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ナノコート・ティーエス、トライボロジーラボの機能を刷新

3年 ago
ナノコート・ティーエス、トライボロジーラボの機能を刷新

 ナノコート・ティーエス(https://www.nanocoat-ts.com)は2022年11月、東京本社およびトライボロジーラボを東京都立川市に移転した。PVD(物理蒸着)コーティングの精密部品・精密加工金型、自動車部品などへの適用を進める営業の体制を東日本で強化するとともに、DLC膜などの開発/不良解析を目的とした受託試験サービスの拠点である「トライボロジーラボ」の機能刷新による受託試験の増強を図っている。

トライボロジーラボのスタッフ一同
左から、生田啓一氏、庄子健一氏、熊谷 泰社長、川本秀士氏、坂下武雄氏

 

 トライボロジーラボ機能刷新の最大のポイントは、同社が属するHEFグループが1960年代に開発した摩擦摩耗試験機「HEF TRIBOMETER」の、大幅なシステム系統の見直しだ。HEF TRIBOMETERは機械の剛性が高く、ラボスケールから実機条件に近いパイロットスケールまで、種々のトライボロジー試験が行える。

 今回は特に自動車分野や航空宇宙分野などから要求の高い高速・高荷重の試験が実施できるよう、試験片の回転速度を従来の3000rpm から5000rpmへ、試験片への負荷荷重を従来の1000Nから 2000Nへと高めた。

 新システムには、低慣性タイプで高頻度位置決め運転や高加減速運転に最適な主軸用ACサーボモータ「HG-JR503K」(三菱電機製)と、各2個の揺動モータと負荷モータを一つのコントローラーで動かせるステッピングモーター「αSTEP AZシリーズ」(オリエンタルモーター製)を搭載。タッチパネルを用いて試験条件を設定すると、シーケンス制御により上記5点のモータが個別に制御され、セットされた試験片に対し設定された雰囲気、負荷荷重、速度条件で摩擦摩耗試験が自動で行われる。試験片に合わせたアタッチメントのカスタムメイドにも対応している。

 上述のトライボメータ試験モジュールに加え、「FALEX(ファレックス)試験モジュール」も10月をめどに稼働できるよう準備を進めている。そのほか、水素雰囲気中での試験モジュールも構築できるという。

機能が刷新されたHEF TRIBOMETER


 トライボロジーラボではまた、自社製造で外販も行う表面清浄度測定器「コロナサーフ」がWindows10での計測制御・データ解析ができるようバージョンアップ、使い勝手が向上し貸し出しも始める予定。コロナサーフは、コロナ放電によって電荷を付与する前後の、母材の表面電位(仕事関数)の変化を振動容量法(ケルビンプローブ)で非接触測定し、母材表面の汚染(酸化)度合いを定量評価。洗浄プロセスの開発や生産ラインでの部品表面の清浄度管理、成膜前処理管理などにも利用できるほか、DLC被膜の表面電子構造の評価・品質管理にも利用されている。

バージョンアップされたコロナサーフ

 

 また、大阪大学名誉教授・井澤靖和氏が開発した「非破壊・非接触DLC膜厚測定装置」も設置。分光干渉方式の応用でDLC膜の膜厚が非接触・高精度に短時間で得られる。三次元形状のサンプルの膜厚やパイプ内径上のDLC膜の膜厚も測定できるほか、膜厚分布状態の把握ができ成膜プロセスの最適化が図れる。

非破壊・非接触DLC膜厚測定装置

 

kat 2023年3月14日 (火曜日)
kat

ナノコート・ティーエス、トライボロジーラボの機能を刷新

3年 ago
ナノコート・ティーエス、トライボロジーラボの機能を刷新kat 2023年03日14日(火) in

 ナノコート・ティーエス(https://www.nanocoat-ts.com)は2022年11月、東京本社およびトライボロジーラボを東京都立川市に移転した。PVD(物理蒸着)コーティングの精密部品・精密加工金型、自動車部品などへの適用を進める営業の体制を東日本で強化するとともに、DLC膜などの開発/不良解析を目的とした受託試験サービスの拠点である「トライボロジーラボ」の機能刷新による受託試験の増強を図っている。

トライボロジーラボのスタッフ一同
左から、生田啓一氏、熊谷 泰社長、川本秀士氏、庄子健一氏、坂下武雄氏

 

 トライボロジーラボ機能刷新の最大のポイントは、同社が属するHEFグループが1960年代に開発した摩擦摩耗試験機「HEF TRIBOMETER」の、大幅なシステム系統の見直しだ。HEF TRIBOMETERは機械の剛性が高く、ラボスケールから実機条件に近いパイロットスケールまで、種々のトライボロジー試験が行える。

 今回は特に自動車分野や航空宇宙分野などから要求の高い高速・高荷重の試験が実施できるよう、試験片の回転速度を従来の3000rpm から5000rpmへ、試験片への負荷荷重を従来の1000Nから 2000Nへと高めた。

 新システムには、低慣性タイプで高頻度位置決め運転や高加減速運転に最適な主軸用ACサーボモータ「HG-JR503K」(三菱電機製)と、各2個の揺動モータと負荷モータを一つのコントローラーで動かせるステッピングモーター「αSTEP AZシリーズ」(オリエンタルモーター製)を搭載。タッチパネルを用いて試験条件を設定すると、シーケンス制御により上記5点のモータが個別に制御され、セットされた試験片に対し設定された雰囲気、負荷荷重、速度条件で摩擦摩耗試験が自動で行われる。試験片に合わせたアタッチメントのカスタムメイドにも対応している。

