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ニューノーマルで輝く(124)ルミーズ マルチ決済の活用広げる
ニュース拡大鏡/東芝、物流ロボにAI ピッキング成功率94.5%
カーステイがキャンピングカー内装キット 移動する居住空間提案
自動化を支える/ジェット コンクリはつり、人手の15倍
AIとともに/フォーネスライフ 血液から将来の病気予測
ロボットと働く/ダイソウ工業 人材多様化と生産性向上を両立
材料相場表/PDFで公開
ボド・メラー・ケミー、日本法人設立の記者会見を開催
ドイツに本社を置く接着剤や潤滑剤、コーティング剤(プリント基板用コンフォーマルコーティングなど)といったスペシャリティ・ケミカルズの大手専門商社であるボド・メラー・ケミー(Bodo Möller Chemie)社は10月28日、東京都港区のJETROイノベーションガーデン(アーク森ビル内)で、本年8月に登記した日本法人ボド・メラー・ケミー・ジャパンの設立記者会見を開催した。
記者会見のようす:左が日本法人社長のジュリアン・ベイショア氏、右がテクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル氏
ボド・メラー・ケミーは1975年に設立、ヘンケルやハンツマン、ダウ、デュポン、BASF、エボニック、メルクをはじめとする約200社の化学品メーカーから最終製品と原材料を仕入れて、商社ながら340人の社員の約半数を占めるという技術スタッフの専門知識と五つの研究所の充実した設備による信頼性・耐久性試験や技術コンサルティング、アプリケーション技術サービスを提供し、サステナビリティやEモビリティー、5Gといったメガトレンドに着目しながら60カ国の市場をカバー(その内37カ国は現地法人化済み)しつつ事業を拡大、2023年には2億200万ユーロ(約324億円)の売上を達成している。
創業から30年程度は欧米を中心に拠点を拡充してきたが、2015年の中国拠点設立以降、インド、ベトナム、タイ、韓国とアジアでのビジネスを強化、今回、メガトレンドの一角をなす自動車関連や二次電池、エレクトロニクス、水素活用などで先行し産業分野で重要な地位を占める日本の市場を開拓すべく、ボド・メラー・ケミー・ジャパンを設立、日本法人社長として、スペシャリティ・ケミカルズ大手企業で自動車を中心に日本市場開拓の豊富な経験と実績を有するジュリアン・ベイショア氏を任命した。
記者会見当日は、テクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル博士が登壇し、上述のボド・メラー・ケミー社の概況を説明するとともに、「商社ながら技術が売り」といった特色・独自性について強調した。
また、ベイショア日本法人社長が日本法人の役割について説明した。日本法人は、研究所内での小分けなどのリパック作業や解析、調合の最適化、技術コンサルティング、技術トレーニングといった万全のサポート体制によって、①パートナー企業(メーカー)に代わって日本国内のユーザーへの販売=市場開拓を行う。特に国内に日本法人や代理店がないパートナー企業についてはボド・メラー・ケミー・ジャパンが国内総代理店となり、二次代理店も使って拡販していく、②日系企業の海外工場に販路を開拓すべく国内でのスペックイン活動を行う、③日系化学品メーカーのオンリーワンの製品技術を発掘して海外に輸出する、④後継者のいない商社(従業員10〜30人程度の規模)を数社M&Aによってグループ化し、国内での販売力を強化する、と発表した。
製造時のカーボンフットプリントを削減するバイオベースのエポキシ樹脂システムや、水素貯蔵向け高圧容器に適用できるエポキシ系炭素繊維トウプレグ、希少資源を再利用できるように接合部分の接着剤のデボンディング(はく離)ができるサステナブルな易解体性接着剤など、ボド・メラー・ケミー社が得意とする環境対応製品を、日本が強みを持つ自動車や水素関連、エレクトロニクス、二次電池などの分野に提案していく。
