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光触媒工業会、創立20周年記念祝賀会を開催

3日 6時間 ago
光触媒工業会、創立20周年記念祝賀会を開催

 光触媒工業会(PIAJ)は6月29日、東京都港区の品川プリンスホテルメインタワーで、「創立20周年記念祝賀会」を開催した。

 冒頭、挨拶に立った吉本昇司会長(TOTO)は、「次の10年、20年に向けて、本会を発展させ、光触媒の技術をさらに、暮らしをやさしく包む快適空間を作り出す次世代技術の柱へと進めいきたい。当工業会は2006年、日本発の光触媒の技術を社会に喧伝・普及させる、そして光触媒の市場を創出する目的で創立された。活動の核は常に消費者視点であることで、安全を守るために信頼の証であるPIAJマークを認証制度として確立、試験方法に基づいた客観的な性能評価を行ってきた。この品質第一という姿勢によって、空気浄化、セルフクリーニング、抗菌・抗ウイルスという光触媒の確かな価値を提供して、その市場は住宅から公共用途に至るまで、暮らしの安全を支える社会インフラにまで成長したと考えている。会員企業各位の尽力の賜物と考えている。次の20年に向けたキーワードをいろいろと考えているが、工業会のステージを上げるべく、「世界へ」ということを念頭に置いて、次の10年に向けて活動を進めていく。これからのあるべき姿の第一は、日本の快適空間を出発点にして、それを支える次世代の技術が持続可能な未来の創造に貢献していくことが挙げられる。二つ目は、日本が発見した光触媒技術を、規格の面を含めて工業会主導で広めていくことで、すでに工業会ではアジアの国々と相互認証に向けたMRA協定(相互承認協定)を締結し動き始めている。今後、こうした活動の強化を視野に入れて、さらにパートナーシップを強めていきたい。光触媒を選ぶための信頼性の高い共通の物差しとして、安全性に関する規格作りも工業会の大きな使命と考えている。常に消費者視線で、消費者の信頼に応えることを忘れることなく、関連団体各位とこれまで以上に熱意をもって、コミュニケーションを図りつつ、光触媒という素晴らしい技術の価値を社会に伝えていきたい。これからも光触媒は、“日本発の技術で、よりよい未来を創る(日本発の光触媒による「美観維持」、「環境浄化」、「清潔な空間」の提供により、美しく安心な日本の街づくりに貢献していく)”のスローガンのとおり、今後も持続可能で美しい地球の未来に貢献していきたい。関係各位のご尽力で工業会が発展し、工業会の発展が社会貢献につながる。次の10年、20年に向けて工業会活動を進めるべく、関係各位の引き続きのご協力をお願いしたい」と呼びかけた。

挨拶する吉本会長

 

 また来賓の挨拶に立った経済産業省 製造産業局 素材産業課 革新素材室の山田純市氏が「20年間の光触媒工業会の活動が、業界の健全な発展のみならず、我が国経済や社会の発展にも大きく貢献したことに感謝したい。不確実な国際情勢の中、高市政権では危機管理投資、成長投資を柱に、強い経済の実現を目指している。成長戦略ではAI、半導体、エネルギー、GXなど17の戦略分野を中心に大胆な設備投資や研究開発の促進など、官民の積極的な投資を引き出していく。皆様方と一緒に強靭で力強い経済の実現に取り組んでいきたい。光触媒製品は建物の内外装、土木資材、日用品の製造など、幅広い分野で活用され、我々の生活を支える重要な技術であり、その幅広い役割ゆえに昨今の国際情勢が業界に与える影響は決して小さくないと認識している。この20年間で社会は大きく変化し、工業会としてもさまざまな局面に直面してきたことと思う。そうした中でも工業会会員企業が結束して光触媒技術の普及としてPIAJマークによる業界独自の製品認証、抗菌・抗ウイルス性試験方法の標準規格、安全性評価への対応などを通して課題解決や価値創出に取り組んできたことに敬意を表したい。経産省としてもイノベーションの創出や国際標準化、市場形成に向けた取り組みなどを通じて、工業会と連携しながら光触媒業界のために尽力していきたい」と述べた。

挨拶する山田氏

 

 光触媒技術の発見者である藤嶋 昭氏(東京理科大学栄誉教授、東京大学特別栄誉教授が来賓の挨拶に立ち、「1966年に私が酸化チタンの単結晶を使った光触媒技術によって水の分解を実現して、ちょうど今年で60年を迎える。橋本和仁先生と二人で協力しながら、例えばTOTOと一緒に製品化を進めるなど、光触媒技術の開発と普及に向けた取り組みに腐心してきた。特に、光触媒の超親水効果を見つけて特許を確立する時などには苦労したが、多くの方々に光触媒を利用していただき、特にセルフクリーニングとして利用していただく基盤を作った。光触媒の試験方法の標準化、JIS化、さらにはISO化を進め、その後、当工業会が設立され、ますます光触媒製品がJIS、ISOに即してきちんと作られるようになり、世の中に役立つものとなっていることは、本当に喜ばしい。これからもさらにさまざまな光触媒製品が登場して、世の中に役立っていただけることを祈念している。ISO化をベースに、日本国内だけでなく世界で光触媒製品が利用されることを期待している。自分自身も今なお光触媒の研究を進めており、光触媒によって水をきれいにして、半導体洗浄用の超純水を作れる段階にきている。極めて高純度の水を光触媒で作ることができるという特許も出願し受理されている。このように光触媒はいろいろな分野でもっともっと使っていただける可能性がある。TOTOをはじめとする企業のご助力で製品化し光触媒が多くの人に役立つ技術となっていることは非常にうれしい。光触媒技術の応用拡大と普及推進に努める当工業会の一層の発展を祈念している」と述べた。

