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三菱重、原動機関連の検査会社3社を統合

 三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は4月1日付で、原動機製品の検査を行っているグループ企業3社を統合し、同社100%出資の新会社「MHI原動機検査」を設立する。

 業務の効率化をはかるとともに、業容を拡大して、国内外の外販をも取り込める事業体(プロフィットセンター)への脱皮を目指すのが狙い。それにより、熾烈なグローバル競争下にある同社の原動機事業をより一層強く支える体制を築いていく。

 統合するのは、いずれも100%出資の長菱検査(長崎市)、高菱検査サービス(高砂市)、検査研究所(横浜市)。新会社はそのうち、検査研究所を承継会社とし、残る2社を吸収合併して発足、商号を変更して検査事業を展開する。

 新会社は、本社を横浜市中区に構え、長崎、高砂、横浜の3事業部からなる。三菱重工長崎造船所、高砂製作所、横浜製作所の取扱製品を対象に非破壊検査や材料試験、各種計測機器の校正・検定など多様な検査・品質保証業務を手掛けるが、検査技術開発力の底上げをはかりつつ徐々に検査メニューを拡大、外販を取り込める競争力を獲得して、内販へのフィードバックをはかっていく。

 資本金は3億円。発足時の従業員数は約450人で、初代社長には加藤敏彦・同社原動機事業本部横浜製作所長が就任する。

 今回の統合は、昨年4月スタートの「2010事業計画」で謳われた“グループ会社の経営効率化”を具体化する措置の一環。そのため、新会社は企画・戦略立案部門を新設、当社原動機事業本部との一体運営をはかって経営基盤の強化を目指す。

 具体的には、事業効率化によるコスト競争力の強化、同社の海外生産拠点の検査業務や海外を含む顧客からの直接発注工事の取り込み、原動機アフターサービス事業への寄与拡大、3地域を跨いだ人材の効率運用、間接部門の統合によるコーポレート・ガバナンスの強化などを実現していく。