日本の厳しいユーザーの要求に対し、アフターサービスや信頼性試験に基づくデータ提出などが迅速に行えるよう、数年後をめどに国内に研究所を設ける予定だ。研究対象としては接着剤に限らず潤滑剤やコーティング剤など、新規開拓案件に応じて、適宜日本製の試験評価装置を導入しつつ、フレキシブルに拡充していく。また、従業員も10人程度まで増員していき、5年後の2029年までに30億円/年の売上を目指す。
当日はまた、商売繁盛、社運隆盛を願っての、高崎産だるまへの「開眼式」が執り行われた。
だるま開眼式のようす kat 2024年10月29日 (火曜日)ボド・メラー・ケミー、日本法人設立の記者会見を開催
ドイツに本社を置く接着剤や潤滑剤、コーティング剤(プリント基板用コンフォーマルコーティングなど)といったスペシャリティ・ケミカルズの大手専門商社であるボド・メラー・ケミー(Bodo Möller Chemie)社は10月28日、東京都港区のJETROイノベーションガーデン(アーク森ビル内)で、本年8月に登記した日本法人ボド・メラー・ケミー・ジャパンの設立記者会見を開催した。
記者会見のようす:左が日本法人社長のジュリアン・ベイショア氏、右がテクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル氏
ボド・メラー・ケミーは1975年に設立、ヘンケルやハンツマン、ダウ、デュポン、BASF、エボニック、メルクをはじめとする約200社の化学品メーカーから最終製品と原材料を仕入れて、商社ながら340人の社員の約半数を占めるという技術スタッフの専門知識と五つの研究所の充実した設備による信頼性・耐久性試験や技術コンサルティング、アプリケーション技術サービスを提供し、サステナビリティやEモビリティー、5Gといったメガトレンドに着目しながら60カ国の市場をカバー(その内37カ国は現地法人化済み)しつつ事業を拡大、2023年には2億200万ユーロ(約324億円)の売上を達成している。
創業から30年程度は欧米を中心に拠点を拡充してきたが、2015年の中国拠点設立以降、インド、ベトナム、タイ、韓国とアジアでのビジネスを強化、今回、メガトレンドの一角をなす自動車関連や二次電池、エレクトロニクス、水素活用などで先行し産業分野で重要な地位を占める日本の市場を開拓すべく、ボド・メラー・ケミー・ジャパンを設立、日本法人社長として、スペシャリティ・ケミカルズ大手企業で自動車を中心に日本市場開拓の豊富な経験と実績を有するジュリアン・ベイショア氏を任命した。
記者会見当日は、テクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル博士が登壇し、上述のボド・メラー・ケミー社の概況を説明するとともに、「商社ながら技術が売り」といった特色・独自性について強調した。
また、ベイショア日本法人社長が日本法人の役割について説明した。日本法人は、研究所内での小分けなどのリパック作業や解析、調合の最適化、技術コンサルティング、技術トレーニングといった万全のサポート体制によって、①パートナー企業(メーカー)に代わって日本国内のユーザーへの販売=市場開拓を行う。特に国内に日本法人や代理店がないパートナー企業についてはボド・メラー・ケミー・ジャパンが国内総代理店となり、二次代理店も使って拡販していく、②日系企業の海外工場に販路を開拓すべく国内でのスペックイン活動を行う、③日系化学品メーカーのオンリーワンの製品技術を発掘して海外に輸出する、④後継者のいない商社(従業員10〜30人程度の規模)を数社M&Aによってグループ化し、国内での販売力を強化する、と発表した。
製造時のカーボンフットプリントを削減するバイオベースのエポキシ樹脂システムや、水素貯蔵向け高圧容器に適用できるエポキシ系炭素繊維トウプレグ、希少資源を再利用できるように接合部分の接着剤のデボンディング(はく離)ができるサステナブルな易解体性接着剤など、ボド・メラー・ケミー社が得意とする環境対応製品を、日本が強みを持つ自動車や水素関連、エレクトロニクス、二次電池などの分野に提案していく。
