技術」発行! in admin 2021年07日20日(火) in in

 ベアリング&モーション技術の総合情報誌「bmt(ベアリング&モーション・テック)」の第31号となる2021年7月号が7月26日に小社より発行される。

 今号は、特集「建設機械」、キーテク特集「状態監視・予兆検知技術」で構成。

 特集「建設機械」では、建機施工の品質・建設現場の生産性改善に向けた見える化ソリューションの適用から、トライボロジー特性を最適化した建設機械向けブッシュの技術動向、建設機械における生分解性作動油の最近の動向、振動摩擦摩耗試験機を用いた油圧作動油の状態監視技術などを広く紹介する。

 また、キーテク特集「状態監視・予兆検知技術」においては、機械・設備が突発停止に至ることのないように予知保全を図り、計画的に保守を行うための振動法などを応用した機械要素および回転機械の状態監視・予兆検知技術を紹介する。

特集:建設機械

◇建機施工の品質・建設現場の生産性改善に向けたソリューションの適用・・・コマツ 四家 千佳史 氏に聞く
◇トライボロジー特性を最適化した建設機械向けブッシュの技術動向・・・HEF DURFERRIT JAPAN オリヴィエ モルヴァン 氏、ジュリアン グリモ 氏に聞く
◇建設機械における生分解性作動油の最近の動向・・・出光興産 山本 徹朗 氏に聞く
◇振動摩擦摩耗試験機を用いた油圧作動油の状態監視技術・・・編集部

キーテク特集:状態監視・予兆検知技術

◇直動案内・ボールねじ・アクチュエータの予兆検知技術・・・THK 髙野 修一 氏に聞く
◇振動による回転機械の状態監視技術・・・新川電機 大西 徹弥

連載

注目技術:ハイブリッドベアリングの技術と適用・・・ティムケン
Q&A「浄油技術」の基礎知識 第1回 バスタブ曲線・・・RMFジャパン テクニカルサポートDiv
あるコスモポリタンの区区之心 第1回 COVIDとワクチン接種の確かさ/不確かさ・・・紺野 大介

トピックス

JAST、トライボロジー会議 2020 別府をオンライン開催
空スペース、スケートボード用自律分散式転がり軸受を完売、第二弾の開発へ

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admin

THK、中国2工場で新棟を増築、グローバル生産能力増強で需要地での供給を強化

2年 9ヶ月 ago
THK、中国2工場で新棟を増築、グローバル生産能力増強で需要地での供給を強化kat 2021年07日19日(月) in

 THKは、中国国内における旺盛な需要を受け、主力製品の増産を推し進めるべく、中国の連結子会社であるTHK(常州)精工、THK(遼寧)精密工業の2工場の敷地内に新棟を増築し、生産能力を増強する。

 同社では、2018年に増築したTHK MANUFACTURING OF VIETNAM(ベトナム)での直動案内「LMガイド」の本格的な生産開始を皮切りに、本年秋にはTHK India(インド)の新工場の稼働を予定しているほか、各生産拠点における自動化・ロボット化の推進によって一層の生産性向上を図るなど、着実に生産能力の増強に取り組んできた。

 一方で、2020年後半から中国におけるTHK製品の需要が顕著に拡大しており、中長期的な視点でも今後旺盛な需要が見込まれることから、生産能力をより一層強化すべく、THK(常州)精工とTHK(遼寧)精密工業の中国2工場の敷地内に新棟を増築するもの。

 江蘇省常州市に拠点を置くTHK(常州)精工では、アクチュエータ、ユニット製品の製造や、中国域内工場への生産設備の製造・提供による生産性向上の最大化を図る。一方、遼寧省大連市に拠点を置くTHK(遼寧)精密工業では、LMガイドをはじめとする直動製品の製造を増強し、主力製品の生産能力を拡大することで長期的な安定供給体制を整える。

 中国では、新型コロナウイルス感染症の影響からいち早く回復し、生産活動が正常化したことに加え、中国国内向け製品の受注が好調を迎えている。その中でも工作機械、一般機械、エレクトロニクス関連をはじめ、ここ最近ではEV向けリチウムイオン二次電池に関連する設備投資の意欲が高まっていることから、THKでは中国国内の需要地における製販一体体制の構築を積極的に進めていく考えだ。

 引き続きグローバルでの生産拠点の拡大を機動的に実施するとともに、工場の自動化・ロボット化を強化する中で生産能力を増強し、中期経営目標に掲げる連結売上収益5000億円の達成を目指す。


 

THK(常州)精工 第二期工事(正面右の全域)完成予想図

 

THK(遼寧)精密工業 第三期工事(正面右奥から真ん中)完成予想図

 

kat

光洋マグネティックベアリング、磁気軸受が下水処理場の曝気用ブロワに採用

2年 10ヶ月 ago
光洋マグネティックベアリング、磁気軸受が下水処理場の曝気用ブロワに採用kat 2021年07日12日(月) in in

 ジェイテクトのグループ会社である光洋マグネティックベアリングの磁気軸受が、下水処理場の曝気用ブロワ(送風機)に採用された。

 生活・生産によって生じた汚水は、下水処理場で汚れを分解する微生物の働きを利用して浄化されている。しかし微生物は空気がないと生きられないことから、汚水には絶えず空気を送り込む必要があり、空気を送り込む曝気用ブロワには一層の長時間連続運転が求められている。特に、多人口の国では大量の汚水をきれいにする必要があるため、さらなる高出力化も求められている。

 光洋マグネティックベアリングでは今回、これらの要求に対応可能な磁気軸受製品の下水処理場への納入を開始したもの。これにより、曝気用ブロワの連続運転時間延長と高出力化に貢献する。

 磁気軸受とは、電磁石の力を制御し、回転体を非接触で空中に支持する軸受で、従来の転がり軸受と比較して、以下のとおり特徴を有し、適用による効果を発現できる。

・摩擦ゼロによって、転がり軸受では対応困難な超高速回転(dn値(回転軸の直径× 回転数)360万)=高出力化に対応可能

・転がり軸受は回転をスムーズにし、摩擦損失を低減させるために潤滑油が必要だが、磁気軸受は非接触であるため潤滑油が不要。潤滑油を供給する装置が不要になり、機械を小型化できる

