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日本粉末冶金工業会、2021年度工業会賞を発表

4年 1ヶ月 ago
日本粉末冶金工業会、2021年度工業会賞を発表 in kat 2021年11日17日(水) in

 日本粉末冶金工業会はこのほど、2021年度工業会賞を発表した。工業会賞は、1979年度に粉末冶金工業普及事業の一環として創設され、2021年度で43回目になる。

 工業会賞は、工業会事業に貢献した人を表彰する「業界功労賞」と優れた粉末冶金製品を表彰する「新製品賞」、優れた原料粉末を表彰する「原料賞」、優れた製造設備を表彰する「設備開発賞」に分かれている。「新製品賞」は、さらに「デザイン部門」、「材質部門」、「製法開発部門」に分けて審査され、2003年度から、選考委員会で特に優れた受賞案件とされたものに「工業会大賞」を授与している。また、賞の対象にならなかった応募の中から、特徴のあるものを「奨励賞」として表彰している。

 今回の表彰内容は以下のとおり。

 

■新製品賞・デザイン部門

・住友電気工業「PHEV用トランスミッションのパーキング部品の開発」…成形方向の見直しを含む大胆なデザイン変更による大幅な加工コスト削減はデザイン部門に相応しく、技術的に高く評価された。このような設計発想は今後の設計者に大いに参考になるところであり、業界として啓蒙すべき好例であるとともに、自動車電動化による類似のパーキング部品の需要拡大も期待される点が評価された。
 

住友電気工業「PHEV用トランスミッションのパーキング部品の開発」

 

・住友電気工業「アキシャルギャップモータ用圧粉磁心の開発」…アキシャルギャップモータ用の圧粉磁心の量産化を実現し、技術の新規性、業界への貢献度がともに高く評価された。成形、ボルト穴加工、絶縁塗装のそれぞれの要素技術に工夫が見られ、それらの総合的な技術力の高さによりエポックメイキングな量産化を可能にした開発。今後、車載を含めたモータへの展開が期待される。
 

住友電気工業「アキシャルギャップモータ用圧粉磁心の開発」

 

・住友電気工業「HEVクラッチ係合(高圧)用途の高効率電動オイルポンプ部品」…成形金型のクリアランス半減や均一給粉技術の適用により、ロータの大幅な高精度化を達成した点が評価された。熱膨張差に着目してアルミダイカスト製が主流だった本ポンプ部品の焼結化は、粉末冶金の用途拡大に寄与する点が評価された。
 

住友電気工業「HEVクラッチ係合(高圧)用途の高効率電動オイルポンプ部品」

 

・ファインシンター「1モータハイブリッド用スプロケットドライブの焼結化」…CAE解析を駆使した成形工程および1コイル1ショット高周波焼入れ条件の最適化、フレージング加工の導入等、要素技術を結集させた総合力の高さが評価された。鍛造に対して大幅なコスト削減を達成しており、HV用途での横展開も期待される。
 

ファインシンター「1モータハイブリッド用スプロケットドライブの焼結化」

 

・ポーライト「シェールガス掘削ツール用button部品の開発」…シェールガス開発という焼結部品には馴染みのない分野を開拓した点や、焼結体の弱点である低靭性を被破壊性の良さと捉えた発想が高く評価された。これまでに例のない用途への適用であり、顧客と連携し商品化した好例として評価された。
 

ポーライト「シェールガス掘削ツール用button部品の開発」

 

・ポーライト「ロボット掃除機吸引モータ用軸受の焼結化」…形状、材質、含浸油それぞれにおける要素技術を上手に組み合わせることで、静音性と25000rpmという高速回転への対応を実現し、ボールベアリングからの置き換えを実現した点や、今後ますますの普及が見込まれるロボット掃除機や、静音性を求められるその他の家電への展開も期待される点が評価された。
 

ポーライト「ロボット掃除機吸引モータ用軸受の焼結化」

 

■新製品賞・材質部門

・ファインシンター「低トロリ線摩耗を実現した銅系焼結合金すり板の開発」…硬質粒子、固体潤滑剤、母材それぞれに工夫を凝らし、すり板自体の耐摩耗性とトロリ線攻撃性というトレードオフ関係にある要求特性のバランスを実現させた材料開発が高く評価された。顧客での現車試験での効果は大きく、今後も拡販が期待される。
 
 

ファインシンター「低トロリ線摩耗を実現した銅系焼結合金すり板の開発」
■奨励賞

・ファインシンター「大型車EPBユニットへの焼結部品の採用」…組み合わせ技術により製品化に至った点が評価されるとともに、強度を求められる大型車用EPB用途が、焼結品の優位性が示される好例である点が評価された。
 
 