日本の厳しいユーザーの要求に対し、アフターサービスや信頼性試験に基づくデータ提出などが迅速に行えるよう、数年後をめどに国内に研究所を設ける予定だ。研究対象としては接着剤に限らず潤滑剤やコーティング剤など、新規開拓案件に応じて、適宜日本製の試験評価装置を導入しつつ、フレキシブルに拡充していく。また、従業員も10人程度まで増員していき、5年後の2029年までに30億円/年の売上を目指す。
当日はまた、商売繁盛、社運隆盛を願っての、高崎産だるまへの「開眼式」が執り行われた。
だるま開眼式のようす
11月5日~10日開催! JIMTOF2024に見る、工作機械向けbmt関連製品・技術
世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2024(第32回日本国際工作機械見本市)」(主催:日本工作機械工業会(日工会)/東京ビッグサイト)が11月5日~10日の6日間にわたって、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される。
JIMTOF2024は、東京ビッグサイト全館を利用して総展示場面積11万8540m2で開催、合計出展者数が1262社/5743小間と、2022年に開催した前回JIMTOF2022に比べ175社/125小間増えた、60年以上の歴史で最大規模の開催となる。中国、台湾、ドイツ、スイス、韓国、米国など19カ国・地域の企業・団体が出展する、国内最大規模のB to B展示会に位置付けられる(JIMTOF2024全体の見どころ紹介はこちら)。
ここでは、工作機械の高精度化や大型部品加工に対応する大型化、周辺機器を取り込んでの自動化といったトレンドに対応するベアリング&モーション技術(bmt)関連製品・技術の一端を紹介する(掲載は50音順)。
イグス小間番号:東3ホール E3005
イグスでは、工作機械業界向けに、エンジニアリングプラスチック技術を活かしたケーブル保護管や可動ケーブル、すべり軸受、リニアガイドなど幅広い可動部品向け樹脂(モーション・プラスチック)製品を紹介する。
また、製造現場の自動化に貢献する、ロボットの3D動作用ケーブル保護管や、ロボット関連製品(協働ロボットや走行軸など)の展示も行う。
さらに、本年日本語対応アプリをリリースした、機械や設備などの画像からAIが無潤滑化による環境負荷の低減やコストカットにつながるモーション・プラスチック部品を提案するアプリ「igusGO(イグスゴー)」も提案する。igusGOは、環境に優しく高品質・長寿命なモーション・プラスチックの活用・置き換えをユーザーがタイムリーで手軽に検討できるように開発されたアプリ。自動車や建設機械、ロボットなど、可動機構を持つ幅広い対象物をAIが認識し、ベアリングやリニアガイドなど、活用・置き換えの可能性があるイグスの無潤滑部品をユーザーに提案する。
NTN
小間番号:西2ホール W2052
NTNは、「工作機械主軸用グリース潤滑軸受向け樹脂保持器」を初披露する。グリース潤滑軸受用の成形樹脂保持器として業界最高水準の高速回転性能となるdmn値(ピッチ円直径(mm)×回転速度(min-1))で135万を実現。解析や回転試験、強度試験を重ねて耐熱性の高い材料を採用することにより、高速回転に伴う発熱による変形を抑制する。従来の樹脂保持器では対応できなかった高速回転領域への適用が可能となり、エアオイル潤滑からグリース潤滑への切り替えを後押しする。 初出展としてはまた、工作機械向け「高速サーボモーター用深溝玉軸受」を展示する。工作機械に使用されるサーボモーター向けの軸受として、同社従来品比40%向上となるdmn値190万の高速回転性能と、振動を従来品比で約50%低減する低振動性を実現。保持器は、材料を変更して遠心力による変形を抑制するとともに、形状も見直すことで、潤滑性を向上させている。さらに、保持器のポケット形状を改良し、保持器と転動体の接触を安定させることにより、低振動化を実現している。
黒田精工
小間番号:東2ホール E2001
黒田精工は、精密平面研削盤で培った技術を生かした新商品として、精密ロータリー研削盤「GSR-600」を展示する。独自の油動圧とベアリングを組み合わせた高精度テーブルを有し、優れた操作性、さまざまなアプリケーションの対応で高精度な加工を容易にする。