・転がり軸受は摩擦により摩耗するため定期的な交換が必要だが、磁気軸受は非接触=摩耗しないため定期交換が不要。また、潤滑油も長期使用により劣化するため交換が必要になるが、潤滑油も不要なため定期交換が不要。このメンテナンスフリー化によって連続運転時間の延長とランニングコスト削減が可能になるほか、軸受・油の廃棄がないため、環境にもやさしい

・磁気軸受はセンサーで回転体の位置を把握し、電子制御により回転体を中心に支持しているため、回転体の状態をリアルタイムで把握することが可能で、異常発生前の計画的なメンテナンスの実施が可能

 

磁気軸受 簡易概要図

 

 

転がり軸受による支持イメージ(左)と磁気軸受による支持イメージ(右)

 

 ジェイテクトグループでは、転がり軸受ではこれまで達成できなかった高速回転領域、低温・高温などの様々な特殊環境にも適応する磁気軸受システムを提供し、あらゆる産業に貢献していく考えだ。

 なお、今回の開発品を通じて、「安全な水とトイレを世界中に」というSDGsの目標(目標6)への貢献が可能となっている。

kat

ジェイテクト、鉄鋼圧延機用長寿命ドライブシャフトを開発

2年 10ヶ月 ago
ジェイテクト、鉄鋼圧延機用長寿命ドライブシャフトを開発kat 2021年07日05日(月) in in

 ジェイテクトは、これまでの長寿命化技術に新開発の高密封オイルシールを加え、耐用年数が従来比最大4倍となる鉄鋼圧延機用ドライブシャフトを開発した。商品・技術を販売するだけでなく、定期メンテナンスサービスを充実させることにより、保守・補修にかかる費用の従来比最大50%削減を実現する。グループ会社の光洋機械工業で製造。国内外の鉄鋼メーカーに販売を展開し、5億円/年の売上を目指す。

イメージ図 圧延機のドライブシャフト


 ドライブシャフトは、機械の動力をワークロールに伝える回転軸で、圧延機においては、振動や衝撃に加え高温かつ水やスケールの飛散などを伴う過酷な環境下で24時間連続稼働されるため、強靭さが求められている。圧延機においてドライブシャフトの故障は、機械の稼働率に直接影響を与えることから、日々の保全活動は生産性向上とコスト削減の鍵となる。

 そこで同社は、長寿命化技術と補修メンテナンスサービスとを組み合わせて提供することにより、ユーザーの生産性向上と安定操業に貢献していく。

 鉄鋼圧延機用ドライブシャフトの長寿命化技術と補修メンテナンスサービスは、以下のとおり。
 
1.プレミアム仕様(長寿命化技術)によりメンテナンスサイクルが従来の最大2倍となる約2年に延長

プレミアム仕様(長寿命化技術)

 

2.点検結果に基づく適切な補修によりライフサイクルが従来品の最大4倍となる約6年に延長(主な補修事例と技術提案を以下に記す)

・構成部品単位に分解洗浄後、外観点検、寸法測定、非破壊検査し、豊富な知見や経験に基づき補修内容を提案。 特に軸受部品でもあるクロスベアリングには軸受メーカーとしてのノウハウから最適な補修諸元を設定

・履歴管理データベースによる定期点検補修サイクルの提案→突発費用の抑制(補修費用の安定化)

・ドライブシャフトの使用状態の共有化による技術提案

補修および技術提案の事例

 

3.定期メンテナンス化により、突発損傷を抑制することでメンテナンス費用が従来比最大50%削減

定期メンテナンス化

 

 同社の熱間圧延機用ドライブシャフトは日本・韓国の約80%のシェアを獲得しており、そのノウハウからユーザーの生産性向上と安定操業、CO2削減に貢献していく。

kat

ジェイテクト、鉄鋼圧延設備用軸受荷重センシング技術を開発

2年 10ヶ月 ago
ジェイテクト、鉄鋼圧延設備用軸受荷重センシング技術を開発kat 2021年07日05日(月) in in

 ジェイテクトは、鉄鋼圧延設備における軸受荷重センシング技術を開発した。同社では、開発技術を用いることで正確な設備状態の”見える化”と“壊れない軸受”の提案を実現、設備の健全化と生産性の向上に貢献していく。国内外の鉄鋼メーカーに販売を展開し、5億円/年の売上を目指す。

荷重測定方法の概略

 鉄鋼圧延設備は、高温・重荷重・高速回転などの過酷な環境においても安定した稼働と整備コストの低減が求められている。設備の安定稼働のためには主要部品である軸受の突発損傷や、それに起因する設備の二次被害を防止することが重要だが、従来の設備管理は、温度や振動変化の傾向を一定期間管理しての、過去の経験に基づく健全化対応が主流だった。

 今回同社が開発した鉄鋼圧延設備用軸受の荷重センシング技術は、設備の状態をより早く正確に把握することで、①軸受を通じた設備健全性の見える化、②過酷な負荷条件における信頼性の高い設備改修(高速化・高張力鋼などの難圧延材対応)、③軸受破損原因の推定と,最適設計により壊れない軸受提案、を可能にした。

 この軸受荷重センシング技術を用いた設備健全化について同社では,すでに実際の生産現場において提案を開始している。今後の取組みとして同社では、①ワイヤレス化によるセンシング軸受組付けの簡易化、②自己発電等を利用した長時間測定対応、を予定している。

荷重測定の流れ

 

荷重測定から設備安定稼働までの流れ


 

軸受の円周方向回転動体荷重分布

 

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ジェイテクト、電気自動車モータ用高速回転グリース潤滑玉軸受を開発

