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東レ、タイで自動車エアバッグ用ナイロン繊維の増産を決定

TTS社アユタヤ工場TTS社アユタヤ工場 東レは、タイで自動車エアバッグ用ナイロン繊維の生産設備増強を決定した。同国における同社子会社であるタイ・トーレ・シンセティクス社(TTS)のアユタヤ工場にエアバッグ用ナイロン66繊維の生産設備を増設する。

 新設備の年産能力は約7000tで、稼動開始は2015年1月からの予定。増設後の同社生産能力は現行比約4割増の年産約23000tとなる。それに伴い、東レグループのエアバッグ用ナイロン66繊維の生産能力は、日本の岡崎工場(愛知県岡崎市)とタイTTS社を合わせて、年産約32000tに拡大する。

 エアバッグ基布の世界需要は、自動車生産台数の増加に加えて、アジア各国をはじめとする新興国市場におけるエアバッグ装着率の向上により、2020年までに年平均約7%以上の成長が見込まれている。今回の増産は、この旺盛な世界需要の拡大を取り込むべく実施するもの。

 東レはエアバッグ事業について、2003年からグローバル規模で事業拡大を進め、現在は日本とタイで生産した原糸を、日本・タイ・中国・チェコの基布生産工場に供給し、原糸から基布までを一貫生産するグローバル生産体制を構築している。また、研究・開発拠点を日本と中国に、さらに販売面では日本をヘッドクォーターとしてアジア、欧州、北米、南米の計7ヶ所にマーケティング拠点を展開している。