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JCU が染料系化合物を使用しない装飾用硫酸銅めっきプロセス開発
JCU( https://www.jcu-i.com/ )は、金属やプラスチック素材にめっきを行う工程において、環境に負荷がかかる染料系化合物を使用しない高レベリング(平滑性)装飾用硫酸銅めっきプロセス「CU-BRITE DF-10」を開発した。
独自に開発した非染料系の化合物をめっき薬品に添加することで、染料系化合物を使用したプロセスと同等以上の平滑性と光沢性をもつ銅めっき被膜外観にすることを可能にしたうえ、作業環境が改善される。同プロセスは従来の染料系プロセスの設備がそのまま使用可能で、焦げつきやピットなどの外観不良も大幅に抑制できる。また、染料系プロセスよりも活性炭による浄化が迅速に行えるなどの利点もあり、生産性向上にも大きく貢献できる。国内外の装飾めっき市場のニーズにお応えできる価格で提供できるよう、2022 年内の販売開始を目指している。
自動車や水栓金具などに使用される部品の一部は、美しい金属外観および防錆機能を持たせるため、めっき技術により素材上に金属膜を形成している。その工程の一つである装飾用硫酸銅めっきプロセスでは、平滑で光沢のある外観を得るために、めっき薬品の添加剤として染料系の化合物を使用することが一般的。しかし、染料系化合物は合成する際に強力な酸化剤などを使用することから、製造工場での土壌汚染や、排水・廃液処理における環境負荷の軽減が課題となっている。また、染料系化合物は樹脂などの表面への吸着性が強く、少量の使用でも作業環境や周囲への汚染が広がるなど取り扱いが難しい物質でもある。同社では、染料系化合物の環境負荷を重く受け止め、非染料系の化合物でも従来プロセスを上回る性能を持つプロセスの開発を進めてきた。
左:硫酸銅めっきプロセスの使用例(自動車ドアハンドル) 右:装飾用めっき工程の一覧admin 2022年10月11日 (火曜日)
シチズン時計、DLCコーティングの新色を21年ぶりに開発
シチズン時計は、腕時計のケースやバンドの素材表面に特殊な加工処理を施すことで時計本来の美しさを傷から守る独自の表面硬化技術「デュラテクト」において、従来ブラックのみだった「デュラテクト DLC」から21年ぶりの新色となる「デュラテクト DLCブルー」を開発した。このDLCブルーを採用した製品を男性向け主力ブランド「シチズン アテッサ」から、ブランド35周年記念第3弾「Blue Universe Collection」として本年11月10日より発売する。
デュラテクト DLCブルーを採用したBlue Universe Collection
開発したDLCブルーは、独特の深い青色を素材表面に施すことができる表面硬化処理技術で、傷に強く、滑らかな触り心地のDLCの特性を維持しつつ青色を実現。シャボン玉が虹色に見える現象と同じ「薄膜干渉」という原理に着目し、高度なDLC成膜技術を用いて開発した。
DLCはダイヤモンドと黒鉛の間の性質を持つ炭素膜だが、炭素同士のつながり方次第で黒鉛のような黒色にもダイヤモンドのような透明にもなる。同社では今回、成膜条件を最適化したダイヤモンド寄りの透明に近いDLC膜を開発。これを通常の黒色のDLC膜の上に成膜して積層構造とした。これに光を当てると、透明のDLC膜の表面で反射する光と、透過して下の黒色のDLC膜表面で反射する光とに分かれ、それぞれが干渉し合う「薄膜干渉」を起こす。その際、膜の厚みによって、特定の波長が強くなったり、弱くなったりすることで色が変わるが、同社では数十nmレベルで膜厚を均一に制御する高度な技術を用いて青色の波長を強め、DLCのみを用いて深い青色を生み出すことに成功したもの。
DLCブルーの膜構成
DLCブルーの深い青色を生み出す原理
DLCは擦り傷に強いだけでなく、非常に滑らかな触り心地が特徴で、同社では業界でいち早く2001年から腕時計にDLCを採用し、男性モデルを中心に数多くの商品を展開している。これまでブラックに限られていたDLCに新色DLCブルーが登場することで、デザインのバリエーションが広がることになる。
このDLCブルーを採用した男性向け主力ブランド「シチズン アテッサ Blue Universe Collection」(本年11月10日発売)の詳細は、同ブランドのウェブサイト(https://citizen.jp/attesa/special/blueuniverse/index.html)で確認できる。
kat 2022年10月11日 (火曜日)