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自動車技術会、第76回自動車技術会賞授賞式を開催

18時間 46 分 ago
自動車技術会、第76回自動車技術会賞授賞式を開催kat 2026年05日29日(金) in in

 自動車技術会(JSAE、会長:中畔邦雄氏(日産自動車))は横浜市のパシフィコ横浜で、「2026年春季大会」会期中の5月28日に「第76回自動車技術会賞」授賞式を開催した。

 自動車技術会賞は、1951年に自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的として設けられ、自動車技術における多大な貢献・功績に対し贈呈されている。トライボロジー関連では今回、以下のとおり表彰がなされた。

論文賞 「油膜形成型潤滑油添加剤の適用による省電費EV油に関する基礎検討(第1報)」
中村俊貴氏・相田冬樹氏・松木伸悟氏・飯野麻里氏・長谷川慎治氏(ENEOS)

 電費向上が求められる電気自動車(EV)の駆動ユニット(e-Axle)において、従来にない摩擦低減コンセプトを可能にする新規添加剤(摩擦調整剤:FM)を開発した。EV油が用いられるギヤや減速機のしゅう動環境は従来のFMが十分な効果を発揮しにくい「緩やかな条件」であることを確認。複数の極性基を有し、強い吸着力による多層膜を形成して金属接触を抑制する新規FMを設計・開発し、緩やかな環境下でも優れた摩擦低減効果を発現することを検証した。本研究は、添加剤の新規設計から潤滑油(EV油)への適用による効率改善効果(低粘度市販EV油に比べ、低粘度市販EV油+開発FMで最大+1.1%の効率向上効果を確認)の実証までを一貫して実施し、さらに作用メカニズムも明確にした。産業界への実装が評価されるとともに、学術的にも摩擦低減に関する新たな知見を提供しており、両界で高く評価されての受賞となった。
 

左から、中畔JSAE会長、中村氏、長谷川氏

 

技術開発賞 「ステアバイワイヤシステム」
柴田憲治氏・上前 肇氏・工藤佳夫氏(トヨタ自動車)、西村 興氏(ジェイテクト)、中島信頼氏(デンソー)

 自動運転実用化の流れを受けて、自動運転との親和性と手動運転時の操作性の両立、および自動運転時の車室空間レイアウトの自由度向上のため、操舵と転舵が分離した構造のリンクレスステアバイワイヤシステムを日本で初めて製品化した。全構成要素を2系統化した冗長構成により安全性を確保した上で、次世代の操舵感覚(操舵角中心から左右200°の操作範囲、持ち替え不要)を実現し、異形ステアリングや革新的なコクピット設計を可能とした。将来的には自動運転中のステアリングホイール格納による車室空間確保や新操作系実現への貢献も期待できることが高く評価されての受賞となった。
 

左から、中畔JSAE会長、柴田氏、上前市、工藤氏、西村氏、中島氏


 

kat