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JFEスチール、X80グレードの管厚1インチ電縫鋼管を開発

 JFEスチールは、アメリカ石油協会(API)の規格に準拠した強度等級であるXAPI X80グレード(80は降伏強度が555MPaであることを示す)の管厚1インチ(25.4mm) 電縫鋼管を開発した。管厚が1インチの電縫鋼管で同強度規格に準拠したものは「世界初」(同社)だという。すでに石油・天然ガス掘削機器製造大手の米Dril Quip社と米GE Oil&Gas社からの受注があり、知多製造所で製造を開始している。2014年春に出荷する予定。

 世界の石油・天然ガス開発の進行により、オフショアにおいても開発の中心は従来に比べ、より高深度のフィールドへ移行している。それに伴い、使用される鋼管もより高い外部圧力に耐え、また井戸内部の油井管を支えるため高強度、厚肉の材料が必要となってきた。電縫鋼管はコストパフォーマンスに優れた鋼管だが、高強度・厚肉の材料を高い精度で成形することは技術的に難しく、このような厳しい環境に使用されるコンダクターケーシングは、従来UOE鋼管もしくは継目無鋼管が多く使用されてきたという。

 今回、同社は高強度・厚肉材の豊富な製造実績を基にした独自の成形技術により、管厚1インチ電縫鋼管を開発し、上工程からの一貫製造体制を構築した。また、今回開発した高強度・厚肉電縫鋼管はコンダクターケーシングのみならず、今後海底パイプラインに使用される高級ラインパイプ分野などへの応用ができるとしている。

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