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THK、高速複列アンギュラリングを新開発

2年 9ヶ月 ago
THK、高速複列アンギュラリングを新開発kat 2022年11日07日(月) in

 THKは、同社で最も高速性に優れた旋回軸受 高速複列アンギュラリング「BWH形」を新開発し、11月2日より受注を開始した。

BWH形の構造図


 高速複列アンギュラリングBWH形は、内外輪の間に保持器で複列にボールが配列された旋回軸受で、同社のクロスローラーリングとともに回転シリーズの一角を担う。主な特長として、あらゆる方向の荷重を受けられ、クロスローラーリングと同等の高剛性と高い回転精度を有するほか、転動体をローラーからボールに変更した新構造の採用により同社で最も高速性に優れた旋回軸受となっている。

 クロスローラーリングは、THKの旋回軸受として長年にわたりマシニングセンタの回転テーブルをはじめ、産業用ロボットの関節部、減速機などの用途に幅広く採用されてきたが、近年はユーザーの要求性能が年々高まりを見せ、特にその中でも高剛性と高速性を兼ね備えた旋回軸受の製品化を望む声が多く寄せられていた。

 同社ではこれに対応した新製品開発を進めていたが、今回、転動体をローラーからボールへと置き換えることで、高速性ニーズと発熱による昇温抑制に対応した高速複列アンギュラリングBWH形を新たに開発したもの。ボールへの置き換えにより、連続した高速回転でも発熱による温度上昇が大幅に抑制され、今までカバーしきれなかった高速回転領域の市場ニーズへの対応が可能となっている。特に工作機械市場の中でも生産ラインの工程集約につながるマシニングセンタや複合加工機で、旋削機能の搭載をはじめ回転テーブルの高速稼動など、マシン性能の高機能化と生産性向上を図ることができる。

 製品ラインナップは内径φ100、φ120、φ200を展開、今後は大径サイズの形番も順次加えていく予定。

 開発品の特徴は以下のとおり。

・高速性に優れた旋回軸受:複列に配置したボールを保持器で整列させる構造のため、ボールは安定したスムーズな動きができ、ローラーに比べて転動面から生じる発熱による温度上昇を抑制しながら高速回転が可能

・予圧調整が不要:内外輪がともに一体構造で適正な予圧が付与されているので、組付け時に予圧調整が不要

・組付けが容易:内外輪の取付穴で製品を直接組み付けられるので、押さえ部品が不要で組付けが容易

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THK、直動案内・ボールねじのラインナップを拡充

2年 9ヶ月 ago
THK、直動案内・ボールねじのラインナップを拡充kat 2022年11日07日(月) in

 THKは、11月8日~13日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2022(第31回 日本国際工作機械見本市)」を機に、多様化する市場ニーズに応えるべく主力製品のLMガイド、ボールねじのラインナップを拡充する。

 精密ボールねじ「SDA-V形」は、ねじ軸径φ10~50、リード4~50mmから構成される、現行107品目のラインナップを誇る。ナット形状はISO/DIN/JIS規格に準拠し、さらに高速送りを実現する。最高回転数は5000min-1、外径寸法は従来形番に比べて30%のコンパクト化(外径比最大での比較)を実現し、市場ニーズの“装置の高速化・コンパクト化”に応える。新たな追加ラインナップとしては、軸径φ20, φ32, φ38, φ40、リード 6mm, 8mm, 15mmの品揃えを展開。ユーザーが求める形番展開をいち早く標準化し、幅広いニーズに対応する。

SDA-V形


 直動案内(製品名:LMガイド)「HDR形」は、ボール転動面が“背面合わせ”の特徴的構造(DB構造)を有する。本製品は、LMガイド1軸でも高いモーメント荷重(ローリング方向の荷重)を受けることができ、あらゆる取付姿勢(壁掛け、逆さ、立使用など)でも水平使用時とほぼ同等の性能を発揮する。外形寸法は世界標準寸法(ISO規格)に準じており、LMブロックは標準タイプ、ロングタイプ、ショートタイプに対応している。新たな追加ラインナップは、ユーザーから多くの要望が寄せられていた長手方向のブロック長さをより短くして軽量かつロングストロークに対応した、ショートタイプブロック。

HDR形


 カバースタンパー「WPC-ST形」は、LMレール上面よりLMブロック内部への異物流入を防ぐプレートカバーを画期的な方法で簡単に取り付けるための専用治具。これまでプレートカバーはLMブロックを一旦LMレールから外して取り付けるのが通例だったが、WPC-ST形を用いることでLMブロックを取り外すことなく簡単にプレートカバーを取付けることが可能となっている。対応形番はLMガイドHDR形(#15-65全サイズ)とローラータイプLMガイドSRG形(#25-65)の2形番、プレートカバーは巻取り品、セット品のそれぞれに対応。

WPC-ST形

 

