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イグス、樹脂製すべり軸受の独創的でサステナブルな使用事例を募集開始
イグスは、自社のエンジニアリングプラスチック製すべり軸受の使用事例を表彰するコンテスト「マヌス(manus)賞」の募集を開始した。
今回で第12回目の開催となるマヌス賞は、イグスのエンジニアリングプラスチック製すべり軸受の独創的かつサステナブルな使用事例を募集し、表彰するコンテスト。マヌス賞は隔年で開催しており、前回の2023年度は36カ国から480件の応募があった。受賞者は、ドイツの研究機関や製造業界専門誌から選出された審査員に選ばれ、最大5000€の賞金が授与される。
第12回 マヌス賞 募集要項応募対象:樹脂が含まれるイグスのすべり軸受、リニアベアリング、球面ベアリングを使った事例
賞金:マヌス金賞5000€、マヌス銀賞2500€、マヌス銅賞1000€、グリーンマヌス賞3000€
応募締め切り:2025年1月17日
応募フォーム:https://registration.manus-award.com/en/manus-award-registration/
マヌス賞2025に関する詳細:https://www.igus.co.jp/info/manus-award
金属製すべり軸受からイグスのすべり軸受への置き換えにより、環境負荷の低減やコスト削減、技術改善などを達成した事例が対象となり、前回2023年度の第11回マヌス賞では以下の事例が受賞した。
・マヌス金賞:液体窒素肥料を農地に供給するパラリンケージコールター/J&M Manufacturing社(アメリカ)
イグリデュール(潤滑剤不要の樹脂製すべり軸受)を使った、サステナブルかつ経済的な新型の農業機械が受賞した。地中への潤滑剤混入がなくなると同時に、潤滑剤コストの削減に成功した事例となる。
・マヌス銀賞:スリムなデザインの高圧洗浄機ユーザー向けパワードスーツ/Aufratech社(フランス)
高圧洗浄機を扱う作業員が着用するパワードスーツ「EXO N」の事例が受賞した。作業員の腰にかかる大きな負担を軽減させる機構に、イグリデュールとドライリン(リニアガイド)が採用された事例となる。
・マヌス銅賞:自治体車両向けの伸縮式高圧洗浄機/Fiedler Maschinenbau und Technikvertrieb社(ドイツ)
汚れた道路や広場を清掃する自治体車両向け高圧洗浄機の事例が受賞した。この高圧洗浄機の特長である拡幅可能な洗浄ノズルにドライリンが使われている。
・グリーンマヌス賞:ローダーワゴンや堆肥散布機などに使用される無潤滑ボール式連結装置/Rockinger Agriculture社(ドイツ)
ローダーワゴンや堆肥散布機、ダンプカー、農業用噴霧機用の無潤滑ボール式連結装置「KS80」の事例が受賞した。同社では、ドイツにあるトラクターの1/3が「KS80」と耐摩耗性インサートを搭載すると、約8300個分のボール式連結装置で潤滑剤カットが可能となり、年間8tのグリースを節約できると試算した。
THK、高加減速対応・低しゅう動のミニチュア直動転がり案内の受注を開始
THKは、高加減速対応・低しゅう動のミニチュアLM ガイド「AHR」の受注を開始する。
高加減速対応・低しゅう動のミニチュアLMガイド「AHR」
高加減速対応・低しゅう動のミニチュアLMガイドAHRは、半導体チップの生産能力向上に役立つ高加減速に対応した性能を持つLMガイド。ミニチュアLMガイドの高速・高加減速動作における耐久性と低しゅう動性を兼ね備え、なおかつ既存の2列ゴシックアーチ溝を採用したミニチュアLMガイドとの取付寸法互換を実現した。
新開発したボール循環部品により最高速度5m/s、最高加減速度300m/s2を実現しており、生産性向上が求められる半導体製造装置に最適で、特に高い生産性能を要求されるダイボンダーやテストハンドラーといった半導体製造の後工程設備、さらにはチップマウンターなどの主軸案内部の使用に最適化されている。
