チタン銅箔のコイル外観 JX日鉱日石金属は、銅合金箔として世界最高レベルの引張強度1400 N/mm2を有するチタン銅箔の開発に成功し、本格的に製造・販売を開始した。
電子機器の薄型化・小型化の進展に伴い、これまで以上に薄く、高強度を有する電子部品用銅合金の開発が求められている。同社は、世界トップシェアを有する圧延銅箔および高強度銅合金の製造技術を組み合わせることで、高強度で極めて高い板厚精度を有する30μm厚のチタン銅箔を開発した。また、同社の倉見工場では、当該チタン銅箔の溶解鋳造・熱間圧延・熱処理・圧延・スリットまでの一貫製造プロセスを有し、短納期製造体制ならびに品質保証体制を確立している。
チタン銅箔については、現在携帯電話・スマートフォンのカメラ用のばね材用で、国内外で採用が進んでいるが、従来では対応が難しかったさらに微細な加工が可能となることから、新たな用途の開発も期待されている。