Aggregator
&横顔/日本郵便北海道支社長に就任した及川裕之氏
&経営ひと言/クラインズ・根立淳社長「社会的使命」
&サンワ、研究向け米製制御弁 微量流体を高精度に調整
&デジタルラボ、1カ月半で短期構築 リンクス
&新役員/IHI 執行役員・瀬尾明洋氏ほか
&新社長登場/NTN・鵜飼英一氏 風力軸受、補修需要狙う
&イノフィスのアシストスーツ、国内外で2万台
&ミスミ、複雑部品を1日で出荷 オンライン機能拡充
&経営ひと言/タダノ・氏家俊明社長「若い力と挑戦」
&わが社のBCP/中日本高速道路 災害時、宿泊所確保で旅行会社と連携
&挑む・モノづくりヒトづくり/井之商社長・井上昇氏
&生産現場のダイバーシティー/山田製作所 自前「からくり」運搬を楽に
&新型コロナ支援【中部・近畿・中国 四国・九州】
&新型コロナ支援【政府・北海道 東北・関東 甲信越・首都圏】
&材料相場表/有料会員のみPDFで公開
大陽日酸、工業炉向けの水素-酸素バーナの開発を開始
大陽日酸( http://www.tn-sanso.co.jp )は、水素ガスを燃料として用いる工業炉向けの水素-酸素バーナの開発を開始した。
同社では水素-酸素バーナを工業炉へ適用するに際して、①水素の1Nm3あたりの低位発熱量は天然ガスに比較して約27%小さいため、天然ガスと同じエネルギーを得るためには多くの流量が必要となる、②水素を燃料とすると火炎温度が高く燃焼速度も大きいため、バーナ近傍が高温になりやすくバーナへの熱負荷が大きい、③火炎温度が高くNOx排出濃度が高くなる、④天然ガスを燃焼させる場合より輻射伝熱が小さい、の課題から、従来のバーナ設計を見直し十分に安定した燃焼が可能な構造を見極める必要があると考えている。
同社ではこれまで、いくつかの水素-酸素バーナの試験を実施している。まず110kW規模(天然ガス10Nm3/h、水素38Nm3/h相当)の酸素バーナに関して炉内燃焼試験とその数値解析を実施し、炉内温度を評価した。酸素バーナの設計・製作に関してはこれまで培った天然ガス-酸素バーナの知見を応用した。天然ガス専焼と水素ガス専焼の条件で比較したところ、実験においても数値シミュレーションにおいてもほぼ同等の炉内温度を得ることができた。この結果により、実際の炉において水素-酸素バーナを使用する場合、天然ガス-酸素バーナと同等の加熱能力を期待できる。また、シミュレーションの精度を確認できたため、今後は顧客実炉へ水素-酸素バーナを導入した際の予測が可能となった。
バーナ試験炉実験結果(炉内の温度分布)数値シミュレーションの結果(バーナ中央断面の温度分布)さらに、550kW規模(天然ガス50Nm3/h、水素190Nm3/h相当)の酸素バーナに関して、大気開放場における燃焼試験を実施した。その結果、天然ガス専焼から天然ガスと水素の混焼、水素専焼と燃料を変えても十分に安定した火炎を得ることが可能となり、550kW規模までの水素-酸素バーナの設計・製作に目処を付けることができた。
水素-酸素バーナの火炎同社では、これまでに開発した水素-酸素燃焼技術をベースに、今後は低NOx化、スケールアップなどの課題解決に取り組み、各種の工業炉向けに様々な顧客ニーズに対応できる最適な水素-酸素バーナの開発を行い、実機への導入を提案していく。
admin 2021年5月27日 (木曜日)THK、ケージずれ防止機構付きクロスローラーガイドの受注を開始
THKは、従来のクロスローラーガイドにケージずれ防止機構を採用したクロスローラーガイド「VRG形」の受注を5月26日から開始した。
クロスローラーガイド「VRG形」
クロスローラーガイドVRG形は、精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストロークで移動することで、高精度かつ軽快なスライド運動が得られる直線案内です。ケージずれの発生を防止する独自のラック&ピニオン機構を採用することで、軽く滑らかな動きに安定性という利点が加わった。
転動体の循環がない有限ストロークタイプのクロスローラーガイドは、装置の駆動による振動や慣性力、衝撃などによってケージずれが発生することがある。ケージずれは、しゅう動抵抗やストローク量に大幅な変化をもたらし、場合によっては装置の故障原因にもなりうる。ケージずれ防止機構を有したVRG形は、クロスローラーガイド特有のケージずれの発生を抑えると同時に、滑らかで安定した連続動作が可能となり、装置の長寿命化にも貢献する。
VRG形は、半導体製造装置、電子部品の製造装置や光学式の測定器等での使用に最適で、従来のOA機器および周辺機器といったニーズ以外にも使用用途の拡大が見込まれる。
特徴
・ケージずれの発生を防止するラック&ピニオン機構:独自のラック&ピニオン機構の採用によりケージずれの発生を防止し、安定した動作を実現
・軽く滑らかな動き:精密ローラーを交互に直交させて組み込んだケージが、90°V溝転動面を有限ストローク(転動体の循環がない動き)で移動するため、軽く滑らかに動き、微小送りが求められる箇所での使用に適している