 

 続いて科学技術振興機構理事長で内閣官房 科学技術顧問の橋本和仁氏が、「1996年に本格的な光触媒製品として、TOTOの超親水性光触媒タイルが製品化された。遡って1990年ごろに藤嶋教授の研究室に講師として呼んでいただき、それまでの光触媒研究のほとんどが、水を分解して酸素と水素を得る光触媒の研究だったのに代わって、光触媒で汚れを落とす、抗菌性を持たせるといった研究が始まり、その流れで超純水を得る光触媒の研究も始まった。最近の新聞紙上では、光触媒と言うと水素活用のための技術と騒がれているが、実はこれは光触媒研究の始まりで、先ほど藤嶋先生がおっしゃられた、1972年にNature誌に発表された「本多・藤嶋効果」と呼ばれる酸化チタンに光を当てて水を分解する現象をさす。光触媒研究の違う道を作ったのが、1990年ごろの光触媒で汚れを落とす研究で、当工業会はほとんどがその研究を基盤にしている。1995年に科学技術基本法ができるまでの当時は、大学の人間が企業と一緒になって製品開発のための研究をするなんて許せないという雰囲気の時代だったが、それよりも前にTOTOと光触媒の抗菌研究で共同研究を始めた。藤嶋先生は現役で光触媒研究を続けている一方、私自身は10年前に光触媒の研究をリタイアして科学技術政策を見るようになったが、我々のやった光触媒研究が皆様に支えられて社会実装されていることは大変ありがたい。今後はぜひ、世界を目指した製品技術にしていただきたい。光触媒は最初から世界を目指していたが、我々の力量不足でうまくいかなかった。普通にやったら同じように失敗するだろう。その時になぜ失敗したのか、どこがうまくいかなかったのかという我々の数多くのノウハウが残っている。現在、世界が日本を求めており、ここ2、3年でその傾向が急激に強まっている。欧州、カナダ、インド、アセアンなどが日本に対して大きな期待感を抱いている。こうした中でぜひ、国際協力をしながら光触媒を広めていただきたい。私自身は科学技術政策を進める立場なので、取り組みを後押しできればと思う。当工業会が20年を迎えたことを喜ばしく思うとともに、今後の20年の工業会の活躍にも大いに期待しつつ、引き続き応援していきたい」と語った。

挨拶する橋本氏

 

 最後に、乾杯の挨拶に立った野間 賢副会長(積水ハウス)は、「藤嶋先生、橋本先生から、光触媒が大変な苦労があって発展したという話を聞いたが、当社もその苦労があって発展した光触媒に携わっていることを幸せに感じている。この祝賀会において、発展のためにご尽力されてきた皆様方にはぜひ、これまでの苦労話や、これからの20年への先を目指した会話をしていただいて、当工業会をより盛り上げていただきたい。本日はどんどんとコミュニケーションを図っていただければ幸いである。光触媒産業、ならびに光触媒工業会、関係各位のますますの発展を祈念したい」と高らかに杯を掲げた。
 

乾杯の挨拶を行う野間氏

 

kat 2026年9月7日 (月曜日)
kat

JASIS2026開催、表面試験・評価・分析機器などが展示

3日 9時間 ago
JASIS2026開催、表面試験・評価・分析機器などが展示

 日本分析機器工業会と日本科学機器協会は9月2日~4日、千葉市美浜区の幕張メッセ 国際展示場で、分析機器・科学機器の総合展示会「JASIS2026」を開催、443社/1287小間の出展があり、22926名が来場した。表面試験・評価機器関連では以下のような展示があった。

JASIS2026のもよう

 アントンパール・ジャパンは(https://www.anton-paar.com/jp-jp/)、ナノインデンテーションテスタ「Hit 300」を展示した。研究開発や生産管理など多様なユーザー・環境を想定して作られた、プレミアムながらリーズナブルなナノ硬さ試験機で、直感的に操作できる自動化によって、作業者が不在の時でも1時間に600回の測定が可能。アクティブな防振ダンピングが、あらゆる環境下での精度を保証しているほか、独自の2レーザーターゲティングシステムにより、1 mm以内の精度でサンプルをターゲティングできる。機能性重視の設計によりセットアップに要する時間は15分、トレーニングから最初の測定結果まで要する時間は1時間。

アントンパール・ジャパン「Hit 300」

 オックスフォード・インストゥルメンツ(https://nanoindentation.oxinst.jp/)は、マイクロおよびナノスケールで材料の機械的およびトライボロジー的特性を正確に定量できる世界最高分解能のナノインデンター「i04 Femto-Indenter」を披露した。2024年に買収したFemtoTools が特許を取得したマイクロエレクトロメカニカルシステム (MEMS) 技術を採用しているほか、20年以上にわたる革新の成果を生かした極めて高い分解能、再現性、動的安定性を実現。金属、セラミック、薄膜、コーティング、およびメタマテリアルなど、より順応性の高い微細構造物の機械的試験に最適化されている。