2年 10ヶ月 ago
ジェイテクト、電気自動車モータ用高速回転グリース潤滑玉軸受を開発kat 2021年07日05日(月) in in

 ジェイテクトは、電気自動車(EV車)の駆動ユニットのモータ用として使用されるグリース潤滑玉軸受において、世界トップクラスとなるdmn(ピッチ円直径(mm)×回転速度(min-1))185万以上の高速回転を実現した。同社亀山工場・四国工場、グループ会社のダイベアなどで製造する。モータの小型・高出力化による高速回転化に対応し、電費の向上と航続距離の延長に貢献していく。

電気自動車モータ用高速回転グリース潤滑玉軸受

 

 近年急速な勢いで普及しているEV車は環境への負荷が低いことから、今後ますます厳しさを増す燃費規制をクリアする技術として注目されており、電力の高効率化や信頼性の向上のため、更なる技術の開発が求められている。

 中でも、自動車の燃費・電費の向上に直結するモータの小型・高出力化が進んでおり、モータを支持する軸受には一層の高速回転性能が要求されていることから、高速回転下でも破損や焼付きが発生しない軸受の開発が課題となっている。

 同社では、こうした時代のニーズに応えるため、一層の高速回転性と信頼性を追求し、高速回転時の保持器に作用する遠心力による応力緩和や各部寸法設計の適正化を図ることによってdmn185万以上を実現したもの。

 今後EVモータの小型・高出力化はますます加速し、高速回転性能だけでなく高温環境下での高速回転性能が求められると予想されるが、同社では今後の市場への対応を見据えてさらなる開発に取り組んでいく考えだ。

開発品の特徴

 

評価結果


 

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NTN、二輪車スイングアーム用に固形潤滑剤封入針状ころ軸受の量産を拡大

2年 10ヶ月 ago
NTN、二輪車スイングアーム用に固形潤滑剤封入針状ころ軸受の量産を拡大 in kat 2021年07日05日(月) in in

 NTNは、二輪車のスイングアーム用「ポリルーブ針状ころ軸受」の量産を拡大する。固形潤滑剤「ポリルーブ」の適用によるメンテナンスフリー(グリース給脂不要)の実現や、組み付け時の取り扱い性に加え、二輪車の設計の多様化に対応する耐高温性などが評価され、欧米メーカーを中心に採用が拡大しているのに対応するもの。

シェル形ポリルーブ針状ころ軸受

 二輪車のスイングアームは、タイヤ(車軸)と車体(フレーム)をつなぐリアサスペンションの部品の一つで、走行時に路面からの衝撃やタイヤの振動に応じてフレームの連結部を軸に上下に動くことで、衝撃や振動を吸収し、二輪車の安全性や快適性を支える役割を果たす。

 フレームの連結部に使用される軸受には耐荷重性と小型化が求められており、一般的にはシェル形針状ころ軸受(総ころ形)が使用されるが、この軸受は定期的なグリース給脂や、ハウジングや軸への給脂穴の設置を必要とするほか、軸受の取り付け時にころが外れやすいなどの課題があった。

 今回同社が量産を拡大する針状ころ軸受は、潤滑剤に固形の「ポリルーブ」を用いた商品。ポリルーブは独自に開発した、グリースと樹脂を加熱・冷却処理して固めた固形潤滑剤で、軸受使用時に生じる熱や遠心力を用いて、潤滑剤の油分を軸受に供給する。強い振動や遠心力、水分などが伴う環境でも軸受から漏れにくく、長期にわたって優れた潤滑性能を発揮するため、グリースの給脂および給脂穴の設置が不要となる。また、ポリルーブは、ころを保持する機能も持つため、組み付け時にころが外れる心配がない。組み付け時のグリース塗布も必要なく、組み付け時の取り扱いが容易になる。

 近年、二輪車の設計が多様化する中、マフラーとスイングアームの位置が近くなり、スイングアーム部が高温となることがある。メンテナンスフリーや優れた取り扱い性に加え、こうした高温環境に対応可能なポリルーブ商品もラインアップしていることなどが評価され、趣味性の高い中型・大型バイクを製造する欧米メーカーを中心に採用が拡大している。

適用箇所


 

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ジェイテクト、新販売会社を発足

2年 10ヶ月 ago
ジェイテクト、新販売会社を発足kat 2021年06日22日(火) in

 ジェイテクトは、子会社のコーヨー日軸、コーヨー久永、静岡コーヨーの3社を合併し、本年10月1日付(予定)で、新たに「ジェイテクトセールス」として発足する。

 今回の3社合併によって、商材の充実、販売ネットワークの充実を実現し、顧客に対し必要な時に、必要なモノを届ける体制の強化を図っていく。

 また、今回の合併により、経営のさらなる効率化と、ジェイテクトおよびジェイテクトグループ製品のより一層の販売を目指していく考えだ。

 新販売会社の概要は以下のとおり。

商号:ジェイテクトセールス株式会社(英文名:JTEKT Sales Corporation)
本店所在地:福岡県北九州市小倉北区高浜1-2-2
本社所在地:大阪市中央区南船場3-5-8

 

参考情報 当該子会社3社の概要


 

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NTN、リモートによる技術支援サービスを開始

2年 10ヶ月 ago
NTN、リモートによる技術支援サービスを開始kat 2021年06日17日(木) in

 NTNは、軸受に関わるユーザーの設備の困りごとをリモートでサポートする技術支援サービスを開始した。コロナ禍や非常時でもユーザーの困りごとを迅速にサポートし、設備の安定稼働に貢献する狙いだ。本サービスは、本年4月から試行を開始し、今後本格的に活動を展開していく。

 軸受は取り扱いに専門知識を必要とする精密部品で、軸受に関わるトラブルは設備の安定稼働にも影響する。このため同社では、トラブル時に同社の技術者が現地を直接訪問して問題解決をサポートする技術サービスなどを通じて、ユーザーの設備の安定稼働を支えてきた。

 同社では今回、頻発する豪雨や地震などの災害時やコロナ禍における移動制限などの状況下でも迅速な技術サポートを行うため、リモートによる技術支援サービスを開始した。従来の電話/メール対応、直接訪問対応に加え、本リモートサービスの併用によって様々な状況に対応し、これまで以上に迅速に設備の安定稼働・早期復旧に貢献していく考えだ。

