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BASF、旭化成ロイカ事業部にバイオマスバランス・アプローチによるテトラヒドロフランを供給
BASFは、旭化成のロイカ事業部に、バイオマスバランス・アプローチによるテトラヒドロフラン(THF BMB)を供給する。旭化成は、BASFのTHF BMBを使用して、ロイカ®ブランドのもと、サステナブルなマスバランスグレードのプレミアムストレッチファイバーを生産する。今回の提携は、旭化成の顧客による新しいサステナブルなアパレルコレクションの立ち上げをサポートすることを目的としたもの。
ロイカ®はMB(マスバランス アプローチ)ストレッチファイバーを同社の多くの製品にオプションとして供給している。同ブランドはMBストレッチファイバーで市場に進出予定で、すでに複数のアパレルメーカーと協議を開始している。
BASFのTHF BMBは、既存製品と比較して製品カーボンフットプリント(PCF)が大幅に削減されていることが評価されているが、これはフェアブント(統合生産拠点)での製造において、使用する一定量の化石原料を再生可能原料に置き換えることによって実現している。旭化成は、BASFのTHF BMBの使用により、同社の既存製品と比べてCO2排出量を約25%削減できる。また、同社独自のマスバランス方式と再生可能エネルギーを生産に導入することで、旭化成は製品のCO2排出量をさらに約25%削減し、CO2排出量を既存製品よりもトータルで約50%削減することを目指す。
BASFのTHF BMBは、大規模な投資や製品フォーミュレーションの変更を必要としないドロップイン・ソリューションで、従来の製品と同一の品質と特性を保持できる。
BASF中間体事業本部アジア太平洋地域のジオール&デリバティブ事業管理部門 ディレクターであるチュン・ガ・プア氏は、「旭化成とのサステナビリティパートナーシップによる発展を大変うれしく思う。世界のアパレル市場では、よりサステナブルな原料を採用する傾向が強まっている。当社はバイオマスバランス・アプローチ開発のパイオニアとして、顧客が低炭素で循環型のバイオ経済への移行を加速できるようにサポートしていく。そして、消費者がサステナブルな製品の十分な情報を得た上で、購買を判断できるように促し、よりサステナブルなテキスタイルのバリューチェーンを構築していく」と語っている。
旭化成のライフイノベーション事業本部 ロイカ事業部の事業部長である神山剛啓氏は、「革新的な素材の開発と製造におけるグローバルリーダーの一社として、当社は事業の柱である独自性とサステナビリティを結びつける取り組みにおける新たな一歩と捉えている」と述べている。
THFはエーテルのような臭いを持つ無色の水混和性の液体。この場合、THFは ポリテトラヒドロフラン(PolyTHF®)の製造に使用され、高弾性のスパンデックスやエラスタン繊維の原料になる。さらにTHFは、有機物質に対して中間的な極性を持つ有機溶媒として機能し、さまざまな合成の反応溶媒や出発物質として使用される。
旭化成のロイカの持続可能なマスバランスグレードのプレミアムストレッチファイバーには、BASFのTHF BMBが使用されている
BASF、独ルートヴィッヒスハーフェン拠点で中分子ポリイソブテンの生産能力を拡大
BASFは、OPPANOL®(オパノール) Bの製品名で販売されている中分子ポリイソブテンの、自社拠点における生産能力を25%拡大する。今回の投資は、高品質の中分子ポリイソブテンに対する世界的な需要の高まりに対応するためのもので、2025 年前半までに、生産能力の拡大を完了する予定。
BASF 燃料・潤滑油ソリューション部門 シニア・バイスプレジデントのレナ・アダム氏は、「今回の中分子ポリイソブテンの生産能力拡大によって、BASFはさまざまな業界の顧客からの厳しい要求に応え、顧客の成長をサポートする、信頼できるサプライヤーになりたいと考えている」と語っている。
中分子ポリイソブテンは、自動車、建設、エレクトロニクス、食品・包装業界など、さまざまな業種の製品に必要不可欠なコンポーネントで、用途としては、表面保護フィルム、窓枠用シーラント、電池用バインダー材料、また食品包装材などが挙げられる。
BASF のグローバル・マーケティングおよび製品開発、燃料・潤滑油ソリューション部門のバイスプレジデントであるターニャ・ロスト氏は、「BASFの中分子ポリイソブテンOPPANOL® Bの生産能力を拡大することで、顧客はエネルギー効率の高い住宅など、持続可能な開発に貢献する革新的なソリューションによって成長できるようになる。主要原材料への後方統合を強化することで、中分子ポリイソブテンの世界的リーダーとしてのBASFの強みを最大限に活用していく」と述べている。
JASIS2023開催、表面試験・評価・分析機器などが展示
日本分析機器工業会と日本科学機器協会は9月4日~6日、千葉市美浜区の幕張メッセ 国際展示場で、分析機器・科学機器の総合展示会「JASIS2023」を開催した。展示会では、354社・機関、1096小間(昨年322社・機関、982小間)の出展と「新技術説明会」、「JASISトピックスセミナー」の講演が多数催された。リアル展示会への来場者は16115名(昨年12465名)、新技術説明会の聴講者数は6908名(同9884名)、トピックスセミナーの聴講者数は4991名(昨年2654名)だった。表面試験・評価機器関連では以下のような展示があった。