オックスフォード・インストゥルメンツ「i04 Femto-Indenter」

 大塚電子(https://www.otsukael.jp/)は、光波動場三次元顕微鏡「MINUK」を展示した。観察・測定対象(フィルムやガラスなどの透明材料)から生じる光の波の情報全てを指す“光波動場”を、結像素子を介さずに波面センサに記録して、任意の面の像を計算処理で生成する。非破壊・非接触・非侵襲での測定が可能で、nmオーダーの透明な異物・欠陥の評価が可能。視野700μm×700μm、深さ方向1400μmの三次元情報を対象にフォーカスを合わせることなく2秒未満(標準)の高速で取得できるほか、任意の面を高速でスキャンし測定位置の決定がしやすい。

大塚電子「MINUK」

 新東科学(https://www.heidon.co.jp/)は、測定条件の設定からサンプルごとの比較、波形解析、過去の測定データの検索、報告書作成まで、摩擦・摩耗試験に関わる一連の業務を一つにつなぐ統合ソフトウェア「TriboSoft Lab」を初披露した。試験ごとの試験条件・使用試験機、解析範囲・条件、比較結果と報告書などを試験記録として保存。材料、試験方法、測定日などから過去の試験を検索できる。また、各nの値と波形を連動表示、平均だけでなく個別差やばらつきも確認できる。さらに、摩擦変動を距離軸で解析し、波形だけでは気づきにくい周期やピッチを可視化する。世代間の読み込み制限がなく、過去の試験データを読み込み、検索、比較、解析に引き継げる。

新東科学「トライボギアTYPE:14FW」

 パーク・システムズ・ジャパン(https://www.parksystems.com/jp)はイメージングエリプソメーター「Accurion EP4」を披露した。分光エリプソメトリーと光学顕微鏡を1台に統合した、Imaging Spectroscopic Ellipsometryのハイエンドシステムで、ライブellipsometric contrast imagingと、定量解析を行う範囲(regions of interest)を直接選択する機能を備えており、1 µmまでの横方向分解能で、微細構造試料における膜厚および屈折率の空間分解・並列測定を可能にする。

Accurion EP4

 ブルカージャパン(https://www.bruker-nano.jp/page1)は、幅広い試験用途に対応する多機能ナノインデンテーションシステム「Hysitron TI Premier II」を展示した。モジュール設計であり、ニーズに応じて、より専門的な試験方法や、従来フラッグシップモデルのみで対応していた環境制御機能(加熱(800℃)、冷却(‐120℃)、温湿度(75℃、RH75%)でのナノ力学試験が可能)のアップデートが容易に行える。幅広い試験用途に対応する優れた多機能性を有するため、さまざまな試験評価に取り組んでいる日本の技術者・研究者に最適なナノインデンテーションシステムであることをアピールした。

ブルカージャパン「Hysitron TI Premier II」

 

admin 2026年9月7日 (月曜日)
admin

イグス、JAXA宇宙科学研究所の大型実験装置の精密位置調整にスライドテーブルなどが採用

1週 1日 ago
イグス、JAXA宇宙科学研究所の大型実験装置の精密位置調整にスライドテーブルなどが採用kat 2026年09日02日(水) in in

 イグスのモーションプラスチック製品が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所で「宇宙空間に近い環境」を地上につくり出す実験装置に採用された。

 今回求められたのは500kg規模の大型装置を髪の毛よりも細かなμm単位で位置調整し、離れた制御室から操作すること。その精密な位置調整機構に、高い剛性と滑らかな動作、安定した操作性を実現するイグスのスライドテーブルやモーター、制御システムなどが採用されたもの。

JAXA宇宙科学研究所の地上プラズマ実験装置「電子ビームイオントラップ(EBIT)」

 

 JAXA宇宙科学研究所では、宇宙から届くX線を観測し、星の爆発やブラックホール周辺などで発生する高エネルギー現象の解明に取り組んでいる。しかし、観測データだけではその現象を十分に理解できないため、地上で宇宙空間に近い環境を再現する実験が行われている。その実験に用いられているのが地上プラズマ実験装置「電子ビームイオントラップ(Electron Beam Ion Trap:EBIT)」で、EBITでは電子ビームを用いてガスをイオン化し、宇宙と同様の高温プラズマ状態を生成する。さらに強力なX線を照射し、そこで発生する光を精密に測定することで、宇宙で観測されたX線の解釈に欠かせない基準データを取得している。

 EBIT実験では、高温プラズマとX線ビームの位置合わせが重要な要素となる。装置内で生成されるプラズマのサイズは約100μmであり、そこへ数十μmのX線ビームを正確に照射する必要がある。そのため、500kg規模の装置を極めて高い精度で位置調整しなければならない。

 調整が必要なのは前後左右だけではなく、X・Y・Z方向の位置に加え、水平や傾き(チルト)を含む複数軸にわたる。これらの調整は研究の精度を左右する重要な工程で、位置調整機構には高い剛性と滑らかな動作、そして安定した操作性が求められる。