 本サービスは、ウェアラブル端末などを用いて設備や軸受の状況を確認し、リモートで技術サポートを行うもの。リモートで入手した情報を、NTNリモートサービスセンターの同社技術者が解析し、ユーザーへの適切な対策提案などで早期の問題解決を図る。サポート内容としては、NTNポータブル異常検知装置による軸受の異常診断や同社軸受製品の取り扱いなど、軸受技術に関するあらゆる相談や問題解決に幅広く対応していく。

 ネットワーク環境さえ確保できれば自然災害などの緊急時も対応でき、通信端末をユーザーが操作することで、関係者以外の立ち入りが禁止されているエリアのサポートも可能となる。

 本サービスはすでに国内で開始しており、ユーザーからは迅速かつ手軽に技術サポートを受けられるとの評価を得ているが、同社では今後、経済発展が著しく設備の安定稼働が一層求められる新興国などでも展開していく予定だ。

 同社では、アフターマーケット事業において商品の販売だけではなく顧客満足度の向上につながる技術サービスも提供するビジネスへ変革を進めている。

 

遠隔技術支援サービスの概要

 

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日本滑り軸受標準化協議会、第33回総会を開催

2年 10ヶ月 ago
日本滑り軸受標準化協議会、第33回総会を開催kat 2021年06日17日(木) in

 日本滑り軸受標準化協議会(PBSA)は6月1日、新型コロナウイルス(COVID-19)感染防止のため、書面による「2021年度 第1回総会(通算 第33回総会)」を開催した。

 総会前に会員および関係者に、2020年度 第2回総会(通算 第32回)議事録、2020年度事業報告および会計報告、2021年度事業計画および会計予算案、ISO/TC123平軸受国内委員会2020年度活動成果報告および2021年度活動計画などの書類データを電子メールで配信し、会員の過半数の了解を得ることにより総会成立とした。また、審議事項について賛否の確認をとり、承認が得られた。

 2020年度事業報告としては、主に以下の活動について報告がなされ、承認が得られた。

・ 2020年6月1日に第1回総会(通算 第31回)を電子メールによる書面総会として開催した。

・2020年11月18日~20 日開催の予定であったフランス・パリにおける ISO/TC 123国際会議が世界的なコロナ禍の影響により、2021年2月11日・12日、18日・19日のオンライン(Web)開催に変更され、担当する委員が参加した。

・オンライン開催されたISO/TC123平軸受国内委員会の本委員会および小委員会に担当会員が出席し審議に参加した。

・2020年度に発刊されたISO規格20 数点を購入、貸与などして、ISO規格の新設・改訂に関する支援を行った。

・PBSAのホームページ運営として、2020年7月に更新作業を実施した。

・日本規格協会の国際標準化会員を継続する。

・第2回総会(通算 第32回)開催を本年3月1日に予定したが、新型肺炎感染防止のため、集合開催を避け、書面による承認(電子メールによる総会)を行った。


 また、2021年度事業計画(一部実施済み)について次のような報告がなされ、承認が得られた。

・本年6月1日に第1回総会(通算 第33回)を書面総会(電子メールによる総会)によって実施した 。

・ISO/TC123 国際標準関連プロジェクトおよび委員会等への参加と支援を予定:東京で本年10月13日~15日に開催予定のISO/TC123および各SC国際会議を支援

・ISO/TC123における国際標準新規提案事項新規規格制定活動として、①発熱変形を考慮した軸受計算技術、②回転機械の安定化問題、③二硫化モリブデン(MoS2)を応用した表面改質技術、④ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングを利用した表面改質技術、⑤軸受の廃棄・リサイクル、⑥水潤滑用の軸受材料などについて支援を予定。

kat

スガツネ工業、横開き扉用の1軸裏蝶番を発売開始

2年 11ヶ月 ago
スガツネ工業、横開き扉用の1軸裏蝶番を発売開始kat 2021年06日10日(木) in

 スガツネ工業は、装置の扉をゆっくり閉じる横開き扉用の1軸裏蝶番「ソフトクローズ裏蝶番HG-JV65-U-LGR 」を6 月14 日より在庫・発売する。扉・筐体の内側に取り付けるため、外側から蝶番が見えずに機器や装置の外観をすっきりとさせることができる。横開き扉用の1軸ソフトクローズ裏蝶番は、本品が日本初となる。

ソフトクローズ裏蝶番HG-JV65-U-LGR(左)と取付けイメージ(右)

 

 適応扉幅は700mm以下で、適応扉高さは2400mm以下。扉質量は2個使いの場合で1 ~7kg、3個使いの場合で7~12kg。価格(税抜)は3300円/個。

 本品を使うことで機器や装置の扉をゆっくり自閉させることができる(ソフトクローズ機構)。このソフトクローズ機構によって、指挟みを防止し安全に作業が行えるほか、勢いよく閉めた跳ね返りで扉が半開きになることを防ぐこと、内部機器への衝撃を抑えることを可能にする。静かでゆっくりとした動きはまた、高級感を演出する。

 従来ソフトクローズ機構を実現するには蝶番のほかに別途ダンパーを取り付け、かつ扉が自閉する仕組みを持たせる必要があったが、本品はダンパー内蔵および引き込み機能付きのため、本品のみで、ゆっくりと自閉する扉を作ることができる(開き角度35° から自閉)。

 裏蝶番は扉・筐体の内側に取り付けるため、外側から蝶番が見えず見た目がすっきりとしているほか、1軸蝶番でもある本品は、スライド蝶番のような多軸蝶番に比べ軌跡がシンプルで取り付けや扉の設計がしやすい。さらに、扉の開き角度35°から0°にかけてゆっくり閉まり、扉の閉じ速度はまた、六角棒スパナ(呼び2.5)で調整できる。

kat

フェローテックホールディングス、精密部品洗浄事業の体制を強化

2年 11ヶ月 ago
フェローテックホールディングス、精密部品洗浄事業の体制を強化kat 2021年06日04日(金) in

 フェローテックホールディングス(https://www.ferrotec.co.jp/)は、2001年に上海において、半導体・FPD向け高純度プロセスツールパーツの洗浄サービス事業(以下、洗浄サービス事業)に参入して以来、銅陵、上海、天津、大連、四川と5拠点7工場に拠点を拡大し、現在では中国における洗浄サービス業界を牽引する主導的なポジションを獲得している。また、洗浄サービス事業を同社グループのストックビジネスの中核事業にするべく、さらなる成長戦略として拠点の増設、関連新規事業等を検討している。

