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京セラ、耐摩耗性と耐欠損性を従来比約1.5倍に向上した切削チップ

京セラ「ハイブリッドサーメットTN620/PV720」 京セラは、耐摩耗性と耐欠損性を従来比約1.5倍に向上させ、高速加工から低速加工まで幅広い使用領域まで対応する切削チップ「ハイブリッドサーメットTN620/PV720」を開発した。

 TN620は、サーメット内の超微粒子を最適に分散させる特殊表面硬化「ハイブリッド構造」を採用し、硬度と靱性を両立した。内部組織は、耐チッピング性、耐熱衝撃性が良好な強靭サーメット、表面組織は高硬度サーメットとすることにより、優れた耐欠損性、耐摩耗性を両立し、安定した加工を実現している。また、従来サーメット結合相と高融点金属結合相を複合化することで、熱に強い「ハイブリッド結合相」を実現。耐溶着性、耐チッピング性、耐欠損性を向上し、安定し良好な加工面品位を実現している。さらに、均一な超微粒子「ハイブリッド結合相」を実現したことにより、大きな抗折強度を確保。高融点金属結合相による大きな圧縮応力効果によって対欠損性の向上を実現している。

 PV720については、同社独自の特殊ナノ積層コーティング「MEGACOAT NANO」を初めてサーメット材種に採用し、耐摩耗性と耐酸化性に優れたコーティングによって、さらなる高効率加工と加工面品位の両立を実現している。