フルフラール製造設備(実証設備) 王子ホールディングスは、王子製紙米子工場(鳥取県米子市)で木材チップから「溶解パルプ」を連続方式で製造、販売しているが、このほど溶解パルプの製造時に連続的に分離されるヘミセルロースから「フルフラール」を製造する技術を確立し、商業生産が可能になったと発表した。
フルフラールは、主に石油や潤滑油の精製時の溶剤として使用されているが、全世界的な潮流として、化石原料からバイオマス原料への切り替えが期待される中、化石原料から製造されている汎用化成品(ポリウレタンやPETなど)、あるいはバイオプラスチックをフルフラールから製造する研究が国内外で進められており、現在、注目されている化学物質。同社の実証設備で製造したフルフラールは、2016年4月からサンプル提供・試験販売を予定している。