 ここでは、精密部品に対応する同社の洗浄技術および体制強化の状況について紹介する。

洗浄技術の概要:保有設備と技術

 フェローテックホールディングスでは、長年培った経験を基に、半導体デバイスメーカーや液晶・有機ELといったFPD パネルメーカーの製造装置部品の洗浄サービスを行っている。半導体やFPD製造過程での不良デバイス発生を抑制させるために、ガスの処理などで製造装置部品に付着したコンタミネーションを除去する必要がある。コンタミネーションとは、半導体やFPD 製造過程で発生するガス状および粒子状の汚染物質のことで、不良デバイス発生の原因になる。

 これに対しフェローテックでは、化学洗浄(図1)や超音波洗浄(図2)などによって、コンタミネーションの除去を行っている。

 また、顧客の仕様に合わせてサンドブラスト処理(図3)やプラズマアーク溶射(図4)、セラミックコーティング(図5)など最適な表面処理を行い、部品の再生洗浄処理を行っている。プラズマアーク溶射は、プラズマジェットに粉末材を溶融させ、基材に吹き付けて皮膜を生成させる処理で、これにより耐摩耗性・耐熱性・耐食性・耐絶縁性などの機能が付加される。

 また、高純度の半導体やプロセスパーツを最新の微細化対応設備で洗浄している。クラス100のクリーンルームも完備しており、ナノレベルの繊細で精度の高い洗浄が可能となっている。

 さらに装置部品以外では、たとえば、製造装置向け治具・消耗材である「石英」「セラミック」製品などの再生洗浄などの依頼にも対応している。

 フェローテックホールディングスの洗浄サービスは中国の半導体およびパネル製造の有力企業のほとんどに採用されており、中国での精密再生洗浄市場でシェアNo.1(60%)を占める。また、部品洗浄は定期的に行われるため、ストック型ビジネスとして、安定した受注、収益が見込まれる、同社の経営基盤を支える重要な事業となっている。
 

図1 化学洗浄

 

図2 超音波洗浄

 

図3 サンドブラスト処理

 

図4 プラズマアーク溶射

 

図5 セラミックコーティング

 

 

精密洗浄ビジネスの増強状況や今後の展開

 部品洗浄の2021年3月期売上高は前年比35.2%の増収(図6)で、中国国内に特化した事業であり、半導体、およびFPD(有機EL、液晶)顧客の生産拡大に連動して毎年順調に事業規模を拡大している。半導体マテリアル製品と同様に、顧客の生産稼働に連動する「ストック型」事業のため、安定した売り上げの確保がしやすい(今後も事業拡大が堅調に続く見通し)。5拠点7工場を整備し、増産対応を継続していることから、中国国内でのシェアは60%に迫る。
 

図6 部品洗浄の2017年3月期~2021年3月期 売上高推移

 

 上述の成長戦略の下で、成長をより一層加速させるために、中国子会社の安徽富楽徳科技発展股份(FTSA)を中国のハイテク企業向け市場である科創板市場(スター・ マーケット)へ上場させることが、フェローテックホールディングスグループの企業価値向上に資すると判断、上場準備に入ることが決議されている。

 中国の半導体企業や有機ELなどのパネル企業向けに行う装置部品洗浄サービスはストック型ビジネスとして事業が拡大している。戦略製品である「部品洗浄」は、安徽省銅陵を中心に事業拡大の方針で、安徽省銅陵の政府系ファンドも出資先に加わり、今後事業拡大のプロジェクトを目指す。中国半導体、FPD顧客の新規プロジェクトが相次ぐ環境のため、5拠点7工場体制のうち銅陵第2工場での増産が予定されているほか、華南地区での工場建設も予定されている。このように引き続き顧客の近くできめ細かいサービスを提供し、積極的に洗浄ビジネスの拡大を進めていく計画だ。

 装置部品洗浄の拠点自体は中国であり、同事業は中国市場のみで特化したビジネスだが、日本メーカーが自社装置を中国顧客(半導体など)に販売(導入)し、洗浄等の定期メンテナンスをフェローテックホールディングスに委託するといったケースも少なくない。なお、本事業に関する日本の読者などからの問い合わせについては、フェローテックマテリアルテクノロジーズ(https://ft-mt.co.jp/)が対応する。

 

 

●フェローテックホールディングスの事業をさらに知るには

 

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International Linkage、ドイツメッセ日本代表部として開設

2年 11ヶ月 ago
International Linkage、ドイツメッセ日本代表部として開設kat 2021年05日31日(月) in in

 International Linkage(代表:竹生 学史/東京・世田谷) は、世界最大規模の産業見本市「ハノーバーメッセ」などを主催するドイツメッセ(ドイツ・ハノーバー) より、 日本における同社の代表部に指名され、このたび業務請負の 契約を正式締結した。

 昨年12月以降、ドイツメッセ日本代表部は閉鎖されていたが、今回International Linkage がドイツメッセ日本代表部を引く受けたことにより、ハノーバーメッセやリグナ、インターシュッツ、セマットアジア、 PTC アジア、 エモ・ハノーバーなどドイツメッセ主催の各国際展示会への日本からの出展、来場、プレス関係者への各種サポートを今後、International Linkageが行うこととなる。 

 また、上記展示会の見どころや新着情報なども、積極的に日本国内に発信していく。

 コロナ禍により現在、欧州におけるドイツメッセ主催の展示会はリアル形式での開催がなされていないが、 ハノーバーメッセ デジタル版は本年4月、成功裏に開催されている。一方で、中国ではすでにリアルの展示会も開催され、活況を呈している。