ファインシンター「大型車EPBユニットへの焼結部品の採用」

 

kat

イグス、ESD対策、食品接触・高温環境向けの耐摩耗すべり軸受材質を新開発

4年 1ヶ月 ago
イグス、ESD対策、食品接触・高温環境向けの耐摩耗すべり軸受材質を新開発 in kat 2021年11日17日(水) in in

 イグスは、導電性を備えた新しい耐摩耗性高機能ポリマー「イグリデュールAX500」を開発した。イグリデュールAX500は、イグリデュールA500をさらに進化させた材質として、250℃までの高温環境で使用できる。無潤滑・メンテナンスフリーで耐薬品性に優れ、FDAおよびEU10/2011に準拠しているため、食品・包装機械での使用に適している。

イグリデュールAX500製すべり軸受

 

 例えば、グミを袋に入れる作業には、高感度のメカニズムを備えた計量システムが使用されており、数千個の袋が一瞬の間に充填・包装され、その後様々な機構によってグミの入った袋が箱に入れられていく。このような機械の高速動作ではあらゆる部品に負荷がかかり、特に軸受が摩耗しやすくなる。

 今回開発したイグリデュールAX500製すべり軸受は、軸受部のメンテナンスフリーと耐久性向上を実現。静電気散逸性を備えているため、袋同士がくっつかず、作業員が静電気ショックを受けることもない。機械の可動部にESD対策を講じていない場合、アーク放電が発生することがあるほか、小麦粉加工のように粉塵の多い環境では粉塵爆発を引き起こす可能性もあるが、開発材はESD対策が施されているため、こうした事故を防止できる。

 イグリデュールAX500はまた、高温環境に対応しており、オーブンやボトル洗浄などの用途に使用できる。耐薬品性に優れているため、強力な洗浄剤によってダメージを受けることもない。FDAおよび欧州委員会規則(EU) No. 10/2011 に準拠しているため、食品接触の環境にも適している。また、トライボロジー的に最適化されたポリマーに固体潤滑剤が埋め込まれているため、潤滑剤が要らない。

 イグリデュールAX500 製すべり軸受は食品分野で多用されるステンレス製軸受とは異なり、無潤滑・メンテナンスフリーに加え、コスト削減に貢献し、かつ軽量化が図れる。

 イグリデュールAX500は、食品と接触する用途向けのイグリデュールA500に比べ、はるかに優れた耐摩耗性を持つ。ドイツ・ケルンにあるイグスの社内試験施設で、イグリデュールA500製すべり軸受とイグリデュールAX500製すべり軸受について、ステンレス軸上で摩耗試験を行ったところ、イグリデュールAX500はイグリデュールA500に比べて摩耗量が最大1/3という結果が得られた。

kat

11/15に第3回ブロードバンド加工技術セミナーが開催

4年 1ヶ月 ago
11/15に第3回ブロードバンド加工技術セミナーが開催

 「第3回ブロードバンド加工技術セミナー」が11月15日に開催された。

 九州大学大学院 黒河研究室と理化学研究所 大森素形材工学研究室ではこれまで、機械分野から光学応用、新素材やエネルギー分野にまで及ぶ広範な先進デバイス開発に寄与させるべく、ナノからピコプレシジョン領域を目指す新しい加工技術の共同研究を進めてきた。本研究の進展によって、ブロードな表面精度要求に対し、一連のプロセス精度をシームレスにつないで、狙いの素材に対して狙いの精度を最も効率よく得るブロードバンド加工技術の確立と展開が期待されている。

 こうした背景から、研究の加速とともに産業界のものづくりニーズへの波及を図るべく、2018年11月19日に「第1回:ブロードバンド加工技術セミナー」が、2019年12月11日には「第2回ブロードバンド加工技術セミナー」が開催されるに至っており、さらに今回、上述のコンセプトに基づき、超精密切削、研削、研磨に関わる最新の話題を集め、本年11月15日に第3回目のブロードバンド加工技術セミナーが以下のとおり開催されたもの。

環境制御とプラズマ技術を融合した未来の精密研磨テクノロジー

 当日はまず、九州大学名誉教授でDOI Laboratory代表取締役の土肥俊郎氏が、環境制御とプラズマ技術を融合した未来の精密研磨テクノロジーについて話題提供を行った。
環境制御型研磨加工はBell-Jarと呼ばれる加工環境を制御できる密閉型容器を応用したもので、内部の温度、気体や光反応などを制御することで、化合物半導体や難削材の高効率な研磨が実現できるものである。今回、さらにプラズマ技術を融合させることによって、画期的な研磨特性を実現できる未来の研磨テクノロジーについて総括的に解説がなされた。

土肥俊郎氏の講演資料より

 

ELID研削法とそれを応用した微細加工技術 イオンショット法とナノカーボン粒子を援用した切削法を応用した超加工テクノロジー

 続いて、理化学研究所 大森素形材工学研究室 主任研究員の大森 整氏が、独自の発明技術であるELID研削法とそれを応用した微細加工技術、さらに独自のイオンショット法とナノカーボン粒子を援用した切削法を応用した超加工テクノロジーについて、総括的な話題提供を行った。

