Aggregator
自動化を支える/リンクウィズ 板金溶接をパッケージ化
材料相場表/PDFで公開
メカニカル・サーフェス・テック2024年4月号 特集「金型・工具の表面改質」キーテク特集「熱処理①」4月25日発行!
表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2024年4月号 特集「金型・工具の表面」キーテク特集「熱処理①」が当社より4月25日に発行される。
今回の特集「金型・工具の表面」では、EV向けに使用される金型・工具向けPVDコーティングと電池関連や半導体関連向けのPVDコーティングについて、金型・工具でも必須の熱処理におけるシミュレーションの概要と事例について、射出成形スクリュにおいて耐食性と離型性を付与する超高真空スパッタリングによるCr-Nアモルファスコーティングについて紹介する。
また、キーテク特集「熱処理①」においては、昨年11月に開催された熱処理に関する国際会議であるIFHTSE2023から見た世界の熱処理事情について、熱処理の学術団体として業界を牽引する日本熱処理技術協会の活動について紹介する。
特集:金型・工具の表面改質◇工具・金型向けPVDコーティングの開発と適用・・・日本コーティングセンター 木村 裕二 氏、張 伊靖 氏 に聞く
◇熱処理シミュレーションの技術と事例・・・ヤマナカゴーキン 今橋 智則
◇耐食性、離型性に優れた射出成形スクリュ・金型向けCr-Nコーティング・・・浅井産業 加賀谷 恭平、高瀬 正和、安永 龍哉、伊藤 基浩、岡山県工業技術センター 國次 真輔
Featured Events◇Surface Technology Germany 2024が開催、ジャパンパビリオン出展6社が独自製品・技術を披露
キーテク特集:熱処理①◇FHTSE2023に見る世界の熱処理事情・・・大阪産業大学 南部 紘一郎
◇日本熱処理技術協会の活動に見る熱処理研究の取り組み・・・編集部
連載インライン3Dプロファイラ搭載型の二円筒転がり疲労摩耗試験機・・・Rtec-Instruments
酒飲み世界紀行:第2回 チェコのビール編・・・横浜国立大学 梅澤 修
トピックス表面技術協会、第75回通常総会・協会賞など各賞授与式を開催-新会長に平藤氏
トライボコーティング技術研究会、第16回岩木賞贈呈式、第26回シンポジウムを開催
雑誌ご購入 admin 2024年4月23日 (火曜日)HEF DURFERRIT JAPAN、水素関連ソリューション向けにPVDコーティング技術を披露
HEF DURFERRIT JAPAN(https://www.hefdurferritjapan.co.jp/)は2月28日~3月1日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「H2 & FC EXPO【春】~第21回 【国際】水素・燃料電池展~」に出展、燃料電池車(FCV)や水素関連設備向けに最新のPVDコーティング技術を披露した。
出展のようす
燃料電池セパレータ用PVDコーティング
HEFでは、プロトン交換膜(PEM)型燃料電池(FC)のセパレータ(バイポーラプレート)用に、導電性、耐食性、密着性に優れたPVD(物理蒸着)コーティングを開発している。
バイポーラプレートの基材には、機械的物性、高い電気伝導性、高いガス遮断性といったセパレータに要求される性能を満たす各種の合金が用いられるが、金属表面で発生する電気化学的な腐食への対処が必要になる。これに対しHEFが開発したバイポーラプレート向けPVDコーティング(コーティング成分としてAu、C、Cr等があるが、性能とコストの観点からC(カーボン)コーティングが主流)では、ステンレス、チタン、アルミニウムといったバイポーラプレートの基材を問わず高い耐食性(陽極:1μA/cm2未満・アクティブピークなし、陰極:1μA/cm2未満)・導電性(100S/cm以上)と低い接触抵抗値(0.01Ω・cm未満)を持つ被膜「セルテスELEC FC/ELEC FC+」を開発している。
トヨタ自動車をはじめ燃料電池車の開発は日本が先行しており、今後、乗用車、商用車、定置用などで、日本での量産立ち上げへの移行が見込まれている。これに対しHEFでは、成膜面を最適な状態にする自動洗浄ラインから、最大の生産効率を実現する専用治具、生産性を最大化する最先端の成膜装置といったすべての専用生産設備を設計・開発・製造しており、それらを組み込んだ「自動インライン式コーティング設備」の初号機が先ごろ完成し、現在フランス本社で試運転を行っている。順次、自動インライン式コーティング設備の2号機、3号機を製造し、2026~2027年ごろに予定されているFCV向けカーボンコーティングの日本での受託加工の際には、燃料電池専用の新拠点を設立し、そこに自動インライン式コーティング設備を設置して量産に対応する計画としている。
水電解装置用PVD/PECVDコーティング
水電解装置(エレクトロライザー)では、再生可能電源からの電流を使用して水分子が酸素と水素に分解される。水電解装置はスタック(複数のセルの直列アッセンブリー)と、発電機、コンプレッサー、ポンプ、水処理などのユニットで構成されている。水素電解装置内の各セルには、水素イオン(プロトン)が通る多孔質輸送層(PTL)と、バイポーラ/セパレータプレートが含まれ、ガスや水などの流体の輸送と電気伝導において重要な役割を果たす。
これらは腐食性の高い環境下で動作するため、性能を最適化し耐久性を保証するために表面改質技術が要求される。HEFは、欧州で先行するプロトン交換膜(PEM)型水電解装置において、PVDおよびプラズマCVD(PECVD)技術によって水電解装置用コーティングを開発している。本コーティングは水電解の性能を損なうことなく、貴金属の使用量を削減できることを確認している。
HEFでは表面改質/機能化に関して、さまざまな水電解技術の材料課題に対応。競争力のある価格での大量生産や、高性能で持続可能なソリューション、ユーザーニーズに合わせたオーダーメイドのソリューションを提供できる。
日本国内では、ナノコート・ティーエス 石川事業所で受託加工を行う予定となっている。
金属材料の水素脆性を防ぐDLCコーティング
炭素鋼やステンレス鋼、アルミニウム合金などの多くの金属材料では、水素の存在が機械的特性に悪影響を与えることがよく知らせている。HEFでは高度な技術に裏打ちされた柔軟な発想とDLCコーティングの知識によって、ガスバリア機能を有する新しい特殊カーボンコーティング(水素バリアDLC)を開発している。このコーティング膜は本来のドライでの低摩擦係数を維持しつつ、水素拡散を劇的に減少させる。
HEFでは燃料電池あるいは水電解装置へのコーティングに対するユーザーのニーズの高まりに応えるため、HEFでは現在、フランス本社に最初のパイロットプラントを建設中で、2025年までに大規模な展開が計画されている。
kat 2024年4月23日 (火曜日)