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NTN、H3ロケット打ち上げ成功への貢献でJAXAから感謝状

1年 3ヶ月 ago
NTN、H3ロケット打ち上げ成功への貢献でJAXAから感謝状kat 2024年05日24日(金) in in

 NTNはこのほど、「H3ロケット」にエンジン向けターボポンプ用軸受を全数供給し、ロケットの開発と試験機2号機の打ち上げ成功に貢献した企業として、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から感謝状を授与された。

 ターボポンプは、燃料の液体水素と酸化剤の液体酸素をエンジンの燃焼室に送り込む役割を果たしている。液体水素は-253℃、液体酸素は-183℃と極低温のため、ターボポンプ内のインペラ(羽根車)に使用される軸受には、潤滑剤の凍結が懸念される。加えて、インペラは高速回転するため、軸受には優れた高速回転性能が求められている。

 H3ロケットに使用されたNTNの軸受は、極低温環境下においても高い潤滑性能を発揮する独自の固体潤滑剤を採用している。また、保持器に強化ガラス繊維を用いることで高速回転時における遠心力に耐えうる強度を確保するとともに、金属製よりも軽量なセラミック製のボールを使用し、回転時のボールの遠心力を抑えることに成功した。これにより、極低温環境下においてH3ロケットのターボポンプ用軸受として、dmn値(軸受ピッチ円径(mm)×回転速度(min-1))288万の高速回転を実現している。

 同社では今後も、航空・宇宙分野向けに必要な機能を備えた商品の開発・提供を通じて同分野の発展に貢献していく、としている。
 

ロケットエンジン向けターボポンプ用軸受

 

JAXAより授与された感謝状

 

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自動車技術会、第74回自動車技術会賞授賞式を開催、DLC関連技術で日産自動車・平山氏らが受賞

1年 3ヶ月 ago
自動車技術会、第74回自動車技術会賞授賞式を開催、DLC関連技術で日産自動車・平山氏らが受賞

 自動車技術会(JSAE、会長:大津啓司氏(本田技研工業))は横浜市のパシフィコ横浜で、「2024年春季大会」会期中の5月23日に「第74 回自動車技術会賞」授賞式を開催した。

 自動車技術会賞は、1951年に自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的として設けられ、自動車技術における多大な貢献・功績に対し贈呈されている。表面改質関連では今回、以下のとおり表彰がなされた。

技術開発賞
「高EGR内燃機関用高耐食低摩耗ピストンシールシステムの開発」 平山勇人氏・金子格三氏・高木裕介氏・田井中直也氏(日産自動車株式会社)、篠原章郎氏(リケン(現リケンNPR))

 カーボンニュートラル実現に向けたCO2削減のためエンジン燃費改善は最重要課題。EGR率向上による排気凝縮水の増加や硫黄含有燃料により、ボア腐食環境が厳しくなっている。これらの背景から、耐食性を向上したステンレス溶射ボアを開発しが、溶射膜の表面気孔増加によるオイル消費の助長、しゅう動相手材のダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を成膜したピストンリングのアブレシブ摩耗が課題だった。

 本開発では、溶射膜組織の硬質相を低減し、表面気孔が少ないオイル消費抑制表面を形成できることを見いだした。また、DLC膜の硬度を下げることで脱落したドロップレット形状に倣って変形することにより、高耐摩耗性を実現した。ステンレス溶射ボアと低硬度DLCピストンリングの組み合わせでEGR率20%を成立し、燃費を4%向上させた。本開発での知見は、EGR率30%以上の実現、腐食環境が厳しいバイオ燃料等のカーボンニュートラル燃料の拡大に適用可能な成果であることが高く評価された。

左から、篠原氏、田井中氏、大津JSAE会長、平山氏、金子氏、高木氏 kat 2024年5月24日 (金曜日)
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自動車技術会、第74回自動車技術会賞授賞式を開催

1年 3ヶ月 ago
自動車技術会、第74回自動車技術会賞授賞式を開催kat 2024年05日24日(金) in in

 自動車技術会(JSAE、会長:大津啓司氏(本田技研工業))は横浜市のパシフィコ横浜で、「2024年春季大会」会期中の5月23日に「第74 回自動車技術会賞」授賞式を開催した。