 International Linkageでは、まずは2021年後半から2022年に開催予定のドイツメッセ主催の各展示会情報を発信していく予定だ。

 本件に関する問い合わせ先は、以下のとおり。

■ドイツメッセ 日本 代表部
合同会社International Linkage(合同会社インターナショナル リンケージ)

担当:竹生 学史(たけお・まさひと)
TEL:03(6403)5817
E mail : masahito.takeo@int-llinkage.co.jp
 

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ハイウィン、神戸市の新本社工場が着工、竣工予定は2022年5月

2年 11ヶ月 ago
ハイウィン、神戸市の新本社工場が着工、竣工予定は2022年5月 in kat 2021年05日31日(月) in in

 ハイウィンは、兵庫県の神戸サイエンスパーク(神戸市西区井吹台東町7-4-4)内に新本社工場を建設する。一部地上3階の鉄骨造で敷地面積が約2万4650m2、延床面積約が1万4500m2。総工費は約100億円を予定している。

 新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から参加者を限定しつつ、5月31日には起工式を執り行い、同社のほか工事関係者が参加し工事の安全を祈願した。完成は2022年5月を予定している。新本社工場の設立により、直動機器生産を増強するとともに、ロボットシステム製品にも注力していく。

 

起工式の様子

 

 同社では急激に加速する市場環境の変化やユーザーニーズの多様性に対応するため、変革する製造産業を常に支える企業として2019年から「次世代ものづくりを支える」をスローガンに掲げ、その実現に向け国内体制の再編を進めてきた。今回この取組みの一環として、ユーザーニーズにより細やかに対応することを目的に、国内での製造体制を強化する。自動化機器等のユニット製品、座標ロボット、産業用ロボットなど、製造品目を増やすとともに、リニアガイドウェイやボールねじなどの直動機器の生産能力も増強する。

 新本社工場は、BCP(事業継続計画)を考慮し、震度7でも継続運用が可能な耐震基準で設計。床の耐荷重と厚さを通常の倍以上とし、建物本体の構造とは独立させ揺れによる影響の抑制を図り、精密部品を取り扱うための万全の体制を整えている。

 また、ショールームも用意しユーザーと同社との新たな接点となる施設を目指す。

 新工場着工に際し、同社グローバル本社総裁である卓永財氏は「新工場が稼働することで年間300億円以上のサービスが提供でき、日本国内の製造産業のさらなる発展に貢献する体制が整う。日本に基盤を持つことに大きな意味がある」と述べている。

 また、同社会長である卓文恒氏は「当社は世界的に半導体前工程製造装置メーカーのトップサプライヤーとして座標ロボットの着実な実績を上げてきた。将来は日本の半導体業界にも貢献できると確信している。短納期、少量多品種という市場のニーズに応えるだけではなく、様々な業界の顧客にトータルソリューションを提供し、顧客がより高い付加価値を創造する助力に努めたい」と決意を新たにした。
 同社では「今後も継続的な投資を続けることで、顧客とともに成⾧できると考えている」としている。

 

新本社工場 完成イメージ


 

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THK、ケージずれ防止機構付きクロスローラーガイドの受注を開始

2年 11ヶ月 ago
THK、ケージずれ防止機構付きクロスローラーガイドの受注を開始kat 2021年05日27日(木) in in

 THKは、従来のクロスローラーガイドにケージずれ防止機構を採用したクロスローラーガイド「VRG形」の受注を5月26日から開始した。

クロスローラーガイド「VRG形」

 

 クロスローラーガイドVRG形は、精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストロークで移動することで、高精度かつ軽快なスライド運動が得られる直線案内です。ケージずれの発生を防止する独自のラック&ピニオン機構を採用することで、軽く滑らかな動きに安定性という利点が加わった。

 転動体の循環がない有限ストロークタイプのクロスローラーガイドは、装置の駆動による振動や慣性力、衝撃などによってケージずれが発生することがある。ケージずれは、しゅう動抵抗やストローク量に大幅な変化をもたらし、場合によっては装置の故障原因にもなりうる。ケージずれ防止機構を有したVRG形は、クロスローラーガイド特有のケージずれの発生を抑えると同時に、滑らかで安定した連続動作が可能となり、装置の長寿命化にも貢献する。

 VRG形は、半導体製造装置、電子部品の製造装置や光学式の測定器等での使用に最適で、従来のOA機器および周辺機器といったニーズ以外にも使用用途の拡大が見込まれる。

特徴

・ケージずれの発生を防止するラック&ピニオン機構:独自のラック&ピニオン機構の採用によりケージずれの発生を防止し、安定した動作を実現

・軽く滑らかな動き:精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストローク(転動体の循環がない動き)で移動するため、軽く滑らかに動き、微小送りが求められる箇所での使用に適している

・高剛性で長寿命:2列平行にVRG形を組み付けることで4方向からの荷重を受けることができる。組み付け時には、すきま調整ボルトでローラーに予圧が与えられるため、高剛性の直動案内として使用できる。また、ケージに成形されたローラーポケット(油だまり)はローラーと面接触するため、潤滑油の保持が良く、金属同士の摩耗が少なく長寿命

・既存製品「VR形」と互換性のある取付寸法:取付寸法は既存製品のクロスローラーガイドVR形と同一

2列平行に配列したVRG形

 

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NTN、後輪用ステアリング機能付ハブベアリングを開発

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NTN、後輪用ステアリング機能付ハブベアリングを開発kat 2021年05日27日(木) in in

 NTNは、前輪用ハブベアリングに転舵角度を調整する機構を組み合わせたステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」を、後輪用に改良した「Ra-sHUB(ラスハブ)」を開発した。2025年度に15億円/年の販売を目指す。

Ra-sHUB

 

 ステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」は、世界トップシェアを誇る同社のハブベアリングの設計、製造技術とモータなどの制御技術を組み合わせ、左右各輪の転舵角度の個別補正が可能なモジュール商品。同社では2018年の開発発表後、車両の応答性の向上や燃費改善に貢献する商品として市場に提案を進めてきたが、今回この技術を応用し、大きな転舵角度を持ち、あらゆる懸架装置に対応できる後輪転舵システムとして開発したもの。

 現在、市場にある後輪転舵システムは、適用することで、ホイールベースが長い大型車両においても最小回転半径を小さくするとともに、走行安定性を高め、安全な走行を可能にする。しかし、これらの既存の後輪操舵システムは大型の上、高級車に採用されるマルチリンク方式など一部の懸架装置のみに適用が限定されているほか、構造上大きな転舵角をとることが困難とされている。

 今回開発されたRa-sHUBは小型で、後輪の懸架装置の種類を選ばず、従来のハブベアリングと同様に様々な車両への搭載が可能。トーションビームなどのリンク機構がない懸架装置で後輪転舵するためには、大掛かりな車両の設計変更が必要だったが、Ra-sHUBは比較的容易に搭載でき、あらゆる懸架装置の車両において後輪転舵を実現する。

 開発品の特徴は、以下のとおり。

・後輪の角度を左右独立して制御

・あらゆる懸架装置に搭載可能

・コンパクトな構造

・高剛性、高応答性

・大きな転舵角(±10°)

 Ra-sHUBは、これらの特徴を生かし、車両の情報をもとにタイヤの転舵角度を左右別々に制御することで、車両のコーナリング性能や高速直進時の安定性の向上に貢献。また、タイヤの走行抵抗を抑えることで、燃費改善にも貢献する。

 今後、自動運転技術の開発や普及が進めば、車両運動制御はさらなる高精度化が必要とされるほか、より高い安全性を求めて後輪転舵へのニーズや後輪転舵角度の拡大が見込まれる。

 同社は、本開発品を、危険回避時の安全な走行や、通常走行時の乗り心地の改善に寄与する商品として、各自動車メーカへ提案を進め、自動車の安全性や運転の楽しさの向上に貢献していく。

車両搭載イメージ


 

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NTN、遊星ギヤ用保持器付き針状ころを開発

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NTN、遊星ギヤ用保持器付き針状ころを開発kat 2021年05日27日(木) in in

 NTNは、自動車用自動変速機(AT)などに使用される遊星ギヤ向けに、ころクラウニングと保持器材料を見直し、高速回転対応と長寿命化、静音化を実現した保持器付き針状ころを開発した。AT・無段変速機(CVT)用遊星ギヤや電気自動車(EV)用減速機などへの展開を進めていく。

遊星ギヤ用保持器付き針状ころ

 

 近年、自動車の低燃費化を背景にATの多段化が進んでいる。ATの多段化に伴い、一部の遊星ギヤの回転数が高くなることがあり、遊星ギヤ用軸受には高速回転への対応が求められているほか、多段化により装置内の部品点数が増える一方で、重量を抑えるために軸受を含む各部品は小型・軽量化が図られる。その結果、従来と同等のトルクを出力するために、軸受には高い負荷がかかる上、AT内の各部品の回転抵抗を抑えて省エネ化を図るため、装置内のオイルは低粘度化する傾向にあり、軸受の使用条件はますます過酷になっている。

 本開発品は、「浸炭鋼溶接保持器」と「高負荷条件用新クラウニングころ」の開発により、こうした過酷な使用環境への対応を可能とした。

 保持器は、これまで使用していた特殊低炭素鋼よりも高強度な浸炭鋼(浸炭熱処理を施した肌焼き鋼)を採用し、疲労強度を向上させることで、高速回転性能を従来品比で約10%向上させることに成功した。

 ころについては、ころの面取りと転動面のつなぎ目に発生するエッジ応力を抑える目的で転動面から面取りにかけて数μmの傾斜をつける「クラウニング」部の真円度の向上により回転時のころの挙動を安定させることで、従来品よりも約8%の静音化を達成しており、より静粛性が求められる電動車両のニーズにも対応する。また、クラウニング形状を最適化することにより、傾き条件下においても、接触応力やエッジ応力の増加を抑制し、厳しい潤滑条件での表面起点型剝離寿命を改善する。

 同社では、本商品の提供を通じてATの多段化や小型・軽量化に寄与することで、車両の低電費化・燃費化に貢献していく考えだ。

ATにおける適用箇所

 

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NTN、世界最高水準の小型・軽量化を実現した4WD車リヤ用等速ジョイントを開発

2年 11ヶ月 ago
NTN、世界最高水準の小型・軽量化を実現した4WD車リヤ用等速ジョイントを開発kat 2021年05日27日(木) in in

 NTNは、前輪駆動車ベースの4WD車の従駆動輪(サブアクスル)向けに世界最高水準の小型・軽量化を実現した「サブアクスル・リヤ用小型軽量等速ジョイント」を開発した。

サブアクスル・リヤ用小型軽量等速ジョイント

 

 等速ジョイント(CVJ)は、エンジンまたはモータの動力の大きさ(負荷容量)やタイヤの転舵のための作動角によって、サイズを使い分けている。

 リヤ用CVJには転舵による大きな作動角が不要となるため、リヤ用CVJに必要な作動角に合わせた専用設計によって小型・軽量化した商品として同社は、2015年にリヤ側が主駆動輪となる後輪駆動車や後輪駆動車ベースの4WD車向けに「リヤ用軽量ドライブシャフト」を開発、市場に展開してきた。

 今回開発した「サブアクスル・リヤ用小型軽量等速ジョイント」は、「リヤ用軽量ドライブシャフト」のコンセプトを応用し、前輪駆動車ベースの4WD車のリヤ向けに改良した商品。従駆動輪となるリヤに求められる負荷容量はより小さくなるため、従来品から大幅に小型・軽量化を図った。

 タイヤ側に配置される固定式CVJとデファレンシャル側に配置されるしゅう動式CVJのそれぞれについて、最大作動角の見直しや部品の最適設計などによる部品の薄肉化・小径化により、必要な強度を維持しながら小型・軽量化を実現している。