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日本ベアリング、高剛性、高運動精度、高減衰性ローラーガイドの紹介映像を制作、JIMTOF2022で公開

2年 9ヶ月 ago
日本ベアリング、高剛性、高運動精度、高減衰性ローラーガイドの紹介映像を制作、JIMTOF2022で公開kat 2022年11日07日(月) in

 日本ベアリングはこのほど、転動体にニードルローラーを採用し、高剛性、高運動精度、高減衰性を実現し、精密工作機械をはじめとする重荷重・精密駆動用途に幅広く対応する新時代のローラーガイド「EXRAIL」の構造・特長を紹介する映像「EXRAIL Presentation Picture」を制作した。11月8日~13日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2022(第31回日本国際工作機械見本市)」の同社ブースで上映する。
 

EXRAIL Presentation Picture

 

 同社ではこれまで、ローラーガイドEXRAILをトランスフォーム(変形)させたトランスフォームロボ「exrail-1(エクスレール・ワン)」を通じてEXRAILの高剛性、高運動精度、高減衰性を体現する、動画4作品を制作している。

 今回の作品では、exrail-1のコックピットから降り立った女性パイロット(CV:小林沙苗)が、EXRAILの高剛性、高運動精度、高減衰性の三大特長について説明。exrail-1のモーションキャプチャーや各種データ、高剛性、高運動精度、高減衰性のキーとなる転動体・ニードルローラー、スムースなローラーの循環を実現するリテーナ、メンテナンスフリーを実現する潤滑油含浸樹脂、多方向からの給油に対応する給油孔などの主要構成要素の一部を3Dモーショングラフィックによる動作確認で示しながら、使いやすさや設計のしやすさにも対応した、“産業界での闘いに勝利するための”新時代のローラーガイドEXRAILの全貌をわかりやすく、透き通った力強い語り口で紹介している。

 本動画はまた、同社ホームページ内のJIMTOF2022出展紹介ページ(https://www.nipponbearing.com/news/trade_fair_JIMTOF2022.html)や日本ベアリングYouTubeチャンネル(https://youtu.be/408xyxaTduQ)でも視聴できる。

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NTN、2022年“超”モノづくり部品大賞(大賞)を受賞

2年 9ヶ月 ago
NTN、2022年“超”モノづくり部品大賞(大賞)を受賞kat 2022年11日07日(月) in in

 NTNは、モノづくり日本会議と日刊工業新聞社が主催する「2022年“超”モノづくり部品大賞」において、世界最高水準の伝達効率により自動車の省燃費・電費化に貢献する固定式等速ジョイント(CVJ)「CFJ」により「“超”モノづくり部品大賞(大賞)」を受賞した。

 

 CVJはエンジンやモータなどのパワートレインユニットの動力(トルク)をタイヤに伝えるドライブシャフトの構成部品で、タイヤ側に使用される固定式CVJには高い作動角を取りながら、回転を等速に維持してトルクを伝達する機能が求められている。従来のCVJにはトルク伝達時に内部部品にかかる力が一方向に片寄ることでトルク損失が大きくなるという課題があり、その損失は作動角が大きいほど増加する傾向にあった。

 同社のCFJは従来のCVJの基本構造を大きく変え、内部部品にかかる力を相殺する独自の「スフェリカル・クロスグルーブ構造(ボールが通る転動溝を内輪・外輪で互いに交差させた構造。隣り合う転動溝を互い違いに傾斜させることで、ボールが内部部品を押す力の向きを交互に振り分け、互いに相殺させる)」を採用。本構造の適用により、従来品が持つ世界最高水準の軽量・コンパクト性、最大47°の作動角度はそのままに、トルク損失率を50%以上低減、さらに高作動角時においてもトルク損失率の増加を大幅に抑えることが可能となっている。

 脱炭素社会化を背景に、自動車業界においてCO2排出量の削減や省燃費化・省電費化に向けた取組みが加速する中、自動車部品の高効率化が急務となっている。CFJは従来品の軽量・コンパクト性を維持しながらトルク損失率を従来品比で50%以上低減し、自動車の燃費改善やCO2排出量の削減に大きく貢献するが、こうした環境貢献度に加え、世界最高水準の高効率性を実現した「スフェリカル・クロスグルーブ構造」の技術の独創性などが高く評価され、今回の受賞となった。

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NTN、高効率固定式等速ジョイントを量産受注

2年 9ヶ月 ago
NTN、高効率固定式等速ジョイントを量産受注kat 2022年11日07日(月) in in

 世界最高水準の伝達効率で自動車の燃費・電費の向上に貢献
NTN株式会社(以下、NTN)は、世界最高水準の伝達効率を持ち自動車の燃費・電費の向上に貢献する高効率固定式等速ジョイント「CFJ」を、自動車メーカー数社より量産受注した。世界最小・最軽量の固定式等速ジョイント「EBJ」の基本特性を維持しつつ、トルク損失率を50%以上低減した商品となっている。