 高エネルギーX線を使用する実験では、放射線防護の観点からビーム照射中に装置の近くで作業することができない。そのため、研究者は制御室から装置を遠隔操作しながら位置調整を行う必要がある。今回のシステムでは、レベリングブロックとスライドテーブルを組み合わせた5軸の調整機構で構成。位置と角度の両方を電動で精密制御している。

 今回の位置調整システムに要求された事項は、以下のとおり。

・500kg規模の装置を支える高い剛性

・μm単位での高精度な位置調整

・高エネルギーX線実験に対応する遠隔操作

・研究用途に求められる柔軟な構成

・限られた研究予算内での高いコストパフォーマンス

 研究開発の現場では既製品をそのまま導入するのではなく、研究目的に合わせた独自の装置設計が必要になるため、部品には性能だけでなく、柔軟なシステム構築と費用対効果も求められる。それらに対応する製品技術として、今回、イグスのスライドテーブルとカップリング、モーター、制御システムが採用された。

 スライドテーブルは、研究装置の位置調整に使用。500kg規模の装置を支えながら、X線ビームとプラズマの位置を合わせる微調整機構として機能する。装置位置調整用スライド部に使用され、装置の位置調整、ビームラインとの位置合わせの役割を担う。

スライドテーブル

 

 カップリングは、モーターと既存の調整機構を接続し、装置の電動化を実現している。モーターと送りねじ機構の接続部に使用され、駆動力の伝達と既存機構との接続の役割を担う。

カップリング

 

 モーターは、各軸の位置調整を電動化し、制御室からの遠隔操作に対応している。使用箇所は装置位置調整用の各軸で、手動調整の電動化と遠隔操作への対応という役割を担う。

モーター

 

 制御システムは、実験条件に合わせて位置調整を行い、実験中でも安全な遠隔操作を可能にしている。装置位置調整用モーターの制御に使用され、遠隔操作、5軸調整、実験時の微調整という役割を担う。

制御システム

 

 電子ビームやプラズマ、X線を正確に重ね合わせるための動きが、研究の精度を左右することから、イグスのモーションプラスチック製品は、最先端の宇宙科学研究を支える位置調整機構の一部として活用されている。イグスでは今後も、研究・開発の現場で求められる高精度で高効率なモーションソリューションの提供を通じて、科学技術の発展に貢献していく考えだ。

kat

NTN、設備の異常兆候を早期検知し突発停止を未然に防止する状態監視システムの提供を開始

1週 1日 ago
NTN、設備の異常兆候を早期検知し突発停止を未然に防止する状態監視システムの提供を開始kat 2026年09日02日(水) in

 NTNは、工場などの産業設備におけるベアリング(軸受)の状態を常時監視し、設備の停止につながる異常兆候を早期に検知する「産業設備向け状態監視システム(CMS:Condition Monitoring System)」の提供を開始した。本システムは、設備の振動データを収集・解析して設備状態を分かりやすく可視化し、異常兆候の早期把握を支援することで、設備診断の経験や知識が少なくても状態を把握でき、安定稼働と保全業務の効率化に貢献する。

新たに開発した「設備診断エッジユニット」


 近年、製造現場では省人化や生産性向上を背景に、設備の突発停止を未然に防ぐ計画的な保全への重要性が高まっている。一方で、保全を担う技術者の高齢化や人材不足が進む中、経験や知識が少なくても機械の状態を把握できる仕組みも求められている。

 NTNでは、風力発電設備向け状態監視システム「Wind Doctor」で培った知見やノウハウを生かし、コンパクトで取り扱い性に優れた「NTNポータブル異常検知装置」や軸受診断アプリケーション「Bearing Inspector」を展開してきた。一方、一般産業設備向けの状態監視システムは、機器の選定や効果検証などに専門知識を要することから、導入に向けたハードルが高いという課題があった。

 こうした課題に対しNTNは、振動データを収集・解析する「設備診断エッジユニット」を新たに開発、Bearing Inspectorの診断技術と組み合わせた「産業設備向け状態監視システム(CMS)」として提供を開始したもの。NTN製の軸受に限らず、他社製の軸受にも対応しており、既存設備にも導入が可能。また、対象設備の調査から実証評価(試験導入)、システム導入、運用までNTNが一貫して支援することで、システム構築の負担を軽減しながら導入できる。導入後は、状態監視による異常兆候の早期把握に加え、軸受調査やグリース分析による原因分析と改善提案を通じて、適切な保全判断を支援する。

 先行して実施した資源リサイクル事業者様における6カ月間の実証評価では、資源を搬送するベルトコンベヤー回転軸のクラック(き裂)など、設備停止につながる異常兆候を早期に検知。設備の突発停止を未然に防ぐ保全対応につながった点が評価され、正式導入に至っている。

