ヤマハ発動機( http://www.yamaha-motor.co.jp )は、ものづくり機能のグローバル化を促進するため、「アセアン統合開発センター」および「インド調達センター」を設置・稼動する。
同社は、超円高・欧州経済危機など厳しい経営環境の中で、事業規模拡大・収益力向上を図るために、グローバルな事業競争力強化に努めている。短期的には事業コスト低減、中期的には生産規模確保、長期的には事業機能グローバル化を進めることに取り組んでいる。特に、ものづくり機能として、製造に加え、開発・調達のグローバル化を一層進めていく考え。
開発機能では、将来成長に向けたコア技術・先行技術などの技術戦略領域・基盤技術領域を本社で担当し、市場にある現地拠点で商品開発領域を担っていくことを目指している。今春稼動する「アセアン統合開発センター」は、その役割を具現化する。製・購・技一体の商品開発拠点として、市場現場でユーザー要望に合致した商品開発をする。将来的には、同センターをアセアン域内で拡充していくとともに、同様の統合開発センターを台湾・中国などにも展開し、グローバル最適な商品開発を行っていく。なお、「アセアン統合開発センター」は、タイで二輪車の開発・部品調達などを行っているヤマハ・モーター・アジアン・センター(略称YMAC)の開発技術・調達機能を強化し、製造技術機能も加えた製・購・技一体の商品開発センターとして設置する。
調達機能では、事業コスト低減のため、コスト競争力あるローカル部品をグローバルに活用していくための調達拠点の整備を進めている。すでに調達機能を持つYMAC、雅馬哈発動機商貿(上海)有限公司(略称YMCT)、台湾山葉興業股份有限公司(略称YMTT)に加え、「インド調達センター」を1月に稼動させた。アセアン・中国/台湾・インド・日本、4極での部品調達機能を強化して、世界的な部品供給網を構築し、日本を含む世界の生産拠点に、コスト競争力ある部品供給を展開する。なお、「インド調達センター」は現地で二輪車の生産・販売を行っているインディア・ヤマハ・モーター(略称IYM)内に、従来の調達部門とは別に他地域向けの調達を行うセンターとして設置する。