日本半導体製造装置協会、新春賀詞交歓会を開催
日本半導体製造装置協会(SEAJ)は1月15日、東京都千代田区の東京會舘で「2026年 新春賀詞交歓会」を開催した。
挨拶に立った河合利樹SEAJ会長(東京エレクトロン社長/CEO)は「2025年のICT業界を振り返ると、ハイパースケーラーの設備投資が2024年比で40%増の 315億ドル、日本円で約50兆円に達するなど、AIへの投資が話題になり、この流れを受けて2025年の半導体市場もデータセンター向けの先端ロジックやHBMを含むメモリー需要の増加があった。12月2日に公表されたWSTS(世界半導体市場統計)によると2026年の半導体市場は9755億ドルと予想されており2030年頃に1兆ドルという以前の市場予測に対し大幅な前倒しとなる見込みだ。これらを踏まえSEAJは本日、半導体・FPD製造装置についての最新の需要予測を発表した。2025年4 月~本年3月までの日本製半導体製造装置の販売高は、前年度比3%増の4兆9111億円と予測。これは台湾ファウンドリーの2nm (GAA)投資の本格化、HBMを中心としたDRAM投資の底堅さによるもの。また、本年4月から始まる2026年度はDRAM投資拡大の継続に加え、AIサーバー向け先端ロジック投資拡大が期待されることから、12%増の5兆5004億円とした。2027年度もAI関連の需要が高水準で続くため、2%増の5兆6104億円と予測した。足元では A Iサーバー向け半導体の供給不足に対して、投資の前倒しや追加の動きもあり、さらなる上方修正の可能性も高まっている。一方、FPD製造装置については、2025年度は韓国と中国でG8.6クラスの基板を使ったOLED投資が開始されたが、3月までの販売計上タイミングを精査した結果、3%増の3490億円と予測した。2026年度もG8.6基板OLED投資は行われるが、一部は翌年度に繰り越されるため横ばいの3490億円と予測した。2027年度はOLEDの前年度繰り越し分と、TV画面サイズの大型化による投資を合わせ、23%増の4292億円と予測した。1947年のトランジスタ誕生以来、半導体の技術革新はICT産業の成長を力強く牽引してきた。我々は現在AIの時代におり、その先の未来についても量子コンピューディングや次世代の通信規格6G、7Gの実用化と、ICT産業はさらに成長していくことが予想される。しかし、そのような未来の実現に向けて克服しなければならない課題もある。AIの普及によってデータセンターの需要は急速に増加しており、2030年には現在と比べてデータセンターの電力消費が約130%増加すると予測されている。また、CO2排出量についても再生可能エネルギーの導入は進むものの、2024年の1.8億tから 2030年には 3.2億tと 80%も増える恐れがある。データセンターは社会を支える重要なインフラであるため、地球環境保全に向けた対策が一層求められており、各企業の社会的責任も大きくなっている。SEAJは業界共通の課題として、サステナブルな社会を実現するためのネットゼロ、PFASに代表される環境規制物質への対応、地政学やサプライチェーン、そして将来の半導体産業を支える人材育成などの課題に対して、会員企業各位や本日ご臨席いただいているアカデミア、行政の皆様とともに一丸となって取り組んでいきたい」と語った。
挨拶する河合会長