日立オートモティブシステムズは、米州事業における地域統括会社のHitachi Automotive Systems Americas, Incが管轄しているメキシコ合衆国において、自動車機器システムの製造をおこなう新会社「Hitachi Automotive Systems Queretaro, SA. de C.V.(日立オートモティブシステムズケレタロ)」の建設をメキシコ中央部に位置するケレタロ州にて開始した。
メキシコは、中南米をはじめとする米州全域向けの自動車製造拠点として発展を続けており、海外自動車メーカーの工場進出が増加している。これに応じて自動車機器システムメーカーも、メキシコにおける生産能力の確保とともに、地域のニーズに即応するための一層の現地化が強く求められているという。また、NAFTA(米国、カナダ、メキシコの北米自由貿易協定)のほか、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどからなるメルコスール(南米南部共同市場)の特恵貿易協定により、関税無しで自動車部品の輸出を行える環境が整っている背景もあり、自動車機器システムメーカーによるメキシコへの進出が活発になっている。
日立オートモティブシステムズはこれまで、機械系と電子系の自動車機器システムの製造においてそれぞれ得意分野を持つメキシコのグループ会社、UNISIA MEXICANA, S.A. DE C.V.(ユニシアメヒカーナ)とElectronica Clarion S.A. de C.V.(エレクトロニカ・クラリオン)で分担して北中南米地域への製品供給を行ってきた。新工場建設により、今後メキシコで増加する自動車生産への対応や、特恵貿易協定を活用した米州全域の自動車メーカーへの供給を強化していく。
今回建設する新会社は、今後メキシコで増加する自動車生産への対応や、特恵貿易協定を活用した米州全域の自動車メーカーへの供給をさらに強化していくため、ケレタロ州に約20万平方メートルの敷地を確保し、2014年4月からサスペンション製品の量産を開始する計画で、以降生産品目も順次拡大させていく予定です。新会社へは、2012年から2015年までの4年間で1億米ドル(約78億円)*1の投資を予定しています。