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住友電工、高精度・高能率加工を両立できる鋳鉄仕上加工用フライスカッタ

住友電気工業「SEC‐ゴールミルGFX型」 住友電気工業( http://www.sumitool.com/ )は、刃先調整機構とチップを縦・横に交互配置することにより、経済性に優れ、高精度加工と高能率加工を高次元で両立できる鋳鉄高能率仕上加工用フライスカッタ「SEC‐ゴールミルGFX型」の販売を開始した。初年度販売計画は2億円。3年後には3億円の売上高を目指す。

 同品はカッタボディに装着した仕上刃用ユニットに、操作が簡単な弾性変形機構を採用した。これにより、従来は、熟練者でも非常に困難だった仕上刃の正面振れ精度=2μm以下の調整を非熟練者でも容易に行なえ、JIS規格Ra1.6以下の優れた仕上面を実現する。

 また、すくい面が長方形のチップを、カッタボディ外周側に縦置き、正面側に横置きの縦横交互配置とし、使用コーナー数と仕上刃数を最適化することで、ビビり振動が大幅に抑制され、高能率加工でも優れた仕上面精度を確保する。

 仕上刃のすくい面を円弧形状の高精度焼結肌とした専用チップは、高い仕上げ性能と優れた経済性を両立する。また、耐摩耗性に優れる多層PVDコーティング膜による専用材質「ACK260」、「ACK280」の採用により、長寿命化も図った。

 鋳鉄は、自動車や船舶のエンジン部品や、自動車の足回り部品、工作機械、産業機械の躯体やベース部分など、比較的大型で複雑な形状を要する機械部品に多く用いられている。金属部品の平面を加工する場合、刃先交換式のフライスカッタが主に用いられるが、大型の鋳鉄部品の場合、加工時間が長くなるため、高速・高送りの高能率加工で加工時間を短縮させたいというニーズがあるという。一方、高能率加工により低下する仕上面精度を向上させるには、フライスカッタの刃先位置の微調整作業が必要だが、これには熟練した技術が求められるため、非熟練者でも扱いやすい高精度カッタへのニーズも高まっていた。