 NTNは今後も、産業設備向け状態監視システム(CMS)をはじめとする状態監視ソリューションを通じて、ユーザーの設備の安定稼働と保全業務の効率化に貢献していく。

 産業設備向け状態監視システム(CMS)の特長は以下のとおり。

1.導入検討から運用開始まで、負担を抑えて状態監視を開始:対象設備の調査から実証評価(試験導入)、システム導入、運用まで一貫して支援

2.設備の状態を直感的に分かりやすく可視化:軸受や設備の状態を「正常」「初期損傷」「注意」「警告」の4 段階で表示し、設備状態の把握と保全判断を支援

3.既存設備へ容易に導入可能:大規模な設備改造を必要とせず、既存設備への後付け導入が容易な構成

4.設備や用途に応じた柔軟なシステム構成:対象設備やユーザーの運用ニーズに応じて、ソフトウェアや表示内容をカスタマイズ可能

 対象設備は、製紙、鉱山、鉄鋼、食品、セメントなどの製造設備などで使用されるモーター、ポンプ、ファン、コンベヤーなどの回転機械で、NTNの正規販売代理店(https://www.ntn.co.jp/japan/corporate/distributor/index.html)より購入できる。

kat

第8回 市村賞受賞記念フォーラムが開催

1週 2日 ago
第8回 市村賞受賞記念フォーラムが開催kat 2026年09日01日(火) in

 市村清新技術財団は8月21日、東京都中央区のロイヤルパークホテルで、「市村賞受賞記念フォーラム」を開催した。

 当日はまず、市村清新技術財団 会長の中村 高氏が挨拶に立ち、「財団の設立者でリコー三愛グループの創始者である市村清は、戦後の焼け野原の中で、“日本が将来にわたって繫栄するには平和で豊かな社会の創造を目指さなくてはならない”との強い思いを抱き、そのためには創意工夫を育成し、研究開発を促進し、これを実社会に役立たせなくてはならない、との使命感を持って、1968年に新技術開発財団(2018年に50周年を機に、現財団名に変更)を設立した。本財団の活動はおかげさまで半世紀以上にわたって継続、皆様の研究開発活動の背中を押す役割を果たしてきた」と述べ、同財団の活動内容について説明した。

挨拶する中村会長


 同財団の活動としては主に、科学技術の研究開発助成(新技術開発助成、地球環境研究助成)、新技術顕彰(市村賞の贈呈、国際技術交流助成、市村賞受賞記念フォーラム)、少年少女創造性育成(市村アイデア賞贈呈、キッズ・フロンティア・ワークショップ)、植物研究助成などがある。

 このうち新技術顕彰事業である市村賞の贈呈は、市村 清氏の1963年4月29日紺綬褒章受章を記念して創設、わが国の科学技術の進歩、産業の発展に顕著な成果を上げ、産業分野あるいは学術分野の進展に多大な貢献をされた個人またはグループを表彰するもの。第8回より、従来のカテゴリーを産業の部とし、新しく学術の部を設け、第22回からそれぞれ「市村産業賞」、「市村学術賞」と名称を定めた。第51回からは地球温暖化防止・対策に関する技術分野の顕著な業績に関しては、「市村地球環境産業賞」、「市村地球環境学術賞」として表彰している。

 市村賞受賞記念フォーラムは、財団設立50周年の2018年に第1回が開催。8回目となる今回は、中村会長の開会挨拶に続く基調講演として、奈良国立大学機構 理事長の榊󠄀 裕之氏が、「理系と人文系をつなぐ学問としての工学の未来」と題して講演。文学者であり医師である森鴎外や作家であり農学者である宮沢賢治などを例に理系、文系にこだわらないという日本社会の特色について述べたのち、寺子屋以来の読み書き算盤と大学での自由七科、基礎・教養教育と専門教育の支え合い、分離・統合、理系、文系をつなぐ工学の重要性などについて語った。

基調講演を行う榊󠄀氏

 

 基調講演後は、2部構成による、サイエンスライターの竹内薫氏をモデレーターとした、市村賞受賞者によるパネルディスカッションが行われた。

 「第1部パネルディスカッション 第58回 市村賞 市村産業賞 市村地球環境賞」では、受賞者ダイジェスト映像が流された後、第58回市村賞 市村産業賞 本賞を受賞したLINEヤフーの「パスワードレス個人認証方式の国際標準化と商用システム開発」、市村産業賞 功績賞を受賞したTOTOの「防汚性に優れた水まわり製品を可能にするスルホン酸表面改質技術」と帝人の「小児心臓手術における再手術のリスクを減らす心・血管修復パッチ」およびリコーの「産業・工業用印刷のA to Dの普及に資するインクジェットヘッド」、市村地球環境産業賞 貢献賞を受賞したパナソニックハウジングソリューションズの「GX実現に資する高断熱窓用及び冷凍ショーケース用ガラス技術」の受賞者を代表して、LINEヤフーの五味秀仁氏、TOTOの森井勇次氏、帝人の藤永賢太郎氏、リコーの清水武司氏、パナソニックハウジングソリューションズの瓜生英氏がそれぞれ登壇し、自身が理系であるか、文系であるか、両刀使いかといった自己紹介から、製品開発において失敗からひらめき・アイデアを得た経験談、これから社会に出ていく学生たちへのアドバイスなどをまじえて、パネルディスカッションが行われた。

第1部パネルディスカッションのようす:モデレーターの竹内氏(左)と
市村産業賞受賞のパネリスト(左から、五味氏(LINEヤフー)、森井氏(TOTO)、
藤永氏(帝人)、清水氏(リコー)、瓜生氏(パナソニックハウジングソリューションズ))

 

