メインコンテンツに移動

Aggregator

JAST、トライボロジー会議 2022 秋 福井をリアル開催

2年 9ヶ月 ago
JAST、トライボロジー会議 2022 秋 福井をリアル開催 in kat 2022年11日14日(月) in

 日本トライボロジー学会(JAST)は11月9日~11日、福井県福井市のフェニックス・プラザで、「トライボロジー会議 2022 福井」(実行委員長:福井大学・本田知己氏)を開催した。トライボロジー会議のリアル開催は3年ぶりで、会期中は630名が参加した。

会場のフェニックス・プラザ

 今回は、「機械要素」、「潤滑剤」、「分析・評価・試験方法」、「摩耗」、「加工・製造」、「摩擦」、「表面・接触」、「表面処理・コーティング」、「バイオトライボロジー」、「流体潤滑」、「マイクロ・ナノメカニズム」、「疲労」、「境界潤滑」、「摩擦材料」、「シミュレーション」のテーマによる一般講演と、「自動車のトライボロジー技術の最前線」、「境界潤滑膜の現在と未来」、「シールにおけるトライボロジー技術」、「フラーレン添加油剤の将来展望」、「次世代教育について考える~他学協会との交流~」のテーマによるシンポジウムセッションで、全227件の発表がなされた。

 初日となる9日には、新潟・富山・石川・福井の4県の大学・高専・公設試・企業に所属するトライボロジストからなる地区研究会「日本海トライボロジー研究会」の設立30周年を祝いつつ次の10年、20年へとつなげていくための記念イベントとして、「イブニングフォーラム feat.日本海トライボロジー研究会」が開催された。

イブニングフォーラムのようす

 また、10日には特別講演会が開催され、福井県年縞博物館 特別館長で福井県立大学 客員教授の山根一眞氏が「奇跡の湖、水月湖の年縞と年縞博物館の奮戦」と題して、また、福井大学 基盤部門 産学官連携本部 特命准教授の青柳賢英氏が「福井県製造の超小型衛星が切り拓く未来」と題して、それぞれ講演を行った。

山根一眞氏による特別講演のようす

 同日に開催された「交歓会」で挨拶に立った本田知己・実行委員長は、「福井の地に皆様をお迎えして対面でお会いできたことを、熱いディスカッションが繰り広げられていることを大変うれしく思うとともに、皆様が談笑されているのを目の当たりにして“対面で開催して良かった”との思いをあらためて強くしている。現地開催を前提に講演募集を開始したものの、依然コロナ禍にある状況で、例年どおり講演件数が集まるか企業展示に参加いただけるかと懸念していたが、特に強くプッシュすることもなく、一般講演では51セッションで196件、シンポジウムセッションでは5テーマで31件の講演がなされ、企業技術・製品展示コーナーでも机上製品展示24件、資料展示10件の出展がなされ、非常に盛況裡に開催されているものと感じている。各セッションでは引き続き活発な議論を展開していただくとともに、展示コーナーでは実際の製品を見ながらの有益な商談につなげていただきたい。会期中は福井県の観光や食、お酒を楽しんでいただきつつ、久しぶりに対面開催となった温かい雰囲気での会議を是非とも満喫していただきたい」と述べた。

挨拶する本田知己 実行委員長

 続いて牧野武朗JAST会長(三菱重工業)が、「久しぶりの対面開催だったが、各講演会場ともに、熱く内容の濃い議論が繰り広げられているのを実感している。対面の開催自体が初めてという若いトライボロジストも含めた皆様が、“お酒を飲んでいるときのような和やかな雰囲気でセッションを行う”という昔ながらのトライボロジー会議の伝統といった空気を楽しんでいただいていることを非常にうれしく思う。福井の良さは、散歩してみると実にいろいろな必見すべきスポットに出会うことができて、空が広く大変気持ちが良いこと。実行委員の方々のご配慮によって、今回のトライボロジー会議は、越前がに漁の解禁がなされたばかりという絶好のタイミングでの開催となった。最終日まで福井の地を堪能していただきつつ、対面での交流・議論を満喫していただきたい」と語った。

挨拶する牧野武朗JAST会長

 そのほか次回以降のJAST主催イベントの案内として、2023年5月29日~31日に開催予定の「トライボロジー会議 2023 春 東京」と2023年9月25日~30日に開催予定の「国際トライボロジー会議 福岡 2023(ITC Fukuoka 2023)」についての開催概要や見どころなどが、それぞれ紹介された。

 会期中は「企業技術・製品展示コーナー」が設けられたほか、出展企業数社による製品PRやサービスについての企業プレゼンテーションが実施された。

企業技術・製品展示コーナーのようす

 展示会場にはまた、福井県の観光案内や物産品販売のコーナーが設けられた。

観光案内コーナーのようす

 

物産品販売コーナーのようす


 

kat

KISTEC、トライボロジー技術フォーラムの参加呼びかけ

2年 9ヶ月 ago
KISTEC、トライボロジー技術フォーラムの参加呼びかけ

 神奈川県産業技術総合研究所(KISTEC、 https://www.kistec.jp/ )機械・材料技術部は12月12日、神奈川県海老名市の同研究所本部で「令和4年度トライボロジー技術フォーラム」を開催する。当日は会場での開催と同時にオンライン上でライブ配信を行うハイブリッド形式にて開催する。問い合わせ・申し込みはこちらから。内容は以下のとおり。

「開会挨拶」

髙木 眞一 氏(KISTEC 機械・材料技術部 部長)

「表面処理・コーティングの機能性向上技術としゅう動界面の観察技術の応用実例」

村島 基之 氏(東北大学 工学研究科 機械機能創成専攻 准教授)

 機械表面における表面粗さや表面エネルギーを含めた表面性状は、摺動特性に大きな影響を与える。しかし、例えば表面粗さでは図面の記号からも分かるように、上限値以下であればよいという管理がされるのが実情である。本講演では表面性状の最適化により生まれる新しい表面機能性を企業共同研究の事例を交え解説する。また、最新の界面観察技術を摺動特性評価に活用した最新研究事例を解説する。

「環境調和型潤滑剤とDLCを用いたグリーントライボロジー技術動向」

加納 眞 氏(KANO Consulting Office 代表)

 環境にやさしい潤滑剤とDLCコーティングの組み合わせによる超低摩擦特性は、近年多くの論文が公開されているだけではなく、すでに欧州では実量産適用に向けた国家プロジェクトが実施されている。その適用ターゲットの一つが歯車となっている。本フォーラムにおいては、それらに関連した摩擦特性や開発動向について紹介する。 

「潤滑状態や潤滑剤の化学構造によって異なるDLCコーティング膜の摩擦特性」

吉田 健太郎 氏(KISTEC 機械・材料技術部)

 カーボンニュートラルの実現、SDGsの観点からダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜と環境負荷の小さい潤滑油を用いて超低摩擦化技術の開発に取り組んでいる。今回、その一部である潤滑状態や潤滑剤の化学構造によって異なるDLC膜の摩擦特性について紹介する。

「トライボロジー関連設備見学」

見学は、会場参加者のみ。

admin 2022年11月14日 (月曜日)
admin