 ELID研削法は、同氏が大学院修士課程在学中に発明して以来、産業界に広く普及しているが、近年、その標準化へ向かう動きや、新しい応用分野、デバイス開発に関するトピックスが提供された。

 微細加工技術については、最新のデスクトップナノ加工システムとその応用事例についての解説がなされた。

 最後にイオンショット法とナノカーボン援用切削による、望遠鏡用レンズ開発の事例と経過について、ホットな話題提供がなされた。特にナノカーボン援用技術に関しては、切削工具寿命を延ばし切削現象を良好に制御できるトライボファブリケーション技術の一つとして、今後の進展が期待されるものである。

大森 整氏の講演資料より

 

電気防錆法によるグリーンマニュファクチャリング

 最後に、岩手大学助教、理化学研究所客員研究員である西川尚宏氏が、SDGsに配慮した電気防錆法によるグリーンマニュファクチャリングについて解説した。

 電気防錆法は同氏の発案に基づく独自手法であり、加工液として水道水などをそのまま使用しても工作物や工作機械に錆の発生などの影響をきたさない未来のグリーンテクノロジーの一つで、研削加工、切削加工を問わず適用ができる基本技術である。

 また、本技術に関連して、加工液のクリーン循環システムの構築、工作物の防錆保管方法などの研究についても紹介がなされた。

西川尚宏氏の講演資料より

 

 本セミナーは、オンラインで開催されたが、講師と参加者間での質疑応答やディスカッション、当該技術分野に関する活発な情報交換が行われた。

kat 2021年11月17日 (水曜日)
kat

Optimol社、振動摩擦摩耗試験機の入門機をリリース

4年 1ヶ月 ago
Optimol社、振動摩擦摩耗試験機の入門機をリリース

 Optimol Instruments Prüftechnik社は、振動摩擦摩耗試験機(SRV)の入門機として、ETS(Easy Tribology Screener)をリリースした。日本総代理店であるパーカー熱処理工業(https://pnk.co.jp/)ではすでにETSを川崎事業所内に導入・設置し、デモ試験を始めている。

パーカー熱処理工業・川崎事業所内に設置されたETS(Easy Tribology Screener)

 

 ETS は、摩擦摩耗試験機市場のマーケットリーダーであるOptimol社が開発・製造した、トライボロジー分析のための理想的な入門機。最大300Nの荷重に対応、コーティングや潤滑剤、添加剤、基材等の分野におけるニーズを満たしている。卓上タイプのETSはまた、試験中の潤滑剤の状態観察や予防保全用途にも最適な機器となっている。

 ETSはトレーニングがほとんど必要なく、簡単かつ直感的に操作できるため、納入初日から高品質な試験結果が得られるほか、ETS を使用した摩擦摩耗試験の費用対効果が高くなる。

 測定可能なパラメータならびに値は、以下のとおり。
・摩擦係数:0.001~0.5
・荷重:0.3~300N
・ストローク:0.01~3.00mm
・周波数:10~70 Hz
・ブロック温度:室温~200℃
・オンライン摩耗測定

 試験形態は、以下のとおり。
・点接触(ボールφ4mm・6mm・10mm)
・線接触(縦型φ6×8mm)

 試験原理は、以下のとおり。
・運動パターン:正弦波の並進オシレーション
・下部試験片は摺動する台座に設置
・周波数、ストローク、荷重、温度、試験時間等のパラメータの設定
・下部試験片の摺動による横方向の摩擦力をオンラインで測定並びに記録
・オンライン摩耗測定

 摩擦ならびに潤滑形態は、以下のとおり。
・境界摩擦
・混合摩擦
・弾性流体潤滑
・オイルバス式を含む飛沫潤滑

 摩耗条件は、以下のとおり。
・ アブレシブ摩耗
・フレッチング

 ETS導入のメリットとしては、以下が挙げられる。
・予防保全部門における潤滑剤の現場での状態観察に適している
・摩擦摩耗、コーティング、潤滑剤、添加剤、基材のトライボロジー性能を明確にする基本的なパラメータに関する高品質な測定結果
・品質向上並びに製品開発の最適化
・比較可能な結果により、実際の挙動の可能性について決定する際の信頼性を確立
・製品開発の順位付けに適した摩擦摩耗に関するデータを測定可能
・300N以下での自動車用および工業用潤滑油の摩擦摩耗のスクリーニング試験
・コーティングの摩擦摩耗性能
・代替燃料を使用した燃料噴射ノズルの基材評価試験
・容易な操作性とスピーディーな試験開始により、試験のコストパフォーマンスを向上
・高い処理能力により、試験結果を即座に入手可能
・中小企業のニーズに合わせたトライボロジーに関するノウハウの活用
・移送ならびに設置場所変更が容易
・幅広いトライボロジー試験材料

 

二つの異なる材質(100Cr6(SUJ2相当)ならびに超硬合金)のボールに対する
DLC膜の摩擦係数の測定例


 

kat 2021年11月17日 (水曜日)
kat