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イグス、高荷重用途向け射出成形すべり軸受を開発

10ヶ月 3週 ago
イグス、高荷重用途向け射出成形すべり軸受を開発kat 2023年10日30日(月) in

 イグスは、建設機械や農業機械などの高荷重用途で無潤滑運転および高面圧を実現する、イグリデュール製すべり軸受「Q3E」(https://www.igus.co.jp/info/multilayer-plain-bearing-iglidur-q3e)を開発した。Q3Eは、金属製や編み込み構造式のベアリングに代替する強度を持ちながらも、潤滑剤が不要なためユーザーのメンテナンスコスト削減に寄与する。

 

 掘削機が数百㎏の砂を移動させるとき、バケットの軸受部には膨大な荷重がかかる。これまで、建設機械や農業機械などの高荷重用途には金属製または編み込み構造式のベアリングが必須で、イグスではさまざまな材質を使用したイグテックス・シリーズのすべり軸受でこの問題に対処してきた。イグテックスは固体潤滑剤が配合されているため低摩擦・無潤滑での運転が可能で、外層が強度に優れているすべり軸受だが、編み込み構造式のため比較的高コストとなっていた。

 今回開発したQ3Eでは、その製造方法に費用対効果が非常に高い射出成形プロセスを採用することで、多層構造の高荷重用途向けすべり軸受の大量生産が可能としたため、同社の編み込み構造式ベアリングと比較して安価となっている。性能に関しては、射出成形で2種のポリマー素材の長所を組み合わせることに成功。摩擦特性を最適化したい内層にはイグリデュールQ3高機能ポリマーを使用し、高強度が求められる外層には強化ポリマーを使用することで、高荷重用途に対応している。

 Q3Eの最大の利点は、金属製ベアリングが使用されていた建設機械や農業機械などの高荷重用途で、潤滑剤が不要になる点。Q3Eには、微細な固体潤滑剤が内層のポリマーに溶け込んでおり、製品寿命期間中にその固体潤滑剤が徐々に放出される。ベアリングをQ3Eやイグテックスに切り替えることで、ユーザーは潤滑にかかるメンテナンスコストを削減し、機械の耐用年数を延ばすことが可能となる。

kat

イグス、3Dプリント製品の寿命計算サービスを提供開始

10ヶ月 3週 ago
イグス、3Dプリント製品の寿命計算サービスを提供開始kat 2023年10日30日(月) in

 イグスは、「オンライン3Dプリントサービス」(https://www.igus.co.jp/info/3d-print-3d-printing-service)としてこのほど、製品寿命を30秒で計算可能にする寿命計算ツール機能を追加した。このサービスによりユーザーは、製品寿命を予測したトータルコストで製品を検討することができるため、より適切な樹脂素材の選択が可能となる。

 

 イグスでは、ユーザーが独自に希望する、3Dプリント用の耐摩耗性ポリマー「イグリデュール」を用いたすべり軸受などの部品をウェブサイト上で注文できるオンライン3Dプリントサービスを、無料で公開している。本サービスでは、対象製品のSTEP/STPファイルをウェブサイトにアップロードすることにより、個別の要件を満たす部品から少量部品まで、特殊部品を3Dプリントで製造する。フィラメントやレーザー焼結パウダー、液状レジンにラピッドツーリングを組み合わせるなど、幅広い選択肢の素材とプロセスを用いて、用途に合わせた部品を製造することが可能。また、コストや納期に関してもオンライン上で確認できる。

 今回、そのオンライン3Dプリントサービスに製品寿命の予測計算ツールを統合。各部品の価格だけでなく製品寿命が分かることにより、ユーザーは採算性についても検討可能となる。対象部品のしゅう動部を選択し、使用方法のパラメータをいくつか入力するだけで、オンライン3Ⅾプリントサービスが自動的に製品寿命を予測計算する。

 製品寿命の予測は、イグスのドイツ・ケルンにある3800m2に及ぶ研究施設で実施した試験結果のデータに基づいている。450機の試験設備を使用し、毎年11000件の摩耗試験を行っており、イグリデュールを使用した3Dプリント部品は、他の3Ⅾプリント素材を使用した場合と比べて最大50倍製品寿命が長くなるという試験結果が得られている。イグスでは、あらゆる業界のユーザーに対して、4種類のレーザー焼結材料、10種類のトライボフィラメント、新製品のイグリデュールi3000 3D プリント用レジンの他に、射出成形用に50種類以上のイグリデュール素材を提供している。

kat

エボニックと東京都市大学、「リケジョ応援プログラム」を開催

10ヶ月 3週 ago
エボニックと東京都市大学、「リケジョ応援プログラム」を開催kat 2023年10日30日(月) in

 エボニック ジャパンと東京都市大学は10月17日、東京都世田谷区の恵泉女学園中学・高等学校で「リケジョ応援プログラム」を開催した。

開催の様子

 