 自動車技術会賞は、1951年に自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的として設けられ、自動車技術における多大な貢献・功績に対し贈呈されている。トライボロジー関連では今回、以下のとおり表彰がなされた。

技術開発賞
「高EGR内燃機関用高耐食低摩耗ピストンシールシステムの開発」 平山勇人氏・金子格三氏・高木裕介氏・田井中直也氏(日産自動車株式会社)、篠原章郎氏(リケン(現リケンNPR))

 カーボンニュートラル実現に向けたCO2削減のためエンジン燃費改善は最重要課題。EGR率向上による排気凝縮水の増加や硫黄含有燃料により、ボア腐食環境が厳しくなっている。これらの背景から、耐食性を向上したステンレス溶射ボアを開発しが、溶射膜の表面気孔増加によるオイル消費の助長、しゅう動相手材のダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を成膜したピストンリングのアブレシブ摩耗が課題だった。

 本開発では、溶射膜組織の硬質相を低減し、表面気孔が少ないオイル消費抑制表面を形成できることを見いだした。また、DLC膜の硬度を下げることで脱落したドロップレット形状に倣って変形することにより、高耐摩耗性を実現した。ステンレス溶射ボアと低硬度DLCピストンリングの組み合わせでEGR率20%を成立し、燃費を4%向上させた。本開発での知見は、EGR率30%以上の実現、腐食環境が厳しいバイオ燃料等のカーボンニュートラル燃料の拡大に適用可能な成果であることが高く評価された。

左から、篠原氏、田井中氏、大津JSAE会長、平山氏、金子氏、高木氏

 

技術開発賞

 

「世界最高水準の伝達効率をもつ高効率固定式等速ジョイント」

 

藤尾輝明氏・船橋雅司氏・﨑原立己氏(NTN)

 カーボンニュートラルの実現に向けてCO2排出量削減が急務となる中、自動車の駆動部品である等速ジョイント(CVJ)はエンジンやモーターの動力をタイヤに伝達するための回転軸であり、高効率化の必要性が高い部品の一つである。

 そこで受賞者らは、タイヤ側に搭載される固定式CVJの従来の構造概念を大きく変え、ボールが転がる転動溝が内輪・外輪で互いに交差するとともに、隣り合う転動溝が互い違いに傾斜した独自の「スフェリカルクロスグルーブ構造」を開発した。その構造によってCVJの内部部品間に発生する力を相殺でき、世界最高水準の高効率化(従来品に対しトルク損失率を50%以上低減)と軽量・コンパクトを達成した。本技術が適用されることで、自動車の燃費・電費向上やCO2排出量削減に貢献できることが高く評価された。

左から、船橋氏、大津JSAE会長、藤尾氏、﨑原氏

 

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JSAE、長谷亜蘭氏(埼玉工業大学)をJSAEプロフェッショナルエンジニアに認定

1年 3ヶ月 ago
JSAE、長谷亜蘭氏(埼玉工業大学)をJSAEプロフェッショナルエンジニアに認定kat 2024年05日24日(金) in in

 自動車技術会(JSAE、会長:大津啓司氏(本田技研工業))は「第18回自動車エンジニアレベル認定」において、埼玉工業大学・長谷亜蘭 准教授を「JSAEプロフェッショナルエンジニア」に認定、横浜市西区のパシフィコ横浜会議センターで開催された春季大会会期中の5月23日に表彰式を執り行った。

右から、長谷氏、大津JSAE会長

 

 自動車エンジニアレベル認定は、JSAEが自動車技術者としてのレベルを技術開発能力や実務経験から認定するもので、自己研鑽と実務経験を積んでいく上での目標となるものとして、2006年から設置した。技術者および研究者が誇りと自信を持って能力向上に取り組み、さらに広く活躍することができるよう支援している。

 審査は、自動車技術に関する「継続能力開発(CPD)プログラム」と実務経験の実績をもとに実施。技術レベルは最上位のJSAEフェローエンジニアから、JSAEプロフェッショナルエンジニア、JSAEシニアエンジニア、JSAEエンジニアまでの4段階が設けられている。

 長谷氏は今回、技術項目「トライボロジー」の業務項目「研究・教育」という専門領域について審査され、JSAEプロフェッショナルエンジニアとして認定されたもの。

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