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イグス、コスト削減を実現する可動ケーブル配送・保管用ソリューションを開発

4年 6ヶ月 ago
イグス、コスト削減を実現する可動ケーブル配送・保管用ソリューションを開発kat 2021年01日21日(木) in in

 イグスは、ケーブル保護管「エナジーチェーン」専用の可動ケーブルである「チェーンフレックス」の配送・保管用の新たなソリューション「チェーンフレックスケース」を開発した。本ケースは通常配送で出荷でき、また、積み重ねて保管が可能なため、輸送コストと保管コストの両方を大幅に削減できるほか、ケーブルはケースから直接繰り出しが可能となっている。

チェーンフレックスケース

 

 チェーンフレックスをケーブルドラムでパレットに載せて出荷する場合、多額の送料がかかる上、特別な保管場所を確保する必要がある。今回開発された「チェーンフレックスケース」は50㎝×45㎝×40cmの箱で、ケーブルを収納して通常配送で出荷できるため、送料を大幅に節約できる。また、積み重ねることが可能なため商品到着後にすぐ使用でき、あるいは保管場所に設置できる。

 ユーザーは用途に合わせて、作業現場のすぐ近くに保管システムを構築することも可能なほか、本ケースを使用することで、取り扱いの手間や、パレットリフターやケーブル巻き戻し機、架台、これらにかかる費用が不要となる。つまり、大型で高コストのケーブル保管設備がなく、ケーブルを通常の棚に保管しているような作業場にも適した実用的なソリューションとなっている。

 ケース内部には特別設計された小型のケーブルドラムがあり、これにケーブルを巻き付けることでケーブルを保護すると同時に、直接繰り出して使用できる構造となっている。ケースは段ボール製のため、非常に軽くて頑丈でリサイクルも容易。

 チェーンフレックスケースの仕様は以下のとおり。

・寸法:50㎝×45㎝×40cm

・収納ケーブルの最長長さ:200m

・収納ケーブルの最大重量:70kg

・対応ケーブル:イグスのチェーンフレックス 制御・動力ケーブル、データケーブル、バスケーブル、複合ケーブル、エンコーダケーブル、動力ケーブル

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THK、物流、鉄道向けにユーティリティスライドを開発、受注を開始

4年 6ヶ月 ago
THK、物流、鉄道向けにユーティリティスライドを開発、受注を開始kat 2021年01日21日(木) in in

 THKは1月20日にオンライン記者発表を開催、同社常務取締役 産業機器統括本部技術本部長の星出薫氏が、物流分野などに向けた新製品として開発した高負荷容量、耐久性に優れたユーティリティスライド「ATG」について説明し、同日から受注を開始する旨を発表した。

ユーティリティスライド「ATG」

 

 併せて、ホイールを採用し鉄道のドアスライドやバッテリーの引き出しなどに適した「ARG」や、ラック&ピニオン式でボールを同調しボールのズレを完全に排除し航空機のシートパネルやテーブル、フットレストなどの直動案内に適した「TPG」も発表、これらは受注生産で対応する。

 同社では、特に自動倉庫の搬送台車コンテナ取出し部、鉄道車両用ドアの開閉部、航空機用旅客シートのスライド機構等での需要を見込み、ユーティリティスライドレール3製品で初年度に2億円、3年後に10億円の売上を目指す。

 ATGは、アウタレール(アウタメンバ)とインナレール(インナメンバ)、ボール、リテーナ(保持器)で構成し、コア技術で培われた高炭素鋼や最適な潤滑剤(リチウム系AFB-LFグリース)を採用。アウタ/インナレールが前後に伸縮するテレスコピックタイプのスライドレールで、高負荷容量、耐久性に優れ、2条のボール列が安定したスムーズな動きを実現し、スライドレールならではの取付けの容易さも備えた製品となっている。

 従来のスライドレールはこれまで、ATMや自動販売機をはじめ、各種事務機器のスライド部を中心に普及が進む一方で、一層の高負荷容量や耐久性の向上へのニーズも多く、スライドレールとLM ガイド双方の利点を有する中間的なユーティリティ・グレードへのニーズが高まっていた。

 たとえば自動倉庫では、電動搬送台車(シャトル)が各棚へのコンテナの出し入れを行うが、物流の増加により稼働率が高まっており、生産性の一層の向上が求められている。自動倉庫のシャトルは20~50㎏といったコンテナを1200㎜/s程度の高速で取り出し、収納を行う必要があるが、ボールのズレが発生するとコンテナを所定の位置に収納できない不具合が起こる。

 ATGは、引き抜き材をコの字型に成形し、転動溝に熱処理を施して強度を上げることで、自動倉庫のシャトルの高速・高荷重下でも、一般的なスライドレールを上回る高負荷容量、高速性、耐久性を実現。リテーナを利用してボールの整列状態を保つことで、スライド部の滑らかでスムーズな動きを維持するほか、ボールと転動溝の2点接触構造(サーキュラーアーク構造)を採用し、ストロークエンドの“ボールのズレ”を抑制する。

 ボールのズレが発生すると、引出し方向に通常より強い力を加えてズレを修正する必要があるが、ATGではボールのズレの問題が解消される上、その取付け作業には専門のエンジニアの立ち合いが不要なことから、現場の作業負担を軽減し作業時間を短縮、自動倉庫の生産性向上に寄与できる。

 THKでは、ATGの高負荷容量、耐久性といった利点を前面に打ち出すとともに、LMガイド、ボールねじで実績のある予兆保全のIoTサービス「OMNIedge」による稼働状況の監視も可能な点などで他社と差別化を図りながら、ユーティリティ・グレードを必要とする物流、鉄道分野への普及を目指していく考えだ。

ATGの使用例

 

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