Honda FCEV CONCEPT ホンダは、米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターが11月19日、2013年ロサンゼルスオートショーで新型の燃料電池電気自動車(FCEV)「Honda FCEV CONCEPT」を世界初披露したと発表した。
同社は、多様なエネルギー源から製造可能で輸送や貯蔵もできる水素を次世代の有望なエネルギーキャリアと捉えており、その水素で走るFCEVを究極の環境車と位置づけ、1980年代後半から積極的に研究開発を行ってきた。
新型Honda FC STACK Honda FCEV CONCEPTは、2008年にリース販売を開始したFCXクラリティの後継モデルとして、FCEVの本格普及期の始まりと位置づけられている2015年に向けて、さらなる性能向上とコストダウンを目指した次世代FCEVコンセプトカー。このコンセプトカーに搭載しているホンダの独自技術を結集した新開発のFC STACKは、従来型より約33%の小型化を図りながら、100kW以上の高出力と3kW/L以上の出力密度を実現。その小型化したFC STACKを含めたパワートレインをセダンタイプのフロントフード下に集約して搭載している。
また、Honda FCEV CONCEPTは70MPaの高圧水素貯蔵タンクを搭載し、300マイル以上の航続距離を実現。水素タンクの再充填は3分程度の短時間で完了し、現在のガソリン車と同等の使い勝手を可能にする。
また、FCXクラリティで実証試験を積み重ねた外部給電機能を装備可能とし、災害時などに家庭へ電力供給を行うことができる。ホンダは、このコンセプトカーをベースにしたFCEVを、2015年に日本と米国、その後欧州で発売する予定。また、2020年頃に向けて、さらに小型・軽量で高い性能を有した低コストな燃料電池システムと水素貯蔵タンクをゼネラルモーターズと共同開発することにより、FCEVの本格的普及を推進する取り組みを行っていく。