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Rtec-Instruments、第1回セミナー&ユーザーズミーティングを開催
Rtec-Instruments(https://rtec-instruments.com/?lang=ja)は7月11日、東京都葛飾区の東京理科大学 葛飾キャンパスにおいて、同大学 工学部 機械工学科 教授の佐々木信也氏の協力のもと、Rtec-Instruments日本法人(社長:國井卓人氏)立ち上げ後初となる「第1回セミナー&ユーザーズミーティング」を開催した。佐々木氏によるトライボロジー特性評価の基礎に関するセミナーのほか、Rtec社の企業紹介やプロダクトポートフォリオ、新規アプリケーション、製品アップグレード情報、新規ビジネスなどについて紹介がなされたほか、同社の多機能トライボメーター(摩擦摩耗試験機)や三円筒転がり疲労・耐ピッチング性評価試験機などの実機見学・デモなどが実施された。
開催のようす
当日はまず佐々木氏が「トライボロジー特性評価の基礎」と題して講演した。今後の課題としてはトライボロジー分野におけるDX推進があるが、それにはベースとなる基本データを蓄積するメカニズムや、基礎的な知見の集約と体系化、評価・分析技術が重要で、評価・分析技術においてはデータ活用のための互換性(標準化・デファクト)と、膨大なデータ取得に対応する複合・自動化が必須、と説明。求められるトライボロジー特性に関する評価・分析装置としては、摩擦試験機では①データの汎用性と信頼性:試験手順の標準化(プロトコル)=デファクトスタンダード試験機、②点のデータから面・空間のデータへ:連続した測定条件下でのデータ取得=多機能型摩擦試験機、③感性価値の定量化:官能評価との高い相関=カスタマイズ試験機、などが求められ、関連する評価・分析装置では、①摩擦・摩耗データとの紐づけ=分析機能複合型評価装置、②表面物性データ:表面極近傍の高精度な測定、などが求められると総括した。
講演する佐々木氏
続いて、Rtec社日本法人社長の國井氏から、新製品のベンチトップ型多機能摩擦摩耗試験機「MFT-2000A/2000」について、①ストロークと荷重をソフトウェアで制御、②摩擦力や摩擦係数など基本的な摩擦試験情報を自動取得、③特注サンプルの固定ホルダ、④AE、ECRなどのセンサーを搭載可能、といった特徴を紹介した。また、3Dプロファイラについて今秋から画像解析ソフトウェアが標準搭載化される予定であるや、航空宇宙分野や固体潤滑剤の評価に適した真空トライボメーターを開発したことなどが報告された。また、新規ビジネスとして、今後は受託試験や試験片製作に対応していく予定で、米国本社から各国へのトップダウンを廃止し、日本法人を含む各拠点がプロダクトスペシャリストとして開発・サポートを実施していくことを表明した。
発表する國井氏
Rtec社 アプリケーション&セールス マネージャーの兒島正宜氏が、転がり滑り摩擦・転がり接触疲労をテーマに発表。転がり摩擦試験機としてモジュール交換式で摺動形態の自由度が高い多機能型摩擦摩耗試験機MFT-5000を、転がり疲労試験機としてAEセンサーや加速度センサーで疲労を検知でき転がり接触疲労(RCF)試験や耐ピッチング評価、耐スカッフィング評価ができる最新型二円筒/三円筒疲労試験機「TRT-1000/MTP-3000」を紹介した。
発表する兒島氏
最後に、Rtec社販売代理店である三洋貿易の狩野陽平氏が、同社が主に取り扱うRtec社製品である多機能摩擦摩耗試験機MFT-5000について、潤滑性の耐摩耗性・極圧性評価、ベルト式CVT油の金属間摩擦特性試験、プラスチックの滑り摩耗試験、金属加工油のタッピングトルク評価といった日本国内での代表的なアプリケーションの紹介や、3Dプロファイラ―、2D capasitiveセンサー、トラクション試験モジュールなどの新技術について紹介した。
発表する狩野氏
以上のセミナーに続いて、三円筒型ピッチング試験機MPT-3000、スクラッチ&インデンテーション試験機SMT-5000、多機能摩擦摩耗試験機MFT-5000を用いたデモンストレーションの見学会が行われた。
スクラッチ&インデンテーション試験機SMT-5000を用いたデモンストレーションのようす
同社では今後、テーマ別、アプリケーション別に定期的にセミナー&ユーザーズミーティングを開催していく計画だ。
kat 2023年7月27日 (木曜日)