 同イベントは、理系学部への進学を検討している女子中高生を対象に、理系学部を選択した女性が実際に企業でどのように働いているか、その具体的な姿を紹介し、進路選択の一助とすることを目的として、東京都市大学のダイバーシティ推進室が2019年より進めている取り組み。

 日本におけるエボニック グループでは、社会貢献活動の一環として2007年から主に小学生を対象とした化学実験ショーを各地で開催し、これまでに4000人を超える子どもたちに化学の魅力を伝えてきた。

 しかし、人材のダイバーシティが近年ますます重要視されている一方で、日本の化学業界ではまだ男性社員の割合が圧倒的に多いという現状がある。

 エボニック ジャパン オイルアディティブス部 部長の本間美穂氏は、「これからの社会において、さらなる女性の活躍は必要不可欠だが、一言で理系と言ってもさまざまな選択肢があり、エボニックにおけるリケジョ社員のキャリアも多様。本プログラムを通じ、化学の楽しさとともに、私たちの経験を若い世代にシェアすることで、進路選択の力添えができたことを嬉しく思う」とコメントしている。

 講座では、エボニックの製品(シリカ、界面活性剤)を使った四つの実験を行い、女子中高生にとっても身近な化粧品や食品、文房具などにも応用される化学技術を紹介した。その後の仕事紹介のセッションでは、飼料添加剤の技術営業職、塗料添加剤の技術職、ヘルスケア製品の品質・薬事などに携わる女性社員5名から、それぞれの所属部署の取り組みと、進路選択の理由やこれまでのキャリアを紹介した。さらに、理系の中でも化学を選択する魅力として、化学業界は、新しい技術や製品の開発において中心的な役割を果たしており、社会全体にとっても非常に価値のあることを参加した生徒たちに伝えた。

エボニックの製品を使った実験の様子

 

エボニック女性社員との座談会の様子


 

kat

NTN、内径0.6mm世界最小の流体動圧軸受を開発

10ヶ月 3週 ago
NTN、内径0.6mm世界最小の流体動圧軸受を開発kat 2023年10日30日(月) in

 NTNは、流体動圧軸受としては世界最小サイズとなる内径0.6mmの「動圧ベアファイト」を開発した。5G(第5世代移動通信システム)の普及による通信市場の拡大に伴い、高速化や高容量化が進む高機能スマートフォンやウェアラブル端末など小型モバイル機器用マイクロファンモータの静粛性の向上や長寿命化に大きく貢献する。同社では、2025年度に600万個/年の生産を目指す。

左:開発品(内径φ0.6mm)右:従来品(内径φ1.5mm)


 動圧ベアファイトは、同社独自の精密加工技術により、焼結含油軸受にヘリングボーン型動圧溝を設け、軸受すきま全周で油膜を形成することによって、軽量・コンパクトで高い静粛性や高速回転対応を実現した流体動圧軸受。近年は、EV・電動化に伴い、より高い静音性が求められる車載向けファンモータなどへの採用が拡大している。

 一方、5Gの普及に伴い市場が拡大する通信機器分野においても、ゲーミングスマホと呼ばれる高機能スマートフォンやWi-Fiルータなどのモバイル機器の高速化や高容量化、さらに小型・薄型化が進んでいる。それに伴い、装置に搭載されている冷却用マイクロファンモータ向け軸受には、高速回転対応のほか、人に近い距離で使用されるケースが多いため、どのような姿勢で使用されても常に高い静粛性を維持することなどが求められている。

 NTNが今回開発した内径0.6mmの動圧ベアファイトは、ヘリングボーン型動圧溝の設計を最適化することで、小型でありながら高い油膜圧力を発生させることにより、高い静粛性と信頼性を実現した。一般的な切削加工においては、内径1mm以下の動圧溝を加工することは困難とされているが、NTNでは今回プレス成形条件も見直すことで、従来サイズ(内径1.5mm)から半分以下の内径0.6mmサイズの超小型動圧ベアファイトを開発することに成功したもの。流体動圧軸受としては世界最小サイズとなる。

 冷却用マイクロファンモータは、風量を上げることで耳障りな音が発生しやすくなることが課題とされているが、今回開発した動圧ベアファイトを使用することで、高い静粛性を実現することが可能となる。NTNでは、本開発品を需要が拡大している高機能スマートフォンやWi-Fi ルータ、ウェアラブル端末など小型モバイル機器のマイクロファンモータに最適な商品として提案を進めるとともに、車載装置向けや一般家電、医療機器など幅広い分野での販売を拡大していく考えだ。

 開発品の特長は以下のとおり。

・小型化:従来サイズ(内径1.5mm)から1/2 以上小型化(直径)

・高い静粛性:回転時に常に油膜形成率100%を維持(非接触で安定して回転)

・高い耐久性(長寿命化):焼結含油軸受の約1.7 倍(雰囲気温度:40℃で回転させた場合)

動圧ベアファイトと動圧溝のない軸受の油膜形成率の比較:動圧ベアファイトは油膜形成率100%を維持して非接触で安定して回転するのに対し、
動圧溝のない軸受は油膜が一定して形成されないため軸と頻繁に接触


 

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