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自動車技術会、第73 回自動車技術会賞の受賞者を決定
自動車技術会(JSAE、会長:大津啓司氏(本田技研工業))は横浜市のパシフィコ横浜で、「2023年春季大会」開催中の5月25日に「第73 回自動車技術会賞」授賞式を開催した。
自動車技術会賞は、1951年に自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的として設けられ、自動車技術における多大な貢献・功績に対し贈呈されている。トライボロジー関連では今回、以下のとおり表彰がなされた。
浅原賞技術功労賞 「エンジンのトライボロジー技術と産学連携支援による技術深化と燃費向上への貢献」 菊池隆司氏(トヨタ自動車)受賞者は、30年にわたり摩擦・摩耗に関する技術開発に関わり、省燃費ガソリンエンジンオイルや高出力ディーゼルエンジンのピストン用リング溝用耐摩環材料などを製品化し、新型エンジンの燃費・性能向上に貢献した。特に近年はエンジン摩擦損失の低減のために、主として潤滑技術の進化に関わり、エンジン各部の摩擦解析に基づく技術開発を進めることでエンジンの燃費向上を実現した。一方で、それまでの経験を活かして、エンジンの潤滑に関しての教育的資料の執筆、滑り軸受などの標準化活動に参加し業界の競争力向上に貢献した。現在も産学連携研究を実行する自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)に所属し、エンジンに関する様々な課題の解決を目指した共同研究の実行支援を行っており、エンジンに関わる幅広い日本の競争力向上と人材育成に大きく寄与した。
左から、プレゼンターの大津JSAE会長(本田技研工業)、菊池氏 技術開発賞 「業界初のJASO DH-2規格性能を有する金属非含有のディーゼルエンジン油の開発」 清水保典氏・甲嶋宏明氏・葛西杜継氏・藤浪行敏氏(出光興産)環境負荷低減を目的に、ディーゼル車には排ガス中の粒子状物質(すすや、エンジン油添加剤由来の粒子)を捕集するフィルターが搭載されている。捕捉されたすすは燃焼させて除去することが可能だが、金属系添加剤由来の粒子は残留しフィルターの目詰まりを引き起こす。そこで受賞者らは、従来のディーゼルエンジン油で必須成分とされてきた金属系清浄剤や金属系耐摩耗剤を使用せずに、独自開発の添加剤などを駆使して、金属非含有のディーゼルエンジン油を設計した。本エンジン油が、排ガス後処理装置を搭載するトラック・バス用エンジン油規格であるJASO DH-2規格に規定されたエンジン試験と実験室的性能試験に合格することを確認し、上市した。本技術は、環境負荷低減や車輛の保守管理における運転手の業務効率化などの労働環境改善に貢献できる点が高く評価された。
左から、大津会長、甲嶋氏、葛西氏、藤浪氏