また、精密平面研削盤「GS-126CVs」を紹介する。高効率加工を実演するウルトラファイルバブルをはじめとしたオプションを搭載し、省エネ、省スペースを両立した環境対応モデルとなっている。
さらに、従来の段取り時間を80%削減できる精密油圧治具「ハイドロリックツール」を紹介。時間のかかる「芯出し作業」を誰でも簡単に実現する精密油圧治具で、ブースでは、精密減速機、半導体市場に向けた用途別の対応例を多数展示する。自動化提案としては、そのハイドロリックツールと協働ロボットを搭載した精密成形平面研削盤「GS-45Vs」を披露、加工から測定までを高精度に自動化できることを訴求する。
黒田精工 「ハイドロリックツール」ジェイテクト
小間番号:東3ホール E3014/E3015
ジェイテクトは、グリース潤滑での高速回転に対応した、工作機械主軸用軸受「ハイアビリーJFASTTM」を紹介する。消費電力の大きいオイルエア潤滑に置き換わるグリース潤滑によって、カーボンニュートラルに貢献できる。
グリース潤滑用に最適設計したPEEK樹脂製の保持器を採用した、高速性と低昇温性に優れた工作機械主軸用軸受で、アンギュラ玉軸受では、世界初のグリース潤滑でdmn値(ピッチ円直径(mm)×回転速度(min-1))で180万を達成(同社調べ)。軸受の昇温は従来品比約30%低減し、グリース寿命は約20%向上した。円筒ころ軸受では、グリース潤滑でdmn値150万を達成。軸受の昇温は従来品比約40%低減し、グリース寿命は約20%向上した。この二つの軸受を採用することで、#40サイズで20000min-1の回転が可能な主軸を提案。これにより、主軸の潤滑方式をオイルエア潤滑からグリース潤滑へ置き換えることができ、主軸エア消費量をオイルエア潤滑に比べて約60%削減できる。
THK
小間番号:西2ホール W2017
THKは、ISO規格準拠寸法の超低ウェービング ボールリテーナ入りLMガイド「SPH形」を初披露する。8条列構造と小径ボールを採用することで直動案内トップクラスの超低ウェービングを実現。これにより、測定精度の向上や位置決め精度の向上、加工面品位の向上に寄与し、ナノメートルオーダーの運動精度が求められる分野にも対応が可能。従来の超低ウェービングLM ガイド「SPR/SPS形」は、同社独自寸法を採用したことで適用範囲が一部装置の案内部など限定的だったが、SPH形はISO 規格に準拠した寸法(世界標準寸法)のため、既存製品からの置き換えが可能。4方向等荷重で、あらゆる姿勢で使用できる。
また、旋削加工を支える。高速回転と高剛性を両立する複列アンギュラリング「BWH形」を展示する。ボールを保持器で整列させる構造により、安定したスムーズな動きが可能。ローラーに比べ温度上昇を抑制、高速回転を実現する。適切な予圧が付与されており内外輪の取付穴で製品を直接組み付けられるので、組み付け時に予圧調整や押さえ部品が不要。
THK ISO規格準拠寸法の超低ウェービング ボールリテーナ入りLMガイド「SPH形」
日本トムソン
小間番号:西2ホール W2020
日本トムソンは、潤滑部品Cルーブ内蔵のリニアローラウェイスーパーX「MX Master Grade」を披露する。標準の超ロングユニットに対して脈動を大幅に低減し、高精度で高品位な加工が要求される超精密加工機などの軸案内に最適な製品であることをアピール。会期中は、初出展のデモ機を展示する。
また、従来のニアローラウェイスーパーXに対して、ローラー寸法の変更やローラー幅(長さ)方向の押さえ構造の変更などを行い、低脈動の頂点である「走行振れ0」に挑戦したコンセプトモデル「次世代リニアローラウェイスーパーX ZERO」も披露する。
さらに、カーボンニュートラルに向けたエコプロダクツの提案として、Oil MinimumをキーワードにCルーブ・メンテナンスフリーシリーズや液晶潤滑シリーズを紹介、調達時の大幅なCO2削減が図れることを訴求する。
日本トムソン CルーブリニアローラウェイスーパーX「MX Master Grade」日本ベアリング
小間番号: 西2ホール W2058
日本ベアリングは、同社の強みとする、スライドウェイ・スライドブッシュを中心に直動製品を多数展示する。