JASIS2023のようす大塚電子( https://www.otsukael.jp/ )は、測定する人も場所も選ばずに、瞬時に対象物(フィルムやガラスなどの透明材料)の三次元情報として、光の波の情報全て(光波動場)を独自の波面センサで取得して、可視化する光波動場三次元顕微鏡「MINUK」を紹介した。観察および測定対象(以後、対象)から生じる光波動場を、結像素子を介さずに波面センサに記録して、任意の面の像を計算処理で生成する。視野700×700μm、深さ1400μmの三次元情報を対象にフォーカスを合わせることなく2秒未満(標準)で取得して、取得した三次元情報を、後から無段階で任意面を再生できる(デジタルリフォーカシング)。また、防振に優れた独自設計のため設置環境をあまり気にしないで済む。
大塚電子「MINUK」JFEテクノリサーチ( https://www.jfe-tec.co.jp/ )は、シリコンウエハやガラス、樹脂フィルム、金属などの表面の0.1~50μmの薄膜の膜厚分布を短時間に高精度で測定・表示できる膜厚分布測定装置「FiDiCa(フィディカ)」を紹介した。面分光が可能な同社独自のイメージング分光器「インスペクター」を用い、薄膜の分光スペクトルを測定し、分光干渉法を利用した独自アルゴリズムにより、膜厚の分布を高解像度かつ高精度に測定する。従来の分光干渉法を用いた膜厚計は、点測定のため、走査して面分布を測定すると100点でも1時間以上要していたという。本装置では、150万点の膜厚データを約10分で測定することができ、大幅な効率化が図れる。測定モードは、高精細と高速の二つのモードを備えている。A4サイズの対象を高精細モードで0.2mmメッシュでは約10分間で測定する。高速モードで3mmメッシュでは約15秒間で迅速に測定が行える。
JFEテクノリサーチ「「FiDiCa」」島津製作所( https://www.shimadzu.co.jp/ )は、堀場製作所と共同開発を行った「LC-Ramanシステム」の実機を展示した。同システムは島津製作所の高速液体クロマトグラフ(HPLC)と堀場製作所のラマン分光装置を融合させた計測機器。HPLCの「わける」技術とラマン分光装置の「みえる」技術の融合により、計測の精度や効率を大幅に高めるとともに未知成分の検出も期待できる。HPLCとラマン分光装置をつなぐ専門ソフトウェア「LiChRa(リクラ)」を搭載し、それぞれから得られたデータや試料情報を紐付け一元管理を行う。アプリケーションとしては、ヘルスケア分野ではバイオマーカー探索や生体中成分の分析、食品分野では糖類、脂肪酸の組成分析や新規機能成分の探索、化成品分野では合成化合物の構造推定、不純物評価、化粧品などの成分構造変化分析など。
島津製作所「LC-Ramanシステム」新東科学( https://www.heidon.co.jp/ )は、直交バランスアーム方式や測定中にカバー可能な機構を採用したスタンダードモデルの摩擦摩耗試験機の実機を展示した。摩擦力を測定する荷重変換器を測定子直上に配置し、不要な機構をなくしたことにより、高いレスポンスとセッティングの誤差を排除した。また、試料テーブルの摺動方向をアームに対して直交させことにより、往路復路の荷重変動をなくし耐摩耗性評価の信頼性を大幅に向上させた。さらにY方向ステージを標準装備して13mmストロークするように設計、一度試験が終わった後もサンプルを付け替えることなく別の部分で測定が行える。オプションのトライボソフトを使用するとパソコンから簡単に条件入力、解析、さらに試験操作まで行える。
新東科学「トライボギアTYPE:40」THK( https://www.thk.com/ )は、軸受に求められる機能と非磁性を高次元で両立する直動案内「LMガイド」、ボールねじ、ボールスプライン、クロスローラーリングなどの「高機能非磁性製品」を紹介した。磁気をほとんど帯びず、かつ軸受に適した硬度を持つ特殊合金「THK-NM1」を使用することで、比透磁率が1.005未満という高水準の非磁性を実現、強磁場を発生させる核磁気共鳴分析装置(NMR)や電荷を帯びた粒子を扱う透過型電子顕微鏡(TEM)などでの使用に最適。今回はまた、そうした分析装置・観察装置への試料のハンドリングを行い24時間の無人での分析や実験を実施できる、自社製ロボットやロボットハンド「ならいグリップハンド」を用いた自動化システムを提案した。
THK「自社製ロボットおよびロボットハンドを用いた分析・実験業務の自動化システム」パーク・システムズ・ジャパン( https://www.parksystems.co.jp/ )は、人工知能(AI)を搭載した次世代自動原子間力顕微鏡(AFM)「Park FX40」を展示した。ロボティクスと機械学習機能、安全機能、特殊なアドオンとソフトウェアを搭載。プローブ交換、プローブ識別、レーザーアライメント、サンプルの位置調整、サンプルへのチップアプローチ、イメージングの最適化など、スキャンにおけるパラメーターおよび事前準備に関わるすべての設定を自動で行える。機械学習の積み重ねでAIによる自動機能の適正化、スキャン前の煩わしい準備の自動化、複数のポイントを目的に応じて自動測定など、自動化AFMの実現によるユーザーの利便性とパフォーマンスを向上させた。
パーク・システムズ・ジャパン「Park FX40」リガク( https://japan.rigaku.com/ja )は、業界初の自己診断機能vestaeye®の搭載により、今までは測定を行わないと判断がつかなかった潜在的な問題も早期に発見し素早く対処することが可能となる示差走査熱量計(DSC)「Thermo plus EVO3シリーズ DSCvesta2」を紹介した。オートサンプルチェンジャー(ASC)付きの場合の測定条件は、単一ウィンドウで簡単に設定でき24試料までセット&1000連続測定が可能なため、測定点数が多いときや長時間の無人測定に有効。各種冷却ユニットや試料観察ユニットとも干渉せずに同時使用が可能で拡張性に優れているほか、センサの機械的強度や熱応力に強いエンボス形状で、耐久性を追求した。
リガク「DSCvesta2」admin 2023年10月11日 (水曜日)