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2013国際ロボット展が過去最大規模で開催

2013国際ロボット展のもよう2013国際ロボット展のもよう 日本ロボット工業会、日刊工業新聞社共催による「2013国際ロボット展」が11月6日から9日までの4日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。隔年で開催され、第20回目を迎えた今回は「RT ロボットと共に創る未来」をテーマに過去最大となる334社・団体が出展した。

川崎重工業のブース川崎重工業のブース 産業用ロボットでは、川崎重工業が新塗装ロボット「KJシリーズ」による自動車バンパー塗装や自動車ボディー塗装の内外板塗装の実演を行った。従来の塗装ロボットでは、床置き、壁掛け、棚置きの各設置条件に対しそれぞれ専用の6軸アームで対応してきたが、同シリーズは、ベース部を変更することですべての設置条件に対応可能なコモンプラットホーム型アームを採用している。また、適用範囲を拡げるため、6軸アームに加え、ベース部に1軸追加した7軸アームも揃えているのが特徴だ。また、従来機に比べアーム本体を軽量・スリム化し、またケーブル処理一体構造の採用によりロボットの高密度配置が可能。これにより塗装ブースの長さ・幅を縮小し、ブース強度も低減することができるため、生産設備および維持費用の大幅な削減が可能になるという。

ファナックのブースファナックのブース ファナックでは、可搬重量1350kgを誇る大ロボット「M-2000iA/1200 」による大型ワックス模型のコーティングを実演した。パレットに置かれた大型ワックス模型をハンドに取り付けられた「iRVision(カメラパッケージ)」で位置検出を行い取り出し、コーティング槽に浸してからハンガに搬送する。これまで2台のロボットで協調させて搬送していた1t超の重量物を1台でハンドリングすることができることなどをPRした。


不二越のブース不二越のブース 不二越は、設置幅が280mmとクラス最小の作業スペースを実現した多目的ロボット「MCシリーズ」の実演を行った。このほか、新商品で30kgと軽量コンパクトなロボット「MZ07」を展示。アームの先端が25mm上昇し、300mm横移動した上で25mm下降するといった反復動作が0.31秒と高速で実現する。

 サービスロボットでは、日本精工が盲導犬や介護犬の代用や高齢者の移動支援を目的とした「障害物自律回避ポータブルロボット」を展示。障害物自律回避機能を搭載し、重量10kgと軽量を図ったことから、階段やエスカレーターなどの段差のある場所でも持ち運んで使用できる。全方向の移動が可能な前輪駆動を採用することにより後輪の構造を簡素化し、さらに外装にはCFRP材料を採用することで、設置型タイプに比べて大幅な小型・軽量化と折畳み可能な構造とした。
日本精工のブース日本精工のブース障害物自律回避ポータブルロボット障害物自律回避ポータブルロボット