 「第2部パネルディスカッション 第58回 市村賞 市村学術賞 市村地球環境学術賞」では、受賞者ダイジェスト映像が流された後、第58回市村賞 市村学術賞 功績賞を受賞した大阪大学の「再生医療の基盤となる幹細胞培養基材の開発」と情報・システム研究機構 国立情報学研究所の「メディアセキュリティ・フォレンジック分野における先駆的研究開発と応用展開」および東北大学の「生体親和性に優れるイオン駆動デバイスの開発と医療応用」、市村地球環境学術賞 貢献賞を受賞した東京理科大学の「ナトリウムイオン蓄電池およびカリウムイオン蓄電池の先駆的研究」について、各業績の受賞者である大阪大学の関口清俊氏、情報・システム研究機構 国立情報学研究所の越前 功氏、東北大学の西澤松彦氏、東京理科大学の駒場慎一氏がそれぞれ登壇し、自らの研究が社会実装されることや自らの研究を通じて知見・ノウハウを得るといった研究の楽しさ、自ら計画を立てて判断し行動や実行を繰り返す自律型AIシステム(AIエージェント)など利用できるものは利用しながらも研究はあくまでも人間主体で進めるべきなど、活発にパネルディスカッションが行われた。

2部のパネルディスカッション終了後には、モデレーターを務めたサイエンスライターの竹内氏が総括コメントを述べて、閉会した。

第2部パネルディスカッションのようす:モデレーターの竹内氏(左)と
市村学術賞受賞のパネリスト(左から、越前氏(情報・システム研究機構)、
西澤氏(東北大学)、駒場氏(東京理科大学))


 

kat

NTN、車両振動を高精度に予測するCVJ解析技術を開発

1週 2日 ago
NTN、車両振動を高精度に予測するCVJ解析技術を開発kat 2026年09日01日(火) in in

 NTNは、自動車のモーターやエンジンの駆動力をタイヤに伝達する重要部品である等速ジョイント(CVJ)が、車両走行時の振動に与える影響について、車両全体を対象として予測できる解析技術を開発した。本技術により、設計段階でCVJが車両の振動特性に与える影響を把握し、車両特性に応じた最適な新商品の開発が可能となる。また、試作や実車評価にかかる工数を削減し、高付加価値商品の開発を加速するとともに、静粛性や快適性に優れた車両の開発に貢献する。

 近年、HEVやBEVなど電動車の普及に伴い、エンジン由来の騒音や振動が低減したことで、これまでは目立ちにくかった車両由来の振動や騒音が感じられやすくなり、車内の静粛性や乗り心地など、NVH(Noise:騒音、Vibration:振動、Harshness:乗り心地)性能への要求が高まっている。

 また、パワートレインやシャシーなど車両レイアウトの多様化により、自動車メーカーごとに異なる振動特性への対応も求められている。一方で、開発期間の短縮や開発効率向上への要求も高まっており、各部品においても設計初期段階で車両搭載時の性能を予測できる技術の重要性が増している。

 CVJのうち、デファレンシャル側で主に使用されるトリポード型しゅう動式CVJは、サスペンションの動きに追従しながら動力を伝達する構造を持っているが、その際、ジョイント内部の摩擦によって発生する軸方向の微小な力(誘起スラスト力)が車体へ伝わり、車両の振動や乗り心地に影響を及ぼすことがある。しかし、従来はCVJ開発の初期段階で車両搭載時の性能を把握することが難しく、実車評価を重ねながら検証する必要があった。

NTNのトリポード型しゅう動式CVJ「PTJ」

 

 こうした課題に対しNTNは、機構解析によるCVJ解析技術と、振動が車内へ伝わる経路を分析する伝達経路解析(TPA)技術を融合した車両振動予測解析モデルを構築した。CVJ解析技術では、長年培ってきたCVJ解析モデルを改良し、走行時に発生する誘起スラスト力をより高精度に再現できるようにした。さらに、CVJからエンジンや電動駆動ユニット(e-Axle)、サスペンション、車体構造部材(フレーム)などを介して車内へ伝わる振動について、部品ごとの伝達特性の違いを考慮して解析することで、車両走行時の振動を高精度に予測できるようになった。

CVJから車内への振動の伝達

 

 本技術により、振動がどの部品を通じてどのように車内へ伝わるのかを把握でき、CVJ の設計段階で車両搭載時の性能を評価できる。また、開発初期段階からその効果を検証できるため、車両特性に応じた最適な商品開発が可能なほか、試作や実車評価を行うことなく車両振動を予測できるため開発工数を従来比で最大約8%削減できる見込みだ。

 今後は、本技術を活用して車種ごとの振動特性データベースを拡充し、将来的には実車試験を大幅に削減した開発プロセスの実現を目指す。

 NTNは今後も、CVJの静粛性・低振動性能のさらなる向上を図るとともに、車両特性に応じた最適なソリューション提案を強化していく。また、電動車(HEV、BEVなど)をはじめとする次世代モビリティ向け商品の開発を加速し、快適で魅力あるモビリティ社会の実現に貢献していく。

 NTNでは、研究開発においてシミュレーションやデータ解析などのデジタル技術を積極的に活用し、研究・開発の迅速化を実現する「Cyber Agile Engineering(サイバー・アジャイル・エンジニアリング)」を推進している。AIも活用してデジタル空間上で設計・解析・評価を高度化することで、試作や実験に依存しない開発プロセスの構築を進め、開発期間の短縮や開発効率の向上を図っており、本技術もその取り組みの一環として開発したもの。