スライドウェイはローラーを使用した非循環方式のクロスローラーガイドで、リニアガイドと比較して、①コンパクト設計、②軽く滑らかな動き、③高剛性・高精度の特長があり、半導体製造装置、検査装置、光学機器で主に適用されている。
特に新開発の高剛性・高負荷容量・コンパクト化を実現したスライドウェイ「HV形シリーズ」では、従来品と比べ許容荷重・定格寿命距離が向上。従来品のSV形シリーズと完全互換性があるため、置き換えだけで装置・設備の耐久性向上に貢献し、同等性能でサイズダウンとコンパクト化が可能となる。腐食しやすい箇所でも十分に性能を発揮するオールステンレス仕様もラインアップしている。
同社ブースでは、スライドウェイを使ったことがない来場者にも分かりやすいように、製品の特長や使い方を説明したパンフレットを用意しているほか、直動製品の具体的な使用方法や設計のヒントになるよう、製品活用事例集やデモ機も配置する。
日本精工
小間番号:西2ホール W2026
日本精工は、工作機械主軸用精密単列円筒ころ軸受「ロバストライド™(ROBUSTRIDE™)」を紹介する。電力消費量が少ないグリース潤滑方式におけるグリース寿命と許容回転数の向上により、軸受の長寿命化と高速化を実現。軸受の交換頻度の低減や、使用回転速度域の拡大など、工作機械の生産性向上に貢献する。
また、工作機械向け低フリクションボールねじ「MT-Frix™」を披露する。独自の解析技術でボールと溝の接触状態を高精度に解明して内部仕様を最適化し、寸法はそのままに、剛性を維持しながら動摩擦トルクを低減。これにより、大幅な低発熱化を実現し、工作機械の高い位置決め精度を維持するとともに省エネルギーに貢献する。
さらに、設備診断エキスパートが支援する「状態監視ソリューション」を紹介する。ユーザーの重要な設備における保全の最適化、省人化、製品品質の改善など、ものづくりDXを実現。高度診断AIと経験豊富な診断エキスパートによる遠隔監視が可能となる。
日本精工 工作機械主軸用精密単列円筒ころ軸受「ロバストライド」ハイウィン
小間番号:西2ホール W2051
ハイウィンは、日本初出展製品として、トルクモーターロータリーテーブル「RAB630」を披露する。同社のロータリーテーブルはゼロバックラッシュ・ダイレクトドライブ(DD)方式で豊富なラインアップが特長。RAB630は最高回転数 1000min-1、5軸同期加工を可能にする高速型で、航空宇宙部品や医療、EV等の産業における需要急増に応える、高い加工効率と精度を実現。特にフライス加工や複合旋盤の進化に貢献する。
また、スマートマニュファクチャリングに貢献する状態可視化システム搭載の直動製品「i4.0シリーズ」を紹介する。温度や振動の異常検知、機器の寿命予測を可能にし、チョコ停を予防することで高い生産効率を維持するほか、スマート潤滑機能により給油量を適切に減らすことで、環境負荷の低いものづくりを後押しする。ボールねじi4.0BS®のほか、半導体業界で活躍するリニアガイドウェイi4.0GW®、モジュール設計でスマートな生産管理を推進するi4.0単軸ロボットを展示する。
不二越
小間番号:西1ホール W1056
不二越は、切削バリの極小化を実現する切削工具「バリレスシリーズ」に、アルミ合金など非鉄金属用の水素フリーDLCコート工具などの新ラインアップを紹介する。
アルミ合金を含む非鉄金属は、切削加工の際に被削材が工具の刃先に凝着しやすく、バリの増大といった品質の低下や工具損傷を引き起こす場合がある。また、これらの被削材は圧縮の力を与えると変形しやすい特性があり、ドリルの先端角によって発生する圧縮の力で、鋼と比べて抜けバリが大きくなる。
これに対し新開発の「DLC-REVOコーティング」は、ダイヤモンドに次ぐ膜硬さで耐熱性の高い水素フリーDLCの表面に摺動特性を付加し、低摩擦(耐凝着性向上)を実現。さらに膜厚を薄くすることで、バリレスに求められる切れ味(シャープ性)を担保している。ブースでは、DLC-REVOコーティングを施した新開発の「DLC-REVOドリルバリレス」と「DLC-REVOミルバリレス」を披露、一層のバリ極小化ソリューションを提示する。
