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カーボンニュートラル実現に向けた歯車システムとトライボロジー

 

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Impact Coatings、レドーム用コーティングで成膜システムを受注

4年 10ヶ月 ago
Impact Coatings、レドーム用コーティングで成膜システムを受注

 スウェーデンのImpact Coatings社は先ごろ、 スロベニアの自動車部品メーカーHELLA SATURNUS SLOVENIJAからPVDコーティングシステム「INLINECOATER™」を受注した。受注額は70万ユーロで、自動車レドーム(レーダー・エンブレム)用コーティングの成膜が主用途。同社では本年1月にもスペインのZANINI AUTO GROUPからレドーム用コーティングの成膜用に「INLINECOATER™」を受注。受注総額は71万ユーロだった。

INLINECOATER™

 

 自動車の安全支援システムとして、自動車の前方から電波を照射し、前の車両や歩行者などに反射して返ってくるまでの時間によって車両と対象物との距離を検知する「ミリ波レーダー」があるが、自動車フロントのエンブレムの後ろにミリ波レーダーを置く場合、ミリ波が透過できるエンブレム、つまりレドームが用いられる。レドームの素材には樹脂が用いられ、自動車メーカー各社で特有の金属色のマークが描かれるが、ここを76.5GHzといったミリ波が通過する必要がある。そのため、エンブレム樹脂基板の内側(レーダー側)にインジウムなどで金属被膜を形成、ミリ波の透過を実現している。

 同社のPVDコーティングシステム「INLINECOATER™」は小バッチの部品を短いサイクル時間で処理できる装置で、多目的に利用でき、高品質の成膜が可能。保守も迅速・簡単に行え、自動車をはじめ様々な産業分野でラインに組み込んで使われている。

 同社では次世代車両向けコーティングとして、燃料電池車のバイポーラプレート用PVDコーティングも手掛けており、昨年12月には、SUV型燃料電池車「NEXO(ネッソ)」の販売を開始している韓国ヒュンダイと同コーティングの開発で協業を始めている。

kat 2020年5月28日 (木曜日)
kat

ジェイテクト、第5世代 低トルク円すいころ軸受を開発

4年 10ヶ月 ago
ジェイテクト、第5世代 低トルク円すいころ軸受を開発kat 2020年05日28日(木) in in

 ジェイテクトは、自動車のトランスミッションやデフユニットのピニオン支持などに使用される円すいころ軸受において、シリーズNo.1の低トルク性能と最軽量を誇る第5世代の低トルク円すいころ軸受「LFT-V」(LFTはLow Friction Torqueの略で同社の登録商標)を開発した。

LFT-V

 

 2022年をめどに量産を開始、自動車の低燃費化、高効率化に貢献するとともにEV化にも対応する製品として、今後国内外の自動車メーカー・変速機メーカーなどへ提案を進め、2025年に170万セット/年の販売を目指す。

 自動車のトランスミッションやデファレンシャルに用いられる円すいころ軸受は油中で使用されるが、特に「潤滑油粘度が高い」「給油量が多い」「回転速度が高い」といった使用条件となり、軸受のポンプ作用により、潤滑油の撹拌損失が大きくなってしまうという問題があった。

 そこで同社では、潤滑油の攪拌損失の低減に着目し、軸受内部に流入する潤滑油量を抑制することで大幅な低トルク化を実現した「第3世代低トルク円すいころ軸受(LFT-Ⅲ)」、「第4世代低トルク円すいころ軸受(LFT-Ⅳ)」を開発し商品化してきた。

 今回、さらなる低燃費化へのニーズに対応すべく樹脂保持器形状の最適化を行い、潤滑油の流入量を最適制御することで、シリーズNo.1の低トルク性を実現するとともに、保持器ポケット部に油を保持できる溝を設け、始動時や低温時の耐焼付き性の向上に加えて、昨今の低粘度油化および油量低減を見据えて軸受内部の油流れの最適化を行うことで、軸受昇温も低減できる第5世代低トルク円すいころ軸受(LFT- V)を開発したもの。

 開発品の特徴は以下のとおり。

・樹脂保持器形状の最適化により、いずれもLFT-Ⅱ比で、損失トルク60%低減、軸受昇温15%低減、異物油中寿命2倍、耐低温焼付き性:無給油焼付き時間2.2倍、という円すいころ軸受-LFTシリーズNo.1性能を実現

シリーズNo.1性能


・周辺部品の変更なしに省スペースでの低トルク設計対応が可能になり、円すいころ軸受-LFTシリーズ最軽量を実現(保持器の質量60%削減で、軸受質量5%軽量化)

シリーズ最軽量

 

kat