特長は以下のとおり。
・高速・高加減速対応:新開発のボール循環部品の採用により、高強度・強靭化を実現。高速・高加減速動作時のロバスト性を向上し、生産性向上に貢献する
・低しゅう動抵抗:コア技術である理想的な4列サーキュラーアーク溝2点接触構造により、低しゅう動化を実現。これによりサーボ制御性向上に貢献する
4列サーキュラーアーク溝2点接触構造による低しゅう動抵抗
・取付寸法互換:既存のゴシックアーチ溝を採用したミニチュアLMガイドと取付寸法互換があるため、置き換えが可能
イグス、PFAS規制に対応し、食品・包装業界向けにPTFEフリー&FDA準拠の新製品を提供開始
イグスは、食品製造・包装業界向けの粉状コーティング材やリニアガイドに新しいバージョンを追加した。将来的なPFAS(有機フッ素化合物)規制の影響を受けないPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フリー素材を採用するなど、これまでよりさらに環境負荷が低く、衛生的な製造現場に寄与する製品が提供可能になっている。
イグスは、10月23日~25日に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2024(2024東京国際包装展)」において、PFAS規制対応の新製品を含めた食品業界向けのラインアップを幅広く紹介する予定だ。
PFASは、工業製品や消費財などあらゆる分野で欠かすことのできない化学物質だが、近年人体や環境への有害性から欧州や米国を中心に規制が強化されてきており、企業にはPFAS規制への対応が求められている。
これに対しイグスでは、包装機械のしゅう動部分など、さまざまな用途で使用されている食品業界向け粉状コーティング材に、新しくPTFEフリーの「イグリデュールIC-05PF」を追加した。PTFEを使用したコーティング材からの置き換えにより、将来のPFAS規制の影響を受けることなく、高いしゅう動性・耐摩耗性を実現できる。また、リーズナブルな価格のため、コストを削減できるケースもある。
イグリデュールIC-05PFの特長は以下のとおり。
・導電性部品へのコーティングに適用可能
・PTFEフリー
・FDA(アメリカ食品医薬品局)およびEU 10/2011準拠
・DIN EN ISO 9227に準拠した塩水噴霧試験で耐性を確認済み
また、食品製造現場での使用を想定し、FDA準拠およびPTFEフリーの素材を使用したリニアガイドが新しいデザインになり、「ドライリンW-HYD」として追加された。EHEDG(欧州衛生工学・設計グループ)が示す食品製造機械の衛生設計ガイドラインに則り、隙間を極力なくすデザインにすることで、残留物や雑菌・バクテリアが付着しにくく、洗浄作業がより簡単になる。また、キャリッジのしゅう動部分に溝を設けているため、水や洗浄剤が速やかに排出されやすくなる。
ドライリンW-HYDの特長は以下のとおり。
・洗浄を伴う食品製造工程に適用可能
・PTFEフリー
・FDAおよびEU 10/2011に準拠
・EHEDGガイドラインまたはDIN EN 1672-2に準拠した設計
NTN、ベトナム・ホーチミンに販売・技術サービスの支店を設立
NTNはベトナム・ホーチミンに、同社グループの販売会社「NTN BEARING VIET NAM」(NTNベトナム販売)のホーチミン支店を新たに設立した。今後さらなる市場の成長が期待されるアセアン地域の中でも中核を担っていく同国最大の商業都市・ホーチミンに新たな販売拠点を構え、積極的な販売活動や技術サービスの提供を通じて、より一層アフターマーケットビジネスの拡大に取り組んでいく。
ベトナムは、近年、自動車をはじめ各種産業のグローバルメーカーによる市場参入や地場メーカーの成長などにより、安定した経済成長を続けている。NTNは、2016年にベトナムの首都ハノイに販売会社であるNTNベトナム販売を設立し、自動車や産業機械メーカーであるベアリングユーザーと販売代理店への販売や技術サービスを提供してきた。
