NEDO( http://www.nedo.go.jp )は、国内初の沖合での洋上風力発電の実現に向け、洋上風力発電システム実証研究を東京電力に委託すると発表した。
今年度からの4年間で、洋上風車を実海域に設置し、日本に適した洋上風力発電システムの開発や、その実証を行う。この事業で得られた成果は、設計指針案などとしてまとめ、広く情報公開することで、国内の洋上風力発電の普及を後押しするとともに、関連産業の国際競争力強化を図っていく。
洋上風力発電システムは、欧州ではすでに200万kwが導入されている。日本においても、豊富な賦存量が見込まれており、風力発電導入拡大に向けた有効なアプローチの一つとして期待されている。
しかし、日本と欧州では気象・海象条件が異なることや、沖合での実証例が無いため、今後導入を進めていくためには、日本に適した洋上風力発電システムの確立が必要。
そこで、この事業では、昨年度から開始している洋上風況観測システム実証研究と合わせて、洋上風車実機を銚子市沖3kmの地点に設置し、実証研究を実施する。実証内容は、海象条件に適した洋上風力発電システムの開発や同システムの保守管理技術の開発など。さらに環境影響評価なども行う。事業規模は約35億円で、NEDOが総事業費の三分の二を負担する。