本書は、30余年に及ぶ潤滑油業界でのトライボロジー研究開発、20年に及ぶ大学でのトライボロジー教育と、半世紀以上にわたりトライボロジーの発展に貢献してきた著者が、上述のトライボロジーに関わる技術者のニーズに応えるために、トライボロジー全般の基礎を容易に学べるように、また分野の偏りがないように、レベル合わせに注力して執筆したもの。著者の既著である『図解トライボロジー』を基にしつつ、教育機関での教科書として使いやすいように構成を変更したほか、最近の研究成果やトライボ設計に使える式を適宜盛り込むなど、現在トライボロジーに関わる技術者に対しても興味ある内容にまとめている。
本書は、2007年の日本トライボロジー学会創立50周年記念事業の一環で、『固体潤滑ハンドブック』新版として企画されたもの。最先端の固体潤滑や試験法および各種カーボン系新素材など最新の技術と情報について、固体潤滑に関わる専門家68名の執筆陣が詳細に、わかりやすく解説した。固体潤滑分野での貴重な文献として、産業における試験・研究のほか、様々な分野への応用が期待される。
精密工学における加工技術、特に超精密位置決め技術の発展は顕著であり、本書は、科学技術の基礎のレベルダウンが叫ばれる中、意識的に精密工学の基礎を重視しつつ、関連技術者・学生に向けて開設したもの。
「ものづくり産業」における科学と技術と工学という理系職業人の思考と仕事の全体像を、初心者にも理解しやすい多くの具体例で明快に説明する初めてのテキスト。
ある課題に対し考え得る無数の対応策の中から、最も実現可能で効果が見込める「筋のよい答え」を確実に選び取るための思考法について、具体的な事例をまじえ解説。
海外軸受技術研究グループの吉武立雄氏による新連載「ピラミッドとトライボロジー―巨石を運んだのはすべり軸受か、ころ軸受か―」が『機械設計』(日刊工業新聞社刊、 http://pub.nikkan.co.jp/mgz/sekkei/ )3月号から始まった。軸受事始めの謎に迫る。