不二越 「DLC-REVOドリルバリレス」ミネベアミツミ
小間番号:南3ホールS3031
ミネベアミツミは、がたつくことなくアキシアル荷重、ラジアル荷重、モーメントを受けることが可能な高剛性を有しているため、より高い加工精度を実現するアキシアル/ラジアルベアリング(myonic製)や、可動式のノズルで切削油やエアを揺動噴射することで金属加工の効率を向上させる切削油噴射装置「Wavy Nozzle(ウェイビーノズル)」を紹介する。
また、小型から大電流まで豊富なラインナップを揃える防水コネクタや豊富な採用実績と高い信頼性のある多芯角型コネクタ、小型で高速伝送かつ堅牢性を兼ね揃えた0.8mmピッチI/Oコネクタ、小型・軽量化が進む産業機器・協働ロボット等の装置内部に対する配線課題に考慮した、狭小スペース向け小型中継コネクタを展示。さらに、センシングデバイスとしては、金型内の樹脂圧・温度を管理、記録ができる金型センシング統合システムや低容量、高精度、高速回転、高速応答を実現した低容量軸トルクメータTMRSを紹介する。そのほか、コイル部と回路基板をエポキシ樹脂にてモールドすることにより、外部要因からファンモーターを守る耐環境性のポッティングファンやミネベアパワーデバイスのIGBT・SiCモジュールも展示する。
不二越、バリ極小化の切削工具シリーズに非鉄金属用の水素フリーDLC膜種などを拡充
不二越(https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/index.htm)は、切削バリの極小化を実現する切削工具「バリレスシリーズ」に、アルミ合金など非鉄金属用の水素フリーDLCコート工具を含むラインナップ拡充する。「JIMTOF2024」開催初日の11月5日に世界同時発売する。
バリレスシリーズは、「切削加工でバリが出るのは当たり前」、「加工後のバリ取り作業は必要不可欠」といったこれまでの固定観念を覆し、特に、油・水・空気が流れる自動車部品や産業機械部品の交差穴や、異物(コンタミネーション)を極端に嫌う半導体製造装置や食品・医療機器をはじめとした幅広い分野で適用が進み、バリ取り作業の廃止やバリ検査工程の削減といったコストダウンに貢献している。
昨今の自動車産業におけるBEV(バッテリー電気自動車)化や航空旅客需要の回復など、アルミ合金を含む非鉄金属の需要が高まってきていることから、同社ではこのほど、非鉄金属用のバリレスシリーズである「DLC-REVOドリルバリレス」と「DLC-REVOミルバリレス」を新たに開発。さらに、「アクアREVOミルトリミングバリレス」、「SGスパイラルタップロングシャンクバリレス」といった、用途に応じたバリレスシリーズをラインナップに加え、新たな価値を提供していく。
アルミ合金を含む非鉄金属は、切削加工の際に被削材が工具の刃先に凝着しやすく、バリの増大といった品質の低下や工具損傷を引き起こす場合がある。また、これらの被削材は圧縮の力を与えると変形しやすい特性があり、ドリルの先端角によって発生する圧縮の力で、鋼と比べて抜けバリが大きくなる。
これに対し新開発の「DLC-REVOコーティング」は、ダイヤモンドに次ぐ膜硬さで耐熱性の高い ta-C(テトラヘドラルアモルファスカーボン)の表面に摺動特性を付加し、低摩擦(耐凝着性向上)を実現。さらに膜厚を薄くすることで、バリレスに求められる切れ味(シャープ性)を担保している。
このDLC-REVOコーティングを施した新開発のDLC-REVOドリルバリレスの特長は、①求心力を高めドリルの振れを抑制する「Cポイント」と、切り込み量や切削抵抗を低減し抜け際のバリを切除する「Rエッジ」に加え、溝ねじれ角と溝すくい角を強くすることで、非鉄金属用として求められる切れ味を追求、②DLC-REVOコーティングと組み合わせることで、従来と同等の加工条件でバリ極小化を実現。寸法範囲はφ2.0~φ16.0の全141寸法。
DLC-REVOドリルバリレス
