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川崎重工業、シンガポール陸運庁向け地下鉄電車132両を受注

納入する地下鉄電車のイメージ納入する地下鉄電車のイメージ 川崎重工業は、Kawasaki Heavy Industries (Singapore) Pte. Ltd.(KHI-SIN)および中国の南車青島四方機車車両股份有限公司(南車四方)と共同で、シンガポールのLand Transport Authority(LTA、陸運庁)から地下鉄電車132両(22編成)を受注した。

 本契約の受注金額は約177億円で、川崎重工業がプロジェクト全体の統括、設計、台車や主要機器の供給を行い、南車四方が完成車両の製作および工場試験、KHI-SINが車両の基地搬入や納入整備、現地試験を担当し、2015年から2016年にかけて納入する予定。

 シンガポールでは、2020年までに軌道系都市交通システムを現行の2倍に延伸する計画が進められており、さらに在来線(南北線および東西線)におけるピーク時の混雑緩和とエネルギー効率の向上を目的として、新型車両の導入が進められている。今回受注した車両は、東西線の延伸および在来区間の輸送力増強に対応するもの。

 同社はこれまで、他社との共同受注を含めて、LTA向けに地下鉄電車を1986年から1989年にかけて396両、1999年から2001年にかけて126両、2011年から2012年にかけて132両を納入した実績を有しており、さらに現在78両を製造中で2014年までに順次納入する予定。同社によると、今回の受注は同社の契約履行能力、納入車両の良好な運行実績・品質、ならびに本入札で提案した技術・価格が総合的に評価されたものだという。

 川崎重工業と南車四方は、1985年に友好工場協定を締結して以来の協力関係にあり、近年では、広州地下鉄4・5号線向けリニア車両や中国鉄道部向け高速車両を共同受注するなど、中国国内のプロジェクトで実績を重ね、川崎重工業の豊富な海外プロジェクトの実績および高い技術力と、南車四方の生産力との組み合わせによる、日本、中国以外の第三国での共同プロジェクトを進めてきた。今回の受注は、両社の第三国共同プロジェクトとしては、2009年5月にLTAより受注した132両(2011年に78両を追加受注し合計210両)に続く契約となる。