ベトナム南部のユーザーと販売代理店については、これまでハノイ本社や近隣の「NTN BEARING-SINGAPORE」(NTNシンガポール販売)が出張などにより対応してきたが、アフターマーケットビジネスのさらなる拡大を図るため、同国最大の産業の集積地であるホーチミンおよびその近郊のユーザーや販売代理店に向けた販売体制を整えることが必要だと判断し、今回新たに販売拠点を設立することを決定したもの。
ホーチミン支店におけるユーザーや販売代理店への積極的なアプローチやきめ細かな技術サービスの提供を通じて、ベトナムおよびアセアン地域におけるアフターマーケットビジネスの拡大およびNTNブランド力の向上に取り組んでいく。
NTNでは、稼ぐ力の向上を目指し、事業ポートフォリオの変革に取り組む中、特に利益率が高いアフターマーケットビジネスの拡大に注力している。生産委託や外部購入を活用した商品ラインアップの充実、売れ筋在庫管理システム「FIRST」の拡充などにより製品供給力を強化するほか、異常検知や状態監視により適切なメンテナンス計画の立案につなげるなど、ベアリングユーザーの機械を止めないエンジニアリング・サービスの提供を通じて、アフターマーケットビジネスの拡大およびNTNブランド力の強化を図っていく考えだ。
ジェイテクト、高圧水素関連製品がポータブル水素カートリッジに採用
ジェイテクトは、カーボンニュートラル達成に向けて注目を集める水素社会への貢献を目指し、トヨタ自動車が手掛けるポータブル水素カートリッジに「カートリッジバルブ」を提供した。
(左から)ポータブル水素カートリッジ(提供:トヨタ自動車)、カートリッジバルブ
ジェイテクトグループは、製品と製造設備に関する要素技術や知見であるコンピタンスを一堂に集約したテクノロジープラットフォーム(テクプラ)を活用し、これらのコンピタンスを掛け合わせて社内や社会の困りごとの解決策を提案するソリューション共創センター(ソリセン)の開設を進めている。
このカートリッジバブルは、より安全で快適な水素社会を実現するソリューションとして、ユーザーと仕入先との共創によって開発されたもの。
ソリセンとテクプラの紹介
水素は使用時にCO2を排出しない次世代のエネルギーとして、脱炭素社会の実現に向けて普及が期待されており、ジェイテクトでは2002年より高圧水素事業に着手している。
今回、これまで20年以上培ってきた技術開発と、2世代にわたる燃料電池車向け「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」の世界トップレベルの量産実績(2022年12月末時点のジェイテクト独自試算で、高圧水素供給バルブの量産実績5.4万個以上、量産延べ走行距離7.9億㎞以上(≒地球2万周分相当))を生かして、ポータブル水素カートリッジに適応する高圧水素製品を開発したもの。
開発したカートリッジバルブは、高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を燃料電池へ供給する製品で、水素を外部に漏らさない安全性と、ワンタッチ着脱を可能とするユーザーの操作性を両立している。
手軽に水素を持ち運びできるポータブル水素カートリッジは、燃料電池と組み合わせた電源としての活用や水素を燃焼させる調理器など生活圏の幅広い用途の使用が期待される小型の高圧水素タンク。今後、モビリティや工場、生活圏内など、さまざまなシーンでの安全な水素利活用の実証が進められ、水素が日々の生活で気軽に使用されるエネルギーとなることが目指されている。
ジェイテクトは今後も、「ジェイテクトの基本理念」の最上位に掲げる「地球のため、世の中のため、お客様のため」を実践し、カーボンニュートラル達成の一つの大きな手段である水素社会実現に向けて、トヨタグループとの共創により、高圧水素製品の開発を推進していく考えだ。