日本精工(NSK)は、工作機械の主軸軸受用に従来製品を大きく上回る高速・高荷重条件での運転を可能とし、運転時の信頼性を向上させたグリース「RACEGRD(レースガード)」を開発、2015年4月から販売を開始する。
同品は、高荷重条件下における潤滑性能を向上し、従来比5倍の耐焼付き性を実現。自動車部品加工機のグリース潤滑への置き換えや、汎用マシニングセンタの小型化および加工効率向上に貢献する。さらに、軸受に封入したグリースの漏洩を従来から20%向上するとともに、運転中の温度の変動を低減。特に漏洩しやすい立形主軸におけるグリース寿命の延長、および高精度な運転を実現し、工作機械の信頼性向上にする。
現在、自動車部品加工機の主軸では、高速性能・信頼性の観点からオイルエア潤滑が主流となっているが、環境配慮および省エネ化の時流から、グリース潤滑の要求が高まっているという。また、現在グリース潤滑が主流となっている汎用のマシニングセンタにおいては、小型化・高効率化の要求が高く、主軸用軸受にはさらなる小型化と優れた耐荷重性能が求められているという。