 上述のトライボメータ試験モジュールに加え、「FALEX(ファレックス)試験モジュール」も10月をめどに稼働できるよう準備を進めている。そのほか、水素雰囲気中での試験モジュールも構築できるという。

機能が刷新されたHEF TRIBOMETER


 トライボロジーラボではまた、自社製造で外販も行う表面清浄度測定器「コロナサーフ」がWindows10での計測制御・データ解析ができるようバージョンアップ、使い勝手が向上し貸し出しも始める予定。コロナサーフは、コロナ放電によって電荷を付与する前後の、母材の表面電位(仕事関数)の変化を振動容量法(ケルビンプローブ)で非接触測定し、母材表面の汚染(酸化)度合いを定量評価。洗浄プロセスの開発や生産ラインでの部品表面の清浄度管理、成膜前処理管理などにも利用できるほか、DLC被膜の表面電子構造の評価・品質管理にも利用されている。

バージョンアップされたコロナサーフ

 

 また、大阪大学名誉教授・井澤靖和氏が開発した「非破壊・非接触DLC膜厚測定装置」も設置。分光干渉方式の応用でDLC膜の膜厚が非接触・高精度に短時間で得られる。三次元形状のサンプルの膜厚やパイプ内径上のDLC膜の膜厚も測定できるほか、膜厚分布状態の把握ができ成膜プロセスの最適化が図れる。

非破壊・非接触DLC膜厚測定装置


 

kat

振動摩擦摩耗試験機SRVのユーザーズミーティング開催、新分野での評価事例を紹介

3年 ago
振動摩擦摩耗試験機SRVのユーザーズミーティング開催、新分野での評価事例を紹介kat 2023年03日13日(月) in in

 ドイツなど欧州、日本、中国などにおいて、潤滑剤や自動車向けトライボロジー試験機のデファクトスタンダードとなっている振動摩擦摩耗試験機「SRV®」の「2023年ユーザーズミーティング」が、SRV®国内総販売代理店のパーカー熱処理工業川崎事業所での対面開催とオンライン参加からなるハイブリッド形式により開催された。

 当日はSRV®試験機製造元の独Optimol Instruments Prüftechnik社(Optimol社)Managing DirectorのGregor Patzer氏から、「Competence in tribological modeling, simulation and analysis―Today’s technology for tomorrow’s challenges―」と題して話題提供がなされた。

話題提供を行うPatzer氏(右)と通訳を務めるパーカー熱処理工業・越智直行氏

 

 まず、アプリケーション指向の試験機としてユーザーの実部品を実使用に近い環境で試験でき、正確で再現性の高い試験結果が得られる最新機種「SRV®5」について、オシレーションセットアップおよびローテーションセットアップと、オシレーション・ローテーション両方の動きを模擬できることや、アコースティックエミッション(AE)測定を利用して潤滑下および無潤滑下での硬質薄膜DLC(ダイヤモンドライクカーボン)の品質評価やスクリーニング試験が可能なこと、電気接触抵抗による油膜厚さの変化がモニタリングできること、といった自由度の高い装置であると紹介した。

 また、二つのディスクを独立制御でき高荷重下(ヘルツ接触応力P0max~4.2GPa)での転がり滑り接触(滑り率0~100%)における潤滑剤やコーティングなどの試験に最適で、転がり接触下での摩擦力となじみ効果の可視化評価や疲労ダメージ進行の評価などが可能な「2DISK試験機」や、デスクトップ型トライボメータでありながら、再現性が高く、試験実行中にμmレベルで摩耗量を表示できる「Easy Tribo Screener(ETS)」を紹介。

 続いて、SRV®5をはじめとするOptimol社の試験機の最新技術と、試験評価の需要が高まってきている電気自動車や風力発電装置といった新しいアプリケーションでの評価事例を紹介した。

 電気自動車関連の評価としては、ギヤユニット中のジャーナルベアリングの摩耗評価において、例えば50N、100N、150Nと荷重を変化させるステップを自動ループできる(50N、100N、150N→50N、100N、150N→50N…)、SRV®5の新機能「ループファンクション」を用いることで、Stop & Goでの摩耗をシミュレートできると説明した。ループファンクションでは、荷重だけでなくストロークや温度も自動ループできる。また、電気自動車用フルード(Eフルード)の電気特性評価では、SRV®5の電気抵抗オプションを利用することで油膜が形成されているかが確認できるとした。

 風力発電装置関連では、2DISK試験機を用いることで、高速・高荷重で稼働する増速機向けベアリングなどでの疲労や摩耗をシミュレートできるとした。また、増速機のマイクロピッチングなど、ギヤ油の評価において一般的だが試験時間が長くコストのかかるFZG試験の試験時間を短縮し開発コストを削減できる「スクリーニング試験」としてのSRV®5の有用性について述べた。
さらに、水素環境をシミュレートできるSRV®5用のチャンバーも開発しており、燃料電池の部品や水素エンジン車の部品の評価などにも対応できることをアピールした。

 Patzer氏による話題提供に続いて、SRV®5およびETSを用いたデモンストレーションが実施された。

ETSのデモンストレーションのようす

 

kat