日本精工(NSK、Tel.03-3779-7050、 http://www.jp.nsk.com )は、工作機械主軸用シール付きアンギュラ玉軸受に「長寿命ロバスト幅広シリーズ」を新規追加した。
NSKではすでに、グリースを封入して取扱い性を向上させ、またグリース潤滑下での長寿命化を図った「シール付きアンギュラ玉軸受」を販売、市場での採用が進んでいる。しかし近年、工作機械ではマシニングセンタ主軸における10,000?15,000min-1(回転)のスピンドルの増加や、複合旋盤のミル軸の高速化がさらに進み、一方で市場からは環境改善のため、主軸用軸受の潤滑方式をオイルエア潤滑からグリース潤滑に切り替えるニーズが強くなってきている。NSKでは今回、このニーズに対しさらなるグリース潤滑の高速・長寿命を実現したロバスト幅広タイプのシール付き軸受を開発、新シリーズとして販売を開始したもの。
新製品では、軸受の幅を従来品に対して約1.2倍にして空間容積を拡大、封入グリースを増量することによりグリース潤滑寿命を開放型に対して2倍にした。また、最適なグリース封入量の選定により低温度上昇を実現したほか、内外径寸法が従来と同じため軸、ハウジングは共通の使用が可能であり、軸受の間にある間座の長さを調整することにより、取替えが可能。さらにNSKが開発した耐焼付き性に優れるSHX材+セラミック球の高速・高信頼性仕様もラインナップもラインナップした。
NSKでは、シール付き高精度アンギュラ玉軸受全体として、2010年に20億円の売上げを目指す。