また、DLC-REVOミルバリレスの特長は、①底刃側の溝は右ねじれ、シャンク側は左ねじれのダブルヘリカル形状により、側面切削における上面バリを極小化、②DLC-REVOコーティングを採用したことで、非鉄金属における良好な加工面性状と長寿命を両立。4枚刃2.5DGの寸法範囲はφ6~φ20の全6寸法。
DLC-REVOミルバリレス
そのほか、既存のアクアREVOミルバリレスで底刃を使用しない加工に対応し、トリミング専用とすることで工具費を削減するアクアREVOミルトリミングバリレスと、既存のSGスパイラルタップバリレスでは加工できない、立ち壁などのワーク形状に対応するため、ロングシャンクをラインナップに追加したSGスパイラルタップロングシャンクバリレスをリリースする。
kat 2024年10月29日 (火曜日)NTN、工作機械主軸用のグリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニットを開発
NTNは、工作機械主軸用グリース潤滑軸受の長寿命化を可能とする「グリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニット」を新たに開発した。グリース潤滑軸受の高速回転時の課題であるグリースの劣化を抑制し、高速回転領域であるdmn値(軸受ピッチ円径(mm)×回転速度(min-1))190万におけるグリース潤滑軸受の採用を可能にする。同社では、高速回転用途で一般的に使用されてきたエアオイル潤滑からグリース潤滑への切り替えを後押しすることで、工作機械の省エネルギー化やカーボンニュートラルに貢献していく。同社では、開発したグリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニットについて、工作機械主軸(マシニングセンター、複合加工機、旋盤)向けなどに提案を進め、2027年度に1億円/年の販売を目指す。
工作機械主軸用「グリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニット」
工作機械は加工時間の短縮を目的に、主軸の高速回転化が進んでいる。主軸の回転を支える軸受の潤滑方法にはエアオイル潤滑とグリース潤滑があり、一般的にdmn値で140万を超える高速回転用途にはエアオイル潤滑が用いられる傾向にある。
しかし、エアオイル潤滑は長期にわたって安定した潤滑が可能な一方で、圧縮空気やエアオイルの供給装置などの付帯設備が必要となるため、省エネルギー化を図りにくいという課題がある。
これに対しグリース潤滑は、初期に封入したグリースで潤滑を行うため、エアオイル潤滑のような付帯設備が不要となる一方で、軸受の発熱などによりグリースが劣化するために、高速回転用途では潤滑寿命が短くなるという課題があった。
近年、カーボンニュートラルの達成を目的に工作機械の省エネルギー化が進められている中で、従来はエアオイル潤滑軸受しか対応できなかった高速回転領域にグリース潤滑軸受を適用するニーズが高まってきている。
これに対しNTNでは、高速回転環境下におけるグリース劣化を抑制し、潤滑耐久性を確保することで、長期間の使用を可能とするグリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニットを開発したもの。
本開発品は、主軸用軸受に隣接する間座に独自の給油機構を内蔵した間座ユニットで、外輪間座と内輪間座には、給油機構に加えて、潤滑油タンク、センサーおよびセンサーによる検出データの処理回路、無線モジュール、自立電源を搭載している。主軸の回転により発電し、電装品の駆動に必要な電力を供給するため、外部からの給電が不要で、単独での動作が可能。
給油は基礎試験の結果やグリースの劣化メカニズムの解析に基づき、予め設定した時間間隔で行う仕組みとしており、グリースの潤滑寿命を同社従来品比2.5 倍以上に延ばすことが可能。将来的には内蔵センサーを用いて潤滑剤の枯渇状態を検出し、最適な給油タイミングで必要量の潤滑油を供給することで、同15倍以上の長寿命化を目指す。
本開発品を用いることで、高速回転環境下におけるグリースの潤滑耐久性を確保し、dmn値190万の高速回転用途でもグリース潤滑軸受の適用が可能となる。
構造連続運転時間(dmn値190万)の比較結果