高効率固定式等速ジョイント「CFJ」

 

 脱炭素社会化を背景に、自動車業界ではCO2排出量の削減や省燃費化・省電費化に向けた取組みが進められる中、エンジンやモータなどのパワートレインユニットの動力(トルク)をタイヤに伝えるドライブシャフトの構成部品である等速ジョイント(CVJ)に対する高効率化のニーズがこれまで以上に高まっている。

 CVJがトルクを伝達する際、内部部品のボールがケージを押す力が一方向に片寄ることで部品間に摩擦が起き、トルク損失が発生する。また、CVJの取付け角度が大きくなると、ボールがケージを押す力も大きくなり、トルク損失率は増加する。CFJは、隣り合うトラック(転動溝)を互いに傾斜させた独自の「スフェリカル・クロスグルーブ構造」により、隣り合うボールがケージを押す力の向きが交互となることで力の片寄りを抑え、トルク損失率を従来品比で50%以上低減している。また、その独自構造によりCVJの取付け角度が大きくなっても、トルク損失率の増加を大幅に抑えることが可能となっている。

 同社では今回、CFJの高効率性に加え、大きな取り付け角度におけるトルク損失率の低減が自動車メーカー数社から高く評価され、量産受注につながったもの。

 CFJは、昨今グローバルで人気のSUVや、加速度的に普及が進むEVやHEVに最適な商品。EVにおいては、大容量バッテリーの搭載や室内空間の拡大、衝突安全性などを考慮して、パワートレインユニットが車両の端に配置される傾向にあるため、CVJの取付け角度が大きくなる。大きな取付け角度においても高効率性を発揮するCFJを適用することで、車両レイアウトの自由度の向上と省電費化の両立に貢献する。

 また、EVやHEVでは、車が減速する時のエネルギーを利用してモータを回し、電力として蓄える回生ブレーキシステムが搭載されている。CFJはその独自構造により走行時と逆方向の回生トルクが入力される際のトルク損失率も低減するため、回生エネルギーによる発電効率も向上させることが可能となる。

 EBJからCFJへの置き換えによる燃費の改善効果をJAPIA LCI算出ガイドラインに基づき内燃機関車両で試算した場合、燃費は0.62%の改善、CO2排出量は0.96g/kmの削減効果が見込まれ、CO2排出量の規制が厳格化する中、こうした高い環境性能についても自動車メーカーなどから高い評価を得ている。

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NTN、複列磁気エンコーダ付転がり軸受を開発

2年 9ヶ月 ago
NTN、複列磁気エンコーダ付転がり軸受を開発kat 2022年11日07日(月) in in

 NTNは、耐環境性に優れた、高精度な角度検出が可能な「複列磁気エンコーダ付転がり軸受」を開発した。軸受と磁気式エンコーダを一体化した軸受ユニットで、ロボットの性能向上や関節機構の小型・軽量化のほか、組み立てやセットアップなどの工数削減に貢献する。

複列磁気エンコーダ付転がり軸受:深溝玉軸受6907 を使用した場合
主要寸法:内径φ35mm×外径φ55mm×幅20.5mm

 

 近年、各種産業の製造現場においては、少子高齢化に伴う生産年齢人口比率の低下などを背景に、ロボットの活用による自動化・省人化が加速しており、ロボットが担う作業が多様化している。各種ロボットには動作精度の向上に加え、関節機構の部品点数の削減や各種部品の小型・軽量化、組立工数の削減などが求められている。

 今回開発した複列磁気エンコーダ付転がり軸受は、ロボットの関節機構を支持する深溝玉軸受に磁気リングとセンサを取り付け、回転速度や方向、絶対角の検出機能を持たせた軸受ユニット。独自の「複列磁気リング」を軸受の内輪に取り付け、外輪に搭載した磁気センサICにより「複列磁気リング」の磁極の変化を読み取ることで、業界最高水準の角度検出精度(最大20bit、分解能約0.00034°)で回転の速度や絶対角などを検出する。

 フォークリフトなどの運搬機械向けに展開している回転センサ付軸受で培った軸受と回転検出部の一体化技術を活用することで、複列磁気リングと磁気センサICの間隔や向きなどを最適化し、コンパクトで軽量なユニットを実現している。

 開発品の適用により、関節機構の軸とロータリエンコーダをつなぐ動力伝達装置(カップリング)が不要となり、関節機構の小型・軽量化を実現する。また、磁気式エンコーダは、耐環境性に優れているため、埃や油などが伴う使用環境においても高い検出精度を発揮することが可能となっている。

 開発品は軸受と磁気式エンコーダを一体化しているため、ロータリエンコーダとカップリングの取り付けやセットアップ作業が不要で、ロボットの組み立てが容易となる。また、軸受寸法や負荷容量は通常の軸受と変わらず、幅広い種類のロボットに適用できる。

kat