サイバネットシステム( http://www. cybernet.co.jp )は、CAE※1有効活用のための理論を学ぶエンジニア向け教育事業「CAEユニバーシティ」を展開しているが、2010年1月20日、設計者向けCAEソフトウェアの利用者と、これから解析業務に就く人を対象にした特別セミナー「FEM※2実験室」を名古屋で実施する。担当講師は横浜国立大学講師・松井和己氏(CAEユニバーシティ「FEM原理実習」担当)。
実験による測定値およびFEMソフトウェアによるシミュレーション値ならびに理論値はそれぞれ異なることがあり、各々の方法で導かれた解がどの程度評価できるのか、検証する能力が必要となってくる。FEM実験室では、実験とFEMソフトウェア(ANSYS)、計算によって求めた値の比較検討を行う。まずは解の求め方による違いを示し、さらに「なぜ違いが生じるか」を分析し、その理論的背景を解説する。CAEを正しく活用するために解を評価・検証する能力を身につけ、シミュレーション解を評価するポイントを伝える。同社では、「自動車関連、電機、精密機器などの業界で、3D CADソフトウェアを使用し設計を行い、かつ解析も行うが、その結果に悩んでいる設計者などにも最適の講座」として呼びかけている。詳細はhttp://www.cybernet.co.jp/cae-univ/info/seminar.htmlまで。
※1:CAE(Computer Aided Engineering):
「ものづくり」における研究・開発工程において、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献する。
※2:FEM(Finite Element Method:有限要素法):
数値解析手法の一つで、主に構造解析分野で利用される。領域を細かいメッシュ状に分割し、電子状態の計算や電磁場解析・流体解析等、多くの分野の問題に適用されている。