・高剛性で長寿命:2列平行にVRG形を組み付けることで4方向からの荷重を受けることができる。組み付け時には、すきま調整ボルトでローラーに予圧が与えられるため、高剛性の直動案内として使用できる。また、ケージに成形されたローラーポケット(油だまり)はローラーと面接触するため、潤滑油の保持が良く、金属同士の摩耗が少なく長寿命
・既存製品「VR形」と互換性のある取付寸法:取付寸法は既存製品のクロスローラーガイドVR形と同一
2列平行に配列したVRG形
NTN、後輪用ステアリング機能付ハブベアリングを開発
NTNは、前輪用ハブベアリングに転舵角度を調整する機構を組み合わせたステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」を、後輪用に改良した「Ra-sHUB(ラスハブ)」を開発した。2025年度に15億円/年の販売を目指す。
Ra-sHUB
ステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」は、世界トップシェアを誇る同社のハブベアリングの設計、製造技術とモータなどの制御技術を組み合わせ、左右各輪の転舵角度の個別補正が可能なモジュール商品。同社では2018年の開発発表後、車両の応答性の向上や燃費改善に貢献する商品として市場に提案を進めてきたが、今回この技術を応用し、大きな転舵角度を持ち、あらゆる懸架装置に対応できる後輪転舵システムとして開発したもの。
現在、市場にある後輪転舵システムは、適用することで、ホイールベースが長い大型車両においても最小回転半径を小さくするとともに、走行安定性を高め、安全な走行を可能にする。しかし、これらの既存の後輪操舵システムは大型の上、高級車に採用されるマルチリンク方式など一部の懸架装置のみに適用が限定されているほか、構造上大きな転舵角をとることが困難とされている。
今回開発されたRa-sHUBは小型で、後輪の懸架装置の種類を選ばず、従来のハブベアリングと同様に様々な車両への搭載が可能。トーションビームなどのリンク機構がない懸架装置で後輪転舵するためには、大掛かりな車両の設計変更が必要だったが、Ra-sHUBは比較的容易に搭載でき、あらゆる懸架装置の車両において後輪転舵を実現する。
開発品の特徴は、以下のとおり。
・後輪の角度を左右独立して制御
・あらゆる懸架装置に搭載可能
・コンパクトな構造
・高剛性、高応答性
・大きな転舵角(±10°)
Ra-sHUBは、これらの特徴を生かし、車両の情報をもとにタイヤの転舵角度を左右別々に制御することで、車両のコーナリング性能や高速直進時の安定性の向上に貢献。また、タイヤの走行抵抗を抑えることで、燃費改善にも貢献する。
今後、自動運転技術の開発や普及が進めば、車両運動制御はさらなる高精度化が必要とされるほか、より高い安全性を求めて後輪転舵へのニーズや後輪転舵角度の拡大が見込まれる。
同社は、本開発品を、危険回避時の安全な走行や、通常走行時の乗り心地の改善に寄与する商品として、各自動車メーカへ提案を進め、自動車の安全性や運転の楽しさの向上に貢献していく。
車両搭載イメージ
NTN、遊星ギヤ用保持器付き針状ころを開発
NTNは、自動車用自動変速機(AT)などに使用される遊星ギヤ向けに、ころクラウニングと保持器材料を見直し、高速回転対応と長寿命化、静音化を実現した保持器付き針状ころを開発した。AT・無段変速機(CVT)用遊星ギヤや電気自動車(EV)用減速機などへの展開を進めていく。
遊星ギヤ用保持器付き針状ころ
近年、自動車の低燃費化を背景にATの多段化が進んでいる。ATの多段化に伴い、一部の遊星ギヤの回転数が高くなることがあり、遊星ギヤ用軸受には高速回転への対応が求められているほか、多段化により装置内の部品点数が増える一方で、重量を抑えるために軸受を含む各部品は小型・軽量化が図られる。その結果、従来と同等のトルクを出力するために、軸受には高い負荷がかかる上、AT内の各部品の回転抵抗を抑えて省エネ化を図るため、装置内のオイルは低粘度化する傾向にあり、軸受の使用条件はますます過酷になっている。
本開発品は、「浸炭鋼溶接保持器」と「高負荷条件用新クラウニングころ」の開発により、こうした過酷な使用環境への対応を可能とした。
保持器は、これまで使用していた特殊低炭素鋼よりも高強度な浸炭鋼(浸炭熱処理を施した肌焼き鋼)を採用し、疲労強度を向上させることで、高速回転性能を従来品比で約10%向上させることに成功した。
ころについては、ころの面取りと転動面のつなぎ目に発生するエッジ応力を抑える目的で転動面から面取りにかけて数μmの傾斜をつける「クラウニング」部の真円度の向上により回転時のころの挙動を安定させることで、従来品よりも約8%の静音化を達成しており、より静粛性が求められる電動車両のニーズにも対応する。また、クラウニング形状を最適化することにより、傾き条件下においても、接触応力やエッジ応力の増加を抑制し、厳しい潤滑条件での表面起点型剝離寿命を改善する。
同社では、本商品の提供を通じてATの多段化や小型・軽量化に寄与することで、車両の低電費化・燃費化に貢献していく考えだ。
ATにおける適用箇所