 NTNは今後も、デジタル技術を活用した研究開発をさらに推進し、高付加価値商品の開発力向上とタイムリーな市場投入を通じて、次世代モビリティ社会の実現に貢献していく考えだ。
 

kat

アトム、日本精工と国産ヒューマノイドAIロボットの共創で記者会見、フィジカルAIの学習データ生産開発拠点を披露

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アトム、日本精工と国産ヒューマノイドAIロボットの共創で記者会見、フィジカルAIの学習データ生産開発拠点を披露kat 2026年08日28日(金) in in

 アトムと日本精工(NSK)は8月26日、東京都江東区のアトム本社で、国産ヒューマノイドAIロボットの開発・実装に向けた包括的なパートナーシップに関する基本合意書(MOU)締結に伴う合同記者会見を開催した。当日はまた、フィジカルAIの学習データを生産する開発拠点「アトム フィジカルAIファウンドリ」が披露された。

記者会見のようす:左からアトム青木社長、NSK市井社長

 

 両社は、NSKが開発するヒューマノイドロボット向けアクチュエーターをアトムのヒューマノイドAIロボットに搭載して共同検証するとともに、NSKの製造現場を活用したフィジカルAIデータの共同収集にも取り組む。フィジカルAI・ヒューマノイドロボットのスタートアップであるアトムと精密部品メーカーであるNSKが、部品単体の供給にとどまらず、実機評価、データ収集、製品開発を一気通貫に進める。

 記者会見でアトムの青木俊介社長は、ヒューマノイドAIロボットを日本の新たな基幹産業として育てたいとの考えを示した。少子高齢化による物流現場や製造現場の人手不足といった社会課題の解決に加え、日本が世界で競争できる新たな輸出産業を育成する必要性を背景に挙げ、「日本の部品産業をレバレッジする」ことを同社の重要な戦略の一つに位置付ける。NSKとの提携では、同社の精密部品の開発力と、アトムのヒューマノイドロボットおよびフィジカルAIの開発力を組み合わせ、世界市場で競争できるヒューマノイドAIロボットの実現を目指す。

 一方、NSKの市井明俊社長は、ヒューマノイドAIロボットを日本の製造業が培ってきた精密技術の新たな活躍領域と捉える。NSKはベアリングやボールねじなどで培った耐久性、低摩擦、静粛性などの技術を基盤に、フィジカルAIが生み出す動きを現実の機械動作へ変換する「体」として、精密機械部品が重要になると指摘。特に、AIが意図した動きを正確かつ滑らかに実現するには、機械側の精度や安定性が不可欠で、長年培ってきたトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)技術を生かして、高耐久・高レスポンスで静粛性の高いヒューマノイドAIロボット向けアクチュエーターの実現に取り組む。

 両社の協業の一つが、このヒューマノイドAIロボット向けアクチュエーターの共同検証だ。NSKはすでに、ヒューマノイドロボット向けにロータリーアクチュエーターとリニアアクチュエーターを開発。軸受・直動製品技術とメカトロ技術を融合した、小型・軽量・高バックドライバビリティを特徴とするもので、ロボットのしなやかな動きを実現する。今回のMOUでは、それらのアクチュエーターをアトムのヒューマノイドAIロボットに搭載し、実際のロボット動作を通じてアクチュエーターの性能を検証する。実機評価から得られる知見を部品開発に戻すことで、性能向上だけでなく、量産化に向けた課題の洗い出しと解決を加速する。

 協業ではまた、物流・製造現場を活用したフィジカルAIデータの共同収集を行う。アトムではすでに、新設したアトム フィジカルAIファウンドリにおいて、ロボット数十台を実際に動かして人間の動作や作業に関するデータを蓄積し、フィジカルAI基盤モデルの開発につなげる取り組みを進めている。今後は、NSKの製造現場をデータ収集の場として活用することで、実際の生産環境に由来するデータを取得し、製造工程で求められる作業をロボットが実行するためのAI開発を進める。ハードウェアの性能検証とAIの学習・改善を現場で循環させることで、部品とロボット、AIのすり合わせを加速する狙いだ。

 両社が重視するのは、単純な「部品メーカーとロボットメーカー」という関係ではない。市井社長は、ハードとソフトを同時にすり合わせる開発を通じ、日本の製造業が培ってきた「すり合わせ」の技術を新しい形で体現したいとの意向を表明。製品そのものの競争力だけでなく、共創による開発プロセスそのものを日本の競争力につなげる考えを示した。青木社長も、日本の優れた部品メーカーと共同で設計・開発することで、日本が培ってきた生産・製造技術とAIを融合した、世界で勝てるヒューマノイドロボット産業を日本から立ち上げる方針を示した。

 記者会見後は、新設された「アトム フィジカルAIファウンドリ」が披露された。

 アトムは五本指・双腕・二足歩行のヒューマノイドAIロボットとそれを動かすフィジカルAI基盤モデルをいずれも自社開発しているが、本拠点では、そのヒューマノイドAIロボットを用いて、多様な作業データの収集・生成から、AIモデルの学習・評価、実機による検証、機体の改良までを一体的に行う。アトムではまた、データ生産拠点の一部を外部に開放・公開することで、日本のAIロボット産業全体の推進に貢献していくほか、拠点の一部を開放することでフィジカルAIに関する安全性・信頼性・セキュリティの議論に対して責任をもって参画していく。

