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ジェイテクト、軸受一体歯車を新開発
ジェイテクトは、モビリティのさらなる小型化・軽量化・高効率化へのソリューションとして、自動車部品・軸受・工作機械事業で培ったコアコンピタンスを生かし、軸受一体歯車「JIGB®(JTEKT Integrated Gear Bearing®)」を開発した。JIGB®は、自動車・産業機械等において、従来、機能要件が異なることから別々の部品として組み込まれていたギヤとベアリング(軌道輪)を一体化した製品。
軸受一体歯車「JIGB」
ジェイテクトは、JTEKT Group 2030 Vision を掲げ、「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」になることを目指しており、ジェイテクトグループは、製品と製造設備に関する要素技術や知見であるコンピタンスを一堂に集約したコアコンピタンスプラットフォーム(ココプラ)の活用を進めている。社内のコンピタンスの掛け合わせのみならず、社外の技術や知見をつなぐことにより、社内や社会の困りごとの解決策を提案するソリューション共創センターを本年1月に開設。ソリューション型ビジネスを通じて、顧客や世の中に貢献していくことを企図している。
自動車をはじめとしたモビリティ産業は、多種多様な視点で機能価値の向上が求められており、今回開発したJIGB®は、自動車や産業機械、建設機械などに搭載されている減速機を構成するギヤとベアリングを一体化することで、ユニットの小型化、ギヤの強度向上、ベアリングのトルク損失低減を実現する最適構造とした。これは従来、ギヤの歯に必要な靭性とベアリング(軌道輪)に必要な耐久性の両立が困難であった点に対して、ギヤとベアリング製品で長年培ってきたコアコンピタンスを生かし、実現した同社だからこそご提案ができる技術。
JIGB®の概要は以下のとおり。
・歯車の外径に使用するベアリングの一体化:シャフトにベアリングを圧入している現行品のギヤシャフトは、シャフト径の制約により、ベアリングや減速機のサイズダウンが難しく、トルク損失の低減に課題があった。これに対し開発品では、ギヤシャフトの外径に軸受軌道を追加しベアリングと一体化。これによりベアリングの内輪(軌道輪)が省略されることで、ベアリング外径とユニット(軸間距離)のサイズダウン、トルク損失の低減を実現。また、ベアリングの圧入工程の省略により、顧客の生産性も向上する
歯車の外径に使用するベアリングの一体化
・歯車の内径に使用するベアリングの一体化:ギヤの内部にベアリングを組み付ける場合、組み付け時のガタにより、ギヤ全体の強度が低下する可能性がある。これに対し開発品では、ギヤ内径をベアリングの外輪とすることにより、ギヤの傾きを低減し、ギヤサイズ及び、搭載されるユニットのサイズダウンを実現。またギヤ内径へのベアリング圧入工程の省略による部品点数の削減も見込める
ジェイテクトは引き続き、モビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダーとして、自動車・産業機械をはじめとしたモビリティの性能向上に貢献する製品を開発し、今回開発したJIGB®のようなソリューションを順次提案していく。
THK、クロスローラーリングに総ローラータイプを追加
THKは、クロスローラーリングに、高剛性かつ特殊環境にも対応可能な総ローラータイプを追加する。
総ローラークロスローラーリング
クロスローラーリングはあらゆる方向の荷重を負荷できる、回転精度が高いローラーベアリング。1個の軸受でラジアル荷重、アキシアル荷重およびモーメント荷重などのあらゆる方向の荷重を負荷できる。
これまでのクロスローラーリングは、90°のV溝形状の転動面に円筒ころがスペーサリテーナを介して交互に直交配列されている構造だったが、今回新たに総ローラータイプとして、RUV形、RBV形、REV形、RAV形、RAUV形、RBUV形の6製品、計172形番を追加する。スペーサリテーナがないことで使用ローラー数が増えるため、高剛性かつ高負荷能力を有する一方で、既存のリテーナタイプと同一寸法のため容易に置換えが可能。
また主要部品は金属材料で構成されているため、真空環境やアウトガスを出すことができない環境など幅広い特殊環境下での使用が可能で、半導体製造装置やロボット事業を中心とした特殊環境要求が高い分野などで活用できる。
総ローラークロスローラーリングの特長は以下のとおり。
・既存形番から置換えが可能:スペーサリテーナタイプ(標準品)と同寸法を採用しているため、ハウジングなどの取付インターフェースを変更せずに置換えが可能
・高い負荷能力:使用ローラー数が増えることにより、標準品よりも高剛性かつ高負荷能力を有する
・真空環境下での使用が可能:主要部品は金属材料で構成されるため、真空環境をはじめアウトガスの排出を嫌う環境など、幅広い特殊環境下での使用に適している
THKは今後も、一般産業機械から精密機械、そして高精度な工作機械まで、幅広い装置の高速化、高精度化、高剛性化に貢献していく。