挨拶をする牧野支部長 日本金型工業会東部支部( http://www.east.jdmia.or.jp )は1月17日、東京・上野公園の上野精養軒で「平成24年新年懇親会」を開催した。冒頭、挨拶に立った牧野俊清支部長は「先日、各国の国内総生産(GDP)のデータを調べて10年前と昨年の数字を比較してみた。ここ10年世界全体で195%増加しているのに対して日本は117%であった。現在、金融危機に揺れる欧州でもスペイン240%、イタリア187%、アメリカでも146%と日本だけが取り残されている状況ある。そういった中でこの低成長国がなぜ円高なのか疑問に感じている。これはやはり政治の力なのではないかと思える。日本にとってものづくりは大切であるため、円高に歯止めをかける動きに期待したい。そういった点で我々を支えて下さる官公庁や学識経験者、賛助会員の方々のお力を得て金型業界が上向くように努力していきたい」と述べた。
来賓挨拶では、経済産業省・製造産業局素形材産業室の伊奈友子課長補佐が「金型業界は厳しい状況ではあるが、新年も明けて課題やピンチを前向きに捉えて、攻めていくことが重要である。海外から高く評価されている日本のチーム力、製造業の現場力を強みに代えて積極的に外需を取り込む方向で皆様方にご活躍頂ければと思っている。我々経済産業省としても色々な角度から支援をしていきたいと思っている」と述べた。続いて同省・関東経済産業局地域経済部の増田仁部長が挨拶を行った。
挨拶をする上田会長 引き続き、同工業会上田勝弘会長が「今年はチャレンジの年であると考えている。日本の製造業は完敗したわけではない。まだまだ生き抜く手は多くある。どうか皆様、希望を捨てずにチャレンジ精神と実行力などを前面に押し出して日本の強い競争力を維持すべくお互いにがんばろう」と会員を発奮した。この後、平成23年秋の褒章・叙勲で瑞宝単光賞(技能検定功労)を受賞した大西ライト工業所・技術顧問の小豆畑征勝氏、平成23年度卓越した技能者表彰(現代の名工)を受賞したハイテックの脇坂文男氏がそれぞれ表彰された。続いて新入会員紹介が行われ、賛助会員を代表して牧野フライス製作所・牧野二郎社長の発声により乾杯、懇親会に移行した。