メインコンテンツに移動
mstkouenkai

 

東北大、世界最小・量産型カーボンナノチューブベアリング

最小・量産型カーボンナノチューブベアリング最小・量産型カーボンナノチューブベアリング 東北大学は、独自に化学合成した有限長カーボンナノチューブに、化学修飾したフラーレンを詰め込むことで、世界最小のカーボンナノチューブベアリングを開発した。ボトムアップ化学合成により精密な分子構造設計を実現し、それによりカーボンナノチューブベアリングを従前の分子1 個の観察の世界から、モル量という分子1023 個の量産型の世界にまで引き上げた。

 この世界最小・量産型カーボンナノチューブベアリングは、ベアリングのなかで、中のジャーナルがシャフトを中心とした軸回転をしていることが、スペクトル分析により証明された。有限の長さのナノチューブのなかで、フラーレンがまるでナノメートルサイズのコマのように回転していることが分かったもの。1023個という莫大な数の分子ベアリングが、同程度の回転速度で回ることが確認され、さらにその回転速度が温度によって制御できることまでもが示唆された。現代化学の力量により、量産型ナノテクノロジーがもたらされることを期待させる成果になるという。