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三菱自動車、米国生産撤退で岡崎工場に集約

 三菱自動車は、米国で生産・販売をしている「アウトランダー・スポーツ(日本名:RVR)」を2015年11月末で生産終了し、同モデルの主力生産拠点である岡崎工場に集約する。

 三菱自動車の米国における生産事業は、1988年にクライスラー社との合弁会社「ダイヤモンド・スター・モーターズ(DSM)」として稼動開始、その後、1991年にクライスラー社が持つDSM株式をすべて買い取り三菱自動車の工場として生産を続けてきた。2000年には生産台数が222000台を超えたが、その後、クライスラー社向けOEM生産の終了、リーマンショックの影響等が重なり、2009年には18500台と大きく落ち込んでいる。

 2012年からは、「アウトランダー・スポーツ(日本名:RVR)」の生産を開始し、北米向けに加え、ロシア・中近東・中南米向けの生産も行うことで、生産効率向上、生産台数・稼働率引き上げを図ってきた。北米市場の回復もあり、生産台数は、2013年には70000台まで伸びたが、完成車組立工場の規模としてはいずれにしても小規模であったところに、生産台数の1/3を占めていたロシア向け輸出が、2014年度後半からの需要低迷により大幅に減少し、生産台数が一段と落ち込んだ。

 今回、このような状況を踏まえ、米国での車両生産を終了し岡崎工場に集約、日本からの輸出になった。

 米国は、今後も需要の増加が見込まれる成長市場であり、日本およびタイから製品供給を継続する。