 軽量化(ステム部を除いた形状)では、同社従来品比で固定式CVJが6.2%減、しゅう動式CVJ が29%減。軽量効果を車両燃費に換算した場合、約0.02%の燃費改善効果(同社試算結果)が見込まれる。

 コンパクト化(外輪外径比)では、同社従来品比で固定式CVJが1.9%減、しゅう動式CVJが12.3%減となった。

 自動車市場においては、環境負荷低減を背景に低燃費化が加速する一方で、北米を中心にグローバルでSUVの人気が高まっているほか、モータをフロント側とリヤ側の両方に取り付けた電動4WD車が次々と発売されており、今後も前輪駆動ベースの4WD車の一層の増加が見込まれる。

 近年、車両開発において環境性能の向上が必須とされる中で、同社では大幅な小型・軽量化を実現した本開発品を市場に提案し、車両の軽量化・低燃費化に貢献していく考えだ。

開発品と従来品の比較

 

適用箇所

 

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NTN、寿命3倍以上の耐水素脆性軸受を開発

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NTN、寿命3倍以上の耐水素脆性軸受を開発kat 2021年05日27日(木) in in

 NTNは、新規鋼材と特殊熱処理技術の組み合わせにより、水素に起因する軸受の早期破損に対して、同社標準軸受と比較して3倍以上の長寿命化を実現する「耐水素脆性軸受」を開発した。用途は自動車および産業機械全般と広範にわたる。


 自動車分野では、100年に一度の大変革といわれるCASEへの対応が重要な課題となっている。市場では電動化を背景に、動力伝達装置のさらなる高効率化が要求され、装置内の潤滑油量の低減、低粘度油化など、軸受には、より過酷な潤滑条件への対応が求められている。これまでにない過酷な使用条件下では、軸受が早期に破損する場合がある。その原因は、水素原子が鋼材に侵入することで鋼材の強度が低下する水素脆性にあるとされ、その対策が求められていた。

 同社が今回開発した「耐水素脆性軸受」は、新規鋼材の採用と新開発の特殊熱処理技術により、この水素脆性による早期破損を抑制し、長寿命化を実現したもの。

 新規鋼材を使用した軸受の軌道面表層には硬質で微細な金属化合物が多数分散しており、希薄な潤滑条件下における金属接触でも摩耗しにくく、水素原子の発生源となる金属新生面(金属表面のごく薄い酸化鉄層が除去された面)の露出を抑制する。

 また、水素原子が発生した場合でも、その微細な金属化合物が、水素原子の軸受内部への侵入速度(拡散)を抑制。その結果、多量の水分を潤滑油中に含む急加減速運転条件において、開発品の寿命を同社標準軸受と比較して3倍以上に向上させることに成功した。さらに、特殊熱処理工程における焼入れでは、軸受軌道面の窒素濃度を高める浸窒処理を行うことで、疲労が進行しにくくなるため、耐異物性も向上しており、異物混入潤滑条件下における長寿命化も実現している。

 なお、新規鋼材は、熱処理工程におけるCO2排出量を減少させる成分を選定し、環境負荷の低減を図っている。

 

水素原子が鋼に侵入し、早期破損に至るメカニズム

 

同社標準品と開発品の比較写真

 

水素脆性寿命試験結果

 

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THK、サービスロボットがNTT ComのExTorchプログラムに採択

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THK、サービスロボットがNTT ComのExTorchプログラムに採択kat 2021年05日21日(金) in in

 THKのサービスロボット「SEED-Noid-Mover」(https://www.seed-solutions.net)が、NTTコミュニケーションズ主宰のオープンイノベーションプログラム「ExTorch Open Innovation Program」(https://www.ntt.com/business/lp/extorch.html)のパートナーに採択された。

サービスロボット「SEED-Noid-Mover」

 

 「社外との共創により、想像を超えて灯火が拡がり、創造を超えた世界をつくっていく」との意味が込められた「ExTorch(エクストーチ)」は、NTT Comグループが保有する技術、インフラ、サービスなどの豊富なリソースを活用して新たな価値を共創するオープンイノベーションプログラム。同プログラムのテーマの一つである「完全無人化された次世代データセンターの創出」に対して今回、THKのサービスロボット向けプラットフォームロボットSEED-Noid-Moverが選ばれたもの。

 SEED-Noid-Moverは、人の動作の再現を可能にした汎用人型等身大プラットフォームロボット。移動台車と人型の上半身を一体化させた、等身大のスレンダーな人型である点が特長で、インターネット環境さえあればどこでも遠隔操縦可能、さらには自律動作等の開発用ベース機体としても幅広く活用できる要素を備えている。

 ExTorchへの採択にあたっては、データセンター内に「SEED-Noid-Mover」を投入することで、従来、人が行っていた作業を無人の状態でも滞りなく遂行できる環境が生まれ、「完全無人化されたデータベースセンター」の実現に大きく貢献できる可能性が評価された。

 SEED-Noid-Moverの特徴は以下のとおり。
・省配線・スマートな設計:分散配置コントローラシステムを採用し、4芯(電信・電力供給)を束ねた1本のケーブルをデイジーチェイン接続して各コントロール間の通信を行うことで、省配線を実現。さらに、スマートな設計を可能にする小型で高推力の直動アクチュエータ「Smart Actuator BA」を搭載

・低消費電力:最大定格電力2~10Wのステッピングモータを駆動部品として使用しており、全軸を稼働させても消費電力は最大600W程度。長時間の稼働が可能

・高耐久:主要部品にはボールねじ、ロッドエンド、クロスローラーリングなど、同社の高信頼部品群を使用。ステッピングモータと併せて、高耐久性を実現

・ニーズに即した開発をサポート:モータドライバ単位でのパラメータ設定やスクリプト編集が可能な「SEED Editor」をはじめ、ロボット制御に必要な、様々なレイヤーでの基本ソフトウェアを取り揃え、ユーザーのニーズに合わせた開発環境の構築をサポート

kat
Checked
1時間 17 分 ago
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