 約1700㎡の開発空間に、2027年末には200台規模のヒューマノイドAIロボットを稼働させ、累計30万時間分の学習データを生産する体制を構築する。実機から得られたデータをAIの学習と機体の改良に継続的に還元することで、AIとハードウェアを同時に進化させる垂直統合型の開発サイクルを加速し、2027年を目標に製造業・物流業向けを中心に、自社開発ヒューマノイドAIロボットの市場投入を目指す。

アトム フィジカルAIファウンドリの実験室では、モーターのパラメーター同定や強化学習による全身制御ポリシーの学習、Sim2Realギャップ縮小など二足歩行で重要な要素を追求

 

アトム フィジカルAIファウンドリの(模擬)物流ライン
物流現場で人手が足りていない、荷物をつかんで分別するという力加減を伴う作業を通して、
指先が対象物にどう触れ、どの程度の力で保持するかなど、現場で実用可能なデータを収集

 

部品の組付けなどの現実の作業を人が実演、そこで生じる視覚・触覚・力覚データそのものを生産
生産したデータはAIモデルの学習と機体の改良に還元し、改良した機体を再び現実世界で検証


 

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10/29に「ナノ科学シンポジウム2026」が開催、参加およびポスター発表を募集

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10/29に「ナノ科学シンポジウム2026」が開催、参加およびポスター発表を募集

 走査型プローブ顕微鏡(SPM)の幅広い応用と技術に焦点を当てつつ、複合的に表面解析手法を用いた材料科学、半導体およびライフサイエンス分野の最先端の研究情報を共有・交換するシンポジウム「ナノ科学シンポジウム(NanoScientific Symposium Japan 2026 : NSSJ2026)」(https://nanoscientific.org/nss_japan/main)が10月29日10時~17時30分に、東京大学 浅野キャンパス 武田ホール(東京都文京区弥生2-11-16)で開催される。主催はナノ科学シンポジウム実行委員会(実行委員長:高井 治氏(名古屋大学名誉教授、先端材料研究機構 代表理事、表面・超原子先端材料工学研究所 代表理事・所長))、後援はパーク・システムズ・ジャパンとメカニカル・テック社。

 NSSJ2026では現在、一般の参加申込と、ポスター発表の参加申込(提出期限:10月9日)を募集している。参加費は無料。

 一般の参加申込はこちらから。

 材料・表面技術はさまざまな産業において必要不可欠な技術となっている。今日求められる表面改質・表面処理層の厚さはナノメートルオーダーに達し、さらに微細化が進んでおり、その表面を計測・解析する手法も各種発展し続けている。特に、1982年に発表された走査型トンネル顕微鏡(STM)から発展した走査型プローブ顕微鏡(SPM)では、原子1個1個を観察・解析することが可能になり、ナノレベルでの表面計測・解析の基礎技術としての重要性が日々増している。

 ナノ科学シンポジウムは、2020年からSPMユーザーシンポジウムとして開催してきたが、SPMの幅広い応用と技術に焦点を当てつつ、複合的に表面解析手法を用いた材料科学、半導体およびライフサイエンス分野の最先端の研究情報を共有・交換するシンポジウムへと拡大している。

 MEMS技術、表面分析・解析技術、表面技術など多様な分野の第一線で活躍している登壇者による講演やポスターセッションを通じて、材料・表面技術とナノテクノロジーとの共創を明らかにするとともに、ナノテクノロジー支援の取り組みを発信する。

 ナノ科学シンポジウム2026の講演タイトルと登壇者は以下のとおり。

・Keynote Speech「GaN結晶が拓くグリーン・デジタル社会」

 森 勇介氏(大阪大学 大学院工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 教授)

・Invited Talk「双性イオンポリマーで創る抗汚染・抗菌表面」

 高井まどか氏 (東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授 マテリアル工学科兼担)

・Invited Talk「有型成形加工のナノインプリント技術が拓く半導体素子・人工光学素子」

 中川 勝氏(東北大学多元物質科学研究所 光機能材料化学研究分野 教授)

・Invited Talk「全固体電池における劣化解析技術」

 藤野渚彩氏(日産アーク)

・Invited Talk「全固体電池内部のインピーダンス分布を可視化するAFM計測技術」

 山岸裕史氏(産業技術総合研究所 電池技術研究部門 主任研究員)

 NSSJ2026ではまた、ポスターセッションを実施。SPMコミュニティで国際的に著名な教授陣や専門家の前で、自身の研究内容・成果を発表し議論することができるほか、『NANOscientific Magazine』やSPM企業Park Systemsの資料に掲載され、発表者の研究の影響力を高めるチャンスとなる。受賞した研究にはさらに、以下の賞金が贈られる。
 
・1名 - 最優秀賞 5万円 

・2名 - 優秀賞 3万円

 ポスター発表の申込期限は10月9日で、問い合わせ先は以下のとおり。
 ナノ科学シンポジウム事務局
 NSSJ@parksystems.com

kat 2026年8月25日 (火曜日)
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