三菱マテリアル( http://www.mmc.co.jp )は強度、導電性、耐熱性、耐屈曲性に優れた高性能銅合金線を開発した。
従来、連続鋳造圧延法によって製造可能な銅合金線は、Cu-Sn系、Cu-Ag系などに限られており、活性元素を含む高性能銅合金線の製造は不可能だったが、同社が世界で初めて開発した銅荒引線連続鋳造圧延設備での無酸素銅線製造プロセスと、型銅分野で開発した銅合金連続鋳造プロセスの融合によって、優れた特性を有する高性能銅合金線を長尺、低コストで製造することに成功した。
新開発した高性能銅合金線は、高強度、高導電性、耐熱性、耐屈曲性に加えて適度な伸びを有することにより、自動車用電線において、作業性や信頼性を損なうことなく細径化が可能となり、材料費削減によるコストダウンに加え、軽量化による省エネ、省資源に貢献するエコ製品として、今後の需要増加が見込まれている。また、ロボット用電線では、Cu-Snの数倍の耐屈曲性を有することにより、耐久性、信頼性において優れたパフォーマンスを発揮するという。さらに、各種電子機器、医療機器用などのフレキシブル電線としても活用できるという。